ドラえもん のび太の新魔界大冒険~絆の戦士と7人の魔法つかい~   作:憲彦

6 / 28
皆さん、おはこんばんちは

前回の話のコメントに「何故のび太の服装が憐?」と言うコメントがありましたのでお答えしようと思います。

…………特に理由はありません。

強いて言えば、普段ののび太の服装があれなので、色の近いオレンジの上着を着ていた憐の服にしました。最初は姫矢さんの服にしようかと思ったんですけど、うまく想像できなかったのでやめときました。

それでは第3話始まります。ゆっくりしていってね。


魔法の世界で

眠りについたのび太は、ある夢を見ていた。

 

深い森と遺跡、普段の彼なら夢の中であろうと、絶対

に近付かない様な場所。だが、引き込まれる様にどんどん奥へと入っていく。

 

そこで、ひときは目立つ物を見つけた。たいして大きくはないが、不思議な形をした飛行機のようなものだ。だが、それは鉄などのような素材ではなく、石でできていた。

 

何と無く、本当に深い理由は無く、その石で出来た飛行機の形をした物体に触ってみた。

 

次の瞬間…………

 

のび太は強い光に飲み込まれた。そしてそこで見た。人を襲い、食らい、恐怖に陥れる怪物。それと戦う巨大な武器を持った人達、短剣のような物を抜いて光に包まれる人達、そして…………

 

“銀色の巨人と黒い巨人”の戦いを

 

のび太

「何……これ……?」

 

そう呟いたとき、彼の目の前に現れた。さっき見たのとは、少し姿が違うが、彼の前には居た。

 

“銀色の巨人”が

 

のび太

「君は、いったい、誰なんだ?」

 

巨人は何も答えないが、何故か恐怖心は抱かなかった。

 

その巨人が光になり、自分の中に入ってくると、そこで夢は終わった。

 

 

 

 

 

 

 

 

ドラえもん

「ふぁぁ~~。雨やんだのかな?」

 

寝ぼけながら窓を開けたドラえもんだが、外の景色を見て、一瞬にして眠気は消し飛んだ。

 

ドラえもん

「ドドド‼の、のび太くん!起きて!起きて!早く!!」

 

のび太

「んぁ~。あぁ!!?」

 

外を見たのび太は、ドラえもんと同様に眠気が消し飛んだ。

 

何故なら、外の景色は、二人が見慣れている景色ではなく、箒や絨毯に乗っている人達だからだ。

 

ドラえもん/のび太

「うわぁ……ん?」

 

箒に乗り郵便受けに紙を入れる郵便配達員が見える。

 

そんな状況に目を輝かせていた二人だが……

 

「うわああああああああ!!!どいてええええええぇぇぇぇぇぇぇ!!!」

 

前方からとんでもない勢いで絨毯が飛んできた。

 

ドラえもん/のび太

「うわああああああああ!!!」

 

間一髪のところで避けた絨毯を見ながら、二人は顔を合わせ、キラキラした顔で叫んだ。

 

ドラえもん/のび太

「魔法の世界だ!!!」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

朝食を食べに一階のキッチンまできた二人は唖然としていた。

 

目の前で宙に浮かびながら、トーストにバターが塗られていたり、牛乳が勝手に注がれたり、サラダが混ぜられていたりと、普通は目にしないような光景が広がっていたからだ。

 

それに、コンロは無く、替わりに玉子の手から光線みたいなのが出て目玉焼きを作っていた。

 

玉子

「チンカラホイ」

 

そう唱えると、目玉焼きは宙を飛び、トーストに乗ると、そのままのび太達の口に突っ込まれた。

 

玉子

「早く食べないと遅刻するわよ」

 

のび太

「遅刻するわけないよ。空飛ぶ絨毯で一飛びだもん。」

 

食べながら余裕そうに答えるが、

 

玉子

「何寝ぼけたこといってるの。空飛ぶ絨毯なんか家にはないでしょ。」

 

フライパンを洗いながら、呆れ気味に言う。

 

のび太

「えっ!?無いの!?」

 

のび太は驚いているが、ドラえもんも驚いているようだ。

 

玉子

「あんな高いもの家には必要ありません。のびちゃんも早く箒に乗れるようになりなさい。」

 

魔法の世界にも物価はあり、空飛ぶ絨毯はかなり高いようだ。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

食事が終わり、部屋に戻って着替えているようだ。魔法の世界で現実的な問題を突き付けられたが、かなりウキウキしているようだ。

 

ドラえもん

「早くしないと、本当に遅刻するよ。」

 

のび太

「分かってるって。」

 

そう言いながら、着替えに手を伸ばすが、

 

のび太

「あれ?」

 

そこに置いていた着替えは、のび太がいつも着ている黄色の半袖と短パンではなく、普段なら着ないような白いズボンと赤いTシャツ、そしてオレンジ色の上着だった。

 

のび太

「…………?」

 

