暗殺教室〜 穢れた少年〜   作:狂骨

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設定です。
名前:神威
身長:145
容姿
双星の陰陽師の神威を小柄にした感じ。髪が鎖骨辺りまで伸びており、過去のある一件で頭のメラニン色素が落ちている為に白髪となっている。

服装
下はボロボロになった黒い道着、上もボロボロに破けている研究員が着るような白衣を纏っている。胸にはサラシを巻いており、胸の印を他人には見せないようにしている。

身体能力
パンチ一発で半径50メートルのクレーターを作る程のパワーを持っているが、脚はそれよりも数倍の力を持っており、本気でジャンプすれば東京タワーよりも高く跳べる。
動体視力も異常で、殺せんせーが何をしているのかが、鮮明に見える。
右目に眼帯を付けており、外すことを嫌う。食べ物は基本的野宿なので木の実などをよく取って食べている。
普段は感情を表に出さず常に真顔である。



序章の一学期
暗殺の時間


渚side

 

僕らは殺し屋ターゲットは先生椚ヶ丘中学校三年E組は暗殺教室始業のベルが今日も鳴る

 

 

 

3年E組。椚ヶ丘中学校・高等学校の中等部に設置されたクラスで成績に問題がある者、または校舎の規律を守らない問題児が集められる特別学級である。

校舎は本校舎から1キロ離れた山の中。皆は険しい道を辿りながら毎日登校しなければならない。

椚ヶ丘中学校は、椚ヶ丘高校と連結して中高一貫校となっている。本校舎のAからD組は試験を受けず、エスカレーター式で進学できるが、E組に入った生徒は3年の2学期末までに本校舎へ復帰できなければその権利は剥奪される。

 

全てにおいて不利な状況下におかれながらも、僕らは勉学に勤しんでいた。

 

そんなある日、人生を変える一つの転機が訪れた。

 

『私が月を破壊した犯人です。来年には地球もやる予定です。皆さんの担任になりましたのでどうぞよろしく』

 

月を破壊した超生物。『殺せんせー』突然だが、先生を殺せば100億円の賞金が支払われる。人生が180度変わるチャンスに皆は目を輝かせ、勉学に加え、体術にまで勤しむようになった。

 

けれども、誰も殺せんせーを殺さなかった。唯一ダメージを与えられたのは、カルマくんが手に刻んだナイフを貼りつけて握手をした時だけ。それ以外は何のダメージも与えられなかった。

 

途中に赴任してきたプロの殺し屋であるビッチ先生でも、僕らは卒業までに、先生を殺せるのだろうか。

 

 

そんなある日、一つの文面が僕らに一斉メールで送られてきた。

 

 

 

 

ーーーーーーーーーーーー

 

ある日の朝。いい天気と森の美味しい空気で満たされている山道を友人である杉野と歩いていた。

 

すると

 

「よっ!お前ら!」

 

同じクラスの学級委員である磯貝君が陽気に手を上げながら歩いてきた。

 

「おぅ」

「おはよう磯貝君」

 

僕と杉野が軽く答えると磯貝くんは突然と携帯を取り出した。

 

「お前らさ、烏間先生からの一斉メール見たか?」

 

「あ!確か転校生が来るんだっけか!」

 

磯貝君の言葉に僕らは昨日送られてきた文面を思い出した。

 

 

『明日からクラスに転校生が入る事となった。服装はあれだが仲良くしてやってくれ』

 

僕らはこの文面に一つの希望を抱いていた。転校生はどこの学校でも人気だし、この教室では生徒に個々の能力がある。僕らと同じ暗殺者となる転校生は一体どのような子なのか、楽しみだ。

 

「ついに来たね…転校生暗殺者!」

 

「転校生名目ってことは…ビッチ先生と違って俺らとタメなのか?」

 

そう言い僕と杉野は『オーホッホッホッ!』と高笑いするビッチ先生を思い浮かべる。

 

すると

 

 

