IS×ACE COMBAT X ≪転入生はエースパイロット≫   作:初月

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プロローグのキャラは

グリフィス1:エスコンXのプレイヤーキャラ。一人で一か国くらいいけるかもしれないレベルの腕を持つ
グリフィス5:オーブリー岬からずっとグリフィス1の横で任務を遂行してきたパイロット。撃墜数は7機
ファルコ1:エスコンXiの主人公。オーレリア軍撤退時に活躍した。
ファルコ2:新人パイロット。ファルコ1いわく腕は悪くないそうだ。
クラックス:ユジーン・ソラーノの乗る空中管制機が使っているコールサイン

という感じです。

2014/7/25 一部改訂


プロローグ
第0話 プロローグ


2020年の末にオーレリア戦争はあるパイロットとレサスで起きた革命により終結した。

 

2021年、IS<インフィニット・ストラトス>と呼ばれる機械が開発された。以降はISと表記することにする。

 

その後発生した白騎士事件においてISの圧倒的性能が披露されたことにより世界のパワーバランスが崩壊した。戦闘機や現行ミサイルではISに対抗できないと思い知らされたのだ。

 

 

そして2026年・・・。

 

オーレリア軍最初の反撃を行い解放まで行なったパイロット、グリフィス1こと俺は太平洋上で輸送機の護衛任務をしていた。

 

正直私は軽く心配している。

 

「クラックス、ただでさえ人の少ない俺たちがこんなに動いていいのか?」

 

そうすると落ち着いた声でクラックスに返された。

 

<<隊長、あなたたちはたった6機ですよ。大丈夫です>>

 

6機って対フェンリア戦より一機すくないだけなんだよなぁ・・・。

そうするとまた無線が鳴った。

オーレリアの軍人のあいだでは影の英雄といわれているファルコ1からである。

 

<<流石に神経質過ぎだ、グリフィス1。積荷を考えるとむしろ少ない>>

 

「そうか、少数での作戦に慣れすぎたかな?」

 

言われてみるとあの戦争では少数での作戦しかなかったな。敵の残党軍と味方の防衛隊の戦力が同じなんてざらだった気がする。

 

<<それはあるかもしれませんね>>

 

そう返事をするのは専属空中管制官になりつつあるクラックスだった。

他愛の無い会話をしていると意外そうな声で俺の部下が無線で流した。

 

一回撃墜されたがまた空へと戻って来た男だ。

ただ援護以外は余り上手くない。

 

<<隊長、今日は珍しく喋るな>>

 

そのことあんまり指摘されたくないんだが・・・。

 

<<え!?グリフィス1って無口だったんですか?>>

 

新しいファルコ1の部下が驚いたような声で俺の部下の言葉に返した。

 

ちょっと喋るのやめようかな。からかわれるのは好きじゃない。

 

<<そうだ。あいつは基本黙ってる>>

 

ファルコ1の証言でさらに俺無口説が広まっていくのだが、実際にこれから通信する奴はたいしていないだろうから問題は無いはずだ。…無い…はずだ。

…やっぱりあんまり言わないでほしい。

 

「今日は暇なんだよ・・・。」

 

そのあと俺は少し黙った。いじられるのは好きじゃないからな。

 

友軍機は輸送機とも無線で会話しながらのらりくらりと飛んで行った。

 

 

 ◇

 

もうIS学園が見えてきたころである。クラックスから無線が入ったのは。

 

<<レーダーに自衛隊機6機、機種はF-15J改です。一応グリフィス5は接近および交信を試みてください>>

 

<<グリフィス5了解、行動に移る。>>

 

その数秒後、グリフィス5は叫んだ

 

<<ミサイルアラート!?攻撃してきやがった!>>

 

グリフィス5がミサイルを避け終わったころにまた無線が入った。

 

<<自衛隊に問い合わせたところ強奪された機体と判明、撃墜を許可します>>

 

「了解。グリフィス1、エンゲージ」

 

俺の発言を皮切りに空戦が始まった。

とはいっても流石に錬度差があったようで会敵から30秒でかたがついてしまった。

 

正面からミサイルを何発か撃っただけとか手応えが無いのにもほどがある。

 

<<皆さん腕は衰えてないようですね>>

 

クラックスの発言とともに無線が一気に来る。

 

<<皆さんといっても6機中4機はグリフィス1だけどな>>

<<これがトップエースの機動・・・。>>

<<隊長、正直少し怖いです>>

 

「そんなこと言うな。少し悲しいぞ」

 

また他愛の無い会話がはじまるかと思うとクラックスからの通信が来た。

 

<<皆さんつきましたよ。こちらオーレリア空軍輸送機隊、着陸許可を求む>>

 

管制塔からの通信がはいる。

 

<<貴機らの着陸を許可する。管制塔の指示に従って着陸せよ>>

 

こうして俺らの護衛任務は終わった。

 

 

その後オーレリア軍日本派遣の出迎えの時に俺が逃げた話はちょっとした笑い話となった。

あとでグリフィス5を絞めてやる。

 

 

 ◇

 

着陸から1時間後くらい。

俺はIS学園での上官兼教官となる織班千冬さんと話していた。

 

理由は簡単である。

 

 

本国から運んできたISをここでテストしろとの命令が下りていた。そして追加で来た命令は「あのISはなんとしてでも守れ、そしてできるだけISの操縦を覚えてこい」とのことだった。

 

 

 

なんでそんな役目が俺に回ってきたかって?

 

なぜなら俺は女だからだ。

 

 

俺は戦闘機のりのままでいいんだけどなぁ…。なんて思っていたら千冬さんから

 

「お前、案外背が低いから転入生として学んでみるのはどうだ?」

 

と言われた。酷い冗談だ。

だが昔から高校生活というものに若干興味があるのは事実だ。

 

「そんなこと出来るのでしょうか?」

「ああ、何かしらの公的機関の認証を受けていればの話だが」

 

そういわれて心が揺らぎ始めた。

 

ハイスクール程度の知識なら余裕で応えられるといえるほど頭に残っている。

だが自分が学生を演じる姿を想像するととても気持ち悪かった。

 

あんなことやってられるか。

 

そんな思いが顔に出たのか千冬さんが口を開いた。

 

「悩むくらいならやってみるといいさ。なに、今の自分でやるのがいやなら外面だけでも取り繕えば問題ない」

 

「でもそんなことしたら疲れてしまいます」

 

反射的に答えた。

貴族として社交の場に出たときに外面を取り繕うことの辛さをいやというほど実感していたからだろうか。

だが千冬さんは揺らがない。

 

「そうだな。だから選択は強制しない。

ただ今の一年に混ざれば対IS戦闘も事欠かないだろう」

 

「あなたもそのほうが楽だからでは?

まあいいです。受けますよ。仕事のためと思ってやってやります」

 

この際俺が千冬さんの押しに負けただとかそんなことはどうでもいい。

 

私は受けることを決心した。

 

そして千冬さんの顔が少し緩んだ。

やっぱり押してたな。

 

「わかった。では書類の件だが…」

「流石にそれくらいはそちらでお願いします。私は寝るので」

 

そう言い残して応接室のソファで眠りに就いた。

話に乗ってやったんだ。それくらいはいいだろう。




初投稿です。

なんでテストをIS学園で行うのかとかは次の話で明かしたりします。
あと参考のためにできるだけ感想を書いてくれるとありがたいです。

誤字などがありましたら感想のところに投下してください


4/4 一部修正

2015/7/21 大幅修正

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