少年が行く幻想学園   作:スカイマーク

1 / 12
どうも初めましてこんにちはスカイマークです。
東方未プレイヤーですw
ハーメルンで東方の小説を読み「面白い」「なんかカッコいい」など様々な衝動に駆られこの小説を書きました。
アニメの方も見ました。
僕の中では咲夜と魔理沙が好きです。
今後とも宜しくお願いします。
では本編をどうぞ。



Prologue
始まりの日


9歳で極普通な少年はある事に気付いた。

いや、「思い出した」の方が正確で正しいだろう。

忘れ去られた記憶と

 

 

 

 

 

 

 

「此の世に産まれて来た理由」を

 

 

 

 

それは少年にとって禁断の果実であり「運命」である。

少年には両親と妹がいる。

妹は兄に優しく頑張り屋。

両親は少年に対して冷たく悲惨だった。

妹には優しかった。

妹には内緒に裏で少年は虐待されていた。

何故、妹だけには優しいのか。

それは本物の家族だからだ。

 

 

 

そう、この少年は「養子」であり、

 

 

 

 

「人間によって作られた人間」である。

 

 

 

 

 

 

 

俺の名前は「ケンシ」苗字がない人間だ。

何故苗字がないか?

それは俺は「人間に作られた人間」だからだ。

説明すると俺はアメリカ政府とアメリカ軍が研究している「人工兵士計画」の第1号として生まれたのだ。

「人工兵士」とは「戦争の為」に産み出された人工人間の事である。

髪の色や身長、性格も肌の色も人の手に寄って作られ、痛みや感覚といった神経がナノマシンで制御される。

人間の血液の色は赤い。

だが俺たち人工人間は「人工血液」という人工的に作られた白い血液が循環している。

人は女性の体から産まれるが人工人間は違った。

子宮と同じ役割を果たすカプセルで産まれるのだ。

そして6年間軍で鍛え上げられ人工兵士となり15歳で戦場へ送られる。

まさに「兵器」である。

人工兵士には三つのタイプが存在している。

一つ目はサイボーグタイプ。

人外骨格を体に融合させ本来の力をはるかに上回る事ができる。

ナノマシンによる量子変換の技術が俺が産まれる前に実用化されていた為か人外骨格を体内に循環するナノマシンへと量子変換する事ができる。

二つ目はドラッグブースタータイプ。

言葉通り、違法ドラッグを体に注射し一時的に反応速度を上げる事が出来る。

暗殺に向いている為、戦場ではドラッグブースターは導入されているない。

最後に三つ目は、ノーマルタイプ。

これも言葉通りで、一般兵の武装で狙撃を得意とする。

俺はどのタイプに入るかと言うと、全てである。

第1号として産まれた俺は戦闘に優れた。

その為いろんな仕事をして来た。

極秘作戦、暗殺、スパイ、ス二ーキングミッション、抹殺など様々な仕事をこなしている。

だがそんな俺には家族が居た。

だが俺にとっては家族とは思わなかった。

妹がひとり居たが両親は俺に冷たく、妹が居ないところで虐待されていた。

妹は俺に優しく頑張り屋さんだった。

しかしそんな妹でも今じゃ妹とは思わない。

記憶が戻るまでは。

人工人間は産まれてから9年間までは普通の人間として育てられる。

その為、9年間まで自分が「普通の人間」だと当たり前に思ってしまうのだ。

しかし9年間を過ぎるとナノマシンが真実を伝える。

両親だった者に恨みを持つ俺は家を出て横浜基地へと向いアメリカで6年間訓練を受けて来たのだ。

 

 

 

3月の初めの日。

アメリカのサニー基地に居る俺は今、俺の上司であるマスターズ大佐に飛び出されいた。

38歳の彼はイラク戦争で一躍有名となったスナイパー「アメリカンスナイパー」と呼ばれているヒーローと共にし戦った戦士だ。

とてもニューモアで誰にでも親しまれている。

ブラウンの軍服の彼に俺は敬礼していた。

大佐は「解いていいぞ」と敬礼を解かせる。

大佐のオフィスであるのか少し意識してしまう。

 

