犬「ワン!ワン!」
吠えるが少女は目が覚めない。そして今度は顔を舐めた。舐められた少女は起きた。
少女「もう、太郎丸舐め過ぎ!」
太郎丸「ワン!」
犬の名前は「太郎丸」。
少女「こんな騒いだら皆起きちゃう・・・って、あれ?」
周りを見るが誰も居なかった。そして時計を見る。
少女「わあ!!遅刻遅刻!!」
太郎丸を退かして急いで制服に着替える。
少女「急げ急げ〜!」
すると太郎丸が少女のスカートを引っ張った。
少女「わああ!?」
ロッカーの上に置いてあるピンポン球が入った箱が落ちてしまった。太郎丸は1玉咥えた。そして少女は帽子を被る。
少女「行くよ太郎丸!」
太郎丸「ワン!」
バッグを持って上履きを履いてドアを開けた。
少女の名前は「ゆき」。本名「丈槍由紀」。
すると学校の予鈴が鳴った。由紀は元気いっぱい廊下を走る。
由紀「(最近、学校が好きだ!)おはよー!」
途中で2人の女子生徒が由紀に手を振った。
由紀(中でも私が好きなのは。)
由紀「到着〜!」
しばらく廊下を走ると、1つの教室の前に到着。太郎丸は過ぎ去った。
由紀「って!何処へ行くの太郎丸?こっちこっち!」
そしてドアを開ける。
由紀「皆!おっはよー!」
太郎丸「ワン!」
この教室には3人の女子生徒と1人の男子生徒が居た。
胡桃「ああ、おはよ。」
少女の少女の名前は「くるみ」。本名は「恵飛須沢胡桃」。シャベルを拭いている。
美紀「由紀先輩。おはようございます。」
少女の名前は「みーくん」。本名は「直樹美紀」。2年生で由紀達の後輩。
悠里「おはよう。由紀ちゃん。」
少女の名前は「りーさん」。本名は「若狭悠里」。朝飯を作ってる。
櫂「おはようさん由紀。」
少年の名前は「かい」。本名は「市川櫂」。拳銃でガンプレイしている。
悠里「今日はちょっとお寝坊さんね。」
由紀「いやぁ〜それほどでも〜。」
胡桃「褒められてないぞ〜?」
由紀「もぉ〜くるみちゃん朝から厳しいな〜。ってか朝から何でシャベル?」
胡桃「ふふ〜ん。知らないな?第一次大戦の山号戦で・・・」
由紀「みーくん何読んでるの?」
読んでる本を隠す。
美紀「みーくんはやめて下さい・・・」
由紀「えへへ〜。」
胡桃「って聞けよ!!」
櫂「朝から賑やかだな〜。」
由紀「かい君も何で拳銃回してるの?」
櫂「いやな?日頃何が起きるか分かんないからこうやって鍛えてるんだ。それにこの2丁拳銃は俺の護身用だしな。」
由紀「ふぅ〜ん。そう言えばこの前さ。」
胡桃「聞いてねえし・・・」
由紀「部活忘れて、うっかり家に帰りそうになっちゃった〜。」
胡桃「危ねえな!」
櫂「忘れんようにメモとかすれば良いのによ。」
由紀「でも、めぐねえが止めてくれてさ。」
胡桃「そっか。めぐねえに感謝しないとな。」
由紀「うん!」
美紀「先輩はぼんやりし過ぎです。」
櫂「全くだな。」
由紀「はっ!」
突然由紀が何かを察知した。
美紀「どうしたんですか先輩?」
由紀「この匂いは・・・スパゲティーだ!」
太郎丸「ワウ〜ン!」
美紀「・・・もう良いです!」
櫂「お前食い物の事になると何時もこうだよな。」
悠里「今日はミートソースよ。」
由紀「わーい!りーさん大好きー!」