少し戸惑うが、それしかないので、着ることにした。

 

ポケットの中に入っていた、二つの物を見ながら

 

のび太

「なーんかで見たことあるよある様な気が…………」

 

考え始めたとき、

 

ドラえもん

「のび太くん?何やってるの」

 

のび太

「ん?何?」

 

ドラえもん

「その服どうしたの?」

 

普段着ない系統の服なので聞かれて当然だ。

 

のび太

「何か、これが置いてあったから……」

 

ドラえもん

「ふーん。あっ、早くしないと遅刻するよ。」

 

のび太

「うわあああ!!ヤバい!!」

 

急いでランドセルを背負い

 

のび太

「行ってきまーす!!」

 

かなり慌てながら学校へ行った。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

色々と合ったが、取り敢えず放課後

 

 

のび太

「はああああああああ…………」

 

部屋に戻ってくるなりいきなり倒れる。

 

ドラえもん

「おっとととととと!ニャアアアアーン‼」

 

もう少し遅れていれば巻添えを食らうところだった。

 

何故のび太がこんな状況になっているのかと言うと、魔法の基本である、物を浮かせる術「物体浮遊術」が使えずに、怒られたからである。

 

そのあとも、野球をやったが、当然魔法が使われる。魔法の使えないのび太はチームメイトに怒られ、家では玉子に物体浮遊術が出来なかったことを怒られた。

 

気の毒である。

 

のび太

「ああ!!もう!!元の世界とちっとも変わらないじゃないか!!」

 

ジタバタしながら言った。

 

ドラえもん

「どうも……魔法も勉強と同じで、努力しないと出来ないらしい。……僕達が魔法を使えないのは、習ったことが無いからだよ。」

 

確かに、物体浮遊術がいかに基礎の基礎とは言え、魔法の使い方から習ったことのない人からしたら使えないのは当然だ。

 

ドラえもん

「はぁ、元の世界に戻そっか…………」

 

そう言いながらもしもボックスを取り出す。魔法が使えないならこの世界にいても意味がないから当然である。

 

元の世界に戻そうとしていたとき、窓を叩く音が聞こえた。

 

外には箒に乗ったジャイアンとスネ夫が居た。

 

ジャイアン

「おい、のび太!ホーキング行こうぜ!」

 

スネ夫

「行こうぜ!」

 

いきなり伝えた。

 

のび太

「ホーキング……?」

 

ドラえもん

「サイクリングの箒版じゃないかな?」

 

よく理解していないのび太にドラえもんが自分の推測を話す。

 

スネ夫

「パパがさ!ドイツ製の最新型を買ってくれたんだ!見てよ!この吸い付くような手触り!股擦れ防止用の低反発サドル!」

 

冷やかしに来たようだ。

 

スネ夫

「どう?一回ぐらいなら乗せてあげてもいけど?」

 

ジャイアン

「あら、やだスネちゃん。のびちゃんは箒にのれないのよ~。」

 

スネ夫

「あ~ら、そうでしたは奥さん。誘って悪いことしちゃったわねぇ。」

 

ジャイアン

「ねぇー」

 

予想通りだが、やっぱりイラつく。

 

ジャイアン

「さぁさ、行きましょ」

 

スネ夫

「行きましょ行きましょ!」

 

ジャイアン/スネ夫

「ごめんあっそばせーーっ!!」

 

笑い声を上げながら何処かに飛んでいった。

 

ドラえもん

「まったく、あの二人のやることは、どこの世界でも変わんないんだからぁ。」

 

呆れているドラえもんと悔しそうにしているのび太。

 

ドラえもん

「さっ、元の世界へ戻そう」

 

ドラえもんがもしもボックスを使おうとしたとき

 

のび太

「待って!」

 

のび太が待ったをかけた。

 

のび太

「せっかく魔法の世界に来たんだ!せめて一つ簡単な魔法でも良いから、使えるようになりたいんだ!!」

 

のび太の珍しいやる気にドラえもんは

 

ドラえもん

「んー、のび太くんにしてはいい根性だ。」

 

自分の好奇心には努力を惜しまないようだ。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

静香の家の庭で、のび太はドラえもんに見守られながら、静香に魔法を教えてもらっていた。

 

因みに、物体浮遊術で人形を浮かせようとしていた。

 

のび太

「チンカラホイ!」

 

静香

「うーん、ダメダメ、そんなに力を入れちゃ、もう少し落ちついて。」

 

力みまくった呪文を唱えるのび太に、静香が落ち着くようにと助言をする。

 

のび太

「チンカラホイ!」

 

もう一度やってみるが、人形はびくともしない。

 

ドラえもん

「諦めるな!今埃が一つ浮いたぞ!」

 

のび太/静香

「ホント!!」

 

嬉しそうに二人は尋ねるが

 

ドラえもん

「あー……冗談だよ。」

 

その言葉に二人ともガックリと項垂れる。

 

