咲-Saki-もし1年後に夢乃マホが飛び級して清澄高校に入学したら   作:神奈木直人

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第3話 再々戦

「今回は短期決戦の東風じゃなくて半荘にしましょう。」

「分かった。」

「了解です。」

「東風でも負けちゃったのに半荘で勝てる気がしないじょ。」

優希が不安げな顔をしていると、和が優希の肩を軽く叩いた。

「そんな事ないですよ。ほら、場決めしましょう。」

「分かったじょ。」

2回目の場決め結果は

片岡優希 東

夢乃マホ 南

宮永咲 西

原村和 北

になった。

(今回は起家になれたじょ。今回こそ勝つじぇ!)

(マホちゃん、今度は南家なんだ・・・)

「じゃあ、始めましょうか。」

~東一局~ 親:片岡優希

片岡優希 25000

夢乃マホ 25000

宮永咲 25000

原村和 25000

(配牌一向聴、幸先がいいじぇ!)

(マホちゃんも怖いけど、東場の優希ちゃんも怖い。)

~二巡目~

「リーチ!」

(優希ちゃん、やっぱり速い。)

(とりあえず現物を・・・)

二人が降りている中で一人だけが向かっていく者がいた。

「通らば~、追っかけリーチします!」

(えっ!?二巡目に追っかけリーチ?)

(はいぃぃぃ!?)

(インターハイ2回戦の時の姉帯さんみたいな感じだよ・・・)

優希が次の牌をツモる。しかし・・・

(来い!・・・うぅ、一発ならずだじぇ。って事はまさか!?)

「ロン!リーチ一発平和ドラ1で8000です。」

(やっぱり、姉帯さんみたいな和了・・・)

「はい・・・」

(起家だったし待ちも配牌も悪くなかったじぇ。それなのに和了られたじょ・・・)

(さっきから一発が多いですね。まったく、凄い偶然です。)

~東二局~ 親:夢乃マホ

夢乃マホ 34000

宮永咲 25000

原村和 25000

片岡優希 16000

「マホの親番です!」

(マホちゃんの親番、注意しなきゃ。)

(連荘なんてさせませんよ!)

~13巡目~

「みっつづつ、みっつづつ・・・」

マホが3つの牌を1まとまりにしながら初心者のように打ち始めた。

(今度は鶴賀の妹尾さん!?)

(これを和了られたらツモ上がりでも16000点持ってかれる、私が0点になっちゃうじぇ。)

(牌を3つと2つに分けるなんて、ふざけてるんでしょうか。絶対に和了らせませんよ。)

~16巡目~

「ロン!12000です。」

マホが出したドラを和がすかさず狙い撃ちした。

「ひぃっ!跳ね満直撃されちゃいました・・・」

「ふざけた打ち方をするのが悪いんです。」

「うぅ、でも、こうやった方が有効牌が来る気がしたのです。」

「そんなオカルトあり得ません。」

「はいぃ・・・」

(和はああ言っとるけど、多分和が和了せんかったらこやつが四暗刻和了ってたんじゃろうな・・・)

(和ちゃん凄い!親番のマホちゃんに向かっていくなんて。私なんて降りちゃったよ。)

~東三局~ 親:宮永咲

原村和 37000

宮永咲 25000

夢乃マホ 22000

片岡優希 16000

(私の親番、大事にしないと!)

~7巡目~

「カン!」

マホが捨てた5ピンを咲が大明槓した。

(大明槓!?)

(咲さん。)

(まさか、宮永先輩!?)

咲が嶺上牌を取るとそのまま手牌の横に叩きつけた。

「ツモ!嶺上開花、タンヤオ三色同刻三暗刻、18000です!」

「あぁぁぁ、二連続で和了られちゃいましたぁ。」

(咲さん・・・)

(皆凄いじぇ、私なんて1回も和了れてないじょ。)

~東三局一本場~ 親:宮永咲

宮永咲 43000

原村和 37000

片岡優希 16000

夢乃マホ 4000

(マホだけ大量失点です。この局は絶対に取ります!)

~8巡目~

(来ました!これで・・・)

(なっ!?四暗刻単騎待ち!?8巡目にこんなん作れるなんて、どんな強運持っとるんじゃ!)

(これで、一気に逆転です!)

マホが捨てた牌を見た刹那、マホの下家から声が発せられた。

「カン!」

(宮永先輩!?)

(まさか!?)

咲は引いた嶺上牌では和了らなかった。

(ごめんねマホちゃん。)

「もう一個、カン!」

(マジですか!?)

(県代表の決勝みたいです。)

「カン!」

(三連続カン!?)

(ヤバすぎだじぇ。)

3つ目の嶺上牌を引く。嶺上の花が咲き乱れる。

「ツモっ!嶺上開花、ダブ東、混一、混老、対々、三暗刻、三槓子。48300です!」

「か、数え役満!?」

「マホ、清一じゃなくてドラも乗ってない数え役満初めて見ました・・・やっぱり宮永先輩はめっちゃくちゃです!」

「め、めっちゃくちゃ?」

「しかも、4000点しかなかったマホに数え役満なんて。」

「ごめんね、でも、和ちゃんに本気で戦いましょうって言われたから。」

「咲さん・・・」

「それに、マホちゃんには驚かされっぱなしだったから、私も良いところ見せたくって。」

「はぁ、それが本音か・・・」

「あはは・・・」

「あははじゃないじょ!咲ちゃんがマホちゃんを飛ばしちゃったせいで私だけ焼き鳥で終わっちゃったじょ。」

すると京太郎がニヤニヤしながら優希に近寄った。

「どっち道焼き鳥だったんじゃないのか?」

「何をぅ!?」

「まぁ、マホは四暗単騎テンバイじゃったけぇのぉ。」

「マジですか!?」

「は、はいぃ。」

「凄すぎだじぇ。もう2度とこんな卓に入りたくないじょ・・・」

「まぁまぁ、とりあえずもう時間も時間ですし、片付けて帰りましょう。」

「分かったじょ。」

~点数結果~

咲 91300

和 37000

優希 16000

マホ -44300

牌を片付けて、今日は解散となった。マホの再戦は、咲の圧勝で幕を閉じた。




いやー、自分で書いといてなんですが咲さん強いですね~。4000点しかないのに48300点のオーバーキル。私だったら麻雀辞めてますね・・・。
捕捉:最後のマホの四暗単騎は池田華菜の能力です。
点数が間違っていたため修正しました。

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