やはり俺の高校生活は間違っている   作:のらネコ

32 / 34
第32話

「明日ははっちーとデート…!」

 

どうも、早弓実弥です。最近はっちーって呼ぶのにも慣れてきました。でも学校ではちょっと恥ずかしくて「比企谷くん」って言ってしまいます。この前2人だけの時にはっちーって教室で呼んでみたんですが、丁度委員会から帰ってきていた生徒に聞かれていたらしく、後日「はっちーって誰!?もしかして彼氏!?」と物凄い剣幕で聞き迫られました…

 

はっちーも隣に居たのに…なんで気付かなかったの…

 

と、まぁ恐怖症の症状も良くなってきて、男子とも少し話せるくらいにはなりました。

 

それでも、はっちーがいないと少し怖いです。

 

この前はっちーと買い物に行った時は、変な男の人たちに声をかけられてとても怖かったです。

 

 

こんな感じで、私ははっちーに依存しきってしまっています。このままでは、ゆきのんが言っていた奉仕部の理念から外れます。

 

これは、私の問題です。私が答えを出すまでは、本物は手に入れられません。

今の状況は、はっちーからもらったものです。

恐らく、このままではこの学校を卒業した後、私は落ちぶれます。

でもそれは、問題の根本的な解決にはなりません。

私自身が、強くならなきゃいけない。

もう傷付きたくはないけれど、このまま弱いままではいや。

 

このままでは、私の大切な人に迷惑がかかるから。

 

 

 

 

 

 

というわけで、はっちーとデートを企画しました。

 

少しでも慣れようと思い、これから頻繁にデートして行きたいと思います!

 

 

 

 

 

――――

当日

 

「おはよう。」

「おう。」

 

私ははっちーとは家が近いので、朝家まで迎えに来てもらいます。

まるで幼馴染みたいだね!

 

今思ったけど、はっちーってイケメンだね。

最近目も濁ってないし。

 

目が…濁っていない…

 

 

 

イケメン!?

「おいどうした、顔が赤いぞ?」

 

「のぁっ!?」

 

やめて!顔をのぞき込まないで!

 

「熱でもあるのか?それなら家で休んだ方が…」

 

「大丈夫!いこ!」

 

お、おう…

と言いながら横に並ぶはっちー。

長らく異性を避けてきた私には、あの刺激はちと強すぎたみたいです…

 

 

さてと、気を取り直して楽しみましょー!

 

 

とは言っても、一度意識し始めてしまったことには、意識しないようにするのは存外むつかしくて。

 

ずっとドキドキしながらデート。

 

 

はっちーは…

そんなこと、意識しないのかな…?

 

 

 

「ねぇ」

 

「お、お、おう!?」

 

耳が真っ赤だよはっちー。でもよかった、私だけが変に意識しちゃってた訳じゃないんだね。

そう思うと少し気持ちが軽くなったよ。

 

さぁ、今回はちゃんとエスコートしてくれるかな?

 

前回は酷かったんですよ?

慣れない場所に連れていかれて、はっちーはずっときょどり気味で、頼りなかったんです。

 

でも、私が求めるのは頼りがいじゃなくて、はっちーそのものです。

えっちな意味じゃないよ?

 

はっちー本来の姿を、私の前では出していて欲しいなっていう願いです。変にかっこつけてオシャレなカフェに連れていって挙動不審になるよりも、なりたけで美味しいラーメンの食べ方を教えてくれるほうが私にとっては嬉しいのです!

 

でも、このことはとても伝えづらいのです…なぜなら、この事を言ってしまえば、確かに次から私の思い通りのデートになると思う、けど、それははっちーの頑張りを否定することになるんじゃないか、そんな気がします。

 

でもどうやって…

 

「なあ、腹減ってないか?」

 

おっといきなりチャンス!さすがご都合主義の作者!いい展開が思いつかなかったのか!ドンマイ!

