ついにケンシ達が学園にlet's goです。
では本編どうぞ。
4月7日
日本へ現地入りして八雲家に住んでから1ヶ月が経過した。
カタコトだった日本語は徐々消え今では普通に話せる。
妹の藍と橙は楽しそうに俺と接してくれる。
俺もそれなりに2人接するが「本当の笑顔」と言う表情は見せない。
いや見せれないのだ。
隠しているわけではない、出来ないのだ。
ナノマシンが平常心を一定にする為に制限をしているからだ。
少し笑みの表情は出せるが例え笑うとしたら戦場や部隊の仲間だけだ。
話を変えよう。
今、俺は藍と橙と一緒に荷物を持って学園の制服姿でヘリに乗っている。
このヘリは人を運ぶ為のヘリである。
その為、中は綺麗。
俺から見ればVIP専用のヘリだ。
そんなヘリは現在海上を飛んでいる。
何故,ヘリに乗っているか?
それは今から行く所が学園であり学園が所有している島だからである。
船で行く方法もあったが橙が船酔いする為ヘリで行く事になった。
なら飛行機では?と思うが島に滑走路は存在しない。
橙は中等部の一年生、つまり今回初めヘリに乗る。
窓に両手を添えて外の景色を見ている。
藍も隣にある窓に顔を向け外を見ている。
藍は高等部の二年生である。
18である俺は三年生の筈だったが、「スクールライフを楽しめ。」とマスターズ大佐に言われ仕方なく一年生になる事になった。
しかし何年ぶりだろうか、一般の学校に通うのは。
家を出て行った後俺はアメリカの軍の士官学校で学んでいた。
主に銃や戦場,体術,戦場で生き抜く為の技術が多かったな。
過去を少し振り返っている内にヘリは島の上空を飛んでいた。
すると橙ははしゃぎ出した。
それを藍が止め注意する。
ヘリポートが見えて来た。
ヘリは飛行しながら高度を下げる。
ランディングゾーンの真上に入った時,ヘリは宙に停止しギアを展開してランディングゾーンへとタッチダウンした。
しばらくするとパイロットの2名のうち1人がヘリから降りて後ろのスライドドアを開け俺たちを外へと誘導させる。
荷物は学園の職員が寮に持って行く為、荷物はここで放置。
ヘリポートは広く数機のヘリからが止まっている。
そして学園の生徒が数十人居る。
すると藍が「お兄様、橙、ここから私が学園まで案内します。」と言い俺と橙を学園まで先導してくれた。
ヘリポートを出ると藍はバスターミナルで足を止め、バスで学園の正門まで行くと言った。
どうやらここから学園までの道のりが長いらしい。
学園行きのバスがやって来た。
俺達はバスへと乗り込んだ。
俺達学生は学園が払っている為、自分たちが払う必要はない。
誰もが便利だと思うだろう。
他の生徒達もぞろぞろと入って来てバスは満員になった。
満員バスは学園へと走り出した。
俺は席に座っている。
そして藍も橙も左右の席に座っている。
バスの揺れの中、橙は俺の腕を抱きしめて来た。
揺れないようにしているのだろう。
だが何故だろうか。
橙「〜〜♪」
橙が嬉しそうな表情をしている。
そんなに揺れないようにするのが楽しいのだろうか?
すると何か視線を感じた。
首を少し動かしその方向へと視線を向けた。
藍「…………」
視線を感じたのは藍からだった。
何故だ。
藍の表情は羨ましいそうに見えるが何か不満そうにも見える。
ケンシ「……どうした藍。」
藍「……いいえ別に…」
藍はプイッと反対の方へと顔を向けた。
ケンシ「…?」
何故か機嫌を損ねた藍。
すると
橙「エヘヘッ、藍様もお兄様の事がすー……」
藍「コ、コラ橙!な、な、何を言おうとしてるんだ///」
橙が最後何か言おうとしたが、さっき機嫌を損ねた藍が突然橙の言葉を遮り顔を赤くする。
藍「お、お兄様も勘違いしないでくださいよね?本当に何もありませんから///」
ケンシ「…ああ。」
勘違い?
