咲-Saki-もし1年後に夢乃マホが飛び級して清澄高校に入学したら   作:神奈木直人

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今回は鶴賀学園の新入部員の紹介回です。


第5話 新勢力

鶴賀学園麻雀部に二人の新入部員が入った。その二人の名前は一ノ瀬一葉(いちのせかずは)と汐見真紀(しおみまき)だ。

「よろしくお願いいたします。」

「よろしくです!」

一葉と真紀が挨拶をした。

「うむ、よろしく。」

「よろしくっす~。」

「よ、よろしくお願いします。」

挨拶を返したのは鶴賀学園麻雀部の津山睦月と東横桃子と妹尾佳織だ。

「これで5人揃ったっすね。今年は団体戦出れないんじゃないかってヒヤヒヤしたっすよ。」

「うむ、じゃあ、早速打とうか。私と一ノ瀬さんと汐見さん、あともう一人必要だがどっちか入らないか?」

「じゃあ私入るっすー!」

「じゃあやりましょー先輩方!」

「お手柔らかにお願いいたします。」

「うむ、じゃあ試合開始だ。」

 

~南四局~ 親:津山睦月

一ノ瀬一葉 38300

東横桃子 24000

汐見真紀 19000

津山睦月 18700

「一ノ瀬さん凄いっすね。」

「圧倒的だな。」

「そんな事ありません。私なんぞには勿体ないお言葉です。」

「いや、一葉さんとっても凄いですよ。そんな謙遜なさらず。」

「一葉はおしとやかな性格なのに麻雀だと高い手をドカドカ和了るタイプなんですよね。小学校の頃からウチら一緒でしたけどウチも最初そのギャップにしてやられました。」

「ギャップ萌えってやつっすね。」

「それです!」

「な、何ですかそれは、やめて下さい!」

一葉の顔が真っ赤に染まった。

「あ!照れた~、一葉可愛い~。」

「んもぅ、真紀ぃ!やめて下さいよぉ!」

「あはは、わりぃわりぃ。」

「そろそろ再開していいだろうか?」

3人で話していると睦月は困り顔でそう言った。

「あ、ごめんなさい。」

「申し訳ございません!」

「うむ、じゃあサイコロ振るね。」

(オーラスで親番。私は今のところ焼き鳥状態。ここが踏ん張り所だな。)

~9巡目~

「リーチです。」

(一ノ瀬さんのリーチ、高い手がくる。いつもなら降りるけど、ここは攻める!)

「り、リーチ!」

(通った!これを和了れれば勝てる!)

(一葉のリーチ怖いな、降りとくか。)

(一発ならずですか。)

(来いっ!)

「ツモっ!リーチ一発ツモ混一中ドラ1。8000オール!」

「うわっ、部長さん、最後の最後で親倍って。」

「流石部長ですね。最後にまくられてしまいました。」

「流石っすね。」

「うむ、じゃあ片付けようか。」

「はい。」

~試合結果~

睦月睦月 43700

一ノ瀬一葉 29300

東横桃子 16000

汐見真紀 11000

 

 

一葉と真紀は先に帰る事にした

「じゃあ、私達は帰りますね。」

「本日はとても楽しかったです。これからもよろしくお願いいたします。」

「うむ、また明日。」

「また明日っす~。」

二人が帰ると、残った3人で話し始めた。

「一ノ瀬さん強かったっすね。」

「うむ、今年の団体戦の大将は彼女になりそうだな。」

「あのぉ、私、後ろで皆さんを見ていたけど、汐見さんも凄いと思うよ?」

「あの人が?確かに守りは固かったが。」

「焼き鳥だったじゃないっすか。」

「でも、あの人、私にはわざわざ手を崩して和了らないようにしていたように見えたんだけど・・・」

「手加減してたって事っすか?」

「分からない、守りに徹してたからかも。私、守りはまだ全然分からないから。」

「成る程、まぁ、そこら辺はこれから打ってけば分かるっすよ。」

「うむ、彼女達の活躍を期待しよう。」

 

その頃、一葉と真紀は帰路を歩いていた。

「ところで真紀?」

「ん?どしたー?」

「どうして先程の対局で手加減したのですか?」

「あ、やっぱりバレてた?」

「当然です。何年一緒だと思ってるのですか。」

「いやー、だってさー、私が本気出したら一葉以外が飛んじゃうでしょ?」

「まぁ、確かにそうかもしれませんが、手加減はよくありませんよ。」

「まぁ、今回は親善試合みたいなものじゃない?だから今回は多目に見てよ。次からは本気出すからさ。」

「はぁ、分かりました。」

「大丈夫、ウチと一葉がいればインターハイなんてちょちょいのちょいだよ。」

「油断してはいけませんよ。去年の長野の県代表の決勝を真紀も見たでしょう?」

「まあね、確かに天江衣さんと宮永咲さんは凄いけど、ウチもあの人達とやりあえる位は強いと思ってるよ。」

「そうですね。私も全力を尽くしますから、全国、行きましょうね。」

「おう!」




次からは清澄高校の話を書く予定です。本作のオリジナルキャラの3人の活躍をご期待下さい。

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