とある男の憑依体験   作:minesama

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シリアスを殺せなかった、ちくしょう、ちくしょう!!


欠陥電気編
1.みこっちゃんと妹ちゃんとシリアス


 超電磁砲(レールガン)量産計画『妹達(シスターズ)』と呼ばれた計画があった。

 簡単に言えばみこっちゃんの体細胞(幼少時に騙されて採取された物)を培養して超能力者(レベル5)を人工的に作り出す計画。

 けれど計画は失敗、超能力者(レベル5)どころか強能力者(レベル3)に満たない程度の固体しか作れない事が樹形図の設計者(ツリーダイアグラム)の演算で判明して全面凍結。

 

 街中でされてる超電磁砲の軍用クローンの噂(機密情報駄々漏れスギィ)を結構気にしてたみこっちゃんは、布束砥信(ぬのたばしのぶ)ってギョロ目さんが漏らした情報を切っ掛けにとある研究所に侵入してこの情報を手に入れた。

 さすがに短くない付き合いとは言え、研究所侵入や『妹達』の情報を俺が目にするのをかなり気にしていたが「もっと大事なところを見せ合った仲じゃないか」って言ったら「覗きか、やっぱ本当は覗きしてたのかアンタは!?」って問い詰められた。誤解だ。

 

 まあその誤解とクローンの心配が杞憂だった事に安堵しすぎたせいで、一時的に綺麗なみこっちゃんと言う名状しがたい(オゾマシイ)何かになってたのは忘れる事にしよう。違う意味で怖かった。

 

「え? 私そんなに変だった?」

 

「正直気持ちわ……いえ、様子がおかしく見えましたの。てっきりニセモノかと――あっ、例の噂話とは関係なく!!」

 

「いいわよ別に。クローンとかいかにもSFって感じで面白いじゃない」」

 

 しかし俺は知ってる。『妹達』の生産(・ ・)が中止されていない、いや、それだけじゃ無い事を。

 

「どーする? 黒子のクローンが現れたら?」

 

「そーですわねぇ……門限に間に合わなそうな時に置いて寮監の目を免れたり――」

 

「ふーん」

 

(ねぇ、アンタだったらどうする?)

 

(…………)

 

(もしもーし、どしたの?)

 

(ん、ああいや。なんだ?)

 

(だからアンタのクローンが現れたら……あ、やっぱいいわ。そんな悪夢のような現象)

 

(失敬な、みこっちゃん逆ハーレム状態になれるのに。薄ぼんやりした俺がみこっちゃんの周囲に沢山的な)

 

(どんなホラーよ……)

 

「お姉様は自分のクローンが目の前に現れたら……どうなさいますか?」

 

「んーー、そうねぇ……」

 

 この世界に来てからずっと目を逸らしてたけど、俺はどうするべきなんだろうなぁ。

 

 

 

第一話 みこっちゃんと妹ちゃんとシリアス

 

 

 

 八月十五日、白井の都合がつかなかった為ぼっちになったみこっちゃんは子供達と缶蹴りに興じていた。

 短パン履いてるからってスカートで思い切り良く足を蹴り上げてたから「短パンの隙間からでも結構見えるもんだよね」って言ったら顔真っ赤にしてスカート抑えてすげぇ罵声浴びせられた。

 そしたらその隙に捕まってやんの、ヴぁかめ! くはははは! 

 捕まった後に「そんな一瞬で覗けるわけないじゃん、常識的に考えて……」って言ったらもっと顔赤くしてプルプル震えてた。

 しかもそれを見て悔しがってるって勘違いした子に「お姉ちゃん次頑張ろう?」って慰められてた。やめて、みこっちゃんのライフはもう0よ!

 

 んでまあそこまでは良かったんだが、休憩中にある子が着けてたバッチ(ゲコ太? ケロヨン? よくわからん)を見たみこっちゃんが豹変してしまった。

 一緒に缶蹴りしてた子達を連れ添ってガチャガチャをガチャコンガチャコンガチャコン。空になったのでまさかのハシゴでガチャコンガチャコンガチャコン、文字にすればゲシュタルト崩壊は確実なぐらい回してた。

 どうでも良いけどゲシュタルト崩壊って響きカッコイイよね、RPGのラスボスが使ってきそうで。意味を知ったとき中二心的に絶望したけど。

 閑話休題。

 

 まあ最終的に出たので一緒に居た子供達は心底ほっとしてたな。そのぐらいガチャってる時の目はやばかった。俺ですら声掛けるの戸惑うレベルだからな……。

 

(で、そのバッチどうするんだ?)

 

(え? そりゃ勿論……)

 

(勿論?)

 

(か、鞄にならイケるでしょ!)

