やはり俺の高校生活は間違っている   作:のらネコ

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どうも、のらネコです。12巻発売までに完結と言ったからには、完結させます!手抜きにもならないように頑張ってやっていきたいと思います。

今回はオリヒロ、早弓視点でお送りします。

それでは、幼稚な文章ですが、楽しんで読んでいただければ幸いです。


彼と彼女の邂逅 ~早弓視点~

はい!みなさん、初めまして!早弓 実弥ですっ!って誰に挨拶してるんだろ私..

机に山積みになった参考書と問題集。その前に突っ伏しているのは私。

 

実弥「やっと、終わったァァァァァァァァッッ!!」ノビー

 

両手を天井に向けて伸ばし、無い胸を張る。そう、私は春休みが始まってからずっと、ずっとこの問題集の山を片っ端から片付けていたのだ。我ながらよく頑張ったよ...

そうだ!ご褒美にお出掛けしよっ!柚木は今日空いてるかな...メール送信っと。

 

 

 

10分後...

 

 

 

返ってこない...もういいや、一人で出掛けよ。

 

実弥「なにかいいとこないk...あっっっっ!SAOの映画っ!」

 

オイ、ウルサイゾ!

 

あ、はい...すいません...じゃなくて、今日土曜日だからあの特典もらえるじゃん!うわ、第一公演までもう時間ないや、急がなきゃ!バタバタ

 

実弥「ちょっと出掛けてくる~!いってきま~す!」

 

 

 

ハァ、ハァ、ハァ...やっと...ついた...ギリギリ間に合った...早くしないと間に合わない...

こうして私は、「休みたい」と悲鳴をあげる体に鞭を打ってチケット売り場へと急ぐ。

 

 

 

 

 

結論から言おう。うん。間に合ったけど間に合わなかった。意味が分からないって?そこは察してくれ...うわぁ...これ欲しくて急いで準備してきたのに...え?友達に借りろ?今まで友達にはアニオタだってこと隠してたの!だから...私には借りる方法がない!よって詰んだんだ...もう王手。チェックメイト。うわぁぁぁぁぁぁ...

くっそぉ、一瞬で映画見る気が萎えた...でもせっかくお金払ったし、映画は映画でちゃんと見よう。ドリンク買ったときにアスナのミニフィギュアもらえたし!帰りにアニメイト行ってクリアファイルでも買っていくか...

 

     ***     

 

映画を見終わり、感傷に浸っていたところ、私のお腹の中の虫が傍若無人に鳴き始めた...恥ずかしいっての!今大勢の人がこっち向いたぞ!怖い怖い怖い、私襲われちゃう!ってんなわけないか...まあいいや、今朝急いでて朝食もろくに食べてないからお腹減っちゃった...近くのお店にはいろうっと。サイゼ...女子一人でサイゼはちょっと、ね...あ、そこの喫茶店でいいや。

 

店員「いらっしゃいませ~。何名様でしょうか?」

 

いや、見たらわかるだろ1名様だよっ!わざと言わせるとか嫌味かっ!

 

実弥「ひ、一人です...」

 

店員「申し訳ありませんが、ただいま空席がございませんので、少々お待ちください。」

 

実弥「え、あ、あの、あそこの席は...?」

 

私が指差したのは奥の方の2人組の席。そこには既に男性がいて、本を読んでいた。

 

店員「?あちらの席は...!待ち合わせでしょうか?」

 

実弥「え?あ...は、はい...」

 

やっべー適当に嘘吐いちゃった...まあ、それで座れるんだったらいいか...あそこの人にはなんて言い訳しよう...

 

店員「それではご案内させていt...

 

実弥「あ、いえ...大丈夫です...」

 

ああどうしよう、案内拒否しちゃった...明らかに不審がられてるよね...?あれ?なんか笑顔で送り出された...あ、もしかしてカップルとかって勘違いされてるのかな...遂に私は男子だけでなく女性まで勘違いさせてしまったのか...あの席の人、ほんとごめんなさい!

 

その人の席の近くまで寄って、いざ見てみると、読書しているのがなかなかサマになっているなぁと沁々感じた。ていうか、わりとイケメンなんじゃね?あとアホ毛かわいい。でも男性...ちょっと怖いな...

 

実弥「あ、あの、相席よろしいでしょうか...?」

 

いきなり面識ない人から相席いいかって聞かれたら普通は怪しむよな...多分拒否さr

 

???「え、ええ。どうぞ...」

 

彼は読んでいる本から顔を上げながらそう返事した。

っ!

