暗殺教室〜 穢れた少年〜   作:狂骨

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球技大会前の時間

3人が教室に入るといつも通り朝のSHRが始まった。それから段々と時が過ぎ、気がつけばもう放課後だった。

すると神威は烏間に呼び出され教員室へ行くと椚ヶ丘中学の制服を渡された。

「神威君。君の制服だ。いつまでもその格好だと支障が出るだろう。理事長からもE組とはいえ風紀は乱さないで欲しいとのことだ」

「……わかった」

神威は受け取ると教員室を後にした。

ーーーーーーー

下校時

 

神威はいつも矢田と一緒に下校しているがこの時は珍しく速水も一緒だった。

 

「あ〜!暑くなってきたね」

 

入道雲が漂う空に向かって矢田が欠伸をした。季節も移り変わりもう夏であった。

 

「うん。どっか遊びに行かない?」

 

それに連られ速水も欠伸をし提案した。

 

「あ!行こ行こ!今だとどこがいい?」

「………」

「やっぱプールじゃない?」

(…ギクッ!?)

プールという単語に神威はギクリと反応した。

 

「どうしたの?」

「い……いや別に…」

 

すると

 

スタッ

 

いきなり神威が立ち止まった。いきなりの行動に2人は不思議に思うとふと前を見た。そこには渚とカルマ そしてクラス随一の野球少年『杉野友人が立っていた。見ると彼らの目の前には本校舎の野球部が立っておりなにやら揉めているようだった。

 

「またあいつらか?」

 

神威は渚達の場所へと向かうと

 

「なにやってんだ?」

 

「あ、神威くん」

 

見ると野球部のキャプテンらしき男が杉野に何かを言っているようだ。

 

「今度の野球で思い知らせてやるよ。お前たち落ちこぼれと俺たち選ばれたエリートとの違いをな」

 

「テストで俺より点が低かったバカが何言ってんだ?」

キャプテンの言葉に神威はふつうに言い返した。

 

「あ?誰かと思えば転校生か。誰がバカだって?」

 

「お前だお前。見下しの対象よりも点が低いお前が何言ってんだって言ってんだ。そんな事も自覚できんのか?だとしたら想像以上に頭イカれt…

 

ガシャッ!!

 

神威が最後まで言い切ろうとした時、野球部のキャプテンは神威の顔をつぶすように掴んだ。

 

「たしかに今回は驚いた。だがそれが続けばだ」

キャプテンの顔は穏やかなものの額からは青筋が隆起し怒りの表情も混じっていた。普通の人ならばこんな表情を間近でされたら尻餅をついてしまうが神威は何一つ表情は変えていなかった。

 

「それは威嚇のつもりなのか?なら返してやる」

そう言うと神威はフェンス網からはみ出た指を掴むと

 

 

ギュ…

 

 

「!」

 

その瞬間、野球部のキャプテンは手を素早く離した。その顔は微量の汗を垂れ流しており、何かに怯えた表情だった。

 

「楽しみだな。球技大会」

 

それだけ言うと神威は渚達の横を通り過ぎていった。

 

「あ!待ってよ〜!」

 

それに続いて後の二人も帰って行った。

 

「あ…あいつ進藤になに…したんだ……?」

杉野は突然の出来事に何が何だか分からなかった。

 

「さぁ〜?俺でも分かんない。あいつはただ握っただけ、それだけで野球部のエースはあのザマ…おそらくあの一瞬でとんでもない握力を叩き込んだんだろうね…………」

 

「マジかよ…進藤に握力で勝つ奴なんてそうそういないぞ…ますます気になるな。アイツのこと」

「うん…ひょっとしたら…殺せんせーよりもヤバイのかも…」

 

渚と杉野とカルマは神威の力に疑問を抱いたのだった。

 

 

 

 

 

 


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