今回早めに更新致しました、次の回も早めに更新出来ると思われます。
さて、今回からファイト回……それも蓮子にとっては絶対に負けてはならない一戦です。
このファイトが如何なる流れで進むか、本編へどうぞ。
ファイト開始と同時にイメージ世界が形成され、蓮子はユナイテッド・サンクチュアリの高層ビルの屋上に降り立ち其処でエルロンに
しかし、空を見上げるとその眼に映るのは雲が渦を巻き、その中心に月が輝き辺り一面の闇を照らす唯一の光となっていた。
正に運命の一戦の雰囲気を醸し出す異様な風景にメリー……では無く、紫色の光の塊が現れ、それが一瞬メリーの形になった後にギアホークに憑依するとこれまた普通のイメージでは無い物がこのイメージ世界に表れていた。
視点を現実のブロントさん達に戻し、修正力のデッキはメリーのデッキのままなのかギアホークがFVだった為、ブロントさん達ファンタズマは蓮子が戦い易いと思い始めていた。
「ギアホーク、予選終わりまでのFVですね」
「と言う事はデッキは変わってない?」
「ならば恐らく大丈夫だろうな。
何故ならば蓮子はあのデッキと散々ファイトしたし変更点が無いならどう戦うかも分かるし勝率はムクムクと湧くな(確信)」
「(……果たして、同じかどうかな?)」
しかしブロントさん達がこの考えを口にした中、『シャドウ』はあのデッキが直前までのメリーのデッキと同じかと言う疑問を持ち、何かしらの予想外が起きても可笑しく無いと考えていた。
これらの考えはどちらが正しいかはファイトの進行により判明するだろうが、蓮子は目の前に居るのはメリーでは無い為そもそもデッキも違うと考えながら後攻のファイトを進めていた。
「ドロー、『メーザーギア・ドラゴン』にライド、ギアホークは左後ろに移動、ターンエンド」
「ドロー!(メリー……貴女を救う、絶対に。
その為に力を貸して、〈ロイヤルパラディン〉の仲間達‼︎)
『
『誠実の
ダメージドローか、せぶるみー‼︎「『スチームバトラー ダダシグ』でガード」
ドライブチェック『未来の騎士 リュー』『☆』効果は全てヴァンガードに付与してターンエンド!」
真鍮の羽のギアホーク:P4000、C1
メーザーギア・ドラゴン:P8000、C1
道標の賢者 エルロン:P5000、C1
誠実の
シンリックVSメーザーギア:7000+3000VS8000=ヒット
ダメージチェック『ラッキーポッド・ドラコキッド』『引』
修正力:手札:5→6
メーザーギア:P8000+5000=13000
せぶるみーVSメーザーギア:7000+5000VS13000+10000=ガード成功
ドライブチェック『未来の騎士 リュー』『☆』
せぶるみー:P12000+5000=17000、C1→2、ガード突破失敗
蓮子:手札:5
修正力:ダメージ:1 手札:5
シンリックのアタックが直撃した後トリガーによりせぶるみーのアタックをトリガー込みでも完全に防げる様にガードし、蓮子のクリティカルトリガーを上手く去なしてダメージ1で修正力は凌ぎ切ってしまった。
「惜しい、ヴァンガードからアタックしたら多分クリティカル2で持って行けたかも!」
「まぁまだ2ターン目だ、焦る必要は無い。
ダメージなどこれから与えれば良いのだからな」
菫子がそれを見て悔しがるとレミリアがまだ2ターン目と言いこれからであるとし、蓮子も少し肩に力が入ってた自覚が今のプレイングであった為深呼吸し、気持ちを切り替えてファイトに目を向ける。
すると修正力は第3ターンを既に始め、ドローを終えていた。
「ライド、『スモークギア・ドラゴン』。
……さて、其処のエルロン、残して置くと少々厄介ね。
なら、早速消し去りましょうか。
コール『スチームナイト カリブム』!」
スモークギア・ドラゴン:P10000、C1
スチームナイト カリブム:P8000、C1
「何、カリブムだと⁉︎」
「な、メリーのデッキに入ってなかった見た事無い〈ギアクロニクル〉……って」
「お、おいおい何だよお前、ブロントさん達がいの一番に驚くなら分かるけど何でお前が」
修正力がエルロンを見ながら手札から蓮子やブロントさん達が知らないユニット、カリブムを出した瞬間『シャドウ』がいの一番に反応し、菫子と魔理沙、更にブロントさん達はどうしたと言った感じで『シャドウ』に視線を送り、蓮子もエルロンを消し去ると言う言葉の後のコール、更にこの反応を見て嫌な予感が強くなり始めていた。
「……スチームナイト カリブム、パワー8000、昨今のユニットでは珍しくGBも
「此処からは私がするわ、カリブムのスキル発動、リアガード登場時に相手のリアガードを1体選びデッキに戻し、その後相手はグレードを-1したユニットをデッキから選びコールしてシャッフルする。
私はエルロンを選択、さあそれを戻してグレードを-1したユニットをコールなさい」
「エルロン……戻したわ、此処からグレード-1……って待ちなさいよ!