 

「そ、そうだね、お腹空いたなぁ。」

 

まぁそりゃそうでしょ、もうお昼だもん(ご都合展開)

 

「てことでどっか昼食行こうかなって思ってるんだが、何処か行きたい場所とかってあるか?」

 

前は何も言わずに連れていったのに対し、今回は一応聞くみたいですね。前連れてかれたところは高かったからなぁ…

 

「じゃあ、あんまりお金ないから、少し安いところの方がいいかな…」

 

 

おっとはっちーが何かに気付いたようですよ?

「そうだな、前行ったところは高すぎたな、すまん。」

 

まぁさすがに高校生のお財布には負担が大きかったよね。

 

「とはいえ、俺が思い付く安い店って言ったら…」

 

 

 

 

 

 

 

 

「ここしかねぇよな…」

 

 

はい、サイゼです!

いいよね、サイゼ!安いし美味しいし近い!基本どこにでもある!

でも、普段女子のグループとかだとサイゼはなぜか忌避されるんだよね…

 

だからサイゼは好きだけどあまり行ったことはないのです。

 

 

「うん!実はあんまり行ったことないから行きたいな!」

 

するとはっちーはものすごく驚いた表情でこっちを見つめ、

「そ、そうか、ならここにするか。」

 

といい、本当に大丈夫か?という風に疑いながら入っていった。

無論私はちゃんと付いていきますよ。

 

 

 

「おかしいな、サイゼ行こうって言ったらほぼ否定されるはずなんだが…」

 

「はっちー、それは私が現代の女子高生らしくないって言ってるのかな?」

 

「そ、そういう事じゃなくてだな、なんて言うか、お前らしい、って言うんだろうか。」

 

私らしい?一体、比企谷くんは私の何を知ってるんでしょうかねぇ。

 

「そっか、じゃあ私らしいもの注文してみて?」

 

彼は私についてどこまで知ってるのかな?

 

「そうか、なら注文するぞ。」

 

あれ、メニュー見てないし何も考えたような素振り見せなかったけど大丈夫かな?

 

 

 

 

 

「ご注文お伺い致します。」

 

「ミラノ風ドリアと――――」

 

 

 

 

 

最初のドリアしか聞いてなかった。というか、聞けなかった。何も見ていないはずなのに、次々に注文をしていく。

 

 

やがて、運ばれてきたのはどれも美味しそうなイタリアン料理。

 

 

「私がイタリア系好きなの知ってたの…?」

 

「前街歩いていた時ずっとピザのお店見てたのが引っかかってな、それでサイゼにしたってのもある。」

 

そっか…

でも…

「はっちー!」

 

「お、おう。」

 

「違うよ!」

 

「ち、違ったのか…そうか、すまん…」

 

「ピザ、じゃなくてピッツァ、だよ!」

 

「そうか、じゃあこのピザは俺がたべるから、お前は金払わなくて…」

 

「だからピッツァァァァ!」

 

「そんなに怒るなよ…って、怒るとこそこかよ。」

 

「そこ大事だよ!ピザとピッツァは違うの!」

 

ということでまだまだ躾の足りていないはっちーに私は10分ほどピザとピッツァの違いを説明しました。

 

なんでたった10分で終わったかと言うと…

 

 

 

 

~~~~

「ピッツァはピザより美味しいの!だからピッツァ(はむっ!)美味しい。」

 

比企谷くんは私の口に無理やりピザを押し込みました。

 

「どうだ?お前のいうピザも悪くないだろ?ま、機会があれば俺にもそのピッツァとやらを食わせてくれ。」

 

「わかった!それまで楽しみにしててね!」

 

 

 

~~~~

ということです。

ちょっと熱くなりすぎましたね、失礼しました、あつも(ry

 

 

 

 

 

まぁ、いろいろあったけど、今週のデートはこれでおさらばです。

 

お家で第2ラウンド始まるって期待していた人。

私達はまだそんなに大人じゃないです!

 

そ、そんな、大人なことなんて…

 

 

 

って、女の子に何言わせよーとしてんじゃあー!

※ただの自爆です。




更新遅くなりました。文章書くの下手になった気がしますが、私の実力はこんなもんなので、あまり期待しないでください笑
次は日常に戻り、学校生活模様を書いていきたいと思います。

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧 ※ログインせずに感想を書き込みたい場合はこちら
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。