ヤーナムの街で、獣のように地に伏せ、何者かの匂いをたどる少女がいた。血と汚物にまみれたこの街で、一体何の匂いをたどろうというのだろうか。しかし少女は、ここを通っているようなのだ、とひとりごちる。早く捕まえないと、と息巻く彼女をもう一人の少女がいさめる。気軽に行こうよ、だめなのだ!これ以上逃げられたらヤーナムの危機なのだ!二人の声が、ヤーナムの空にこだまする。
彼女たちの姿を見る者は誰もいない。だがもし誰かがいれば、ある事実に気がついただろう。
彼女たちは、二人組である。
彼女たちは、吸い付くような手袋をしている。
その身にまとう装束の色。ひとりは黒く、ひとりは白い。
アライさん。フェネック。
互いをそう呼ぶふたりの少女。
彼女たちは、病の洗浄者。あるいは、神秘の探求者。
血で血を洗う冒涜の信徒。
彼女たちこそ、教会の医療者なのだ。
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片羽根の帽子
血と獣の悪夢から目覚めたとき、被っていた帽子
片方だけの羽根飾り、破れた穴が特徴的なその帽子は
ある案内者を模したものであるという
だが、もはや記憶は定かではない
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グレーのかばん
血と獣の悪夢から目覚めたとき、背負っていたかばん
ジャパリパークで一般的な道具ではなく、おそらくは人間のもの
このサバンナにどこからかやってきた、旅人だったのだろうか
だが、もはや記憶は定かではない
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黒い手袋
血と獣の悪夢から目覚めたとき、つけていた手袋
つけっぱなしで、決して衛生的なものではない
かすかな記憶は、これがサンドスター
すなわち正体不明の変身の痕だと教えている
その直後から、悪夢がはじまったのだ
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グレーのズボン
血と獣の悪夢から目覚めたとき、履いていたスボン
ジャパリパークで一般的な衣服ではなく、おそらくは人間のもの
このサバンナにどこからかやってきた、旅人だったのだろうか
だが、もはや記憶は定かではない
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紙飛行機
ジャパリパークのあちこちに設置される案内図、それを折り曲げたもの
適当に飛ばすことができる
それ以上のことはない
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サーバルの装束
ジャパリパークが用意する、標準的なフレンズ装束の一つ
大きな蝶ネクタイのついたもの
優れたフレンズ装束であり、ジャパリパークを蠢くフレンズならざるセルリアンに対するとき
安定した防御効果を発揮するだろう
夜に紛れ密かにセルリアンを狩る、そのための装束である
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サーバルの長手袋
ジャパリパークが用意する、標準的なフレンズ装束の一つ
優れたフレンズ装束であり、ジャパリパークを蠢くフレンズならざるセルリアンに対するとき
安定した防御効果を発揮するだろう
夜に紛れ密かにセルリアンを狩る、そのための装束である
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サーバルのスカート
ジャパリパークが用意する、標準的なフレンズ装束の一つ
優れたフレンズ装束であり、ジャパリパークを蠢くフレンズならざるセルリアンに対するとき
安定した防御効果を発揮するだろう
夜に紛れ密かにセルリアンを狩る、そのための装束である
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