 

(いやいや、あの子みたいに服に着ければ良いじゃん)

 

(え? いや、さすがにそれは……)

 

(大丈夫、いけるいける、頑張れ気持ちの問題だって!)

 

(……とりあえずしまっとくわ)

 

(ちっ)

 

(アンタ今舌打ちした? したわよね?)

 

 記憶にございません。

 

 

 

 

 

 

 

 下校時刻の鐘が鳴った。不良お嬢様のみこっちゃんはともかく、子供達は帰る時間だな。

 子供達をバス停まで送り届ける間、一瞬みこっちゃんは何かに気づいた様子を見せた。恐ろしく一瞬な反応、俺でなきゃ見逃しちゃうね。いや、気づいてた子も居たけど。

 子供達と別れるととりあえず焦る表情は隠さなくなったけど、ある方向を見つめるも行くのを戸惑ってるみたいだ。

 ああ、そうか――。

 

(みこっちゃん、どうした?)

 

(いや、えっと……)

 

 彼女(・ ・)に会うのは今日か。

 

(おはようからおやすみまで、白井達と遊ぶときから研究所侵入まで俺と一緒だったんだ。今更隠すことも無いだろ?)

 

(……何か改めて言葉にされると気持ち悪いわね)

 

(失敬な)

 

(でもまあ、そうよね。今更躊躇するような事じゃない、か)

 

 俺の素晴らしい励ましの言葉でみこっちゃんの表情が幾分和らいだようだな。ふ ふ、感謝しうおおおおっ!?

 

(だ、だから急に走り出す癖何とかしろよ!! 心臓に悪いんだぞ!!)

 

(それこそ今更でしょ? ってかアンタ幽霊なんだから心臓ないじゃない)

 

 ちくしょう、まったくその通りですねこの猪娘!!

 

 

 

 

 

 そうこうしてる内に一本の木の植わった休憩所のようなところに着いた。

 それにしてもみこっちゃんは相変わらず足が速い。短、長どっちでも陸上でやってけるレベルだと思う。まあ学園都市じゃ肉体強化系の能力者が幅を利かせてるからキツイだろうけど。

 

 っと、それは置いといて。

 

「……あんた何者?」

 

 みこっちゃんが睨みつける先には、常盤台の制服を着て、みこっちゃんと同じ背丈で、みこっちゃんと同じ顔の、要するにみこっちゃんのクローンちゃんが居た。

 何者? なんて聞いてるけどみこっちゃんもそうだと分かってるはずだ。

 うーむ、しかし分かってはいたけどほんとそっくりだな。頭に着けてるでっかい軍用ゴーグルが無くてジト目を治せばまず見分けはつかないな。

 レイプ目なんて実際にはわからんし。

 

「ミャー……と泣く四足歩行生物がピンチです」

 

 まあ喋り方に抑揚が無いから口を開けば一発で分かるけど。

 

「……は?」

 

 そのクローン……妹ちゃんでいいか。妹ちゃんが指差す先には木の枝にしがみ付いてる真っ黒な子猫が一匹。うむ、かわゆすなぁ。

 妹ちゃんが言うには人助けで電気の能力使ったら子猫が驚いて木に登って降りられなくなったそうだ。

 

「……とミサカは懇切丁寧に経緯を説明します」

 

「そんな事はどーだって良いのよ!! 私はあんたが何者なの「あっ、どうやら更に危機的状況になったようです」聞けよ!!」

 

 あーあ、みこっちゃんの怒鳴り声にびっくりした子猫が落ちそうになってるな。

 

「助けなくてよろしいのですか?」

 

(みこっちゃんが怒鳴ったせいで子猫様が落ちそうになってるんだぞ、助けて差し上げろ。ハリーハリーハリー)

 

(うぐっ……)

 

「はぁ、分かったわよ。どうしろっての?」

 

「それでは――」

 

 かくして子猫救出作戦が開始された。四つんばいになったみこっちゃんの上に妹ちゃんが立つ感じで。

 

(中々良い格好だぞみこっちゃん)

 

(……うるさい)

 

「お姉様、もう少し左です」

 

「無茶言うな! つかアンタ靴履いたま「とうっ」はぐぅ!?」

 

 ふむ、なかなか良いジャンプだな妹ちゃん。子猫様を無事スカートで受け止めたのも高評価だ、10点満点中9.8をやろう。

 

「っつー、あっ、アンタねわあああああああああぁぁぁぁぁぁ!!!!」

 

 まあ常盤台の制服スカートが短いからな、猫を受け止めるぐらいスカート捲くれば中身も見えるわ。

 

「こ、こっ、コラァアッ!! 何スカート捲り上げてんのよーーーーっ!!?」

 

(ふむ、水色の縞々か。個人的には赤いリボンのついた白のレースが――)