「そこよ…!」

 

突然とクラスのエロ男爵である岡島君が現れた。凄い汗だ…

 

「俺も気になってさ!顔写真ないですか?って返信したのよ!そしたらこれが返ってきた!」

 

そこには褐色色の肌と金色の目…僕と同じかそれより長いの髪の女の子が写っていた。しかも待ち受けだ………

 

「おぉ!?女子か!」

 

「普通に可愛いな」

 

「だろ!?すっげー!!可愛いだろ!?眼帯美少女だぜ!!はぁ〜!仲良くなれるかな〜!」

 

「ウキウキ過ぎだろ…」

 

 

 

 

 

 

「胸は勝ってるはず……胸は勝ってるはず…胸は勝ってるはず…胸は勝ってるはず………」

 

「ひぃ!?」

僕の横で突然現れた茅野が写真を見ながらそう呟いていた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「さて、皆さんも知っていると思いますが、このクラスに転入生がやってきます。仲間が増える事は何より!皆さん、仲良くしてあげてくださいね」

その言葉に皆は頷く。

 

「それでは!!入って来てください!」

 

 

茅野「胸は勝ってるはず…胸は勝ってるはず…胸は勝ってるはず…胸は勝ってるはず………

 

渚「どんだけ引きずるの!?」

 

 

 

殺せんせーの合図と共に教室のドアが開かれた。

 

 

ガラガラガラ...

 

 

 

 

 

ペタ...ペタ...ペタ...

 

「…?裸足の音…?」

 

突然と聞こえてきた靴の音とは全く違う、何かが張り付き離れる音に皆の目が集中した。

 

「「「「「「!?」」」」」」

 

教室に入ってきた人物を目にして皆は言葉を失った。ペタペタと音を立てながら入ってきたのはフードの付いた黒衣を着て胸にサラシを巻いている褐色の肌を持つ女の子だった。

 

 

 

岡島「ブバァアーー!!!!」

 

岡島君が尋常じゃないくらいの鼻血を出した…!

 

何人かも同じように鼻を押さえてる……僕もだ……幾ら何でも露出が多すぎる………前なんて殆ど見えてるし…!!

 

 

「では自己紹介を!!」

何故か調子を崩さない殺せんせー。すると、その女の子はゆっくりと答えた。

 

「カムイ」

 

 

 

 

 

………………………………

 

 

 

 

(((((え……?それだけ……………?)))))

 

クラスの全員がそう思った……僕も同じだ……

 

 

 

「では!一時間目は質問タイムといきましょう!!!皆さんどんどん質問してください!!」

 

何故殺せんせーはそんなハイテンションなんだ...いろいろツッコミたいとこあるだろ!

 

ーーーーーーーー

 

そんなこんなでテンションを崩さない殺せんせーによって質問タイムが始まった。

 

「ではまず最初の人!!!」

 

「はい!!!」

 

「はい!岡島くん!」

 

殺せんせーから指名されたトップバッターである岡島は立ち上がると、真剣な目で神威を見つめながら質問した。

 

「スリーサイ___」

 

 

ドン

 

その瞬間 岡島の背後にいつの間にか現れたクラス委員の女子 片岡メグが彼の肩を掴みながらゆっくりと座らせる。

 

「あはは…ごめんね。うちのエロバカが… 私は片岡メグ。よろしくね」

 

「…あぁ…」

片岡が岡島の暴走を食い止めた事で何とか初っ端からの澱んだ空気への突入を防ぐことができた。

彼女の簡単な自己紹介に神威は軽く頷く。

 

 

 

「では!気を取り直して!次の人!!!」

 

「は〜い」

 

「では倉橋さん!」

殺せんせーが再び質問者を募ると今度は天真爛漫な女子生徒『倉橋 陽奈乃』が手を挙げ、それを見た殺せんせーが指名すると彼女は答えた。

 

「私 倉橋陽菜乃。よろしくね!神威ちゃんって女の子なのに何でそんな格好なの?」

 