彼と目が合い、私は怖く...ならなかった。彼の瞳は...なんと形容したらいいんだろう、こう、なんていうか、濁っている?んだけども、どこか温かさを孕んでいるような気がした。

私はその瞳に似た目を持つ女性を知っている。もしかしたら彼も...そんな淡い期待を抱いている自分に失望しながら、彼の向かいの席に座る。

 向かいに、至近距離に男性がいる、と考えるだけで前のことがフラッシュバックしてきそう...なんとか意識をそれから逸らすために、私はとりあえずメニューを手に取る。

さてと。何頼もうかな~...

って、普通にメニュー取っちゃったけどこの人はもう決めてたりするのかな...?まあ本読んでるしいっか。さてメニューメニュ...

 

 

ちょっと彼が気になったので、ちらと見てみる...普通に本読んでるなぁ...もしかしてこんなに意識してるのって私だけで、彼は実はなんとも思ってなかったり?というかなんの本読んでるんだろ。

 

《ソードアート・オンライン ホープフル チャント》

 

.........

おい!それ!君が今読んでるその本!それは私が貰えなかったSAOの来場者特典の短編小説じゃないか!欲しい!読みたい!読みたすぎるっ!(渋めな声)うぅぅぅぅぅ...

 

ポンッ

 

本を置いた!って、あ。多分私たちは店員さんにカップルだと思われてるんだよね?だとしたら本読んでたらおかしいよね...

 

店員「失礼いたします。ご注文のオムライスとコーヒーになります。ごゆっくりお楽しみください。」

 

うん、さすがに会話ないと店員に怪しまれる...恐らく彼は今日のSAOの映画を見たのだろう。その本が証拠だ!ということは、映画の感想とかについて話せるんじゃない?いやでも私にそこまでのコミュニケーション能力があるだろうかいや断じてない。どうしよう...

 

???「あの、これ。もしよければどうぞ。(自分は読み終わったんであげます)」

 

意外にも彼の方から声をかけてくれた。ん?なんだって?今なんて?本くれるって!?

 

実弥「ほ、ほほほ本当にいいんですか!?そそ、その...ほn

 

???「ああ、自分はもう読み終わったんでいいですよ。」

 

もしかしてずっと本見てた私がキモかったから仕方なくくれたのだろうか?でもここは素直に貰っておこう!ありがとう!

 

実弥「あ、え、えと...その...お返しは...どうしたr

 

???「いや、お返しとかそういうのはいいんで。たいしたことはしてないですし。」

 

さっきからこの人私の話すごい遮ってくるな...私のことキライ...?いや、逆に好かれてても困るっつーの...それとすごいキョドる...いつもならこんな風に噛んだりしないのに...やっぱりまだ苦手意識があるのかな...だいぶ慣れたと思ってたんだけどな...

というかなんでこの人こんなに優しいんだろう...見ず知らずの私に本くれるなんて...でも、きっとこういう人は誰に対しても優しいんだろうな。

 

実弥「え?でも...ぁ、じゃあ...ここの会計持たせてもらっても、いいですか...?」

 

お会計だけでもさせてもらおう。いや、えっちな意味じゃないよ?私食べてもおいしくないよ!?

 

???「いや、でもさすがにそれは...男子としt

 

やっぱり、誰に対しても優しいんだ。でもさすがに何もしないのは...

 

実弥「いいんです!これくらい!えっと...伝票は...ウゲッ...」

 

た、高い...オムライス一皿で2000円近くってぼったくりじゃない?決めた、もうこの店こない。ていうかこの人コーヒー飲みすぎでしょ!本読みながらどんだけ飲んだの!もう!どうしよう...このあとアニメイトいく予定でそこでもお金使いたいからな...

 

???「いや、やっぱりいいですって...これくらい...」

 

オムライスを食べ終わった彼は私から伝票を奪い取るのかと思いきや、財布を取りだし、自分の分の代金を机に置いて逃げた。

 

はぁ...どうしよう...本貰った上に何もお返しできてないや...もし次に会う機会があればせめてお礼くらいはさせてもらいたいな...

でも、本当は...もしかしたら彼は...『あのお姉さん』と同じかも知れない...そんな儚い期待に身を任せるのはよくないことだとは重々承知している。でも、あの『瞳』を見てしまったら...

多分見た目から考えて高校生か大学生くらいだったんだよなぁ...まずは顔の広い友達に聞いてみよう。特徴は...

 

 

 

 

あの目。だな。




いかがでしたでしょうか。頑張ってボリュームを増やしながら別視点で書いてみました。誤字脱字がありましたら報告のほう、よろしくお願いします。(それ以外にも使い方の間違っている慣用句や表現などもお願いします)
次のお話も早弓視点で書いていきたいと思います。それでは、また次話で!

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