 

「見るなあああああぁぁぁぁぁああぁぁぁ!!!!」

 

「誰か居るのですか??」

 

 

 

 

 

 

 

 

 その後助けた子猫に興味の移りかけたみこっちゃんだったが、我に返って妹ちゃんにクローンなのか問い詰めた。

 妹ちゃんはあっさりと認めたが、それ以上の事は関係者以外に話せないと。みこっちゃんが何を聞いても機密事項の一点張り。

 みこっちゃんは「痛い目にあいたいの?」と力ずくも辞さない態度に出るけど、妹ちゃんは口を割るはずも無く。

 つかみこっちゃんが無抵抗な人間にそんな事できるわきゃないしな。

 

「いいわ帰りなさい、勝手に後をつけてアンタの製造者なりを捕まえて直接聞き出してやるから」

 

 それは出来ないけどな。妹ちゃんは今日実験に行って、そこで殺されるから。……仕方ない、よな。

 このまま歴史通りに事が進めばあの子は死ぬ。けれど少なくとも、みこっちゃんと10032号から先の子達は生き残れる。俺が余計な事さえしなければ。

 

(――――――――――――かな)

 

 まあ幻想御手の時も佐天を見捨てたし、今更だな。

 

(ねぇ――――――――、ちょっと聞いてるの? あーもういい!!)

 

「ねぇちょっと、アンタみたいなのがまだ5人や10人も居るの?」

 

「コネコ、上から読んでも下から読んでもコネコ、ふふふ……」

 

「ああもうどいつもこいつもおおお!!!!」

 

 ありゃ、ちょっと考え事に没頭しすぎたか。……ううむ。

 

「そこの双子、姉妹げんかは良くねーぞ」

 

 お、アイスクリーム屋のおっさんナイスタイミングだ。

 

「こいつは妹じゃないっ!!」

 

 まあ実際はどう見ても双子だしな。期間限定、本日のみですが。

 

「オイオイ冗談でもそんな事言うもんじゃないぞ」

 

 そう言っておっさんはみこっちゃんと妹ちゃんに余り物のアイスをくれた。おっさん良い奴だな。

 去ってくおっさんの相手をみこっちゃんがしてる間に妹ちゃんが両方食っちまったけど。

 

「体が冷えたので温かい紅茶が飲みたいところです、とミサカはさりげないおねだりをします」

 

「ふ・ざ・け・る・なっ」

 

 まあ結局お茶を飲みに連れて行ったり。ねだられるままハンバーガーを買って、半分こにして食べたり。

 常盤台の双子だって注目されたりもしてたな。

 みこっちゃんは否定するかもだけど、見た目だけじゃなくてじゃれ合ってるからそう思われるんだぜ。ま、今日限りだけどな。

 そんで日がとっぷり暮れてから今日は実験に行くから後をつけても製造者には会えない、なんてシレッと言う妹ちゃんは確信犯だと思います。

 

 

 

「ところで先ほどから気になっていたのですが」

 

「あによ」

 

「お姉様の近くに誰かいらっしゃるのでしょうか? とミサカは光学干渉系の能力者が近くに潜んでいると推測します」

 

「えっ!? いや、えっと、その」

 

(ちょ、ちょっと! どういう事よ!?)

 

(いや、俺に聞かれても。まあ隠すことじゃ無いだろ別に)

 

 うーん、何でばれたんだろ。軍用に調整されてるから、みこっちゃんのちょっとした仕草で気づかれたのか? まあ良いか。

 それよりもさすがは妹ちゃんって言うか、この子とも繋げられそう(・ ・ ・ ・ ・ ・)だしな。気づかれたし丁度良い。

 

(ちょっくらこの子に挨拶してみるわ)

 

(え、何言って、って言うか出来るの!?)

 

(多分な)

 

 ……ま、今日限りの事だし別に問題無いだろ。

 

<あーテストテスト>

 

<これは……ネットワークに干渉? いえ、別系統の能力でしょうか>

 

<ご名答だ妹ちゃん、光学系って所はハズレだけどな>

 

<ではアナタがお姉様の周囲に居たスト……能力者でしょうか?>

 

<今ストーカーって言おうとしたよね? 違うから、隠れてるわけじゃないから、見えないだけだから。それはともかく、どうだったお姉様は?>

 

<まあ噂と違って現実なんてこんなもんか、と言うのがミサカの感想です。ですが――>

 

<ですが?>

 

<理由は分かりませんが、お姉様と居ると胸が暖かくなるのを感じました>

 

<そっ……か>

 

「あっ」

 

 む、なんだ? ……PDA出そうとして缶バッチを落としたのか。あら、妹ちゃんの興味もそっちにいってら。

 

(みこっちゃん、空気読めよー)

 

(しょ、しょうがないでしょ!)

