やはり俺の高校生活は間違っている   作:のらネコ

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第33話

高校3年の秋、高校生は何をしていると思いますか?

 

 

 

 

 

答えは、勉強です。

9月末には中間学力考査があり、塾等では模試、おまけに体育祭。

ぶっちゃけおまけはどうでもいいのですが、とりあえず勉強の秋なのです。もう少しで大学受験だからね。

 

そんなこんなで最近では部室で柚木も呼んで基本的に5人、時々妹の小町ちゃんやあざと会長さんが混ざって7人くらいで勉強会を開いています。

 

学力的には、ゆきのんと柚木が同じくらいで、その下に私とはっちーが同じくらい、結衣ちゃんは…(察し)。

 

てな感じです。

 

大学進学については、ゆきのんと柚木が県外国公立、私とはっちーは県内国公立、結衣ちゃんはやっはろー、という感じです。

 

 

待って、やっはろーて何ですか…

 

 

 

 

 

 

まぁそれは置いておくとして、みんな勉強に励んでいるのです。

塾がある日は塾に行き、それ以外の日はここに集まってお勉強、たまにカラオケに行って気分転換をしているのですが、時々人が集まらなくて寂しい思いをすることがあります。でも、小町ちゃんの生徒会の活動が終わるまで、と言ってはっちーが大抵残ってくれているので、私が1人でいることはほとんどありません。

そして、今日もはっちーと2人っきりです。

実は昨日も2人っきりでした。

 

大体16時近くに6、もしくは7限が終わり、そこから1時間半から2時間程度時間を潰して小町ちゃんが来たら一緒に3人で帰る、いつもはそんな感じです。

 

今日は小町ちゃんは生徒会の人と夜ご飯を食べて帰るみたいなので、特に小町ちゃんを待つ必要は無いのですが、習慣的にこうなってしまいました。

 

 

 

そして、見事に帰るタイミングを失ってしまいました…

 

秋も深まり陽が落ちるのも早くなった今日この頃、何も無いのに6時まで学校に残ってるのはさすがに怪しまれます。だって、特別棟で、男女二人が誰もいない教室に2人っきりでいたら、ねぇ?

 

まぁそんな破廉恥なToLoveるは起きないんですけどね。

 

でも、寒くなる前に帰りたいので、もう帰りましょう!

はっちーのお家に。

 

 

 

 

「ただいまぁ!」

 

「…おかえり。」

 

一緒に帰ってきたのに私がただいまって言ったらおかえりって言ってくれるはっちーが好きです。

 

「はっちーもおかえり!」

 

「おう。ここ俺ん家だけどな。」

 

「そんなことはいいの!カマクラもただいまぁ!」

 

「ニャァー」

 

カマクラもおかえりって言ってくれました。

 

 

 

 

私、普通にはっちーの家に帰ってきてますが、これは私とはっちーの親公認なんですよ?

私の親は仕事で帰ってくるのが夜中だったり、帰って来なかったりするので、家に私一人を置いていくのは心配だ、と前から言っていたのですが、小町ちゃんが私の家に遊びに来た時、お父さんと仲良くなったみたいで、色々話してしまったそうです。そして小町ちゃんが「小町ちゃんの友達」の話という体で比企谷親に相談したところ、快く受け入れてくれたみたいで、運良く私はこうしてはっちーとお家デートが出来てるわけです!

 

まぁ、夜遅くなりすぎる前にお姉ちゃんが迎えに来てくれるんだけどね。

そう言えばまだみんなには私のお姉ちゃんのことについて何も話してなかったっけ。

 

なので少しだけ紹介したいと思います。

 

では、お姉ちゃんと私の関係についてから。

お姉ちゃんは私の7つ上で、本当の姉妹と言うよりは、近所の優しいお姉さん、みたいな感じです。

小さい頃からあまり一緒に居れなかったせいでそう感じるところもあるのかもしれませんが、とにかく、他人にしては距離が近く、姉妹にしては距離が遠い、そんなお姉ちゃんです。

お姉ちゃんはもう25なので働いていますが、私と一緒の家で暮らすようになったのはつい最近からです。今年度入ってからかな?多分。

 

そんなわけで、「今まであまり一緒にいられなかった分」と言って今はとても仲良くしてくれています。

でも、お姉ちゃんは私と似ていません。容姿も、声も、仕草も。まぁ一緒にいることがほとんどなかったためなのかも知れません。

それに、お姉ちゃんは私に対して、少し余所余所しい感じがします。

腰が低いというか…

言葉足らずですいませんが、まあそんな感じです。

 