太郎丸を離して悠里に抱き付いた。太郎丸が机の上に乗った。
悠里「もう、残りのお皿持って来て。」
由紀「は〜い!」
美紀「机の上はダメでしょ?ほら、こっち。」
太郎丸「アン。」
しかし太郎丸は否定して、美紀が固まった。
胡桃「ど、ドンマイ・・・」
美紀「あ・・・え・・・」
悠里「太郎丸?」
太郎丸が悠里の方を見る。
悠里「おいたしちゃ、ダメでしょ〜?」
太郎丸「ワウ〜〜〜!?」
悠里が怖い顔で太郎丸を退かした。太郎丸は怖がって由紀の後ろに隠れた。
由紀「おっと?何何どうしたの?」
悠里「太郎丸もお腹空いてるのよ。」
由紀「そっか。お前も一緒に朝ごはんだね。」
太郎丸「ワン!」
美紀「私も手伝います。」
胡桃「あ〜あ、太郎丸も所詮ワンころだな。」
すると胡桃の腹も鳴った。
胡桃「私も手伝おうかな?」
櫂「俺の腹の虫が「食い物寄越せ」って言ってるな。」
フードボールに太郎丸の餌を盛る。太郎丸が食べようとすると。
由紀「待て!」
太郎丸は待った。
悠里「皆揃ったわね。では。」
5人「いただきまーす!」
太郎丸「ワン!」
すぐに太郎丸が餌をガツガツ食べる。そして由紀もはふはふ食べる。
胡桃「お前もうちょっと味わって食べろよ・・・」
由紀「ん?」
胡桃「ほれ、美紀を見てみろ。」
それに対して美紀はパスタをよく噛んで食べる。
美紀「美味しい〜。」
由紀が美紀をジッと見る。
美紀「はっ!あ、あんまり見ないで下さい先輩・・・」
由紀「はっ!ごみん・・・」
櫂「いやいや美紀さん、否定しなくても良いんだよ?」
悠里「由紀ちゃんもちゃんとご飯をよく噛んで食べてね?」
由紀「ら、ラジャー!」
そして由紀も美紀のようによく噛んで食べる。
由紀「美味しい〜。」
胡桃「そこは真似せんで良い。」
由紀「ええ〜!?」
美紀「先輩嫌いです・・・!」
由紀「ええ〜!?許してみーくん!もっと練習するから!」
美紀「やめて下さい!」
悠里「あら?由紀ちゃんそろそろ時間じゃないかしら?」
由紀「あ!そうだ!今日日直だった!急げ急げー!」
悠里「あ、まだ残ってるわよ?」
そして残ってるパスタを残さず食べる。
胡桃「殆ど噛まずに飲み込んでるな・・・」
悠里「もう言ってるそばから。」
櫂「下手したら窒息になるぞ?」
由紀「では行って来ます!後!ごちそうさまでした!」
悠里「行ってらっしゃい。」
胡桃・美紀「行ってらっしゃーい。」
櫂「行って来いよ〜。」
由紀は急いで教室へ向かう。
美紀「あ。」
太郎丸の姿が無かった。
櫂「さて、ちょっと一回りして来る。」
胡桃「櫂、気を付けて行けよ?」
櫂「分かってる。」
腰のベルトに装着してあるホルスターにベレッタM92とデザートイーグルを収め、コンバットナイフもホルダーに収めて、10個のマガジンをケースに入れてベルトに引っ掛けた。
櫂「じゃあ市川櫂少尉行って来るぜ。」
悠里「行ってらっしゃい。」
その頃由紀は廊下を走ってた。
由紀(最近、学校が好きだ!変だって言われそうだけど、学校って凄いよ!物理実験室では変な機械がいっぱい。音楽室、綺麗な楽器と怖い肖像画。放送室、学校中がステージ!何でもあってまるで一つの国みたい。こんな変な建物、他にない!!学校大好きな私達、毎日だって!)