その質問に皆は同様の疑問を抱いていたのか、彼女へ答えを求める。だが、それに対して返ってきたのは意外すぎるものであった。

 

「俺は男だ」

 

 

「「「「「「えええええーーーー!!!!!?????」」」」」

 

 

「あれで男!?」

 

「どう見ても美少女だろ!?」

 

「しかも男なのに背丈低すぎでしょ!?」

 

「がギャァァァァアーー!!!!!!詐欺だぁー!!!!!!しかも!!!俺は男を待ち受けにぃぃぃぃぃぃぃ!!!!!!!!!!!!」

 

三村や菅野、岡野が次々とツッコミを入れていく中、彼を待ち受けにし期待で胸を膨らませていた岡島は目から血を噴き出していた。

 

「皆さん!落ち着いて落ち着いて!で…では気を取り直さず次の人ッ!」

 

「「「「「「取り直さねぇのかよッ!?」」」」」」

 

殺せんせーは宥めながらもこの空気の中、次の質問者を募る。

 

すると

 

「ハ...はい!!」

 

「はい奥田さん!」

 

今度は小柄でメガネを掛けた女子生徒『奥田』が手を挙げた。殺せんせーから指名された奥田は緊張しながらも答える。

 

「え…えっと…神威さんが得意な武器って何ですか?」

 

「お〜!それは先生も気になりますね...教えてくれますか?」

 

皆の視線が神威へと向けられる。このクラスでは一人一人に殺せんせーに対する『対せんせー物質』で作られたぶきを支給され、各々が個性を用いて活用している。

 

故に皆は神威がどのような武器を得意としているのか気になっていた。

 

すると、神威は懐からナイフを取り出す。

 

「これだ」

 

そしてその言葉と共に目の前の殺せんせー目掛けてナイフを振るう。

 

だが、

 

「ヌルフフ!」

 

殺せんせーはそれをアッサリと避ける。それもそうだ。殺せんせーの速度はマッハ20。音速よりも速いのだから。

 

「神威くん、こんな単純なやり方では先生は殺せませんよ!」

 

そう言い避けた殺せんせーは顔に緑のシマシマ模様を浮かべながら神威のナイフを持っている手を撫でる。

 

 

 

その時であった。

 

 

ビチャ__。

 

「「「「「「!?」」」」」」

 

突然と殺せんせーの触手が弾ける音が響いた。その音に驚いた皆は席を立ち、音が聞こえた殺せんせーの足元へと目を向ける。

 

 

そこには 斬り飛ばされた殺せんせーの触手が転がっており、近くでは神威が下段蹴りを行ったのか、脚を少しばかり上げていた。

 

「成る程…脚の裏と踵にくっつけていましたか。これは油断してしまいました」

 

「……バレていたか」

 

殺せんせーの推測に神威は驚いたのか、袴を持ち上げて足の裏を見せる。見れば殺せんせーの言葉通り細かく切られた対せんせー用ナイフが貼り付けられており、踵にもそれぞれ2本ずつナイフが巻き付けられていた。

 

 

「す…すげぇ…袴で隠してたのか…」

 

「だけど、それでも当てるのは難しいぞ!?」

 

前原や磯貝に続き皆も驚いていた。それもそうだ、袴で隠し死角にしていたとは言え、殺せんせーは殺意に敏感なために蹴ろうと思えば即座に察知される。たとえ隠していようとも難しいはずだ。

 

皆は改めて転校してきた男『神威』の力の前に唖然としていた。

 

 

すると

 

キ〜ンコ〜ンカ〜ンコ〜ン

 

 

丁度一時間目の終了のチャイムが鳴った

 

「おや、チャイムがなってしまいましたね。ではこれにて質問タイムを終了します。神威くん、これからは有意義な1年を過ごしましょう。無事に殺せるといいですねぇ〜」

 

その言葉に神威は遂に声を発する事なくただ頷くのみであった。

 

 

 


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