戦国†恋姫の世界にアトリエの能力が入ったら? 作:妄想好きなゲーム脳
メイ「あ、粗茶ですが…」
久遠「おお、すまないな」
なぜ織田久遠信長様がこんなアトリエに一人で来るんですかね…
って思ったらこの人よく城抜けてましたねええ。
メイ「ところでご注文は?何かお怪我でもされましたか?」
久遠「いや、今日は様子を見に来た。なんでも異国の少女が薬屋を開いていると評判でな?」
メイ「は、はぁ…」
ニヤリと笑う久遠。
久遠「異国の者にしては随分と日の本の言葉が上手なのだな。誰に教わったのだ?」
メイ「あ、それはお父様に。お父様は貿易商をしていたので」
久遠「ほほう、なるほどな。ところでなぜ尾張で商売を始めたのだ?堺でも良かったのではないか?」
メイ「それは…」
本当のこと言えないしなぁ、かと言って嘘を言ったら信用失うし…うーん。まあこんな感じでごまかすか。
メイ「ある方に会うためです。」
久遠「ある人?そいつは尾張にいるのか?」
メイ「いえ、いるというか、来る、が正しいですね。」
久遠「来る?」
メイ「そう遠くない未来。その方は舞い降ります。私はその方に会うために尾張にやってきたのです。」
久遠「???」
久遠はよくわかってなさそうだが、真実なので仕方ない。
久遠「よくわからんが…まあよい。嘘は言ってなさそうだしな。さて、どういった薬を扱っているのか拝見させてもらうぞ。」
メイ「あ、はい。これはエルトナ軟膏と言いまして…」
しばらく久遠に扱っている薬や食料の説明をしてあげた。言葉遣い大丈夫かなほんと…
久遠「本当に様々な薬を扱っておるのだな。それに食料も…これはどうやって作っているのだ?」
メイ「錬金術ってご存知ですか?」
久遠「錬金術?聞いたことがないな。南蛮の技術か?」
メイ「ええ、まあ…この方法でやっているのは私一人だけですが。」
久遠「ほほう、つまり唯一無二の製法を使っているわけだな?」
メイ「ある程度の知識と技術と閃きが必要ですからね。ただ、私もまだまだ未熟な身ですのでこれが精一杯ですけど」
久遠「ふむ、そうであるか。お主、師匠や弟子はいないのか?」
メイ「弟子はいませんね。師匠…みたいな人はいましたが。」
まさかその師匠が神様だなんて言えないよなぁ…
久遠「そうか。ところでお主、名は?」
メイ「あ、メイヤール・フォン・ツヴァイクといいます。みんなからはメイと呼ばれているのでそちらでお呼びください。」
久遠「メイか。そなた、織田に仕える気はないか?」
メイ「…はい?」
久遠「そういえば名乗っていなかったな、我が名は織田三郎久遠信長。織田家の当主にして夢は日の本の統一なり!」
メイ「…えええええええ!!?」
いきなり名乗っちゃったよこの人!というかいきなり仕官しろって何!?
メイ「そんな身分の高い方とはつゆ知らず恐れ多いことを!」
久遠「いやよい、我が名乗らなかったのが悪いしな。してどうだ?我に仕える気はないか?」
メイ「それは…」
願ったり叶ったりなんだけど…これが神様の言っていた特典の影響なのかしら?
メイ「いきなり異国のしかも薬師が仕官したって問題になりませんか?」
久遠「そういう古い仕来りは我は好まん。有能な者はたくさん欲しいからな。」
メイ「そ、そうですか。でも仕官しても錬金術の材料を探しに行ったりするのであまり城に務められませんし…」
久遠「うちには戦の時にしか顔を出さんやつもいるから問題ない!」
森一家のことかー!あの人たちほんと普段何してるの!
…でもまあ、ここは乗らせてもらおうかな。
メイ「それならぜひお願いしたいです。ある方に会うのにも最善の一手なので。」
久遠「そうかそうか。細かい事は後で使いを出す。茶、馳走になったな。今度は城で会おうぞ!」
そう言って帰っていく久遠。嵐のような人だったなほんと…。
メイ「さて、これからどう変化していくのかな…本格的に介入することになりそうだけども…」
次くらいから本編に入るかな?