???「丈槍由紀さん!」
由紀「え!?うわわわ!ん?めぐねえ!」
めぐねえ「めぐねえじゃなくて、佐倉先生でしょ?」
女性の名前は「めぐねえ」。本名は「佐倉慈」。巡ヶ丘学院高等学校の現代国文を担当する女性教師。
佐倉先生「丈槍さん、廊下を走ったらいけませんよ?もう、さっきから何度も呼んだのに。」
由紀「ごめんなさ〜い。影薄いから気付かなかったよ〜。」
佐倉先生「はう!?」
由紀「あ!日直だからもう行かなきゃ!またね〜!」
佐倉先生「影が薄いって・・・」
櫂「あ、佐倉先生。」
佐倉先生「市川君・・・私って影薄い・・・?」
櫂「え?突然どうしたんですか?」
そして由紀はギリギリ教室に到着した。
由紀「セーフ・・・」
貴依「よう学園生活部。今日も部室からか?」
由紀「うん。」
クラスメートの柚村貴依が話し掛けた。
女子生徒A「その割に何時もギリギリだね。」
由紀「このギリギリセーフのスリルが良いんだよ〜。」
男子生徒「お〜い日直誰だ〜?黒板消してないぞ〜?」
由紀「あ・・・」
日直が自分だって事を忘れてしまった由紀だった。それと同時に先生が入って来た。
女子生徒B「あ、先生来たよ。」
由紀「あう・・・よぉし!今日はこれから頑張るぞ!」
3人「立ち直りめっちゃ早!!」
貴依「まあ、その方があんたらしいけどね・・・」
由紀「えっへへ〜。」
神山先生「日直、号令。」
由紀「はい!起立!礼!着席!」
着席したと同時に由紀がすうすうと寝始めた。
生徒達「ええええ!?」
貴依「寝るのもめっちゃ早・・・」
そこに教師の神山先生が近寄った。
神山先生「丈槍さん、丈槍由紀さん。」
由紀「あ、おはよう・・・」
すると神山先生が怒った。
神山先生「今は授業中ですよ!!」
由紀「あ!はい!おはようございます!」
神山先生「次やったら補修ですからね。」
由紀「ラジャー・・・」
するとその時。
美紀「由紀先輩!」
突然美紀が焦るように由紀を探しに来た。
美紀「あ!居た!由紀先輩!」
神山先生が更に怒った。
美紀「ねぇ由紀先輩!由紀先輩ったら!」
由紀「みーくん、今授業授業・・・!」
貴依「あんたが言うか・・・」
美紀「あ・・・」
教室内を見る。
美紀「すみません・・・」
すぐに去った。
貴依「可愛い後輩じゃん。」
由紀「先生、あの・・・気分悪いんで保健室行って良いですか?」
神山先生「はぁ・・・行ってらっしゃい。」
由紀「はい!」
神山先生「え!?ちょ、ちょっと!元気じゃないあなた!」
そう言われてもお構いなし。
すぐに廊下に出ると美紀が待っていた。
美紀「先輩?」
由紀「えへへへ。」
2人は廊下を歩く。
由紀「もービックリしたよ、みーくん。」
美紀「すみません、後、みーくんじゃないです。」
由紀「ん?もしかして緊張してる?そんないくら私が上級生だからって。」
美紀「別に緊張していません。って言うか由紀先輩に緊張する要素は無いです。」
美紀「そんな事より大変です、太郎丸居なくなっちゃって。」
由紀「え!?探さなきゃ・・・」
美紀「はい。」
次に向かったのは他のクラスの教室だった。
美紀「太郎丸ー!・・・ここにも居ない。」
由紀「ちょ!みーくん!授業中でしょ!?」
美紀「兎に角、さっきから呼んでるんですけど、出て来てくれなくて・・・」
由紀「そっか・・・太郎丸みーくんにあんま懐いてないもんね。」
すると美紀の心が折れてしまった。
由紀「あ!別に嫌われてるとかじゃないと思うよ!?太郎丸賢いからさ、みーくんの事怖がってるんじゃないかな?」
美紀「怖いんでしょうか・・・?」