グレード0の-1ってヴァンガードのカードには存在しないわよ⁉︎「ああそうでした、ならコール出来ない場合はそのままデッキをシャッフルして下さいな」
ぐっ、何て白々しい態度……!」
『シャドウ』がカリブムのスキルを説明していた所で修正力がスキルを実践し、エルロンがデッキ内に送られ場から除去され、そのエルロンのグレードから-1したユニットのコールの権利が与えられるが、ヴァンガードにはグレード-系のユニットは存在しない為完全に場からリアガードが1枚消え、デッキをそのままシャッフルせざるを得なくされ、更に親友のその声と笑顔でやられる白々しい態度に蓮子はに腹が立ち、手札を握っていない手に力が入り怒りの表情を向ける。
「そう、アレが場に出てグレード0のリアガードを選ばれてしまうと除去され、場には本来出る代わりのユニットすら出せなくなる。
〈ギアクロニクル〉内での『ガトリングクロー・ドラゴン』的な立ち位置に居るんだ、あのユニットは」
「マジかよ……しかもアイツ、露骨にグレード0を選び白々しい態度でユニットを出しても良いぞとか言うとか……いやらしい以前にかなり対蓮子の煽りレベルが高いぞ……!」
「くっ、蓮子落ち着け!
今怒りで我を忘れたらソイツの「大丈夫、腹は立つけどファイトはまだ冷静に考えて進められるわ、心配ありがとう魔理沙!」……なら、良いんだが……チッ、あの今のアイツの態度、状況が状況だけに其処のバカ幼馴染以上に腹立つな……!」
『シャドウ』のカリブムの立ち位置を聞いたブロントさん達はどんなFVでも後攻最初のターンは動き様が無い為、厄介極まりないユニットだと思うと同時に修正力が取った態度は蓮子に対してかなりの煽り態度である為、明らかに蓮子の冷静さを欠かしてファイトミスを誘発させ自分が楽して勝とうとする魂胆が透けて見えていた。
これにはブロントさん達や当人自身は余り関わって無い輝夜でさえ怒り、魔理沙は蓮子に落ち着くようアドバイスした所で蓮子は右手でサムズアップしながら大丈夫と言い、手札に手を掛けた。
「バトル、スモークギアでシンリックをアタック「これ以上は潰させない、リューでガード!」ではドライブチェック『ドキドキ・ワーカー』『☆』クリティカル、カリブムに全て付与。
カリブムでヴァンガードにアタック「ノーガード‼︎『王佐の騎士 ガルバール』『
良かったわねダメージコストが増えて。
これがトリガーでなければ私はカリブムでまたシンリックをアタックし、次のターン貴女に
スモークギアVSシンリック:10000+7000+10000=ガード成功
ドライブチェック『ドキドキ・ワーカー』『☆』
カリブム:P8000+5000=13000、C1→2
カリブムVSせぶるみー:13000+4000VS7000=ヒット
ダメージチェック『王佐の騎士 ガルハール』『
修正力:手札:5
蓮子:ダメージ:2 手札:4
修正力はヴァンガードでリアガードを狙い、場を一掃しようと動くが蓮子はそれをガード。
そしてクリティカルトリガー込みのカリブムのアタックを受メージコストを確保に成功する。
しかし修正力はヴァンガードにダメージを与える気は元から無いと言わんばかりにクリティカルが出なければシンリックをアタックしていたと手の内を明かし、更に蓮子がダメージコストを確保出来た事に祝いの言葉を文脈から皮肉の様に言い、白々しい態度と合わせて蓮子の冷静さを着々と削りに来ていた。
しかし蓮子は心に誓った親友を救うと言う決意をしっかりと思い返し、この程度の煽りに動じずファイト動作を冷静に、しかし親友の顔と声、身体を使いこんな事をする修正力には怒りを抱きこのファイトは絶対に制すると更に強く思っていた。
「ドロー‼︎
立ち上がれ、私の分身‼︎
ライド、『ブラスター・ブレード』‼︎
コール、『救国の賢者 ベノン』!