ケンシ「話とは何でしょうか?大佐。」

 

自分の椅子に深々と座っている大佐に俺は要件を聞いた。

どうせ任務だろう。

だが大佐がせきばらいした後、とんでも無い事を言ったのだ。

 

マスターズ「いきなりで済まないが今日からお前は軍から抜けてもらう。」

 

ケンシ「…………え?」

 

大佐の言葉に俺は思考が停止した。

すると大佐は苦笑した。

 

マスターズ「いや済まない、ジョークだジョーク。別に軍をやめろとは言ってない。」

 

ケンシ「は、はぁ…」

 

3年間基地や戦場で共に過ごして来た中で多分一番に驚いたジョークだった。

気を取り直した大佐は言葉を発する。

 

マスターズ「実は政府から直接お前宛の依頼が来たんだ。それがコレだ。」

 

机の引き出しからA4サイズの茶色の封筒を取り出し俺に渡した。

開けてみろ、と言われ俺は封筒の中を開けた。

すると文字がビッシリと埋め尽くされた紙があった。

手に取り軽く目を通した。

これは任務の依頼書だった。

依頼は調査と長期間滞在。

だが国内では無く海外だった。

だから長期間滞在なのか、と思った。

しかし更に目を通すと滞在する国が戦場のシリアでもアフガンでもキプロスでもなかった。

日本だった。

俺にとってはあの国は悪い思い出しかない。

 

ケンシ「……日本でアセスメント、ですか?」

 

マスターズ「いいや、一応合っているんだが違う。」

 

大佐は横に首を振ってそう言う。

そして説明し始めた。

 

マスターズ「表ではそう書かれているが、実はこの任務を下したのは我が国アメリカとジャパンだ。」

 

その言葉を聞いた俺は直ぐに重大な任務だと思った。

俺は眉根を寄せ大佐の言葉を聞いた。

 

マスターズ「『人工兵士計画』のナノマシン技術ぶ最高責任者『ロナルド・バーバラ』を知ってるか?」

 

当然知っている。

 

ナノマシンの技術学を最初に解いた有名な科学者、ロナルド・バーバラ。

アフガニスタン出身、今年で59歳になる彼は大学時代努力家だったそうだがいつもひとりだったそうだ。

人工兵士計画に関わっておりサイボーグタイプ、ドラッグブースタータイプ、ノーマルタイプを開発したのだ。

俺は知っていると大佐に言った。

すると大佐は少し間を置いて、思いもよらない事を言った。

 

マスターズ「そのバーバラが先月末、行方不明になっていた。」

 

一瞬言葉を失ったが俺は何故バーバラが行方不明だった事を隠していたのか大佐に問う。

大佐は政府が極秘にしていた、と言う。

有名な科学者が行方不明だと知れば合衆国民、いや世界全土がパニックになるだろう。

 

マスターズ「だが2週間前に我が軍の衛星がバーバラらしき人物を捉えた。場所はトーキョーのヨコハマタウンでだ。」

 

大佐はまた引き出しに手を差し伸べ物を取り出した。

衛星写真で撮ったバーバラの頭上の写真だった。

その写真をして受け取り視野に入れる。

場所はチャイナタウン。

彼の特徴のスキンヘッドと上頭部に小さな太陽の刺青がハッキリと写っていた。

だが彼の左右そして前後に黒いスーツに身を纏った者達が彼を護衛するかのように居る。

 

ケンシ「バーバラの周りに居る黒いヤツらはなんですか?」

 

マスターズ「分からん、恐らくバーバラが行方不明になった理由はこいつらがバーバラを誘拐したと我々は考えている。」

ケンシ「と言う事はヤツらは……」

 

俺は推測した。

バーバラを誘拐すると言う事は何か理由があるはず。

彼に対する個人的な恨みでの誘拐は低い。

だとすれば彼の科学力とナノマシン技術を目的とした誘拐が高い。

 