由紀「怖いて言うか、えっと、出来る女特有のオーラみたいな?」
美紀「成る程、由紀先輩のようなぬるいオーラが私に無いから。」
由紀「そう!私のぬるオーラが〜・・・って何か違うよそれ!?」
美紀「冗談です。早く行きましょ?」
再び太郎丸探しを再開。
由紀「良かった。」
美紀「何がですか?」
由紀「もう、緊張解けたみたいだね。」
美紀「・・・ですから、最初から緊張とかしてませんから・・・」
由紀「本当?」
美紀「太郎丸が心配なだけです・・・」
由紀「そっか。大丈夫!私に任せてよ!」
太郎丸「ワン!ワン!」
すると何処からか太郎丸の鳴き声が聞こえた。
由紀「あっちだ!」
急いで太郎丸の方へ走る。階段を下って廊下を見ると。
由紀「あ!居たー!こらー太郎丸ー!」
太郎丸「ワン?」
遠くに太郎丸を発見した。ピンポン球を咥えてた。
由紀「みーくんを心配させちゃダメでしょー!」
美紀「ちょ!先輩!ぬるオーラ、ぬるオーラですよ・・・」
するとその隙に太郎丸が逃げ出した。
美紀「あ!」
由紀「待てー!うおおおおおお!!!」
2人は太郎丸を追い掛ける羽目になった。
美紀「追い掛けてどうするんですか!!」
由紀「あ!い、いや大丈夫!あっちは行き止まりだし。」
前方に机のバリケードがあった。逃げられないと思えたが、太郎丸が足で教室のドアを開けた。
由紀「い、何時の間にそんな芸を!?」
家庭科室を覗くと太郎丸が机の上を歩いていた。
男子生徒「そっちに行ったぞ!」
すると由紀がこっそり閉めた。
美紀「閉めてどうするんですか!!」
由紀「いやいや・・・これは不味いよ・・・」
仕方無く美紀は強引に入ろうとする。
美紀「行きますよ!」
由紀「あああ!待って!みーくん!授業中だよ!?」
入ろうとする美紀は、由紀の顔を見て溜め息した。
美紀「学園生活部の者です。犬を引き取りに来ました。」
挨拶して家庭科室に入る。すると左のドアが開いた。太郎丸が出て来た。
由紀「あ!みーくん!廊下廊下!」
美紀「あ!太郎丸!!」
太郎丸は階段を登って、屋上の方へ向かった。
美紀「何故、あの軽やかな体型で階段を?」
由紀「流石太郎丸だね〜。」
呑気に褒めた。
美紀「褒めてる場合ですか!!」
由紀「ひぃ!ごみん・・・」
美紀「早く行きますよ!」
由紀「ラジャー!」
そして太郎丸は屋上のドアを引っ掻かいてた。
太郎丸「ワンワン!」
由紀「あ!居た!」
美紀「太郎丸ー。良い子だからこっちに来なさい?ねぇ〜。」
すると屋上のドアが開いた。
ドアを開けたのは胡桃だった。
胡桃「ん?何してるんだ?お前ら?」
由紀「胡桃ちゃん?」
すると太郎丸が屋上へ逃げた。
美紀「ああ!」
胡桃「うお!?ああ、太郎丸追い掛けてたのか。」
由紀「うん。胡桃ちゃんこそこんな所で何やってるの?ってかまたシャベルだし・・・」
胡桃「何って部活だよ。園芸部の手伝い。あ・・・」
そして美紀は縮こまっていた。
胡桃「えっと、ごめんな・・・」
美紀「良いんです・・・先輩のせいじゃないですから・・・私のオーラがいけないんです・・・」
胡桃「オーラ?」
由紀「あはははは・・・」
そして屋上で太郎丸を探す。悠里と櫂も屋上に居た。
美紀「あ!居ました!」
目の前の花壇の奥に太郎丸が居た。
太郎丸「ワン!」
胡桃「よっしゃ!任せとけ!!」
シャベルを構える。
由紀「ちょちょちょ!そのシャベルで何するの・・・!?」
胡桃「大丈夫だよ。峰打ちにするから!」
由紀「ああ!そうかー!」
美紀「って!大丈夫じゃないですよー!」
由紀と胡桃は逃げる太郎丸を追い掛ける。