ミロンのスキル、
……ふっ、折角新しいユニットを使って除去したのに残念だったわね、今引いた道標の賢者 エルロンをシンリックの後ろにコール‼︎」
ブラスター・ブレード:P9000、C1
救国の賢者 ベノン:P8000、C1
秘められし賢者 ミロン:P6000、C1
エルロン:再コール
蓮子:手札:3 ダメージ:1/2
蓮子は自らの分身にライドし、ベノンミロンコンボで場を埋めると同時に引いたカードを見て、不敵に笑ったかと思うと修正力の先程の行動が無駄骨に終わった様に言いながらFVであったエルロンを再びコールした。
この意趣返しに修正力は先程まで浮かべていた蓮子に向けた笑顔をピタッと止め、手札で口を隠しながら目だけの作り笑みを浮かべて始める。
「ふむ、見事な意趣返しだと関心はするがどこもおかしくないな。
わざわざ新ユニットを見せびらかして大々的にユニットを除去してご満悦だった修正力だったが蓮子のファイト力によって再びきょうきょとして参戦したエルロンによりそれら全てが台無しになりアワレにも作り笑いを浮かべて悔しがっていた。
お前調子ぶっこき過ぎた結果だよ?wwww」
「……ふふふ、まさか直ぐにまたエルロンを引いて呼ぶとは予想外でしたわね。
流石は宇佐見蓮子、ブラスター・ブレードの先導者として申し分無い引きの強さ、しかとこの目に焼き付けられてしまいましたわ。
……そうですね、少々遊びながら倒そうとした非礼は謝りますわ。
此処からはこの私の本気で、貴女を倒し運命の流れを完遂させますわ」
どうやら蓮子の引きの強さが予想外且つ不服だったのか、修正力は余裕はあるものの本気で行かねばやられかねないと判断し、更にブロントさんの持ち前の挑発スキルにより益々本気で行くと考え、蓮子よりも若干頭に血が上りそうになっていた。
本来ならこの様な存在が感情を持ち、怒ったり笑ったりはしないのだが今の状況は修正力からすればイレギュラーであり、本来の流れに戻すべく人格を形成し、メリーの身体を直で操っている為この様な意趣返しにも怒りを抱く様になっていた。
それを見ていた『シャドウ』は予測通り人格を形成した弊害が発生し、付け入る隙が出来ていると心の中で考えていた。
「先ずはブラスター・ブレードでカリブムをアタック‼︎「インターセプト潰しですか……ノーガード」
ドライブチェック‼︎『
ヒールトリガー、ダメージ回復はコストで裏向きにしたダメージのガルハール、パワーはベノンに!
ベノンでアタック‼︎「……どちらを防ごうと変わりないならこのアタックをダダシグでガード」
シンリック、エルロンのブーストでスモークギアにアタック‼︎「ノーガード、ダメージチェック『ドキドキ・ワーカー』『☆』ふむ、矢張り初めてマトモなファイトを一からやるとこうなるか」
よし、ターンエンド!」
ブラスター・ブレードVSカリブム:9000VS8000=ヒット
ドライブチェック『
蓮子:ダメージ:1/2→1
ベノン:P8000+5000=13000
ベノンVSスモークギア:13000+6000VS10000+10000=ガード成功
シンリックVSスモークギア:7000+3000+5000VS10000=ヒット
ダメージチェック『ドキドキ・ワーカー』『☆』
修正力:ダメージ:2 手札:4
蓮子:手札:4
蓮子はヒールトリガーを引き当て、コストで使った非
しかし修正力はまだ余裕の態度を崩さず、まともなファイトをした事が無い為読み違えている様なニュアンスの言葉を発しても蓮子にはまるで何も変わらない為別段気にしていない様に聞こえていた。
そうして蓮子のターンが終わり、次は修正力のターン、グレード3へとライドする番である。
「スタンド&ドロー。
運命とはかくあるままに、ただ決定されし結果に流れ行くのみ。
其処に可能性と言うまやかしの流れなど無し…………まやかしの未来を閉ざせ、十二の獣、時を司りし竜。
ライド、『クロノジェット・ドラゴン』」
クロノジェット・ドラゴン:P11000、C1
修正力は長い口上からクロノジェット・ドラゴンへライドし、イメージ世界にクロノジェット・ドラゴンが現れブラスター・ブレードと対峙する。
しかし、クロノジェットのその瞳は輝きを失い、修正力の光が中に入ってもその瞳は暗いまま、ただ眼前の騎士達を虚ろに映すであった。
蓮子はそのイメージを見て、クロノジェットは今のメリーの状態そのものだと感じ、他の騎士や賢者と共に悲痛な面持ちでその姿を捉えていた。
「クロノジェット…………メリー…………」
「コール、『アップストリーム・ドラゴン』。
アップストリームでアタック「……ラヴィング・ヒーラーでガード!」
クロノジェット、アタック……ツインドライブ『スチームファイター バリフ』『ドキドキ・ワーカー』『☆』クリティカルトリガー、全てクロノジェットへ「くっ、ダメージチェック‼︎『爛漫の