ケンシ「…他国の工作員、もしくは武装組織…」

 

そう考えるしかありえない。

 

大佐はその可能性が高い、と言う。

 

マスターズ「表は調査だが本当の任務は『バーバラの捜索及び救出』また『バーバラを誘拐した者達を逮捕及び抹殺』この2つだ。お前がこの任務に推薦され理由はこれまでの功績があるこそだ。引き受けるか?」

 

ケンシ「喜んで引き受けます!」

 

紙を封筒に戻し俺は大佐に敬礼した。

大佐はうむ、と頷いた。

 

マスターズ「本任務はジャパンも加わっているその為ジャパンからある人物が派遣された、その人物はお前の日本へ滞在中生活面でのサポートをしてくれるそうだ。」

 

その時だった。

ドアの方からトントン、とノックする音が聞こえた。

 

マスターズ「おっ?噂をすれば来たな。」

 

入れ、と大佐は大声でドアの向こうに居る人物にかけた。

返事を返すかのようにドアが開いた。

スーツ姿で赤い瞳を持つ金髪の女性だった。

 

???「失礼しますマスターズ大佐。」

 

英語で話す彼女に大佐は椅子から立ち上がり「ちょうどいいところに来てくれた、ミス ユカリ彼がケンシだ自己紹介してくれ。」と言う。

彼女は大佐の机の前に居る俺のところまで笑顔で来た。

 

紫「初めましてミスター ケンシ。私の名前は八雲 紫よろしくね。」

 

彼女、紫は俺に手を差し出し挨拶する。

 

マスターズ「ユカリはジャパンの国防省に勤めていて大学時代マッド博士と友人だったそうだ。」

 

日本の国防省に勤めていてマッド博士と友人か。

マッド・カーリー

彼女は人工兵士計画で最高責任者で人工人間を作った科学者。

つまり俺達人工人間から見ると彼女は偉大なる産み親である。

アメリカ出身でオックスフォード大学を卒業、目の前に居る紫も同じ大学だろう。

 

ケンシ「ケンシだ、よろしく頼む。」

 

人工人間でも常識は持っている。

俺は紫が差し出した手をつかみ握手した。

握手し終えた後、紫は口を開き言葉を放つ。

 

紫「私が貴方の生活面をサポートを担当するわ。あとそれと敵が貴方の素性を探らないよう四年前国が設立した高校へ通ってもらうわよ。」

 

ケンシ「………はっ?」

 

一体何を言っているんだ。

紫の言葉に俺は思考が停止した。

 

マスターズ「要するにお前はジャパンに滞在中、戦闘や調査以外はハイスクールライフを送れって言うことだ。まぁ任務は夜が中心だ、昼間なんか暇で仕方ないだろう?」

 

こんな馬鹿げた内容は聞いた事がない。

 

紫「それとこれから貴方は『八雲 ケンシ』と名乗りなさい。」

 

ケンシ「……八雲…ケンシ…」

 

紫と同じ苗字のだが…まさか……

その時、紫は笑みの表情を見せた。

 

紫「そうよ、これから貴方は私の家族よ♡」

 

俺は片手で頭を押さえ深くため息を吐いた。

こんなアホな任務内容は初めてだ。

そして色気声出した紫に俺はこいつの性格は痴女だとわかった。

 

紫「…今変な事考えなかったかしら?……」

 

ケンシ「いや何も。」

 

どうやら彼女は考えている事を読み取れる力があるようだ。

 

マスターズ「ユカリ以外にも協力者が居る、彼らにも頼るといい。現地(ジャパン)入りは1週間後、任務開始日は4月の半ば、後の事は依頼書とユカリに聞け。」

 

ケンシ「了解。」

 

この任務を引き受けた俺は、この先予想もしなかった出来事が次々と起きたのだった。

 




次回は藍と橙が登場です。
波乱な展開になりますw
お楽しみに。

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。