悠里「はぁ・・・」
櫂「随分楽しそうだな。」
太郎丸が逃げる先に美紀が立っていた。
美紀「太郎丸!こっちへ!太郎丸ーーー!!」
太郎丸が美紀に飛び込む。
しかしすぐに横へ逃げた。
胡桃「待てったら待てー!」
美紀「る・・・る・・・」
固まる美紀を由紀が慰める。
太郎丸「ワウーン!」
そして太郎丸が畑の上を走る。
悠里「太郎丸?畑に入ったらダメでしょ?」
太郎丸は怖い顔をした悠里を見てビビった。
胡桃「よっしゃ!りーさんナイス!」
そして胡桃達にも怖い顔を見せた。胡桃達もビビった。櫂もビビる。
悠里「学園生活部心得!第1条!」
由紀「はい!学園生活部とは、学園での合宿生活によって、授業だけでは触れられない・・・触れられない・・・」
胡桃「学園の様々な部署に親しみ。それと共に。」
美紀「自主独立の精神を育み。」
櫂「みなの模範となるべし!」
太郎丸「ワン!」
悠里「はい。良く出来ました。」
すると由紀が悠里に抱き付いた。
由紀「ごめんなさ〜い。」
悠里「良いのよ?でも園芸部さんにちょっとご迷惑だったわよね。」
由紀「うん!園芸部の皆さん!すいません!」
胡桃「すいません!」
美紀「あ!すいません!」
櫂「すいませんでした!」
悠里「先輩なんだから、ちゃんとしないとね。」
由紀「あ、そうだった!太郎丸!」
櫂「おい由紀、美紀さん。太郎丸居たぞ。」
由紀「え!?」
屋上のドアの方に居た。
美紀「あ!あんな所に!」
櫂「俺を捕まえようなんて100年早いって言ってそうだな。」
由紀「園芸部の皆さん!失礼しまーす!」
美紀「失礼しましたー!」
由紀「よーし!先輩の意地を見せちゃうぞー!」
美紀「ええ!?」
由紀と美紀は再び太郎丸を追い掛ける。胡桃は顔を俯いてた。
その頃由紀と美紀は太郎丸を追い掛けてた。由紀は途中で壁に頭をぶつけた。美紀はお構いなしに太郎丸を追い掛ける。
美紀「今度こそ!」
由紀「おおおおおおお!!!!!」
後ろから由紀がスピードを上げて追い掛ける。
美紀「あ!またぬるモードじゃない!?」
太郎丸が逃げた先は、物理実験室だった。
美紀「あ!あんな所に!」
由紀「おおおおおおおおお!!!!!」
物理実験室に入って太郎丸を捕まえようと必死になる。しかし計量器を壊した。
美紀「先輩!」
次は音楽室。ここでも逃してしまった。
美紀「先輩!!」
次は放送室。ここでも逃してしまった。すると太郎丸が由紀の顔を舐める。
由紀「太郎丸舐め過ぎ!!はっ!しまった!!」
美紀「先輩!!!」
そしてやっと太郎丸を捕獲出来た。逃げられないように首輪にリードを繋げて椅子に結んだ。
櫂「太郎丸お疲れちゃん。」
そして由紀達は乾パンを食べる。
由紀「はぁ〜乾パン美味しい〜!」
胡桃「そんなに美味いか?後は引くけど。」
由紀「何かサバイバルって味するよね!」
胡桃「それは分かるな。」
櫂「俺の親父と爺ちゃんサバイバル体験したって言ってたな。」
由紀「そうなんだ〜あ!太郎丸?」
太郎丸が欲しがるように立った。
胡桃「何だ?お前も乾パン食うか?」
太郎丸「ワウン!」
由紀「も〜う、お前のせいで疲れたんだぞ?」
美紀「疲れたのはこっちです。」
由紀「あ・・・」
悠里「でも、ドアも出入りしちゃうなんてこれからはずっとリード付けてないと。」
胡桃「無駄に起用なんだよな此奴。」
美紀「太郎丸は賢いんです!ねー?」
しかし太郎丸は美紀の言葉を否定した。美紀は涙を流した。
胡桃「ど、ドンマイ・・・」
佐倉先生「授業時間に追い駆けっこって、職員会議ものだわ・・・また反省文書かないと・・・」