さあ、次は貴女の手番よ。
精々無駄な足掻きを見せ、無様に敗北なさい。
その敗北がより一層マエリベリー・ハーンとの繋がりを断ち、更に強き八雲紫をこの世に生み出す
アップストリーム・ドラゴン:P9000、C1
修正力:手札:3
アップストリームVSブラスター・ブレード:9000VS9000+10000=ガード成功
クロノジェット・ドラゴンVSブラスター・ブレード:P11000VS9000=ヒット
ツインドライブ『スチームファイター バリフ』『ドキドキ・ワーカー』『☆』
クロノジェット:P11000+5000=16000、C1→2
ダメージチェック『爛漫の
蓮子:ダメージ:3 手札:3
修正力:手札:5
修正力が操るユニット達の攻撃がブラスター・ブレードにライドした蓮子に襲い掛かり、カリブム同様メリーのデッキには入っていなかったアップストリーム・ドラゴンの攻撃を去なし、しかしクロノジェットのアタックがクリーンヒットし、クリティカルトリガーも交えて蓮子のダメージを増やし、ファイトの流れが一気に向こう側へと傾こうとしていた。
それら一連の流れの中で修正力はこのファイトを無駄な足掻きとし、これに敗北すればメリーとの繋がりが通常よりも更に深々と断たれ、より強い八雲紫が生まれ出ると口にした。
蓮子はそれらを直接聞き歯軋りをし、このファイトに注がれている闘気が更に強く燃え上がり、修正力が思い描く様な事態にはさせないと思考していた。
「スタンド&ドロー‼︎
勇気を剣に、希望を盾に進め‼︎
ライド、『光源の
エルロンのスキル、
更にミロンのスキル、
アルフレッド・エクシヴのスキル、『
そしてシークメイトでドロップゾーンの4枚を戻して、『ブラスター・ブレード・
光源の
アルフレッド・エクシヴ:P11000+9000+3000=23000、C1→2、
蓮子:ダメージ:0/3 手札:4
蓮子はアルフレッド・エクシヴへとライドし、エルロンで呼んだミロンのスキルも使いソウルのエルロンをドロップ、
更にこのイメージの中で蓮子のユニット達は更に輝き、夜を照らし出す月にも勝る強き光となり修正力が操る事で自意識を失っているクロノジェット・ドラゴンを優しく、しかし強く照らしていた。
この強きイメージはブロントさん達やレミリア達、更に『シャドウ』にも伝わり、蓮子なら必ずやり遂げる、そう思わせる様なイメージであった。
『蓮子……!』
「メリー、貴女の事は必ず救ってみせるわ。
この手は絶対に離さない、離させない!
またいつもみたいに一緒に笑って一緒だから泣いて一緒にバカやって、これからもそんな他愛も無い、だけど私にとって、私達にとってかけがえの無い時間を過ごして行くんだ‼︎
こんな修正力とか訳の分からない奴なんかに、邪魔させるもんかぁぁ!!!」
「……ふふ、来なさい……」
アルフレッド・エクシヴはブラスター・ブレードと共に剣を強く握り締め、そのアルフレッドにライドした蓮子は修正力に、そしてメリーに自分の想いを叫び、光に包まれながらクロノジェット・ドラゴンへと斬り掛かりに行く。
修正力はそのイメージと言葉に嘲る様に笑い迎え撃とうとする。
ファイトターンは6ターン目、此処から更にファイトは熾烈さを増し、最後の瞬間へと流れていくのであった。
夢、夢の中。
1人の少女は暗いモノクロームの森の中をあても無く歩き、歩き、歩き続けていた。
一体どれだけ歩いたのか、どれ程の時が経ったのか、少女の目の前に少し開けた場所が現れる。
其処には、少女に似た女性が立ち、その目の前には髪が手入れしていなかったのか無造作に伸び、服も手も顔もボロボロの状態で倒れ、女性に抱えられた別の少女が居た。
女性はその少女を抱えながら嘆き、涙を流しながら己を呪い、ボロボロとなった少女に懺悔していた。
その女性に抱えられた少女は何故女性が泣いているか、自分が誰なのか、この女性が誰なのか分からず、虚ろな瞳はただただ女性を見つめ、その嘆き叫ぶ様をじっと見ていた。
そして、森を歩いていた少女はそれらを見てこれがどんな光景なのか理解し、不意に涙が溢れ、親友の名を口にした。
「…………蓮子……………」
森を歩く少女……マエリベリー・ハーンはこの夢と、更に別の夢を見続ける。
この自身が知らない、しかし『
此処までの閲覧ありがとうございました。
今回の話は内容が内容だけに2、3話に分ける事となりました。
修正力のデッキはメリーのデッキから内容が変わってますが、その理由は次の章で説明が入ります。
そして、最後の方に描写されたものもまた……。
次回もよろしくお願いします、よろしければ感想、指摘をお願い致します
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