そのあとも、何回かやってみたが結局、人形が浮かぶことはなかった。

 

 

のび太

「はぁ、はぁ、はぁ、どうしてもダメだ……」

 

ドラえもん

「ここまで来ると、何か別の問題があるように感じるんだけど……」

 

静香

「そうねぇ…………あ!そうだ!出来杉さんを呼んでみましょう‼」

 

のび太

「確かに、アイツなら何か分かるかもね…………」

 

普段は文句を言うところだが、疲れきっているため素直に同意する。

 

20分程して出来杉が到着した。

 

出来杉

「やぁ。遅くなってごめんね。」

 

のび太

「いやぁ、別に大丈夫だよ。」

 

ドラえもん

「早速だけど出来杉くん、のび太くんが魔法を使えない原因を教えてくれないかな?」

 

よほど気になるのか、来て早々に尋ねた。

 

出来杉

「うん、分かったよ。僕が調べたところだと、魔法が使えない原因は3つしかないんだ。」

 

静香

「3つだけ?」

 

出来杉

「そう。一つは単に魔力が足りないだけ。でも物体浮遊術のような基礎だったらこれは当てはまらない。二つ目の呪文を間違えてるも、天気を操ったり、物質を別の物質に変えるとかじゃない限り起こらないんだ。」

 

のび太

「じゃあ、何が原因なの?」

 

のび太の疑問に出来杉は

 

出来杉

「多分、範囲の問題じゃないかな?たまにいるやしいんだ。無意識に体が勝手に範囲を変える人が。…………そうだなぁー、後ろの塀の所まで下がってから、もう一度やってみて。」

 

のび太

「分かった!」

 

のび太は言われた通りに塀の所まで下がった。そして、

 

のび太

「チンカラホイ!」

 

唱えた瞬間、人形の周りに大きな風がおきた。人形は空中高く飛び上がった。

 

ドラえもん

「す、すごい…………」

 

出来杉

「かなり、強力だね…………」

 

静香

「スゴいわね。…………」

 

戻ってくるのび太

 

のび太

「すごい飛んだね。でもこれじゃあ使い難くない?」

 

ドラえもん/静香

「確かに~。」

 

出来杉

「うーん、杖でもあれば良いんだけど。そんな高いものは買えないし…………」

 

杖、と言う単語にのび太は思い出した。朝、服のポケットに入っていたもののことを。

 

のび太

「ねぇ、これ使えるかな?」

 

白を基調とした短剣の様な物を出す。

 

ドラえもん

「何これ?」

 

のび太

「ポケットに入ってたんだ。」

 

静香

「出来杉さん、使えそう?」

 

出来杉

「魔力を通す物なら大丈夫みたいだから、一度やってみたらどうかな?」

 

のび太

「うん。チンカラホイ!」

 

人形の前に立ち、呪文を唱える。すると、さっきのように人形は飛び上がり、しかも空中でそれをコントロール出来るようになった。

 

出来杉

「スゴいね!!のび太くん!!これなら自分も飛ばせるんじゃないかな?」

 

のび太

「それって、箒無しで飛べるってこと?」

 

出来杉

「うん!やってみて!」

 

のび太

「よーし!チンカラホイ!」

 

すると、出来杉の言う通り、空を飛ぶことができた。

 

静香

「スゴいわ!のび太さん!!」

 

ドラえもん

「やったね!のび太くん!!」

 

二人がのび太を称賛するなか、出来杉とのび太は空を見ていた。

 

出来杉

「何?……あれ」

 

のび太

「黒い……流れ星?」

 

ドラえもんと静香も空を見る。そこには黒い光を発しながら流れる星があった………………

 




後書きコーナー‼

ドラえもん/のび太
「イェーーーーイ!!」

作者
「本日は本編からこの人が来てくれはす。それでは出てきて‼」

出来杉
「どうも、出来杉です。」

作者
「はい、今日からは、ドラえもん・のび太・出来杉の三人がメインパーソナリティです。よろしくね。」

出来杉
「よろしくお願いします。」

ドラえもん/のび太
「よろしく!!!」

作者
「さて、今回は特に紹介するものもないので、のび太が杖代わりとして使っていた物を紹介します。」

ドラえもん
「ネタバレにならないの?」

作者
「ギリギリセーフかな?じゃあ、出来杉くん、紹介をよろしく。」

出来杉
「はい、今回のび太くんが杖として使っていたのは、今後重要となるアイテム、エボルトラスターです。この小説本編では杖としても使えます。今後の活躍が楽しみなアイテムですね。」

作者
「ありがとうね。それじゃぁ、時間もいい感じなので、次回予告よろしく!」

出来杉
「謎の流れ星を追って、僕たちは森に向かう。そこで目にしたものは!!」

のび太
「次回 銀色の巨人」

作者/のび太/出来杉/ドラえもん
「次回もよろしくねー‼」

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。