櫂「佐倉先生お疲れ様です。」
胡桃「ま、大した被害が無くて良かったよ。」
佐倉先生「ありました!!」
櫂「なあ由紀、少しは大概にしろよ?下手したら退学になるかもだぞ?」
由紀「ごめんなさい・・・」
佐倉先生「良いわ。これから気を付けてね。」
悠里「でも太郎丸、よっぽど散歩したかったのね。」
櫂「そうらしいな。太郎丸が良い運動したって言ってそうだな。」
胡桃「昨日の散歩当番誰だっけ?」
由紀「はっ!・・・」
昨日の散歩当番は自分だと思い出した由紀だった。
美紀「先輩、当番忘れましたね・・・」
佐倉先生「由紀さん・・・」
由紀「ごめんなさい・・・」
佐倉先生「私じゃなくて太郎丸にね?」
由紀「そっか、太郎丸ごめんね?」
太郎丸「ワン!」
佐倉先生「今日の授業サボったのは誤魔化しておくから、宿題はちゃんとやりなさいよ?」
由紀「はーい!」
すると由紀はキョロキョロ見回した。
悠里「どうしたの?」
由紀「カバン何処へ行ったかな?って。」
するとカバンが何処にあるかを思い出した。
由紀「教室置きっ放しだった!」
急いで教室へ向かう。
胡桃「何時も楽しそうだよな。彼奴。」
美紀「能天気過ぎます。」
悠里「あら、良い事じゃない。」
胡桃「ま、そうだな!」
美紀「それは・・・」
しかし由紀はこっそり覗いてた。
美紀「ヒィ!?」
胡桃「ん?どうした?」
佐倉先生「忘れ物?」
由紀「あ、そうじゃなくて・・・えーっとね・・・皆好きだよって言うか・・・」
突然由紀が告白した。
胡桃「何じゃそりゃ・・・?」
櫂「どうした由紀?毒キノコでも食ったのか?」
由紀「ほら、合宿忘れて家に帰りそうになったりしたけど・・・別に皆の事忘れた訳じゃないよって言うか・・・」
悠里「分かってるわよ。」
由紀「うん、それだけ・・・じゃあ行って来るね!」
手を振って教室へ向かう。美紀は読んでる本を閉じて立った。
胡桃「どうした?」
美紀「先輩、1人で大丈夫でしょうか?」
胡桃「大丈夫だろ。」
悠里「付いてってあげてくれる?」
美紀「はい!」
櫂「行ってらっしゃい美紀さん。」
美紀は由紀の元へ向かう。
櫂「さて皆、俺ちょっと隣の教室へ行って来る。」
佐倉先生「待って市川君、私も行くわ。」
櫂「はい。」
2人は隣の教室へ向かった。
そして由紀は教室に到着した。
由紀「あったあった!」
教室に自分のカバンを発見した。
貴依「お、大丈夫だったか?」
由紀「え?」
貴依「保健室へ行ったんだろ?」
女子生徒A「もしかしてサボり?」
女子生徒B「ズルーい。」
由紀「違う違う。太郎丸が逃げ出してさ。」
貴依「誰だよ太郎丸?」
女子生徒B「もしかして男?」
由紀「う〜ん、女の子じゃないけど〜。」
貴依「へぇ〜どんな奴?」
由紀「えっとね〜、あ!それと同じような首輪してるよ!」
貴依「へぇ〜チョーカーしてんだ。趣味良いじゃんそいつ。」
由紀「それとね、今朝は私のスカートに飛び付いて脱がそうとしたり〜。」
貴依「え・・・?」
由紀「授業中の教室に忍び込んて机の上を飛び跳ねたり〜。」
貴依「そりゃあヤベぇな・・・」
由紀「でもそこが可愛いって言うか〜。」
3人「可愛いのかよ!?」
貴依「ってか太郎丸何者だよ・・・?」
由紀「犬だよ?学園生活部で飼ってるの。」
貴依「何だよそれ先に言えよ。ってか学園生活部何でもアリだな。」
由紀「太郎丸何処でも入っちゃうんだよ?前足でパーンって扉開けたり〜。」
貴依「本当に犬なのかよ太郎丸!?」
由紀「もぉ〜、放っとくと勝手にどっか行っちゃうから困るんだよね〜。お預けしてる時の顔が、もうねすーごく可愛くて!ギューッてしたくなるんだよ!」