 

「それは何でしょうか?」

 

「いや、ガチャガチャで獲った景品だけど……そうだっ」

 

 閃いた! って感じでカエルのバッチを妹ちゃんの服に着けるみこっちゃん。

 コレは有りだなって顔してるけど無いからね? つーか妹ちゃんも「いやいやコレはねーよ」って駄目出ししてるし。

 

 そしてしょんぼり顔で缶バッチを取ろうとするみこっちゃんと、それを妨害する妹ちゃんとで始まる缶バッチ争奪戦。

 な、何と言う凄まじい高速の手の応酬!! この佐藤の目をもってしても見切れなんだ!! いやまあ標準的な動体視力しか持ってないですけど。

 つーか一般人とは言え手が分裂したように見えるほどの応酬って人間レベルなの?

 あ、みこっちゃんが根負けした。

 

「お姉様の行為は強奪であると主張します」

 

「何だその屁理屈!?」

 

「屁理屈ではありません。それにこれは、

 

 

 

 お姉さまからいただいた初めてのプレゼントですから」

 

 

 

「――――――――――」

 

 はは、みこっちゃん固まってやんの。俺も不覚にもぐっと来たぜ。こやつ、やりおるわい……!

 まあ直後にもう少しマシなもんはないのかよ何て言われてたけどな。スムーズに落として上げるとは天性のものを持ってるな。 

 

 ……初めて、か。最後の、でもあるんだよなぁ。かわいそうだけど仕方ないよな。

 

「はあ、もう良いわ。今日の所は失礼させてもらうから」

 

(アンタも、もう良いわよね? それと後であの子と何話してたか言いなさい)

 

(なんだ、嫉妬してんのか?)

 

(……そろそろ本格的に私の能力でアンタにお仕置きする方法考えようかしら)

 

(すいませんでした)

 

 みこっちゃんなら本気で考え付きそうで怖い……。

 

<じゃあな、妹ちゃん>

 

<はい>

 

「お姉様」

 

「ん、まだ何かあるの?」

 

「いえ――さようなら、お姉様」

 

「ああ、うん。じゃあね」

 

 じゃあな、もう会う事も無いけど。まあ仕方ないよな。

 うん、ほんと仕方ない。

 むしろ他の妹ちゃん達に比べたら幸せだったろうしな。

 お姉様とじゃれて、ワガママ言って、一緒に歩いて、バッチ取り合って。

 うん、十分だろ。十分だな、うんうん。はっはっはっ。

 

 

 ――お姉様と居ると胸が暖かくなるのを感じました――

 

 

 ……………………はぁ。無理無理、無理だっつーの。ストレスで吐くわ、こんなの。夢に出るわ。

 

(なあみこっちゃん、妹ちゃんの事どう思う?)

 

(だーかーら! あの子は妹じゃなくてクローンでしょうが! ……そりゃまあ、姉妹に見えなくも無いって言うか、仕方ないだろうけどさ……)

 

(本当にそう思ってるのか? 姉妹じゃないって)

 

(だからそうだって(あの子が今日殺されるとしてもか?)……は、え? 何、殺され……え?)

 

 はぁ、言っちまった。

 妹ちゃんだってもう数千人死んでるんだし、ちょっと会話したぐらいで何をやってるんだ俺は。惚れっぽいんですか? 童貞なんですか? 

 それに俺が余計な事したせいで死ぬ人間が増えでもしたら……うう、またストレスで胃がキュッと。

 

(あの子を、ちょっとでもあの子を妹だって思うなら今すぐ追いかけてくれ。急がないと間に合わなくなる)

 

(アンタ、何言って……)

 

(理由は言えない。でも、頼む!!)

 

 こんなんでみこっちゃんは動いてくれるんだろうか。

 こんな事なら普段からもっと真面目に考えておけば……。

 

(はぁ……アンタが真面目な所って初めてだわ)

 

(……そうだっけ)

 

(それに免じて、あの子を追いかけてやるわ。それ以上の意味は イ チ ミ リ も! 無いからね!)

 

(! は、ははは。相変わらずだなみこっちゃんは。相変わらず良い女だ!)

 

「ぶふっ!」

 

(お、どうした? 照れてんのか?)

 

(あ、アンタはーーっ!!)

 

(ほれほれ、間に合わなくなるぞ。発進せよ御坂号!!)

 

(~~っ!! 後で覚えときなさいよ!!)

 

 すまん、みこっちゃんこんな事に巻き込んで。何もかも終わったら一日中でも土下座するよ。

 

 だから俺の原作改変(わがまま)に今だけ付き合ってくれ。




美琴とは()
妹とは<>
ただ見分けるだけで特別な意味は無いです。

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