つまり、お姉ちゃんなのにお姉ちゃんらしくない!という事です。

 

よくわからないかも知れませんが、ひとまずお姉ちゃんについての紹介はこの辺で区切っておきたいと思います。

 

で、さっきの続きなんですが、ただいま絶賛はっちーとお家デート中というところまで話しましたね。

 

はっちーとのお家デートでは、2人で一緒に台所に並んで晩ご飯を作り、一緒に食べ、テレビを見ていたらもういい時間、というスケジュールが決まっています。

特に決めたつもりは無いんですが、気づいたらそうなっていました。

 

 

けれど、

「お姉ちゃん遅いなぁ…」

 

今日は何故かいつもの時間になっても「今から迎えに行くね!」のLINEが来ません。

いつもは大体20時から21時くらいには迎えに来てくれるんですが、今日は22時になりそうという時間になっても、連絡が来ませんでした。

 

「今日は遅いですね、何あったんですかね…?」

 

心配そうに小町ちゃんも聞いてくる。

 

「ちょっとお姉ちゃんにLINEしてみるね。」

 

少し遅れる時は遅れると連絡してくれるんですが…

 

 

 

 

 

 

25分後、22時半くらいに返事が返ってきました。

 

「ごめんね、今日ちょっと遠くまで行かなきゃ行けなくて、今新幹線で帰ってきてるから今日はお母さんたちと同じくらいになりそう…連絡遅れてごめんね?ちょっと寝ちゃったみたいで…」

 

 

寝過ごしていないと良いのですが…

 

「じゃあ、今日は小町の家に泊まればいいんじゃないですか?明日の朝実弥さんの家に教科書とか取りに行けばなんとかなりそうですし。」

 

「いやぁ、さすがにいきなりじゃあ迷惑じゃない?とりあえずお家帰ろうかな。」

 

「そうですか…」

 

残念そうに首をもたげる小町ちゃん。そんな顔しないで。そんな顔しても、私の気は変わらないから…

 

「ごめんね、また今度、予め決めてからね(笑)」

 

「はいっ!ほら、お兄ちゃんっ!」

 

無理だと分かったのだろうか、小町ちゃんは勢い良く下を向いていた顔を上げ、敬礼をして応えてみせた。

小町ちゃんのこういうところが可愛いよね。

 

「へいへい。」

 

 

 

それからはっちーが家まで送ってくれました。ごめんね、こんな寒い時間に外に出させて…

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「あれ、そういえば…」

 

 

 

 

 

 

 

 

「た、ただいまぁ…」

 

「お、おかえり…」

 

 

ドタドタドタ!!!

「おかえりなさいどうしたんですか!?」

 

 

 

「じ、実は…」

 

 

 

 

 

「鍵を持ってきてないなんて面白いよな、てことで早弓が家に泊まることは確定した。あと、お菓子買ってきたぞ。」

 

「へ?」

 

「ご、ごめんね…」

 

小町(もしかして、実弥さんはあh…小町と同じ属性持ち!?)

 

「そういう事ですか!なら全然おっけーなのです!親にも伝えておきますね!」

 

というわけで緊急お泊まり会です。

 

 

寒かったのですぐにお風呂に入り、比企谷家にあった服に着替えました。上ははっちーのパーカーで、下は小町ちゃんのスウェット。

 

なんで兄妹のを上下そろって着ているかというと、背丈は小町ちゃんとそこまで変わらないみたいなんですが、ちょっと小町ちゃんには無いものが付いていた訳でして…

 

はっちーのパーカーはぶっかぶかです。

彼氏の服を着てぶかぶか~ってやるの1回やってみたかったので、それが出来て満足です!彼氏じゃないけど。

 

それから小町ちゃんとはっちーの事で盛り上がり、夜中まで話してると比企谷親が帰宅。事情は話してあったみたいなんですが、私がリビングにいた事に驚いたらしく、転びかけてました。

 

 

お父さん曰く、「可愛い娘の小町が2人いた」そうです。

 

そんなに似てるのかな…?

とにかく、今日はとてもたのしかったです。




また更新に間が空いてしまいました…
ごめんなさい。その分、文量を多くしていきたいと思うので、どうか見限らないでください…!

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