そこに美紀が様子を見に来た。すると美紀は驚愕の光景を目にして叫んだ。
美紀「先輩!」
由紀「ん?あ!みーくん!どうしたの?」
何と由紀の周りは窓が割れたり、机壊されたり血痕だらけになったりと酷く荒されてた。
美紀「えっと・・・」
由紀「え?うん!学園生活部の!」
美紀「!!」
由紀「そう!美紀ちゃんだからみーくん。」
机の上には貴依のチョーカーが置かれてあった。
由紀「うん!みーくんって頭良いんだよ?」
美紀は教室内を見る。
由紀「えへへへ〜。うん!またねー!お待たせ〜!」
美紀「ぁ・・・」
由紀「どうしたの?」
美紀「いえ・・・」
2人は暗い廊下を歩く。
由紀「みーくん何か固くない?やっぱ緊張してる?」
美紀「別に・・・してません。」
由紀「もう、上級生だからって緊張しなくても良いのに。」
美紀「ですから、してません!」
そんな会話してる最中、外ではありえない光景があった。
それは生徒全員がゾンビになっていた事だった。今朝に見たバリケードの向こうにはゾンビ化した学生達が居た。胡桃と悠里は部室に居り、胡桃は窓をゴンッと叩く。櫂と佐倉先生は隣の教室で眠ってる1人の少女の看病をしていた。
由紀「それで、何の用?」
美紀「りーさんに言われて来ました。先輩の事だから宿題忘れて話し込むんじゃないかって。」
由紀「まさかぁ〜。そんなドジする訳ないじゃん。」
美紀「なら良いんですけど。」
由紀「はっ!忘れた!・・・何て嘘だよ〜。」
美紀「はぁ・・・」
由紀「ん?あ、窓開いてる。」
美紀「あ・・・」
割れてる窓を閉める。彼女達のサバイバルはまだ始まったばかりだった。
「END」
キャスト
丈槍由紀:水瀬いのり
恵飛須沢胡桃:小澤亜李
若狭悠里:M・A・O
直樹美紀:高橋李依
佐倉慈:茅野愛衣
太郎丸:加藤英美里
市川櫂:村瀬歩
柚村貴依:芳野由奈
女子生徒A:大地葉
女子生徒B:田澤茉純
女子生徒C:鈴木絵里
男子生徒A:村田太志
男子生徒B:古川慎
神谷昭子:葉山いくみ
「次回予告」
由紀「太郎丸ってさ、可愛いよね!後賢い!」
佐倉先生「ええそうね。」
由紀「扉も開けちゃうし、首輪もチュルンって抜けちゃうんだよ?」
佐倉先生「それはダメでしょ!!」
由紀・佐倉先生「次回がっこうぐらし!第2話!おもいで。」
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
オリキャラ紹介。
「
誕生日・2月6日
年齢・18歳
血液型・AB型
身長・168Cm
体重・62kg
性格・軽口、呑気
モデル・横浜流星
武器・ベレッタM92、デザートイーグル、コンバットナイフ
髪型・ショートで青髪
服装・半袖シャツにズボンで白のスニーカー
巡ヶ丘学院高等学校3年生で学園生活部に入部している自称「軽口野郎」の拳銃使い。
嘗てはサッカー部に入部していて、部活のエースだった。
彼の父と祖父は元軍人であり、幼い頃から軍事に纏わる知識や戦闘技術を父と祖父から教わった。
持っているベレッタとデザートイーグルと2つの大量のマガジンは父と祖父から送られた本物である。
彼の祖父は初代統合幕僚長である「林敬三」の部下でもあった。
そしてあの2人を救ったのは彼である。
高校入学と同時に自動二輪の免許を取得している。ノーヘルに憧れていた。
愛車・MT-03
呼び方
ゆき→由紀
くるみ→胡桃
みーくん→美紀さん
りーさん→悠里
めぐねえ→佐倉先生
イメージキャスト・村瀬歩
実写キャスト・横浜流星