何が何だかさっぱりわからない。
俺は考えるのを止め目を閉じた。
時間が少し経ちバスは学園の正門(校門)前に到着した。
バスの中に居た生徒達はぞろぞろとバスを降りた。
ケンシ達も同じくバスから降りる。
満員だったバスは一瞬で空きになった。
そしてバスは出発して行った。
俺達は魚の群れのように生徒達と校門を潜り抜けた。
最初に目に映ったのは、目の前にある広い庭だった。
作りが西洋風と和風が混ざった感じだった。
すると俺と橙を先導してくれた藍は立ち止まってこっちを振り向いた。
藍「2人はここで待ってて下さい、後10分ぐらいで先生達が来て指示をしてくれます。私は実行委員ですので一度ここでお別れです。あっ、後これを……」
すると藍は制服のポケットからパンフレットを貰った。
藍「これは今日の予定が書かれています。学園の地図も入ってますので軽く見てください。」
ケンシ「ああ、わかった。」
橙「わかりました藍様!」
橙は元気に返事をする。
がしかし
藍「橙、お兄様に迷惑をかけるなよ。」
橙「わ、わかりましたぁ……しょぼん。」
最後の最後に藍が念を押した。
元気だった橙は片を落とし暗い声で発した。
藍「ではまた。」
藍は俺に軽く礼をしてこの場を去った。
藍が去った後、俺は周りを見渡し。
そして貰ったパンフレットから地図を開き学園の建物を把握した。
最初にわかったのは、右側近くにとても大きな建物、アレは「総合体育館」と言う建物で内容は書かれてないが恐らく中等部と高等部が合同行事の時に使うのだろう。
だが主に中等部が使っている。
それがわかる理由は、今から言う事。
次にわかった事は中等部と高等部の校舎は別々だと言う事、そして高等部の校舎はここから遠い事だった。
地図を見ると中等部は総合体育館と繋がって居る。
校舎は横長の三階建てが3つ、グラウンドがある。
高等部はここから直進した先(500メートル先)にある。
校舎は四階建ての西洋風が4つ、体育館がひとつありグラウンドもある。
軽く見るてわかった事はこれだけだ。
パンフレットを制服のポケットにしまった。
橙「ねぇお兄様、人がさっきよりも多くなりましたよ。」
俺の制服の裾をクイクイと引っ張り不安そうに言いかける橙。
確かに辺りを見るとさっきよりも多くの新入生が溢れかえっている。
ここに居るとあつ苦しい為、端側による事にした。
ケンシ「橙、端側に行こう。」
橙「はい。」
俺は橙と逸れないよう手を握って先導し端側まで辿り着いた。
丁度ベンチがあった。
橙の手を繋いでいたを放し、橙と一緒にベンチに座った。
ここで指示があるまで待つ事にしようと考えた。
その時だった。
???「いい加減にしてくれ!うっとおしいぜお前ら!」
突然、大きな声が耳に入った。
声からすると女つまり女子、だが男口調全開だった。
声がする方へ俺は顔を向けた。
後ろ姿の金色の長髪の少女がチャラチャラした3人の男子と対立していた。
「いいじゃんいいじゃん、俺達もう友達なんだから。」
「絶対他の男共より断然いいて。」
「もう友達なんだからそろそろ名前教えてよ。」
???「だからいい加減にしろよ!チャラチャラしてるお前達に私の名前なんて教えてやれるかよ!」
会話から察すれば金髪の少女はこの男子生徒3人組にナンパされ困っている状況だった。
するとさっきまでユーモアな口調をしていた3人組の1人が一変し口調が変わった。
「だったら犯してでも教えて貰おう羽目になるぜ?」
舌なめずりをする男子生徒。
他2人はエゲツない声で笑う。
この言葉で大体コイツらの目的がわかった。
金髪の少女体が目的だ。
金髪の少女は苦悶の顔をしていた。
困っているようだ。
ケンシ「なぁ橙。」
俺は顔を向こうに向けたまま橙に話を掛けた。
橙「なに?お兄様。」
ケンシ「少しここを離れるが直ぐに戻る。」
そう言って俺は立ち上がり金髪の少女の方へと向かった。
霧雨 魔理沙
これが彼女との最初の出会いだった。
どこで最初、霊夢か魔理沙どっちを登場させようか困りどうゆう登場にしようか困りました。
次回は霊夢とアリスを登場させようかな?
お楽しみに!