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これからも皆様に見て頂ける様に日々精進して参ります。
では、本編へどうぞ。
とある日の紅魔館、レミリアとフラン達がファイトスペースで蓮子と麟、メリーとブロントさんのファイトを観戦し、特に蓮子とメリーの成長を見ようとしていた。
「ストライド・ジェネレーション、『神聖竜 レリジャス・ソウルセイバー』!
レリジャスのスキル発動、
レリジャスでアタック‼︎「完全ガードです‼︎」
トリプルドライブ……クリティカルトリガー、効果はブラスター・ブレードに!
ブラスター・ブレードでアタック‼︎「もう一度完全ガード‼︎」
うへぇ、完全ガード2枚⁈
セ、セルディックでリアガードをアタック!」
「『時空竜 ラグナクロック・ドラゴン』でアタック!
スキル発動、Gペルソナと
くぅ…………速攻で手札を削られて…………ターンエンド!」
しかし、今回はアタックを防がれてしまいフィニッシュの瞬間を逃してしまっていた。
そしてその直後、返しのターンで蓮子は『立春の花乙姫 プリマヴェーラ』、メリーは『神聖竜 セイントブロー・ドラゴン』のアタックを受けてしまいそのままゲームエンドを迎えてしまう。
「また負けた…………麟もブロントさんもつよ〜い」
「いえいえ、蓮子達も強いですし、私も蓮子やメリー達とファイトをする時が1番成長を実感出来ますし、私自身も強くなれますよ」
「うみゅ、さすがにナイト派閥は格が違ったと言うか鬼なる最初の頃と比べるとレベルが違うぞ。
やはり蓮子達も一級の廃のファイターになる素質があるな全力で誇って良いぞ」
蓮子とメリーは二人に負けた後に一息吐き麟とブロントさんに強いと話し掛け、その二人も蓮子達は強くなり、更にファイトをし合うと自分達の成長するとも言い、互いに影響し合う良い関係を築き上げていた。
すると、徐々に成長して行く蓮子達に更に興味を持ったのかレミリアが彼女前まで近付き、声を掛け始める。
「ふむ、その成長振り見事な物だな
私もファイトを見ていてついファイターとしての私が疼いてしまったよ…………それでだ、蓮子かメリーのどちらか私とファイトをしてみないか?
何、ちょっとしたファイトだから気負う事は無い」
「えっ……!
確かレミリアさんは支部長でしょ?
となると実力は…………」
「う、うーん……」
蓮子達はいきなりレミリアにファイトをしないかと言う提案に戸惑い、互いに顔を見合す。
更に魔理沙達の方を見れば彼女らも微妙な表情を浮かべており、其処からレミリアはかなりの実力者であると予測が付き、どうしようかと益々迷ってしまう。
すると、オリオンがレミリアの横に立ち一礼をしてから口を開き出す。
「僭越ながらお嬢様、どうやら二人はお嬢様の実力を測りかねている為YESと言えない様です。
ですので此処はこのオリオンとファイトをし、お嬢様の実力を存分に見せてからファイトを申し込むのが如何かと思われます」
「ふむ…………ふっ、と言いつつ貴方が私とファイトをしたいのだろう?
最近、いや、月から帰ってからも全くファイトをしていないからな、正直に言ってみせよ」
「それもあります、と付け加えます(チラッ)」
『(…………あぁ、成る程)』
オリオンがレミリアにファイトの実力を蓮子達に見せつけてからファイトを申し込む事を進言すると、レミリアは彼が自分と久々にファイトをしたいのが主だと悟り、笑みを浮かべながらファイトテーブルに移動していた。
その間にオリオンは蓮子とメリーをチラ見し、レミリアとファイトをするかはこのファイトを見て判断せよと言う意図を察し、二人はファイトテーブルの横に移動しファイトの観戦を始める。
「ふふふ、思えばお前とは月に行く以前からファイトはしていなかったな……手加減などして幻滅させてくれるなよ?」
「ええ、無論です。
お嬢様も手心を加えて頂けないのであるならば感謝の極みです」
二人はFVを抜き出してからデッキをシャッフルしながら笑顔で会話を交わし、しかし何処か棘がある様な言葉を互いに言い何やら緊迫した空気が流れ始め、蓮子とメリーは何がどうなってるのか分からず魔理沙の方を見る。
「……あ〜、レミリアとオリオンにファイトをするといつもこうなるんだよ。
二人は主人と従者の関係である事は揺らぎないんだけどな、それ以前にヴァンガードファイターとしてはトップをひた走ってて度々ファイトをしたりするんだ。
で、いざファイトが始まるとどちらが強いか白黒つける為にな……」
魔理沙が話している間にレミリアとオリオンはシャッフルを終え、手札交換も済ませて既にFVに手を掛けていた…………ファイト前の笑顔を全く崩さないまま。
これは側から見れば不気味に見えるかもしれないが、これには訳がある。
それは、互いにファイトが始まる瞬間まで気迫などを溜め込んでいるのだ……相手の、特に身内で且つ最も厄介極まり無いファイターに気圧されない為に。
「あ、皆此処に居たんだ!
って、お姉様とオリオンが」
『スタンドアップ・THE・ヴァンガード‼︎』
「『煉獄竜 ペタルフレア・ドラコキッド』‼︎」
「『フルバウ・ブレイブ』‼︎」
そんな不穏な空気が流れ始めている中にフランが不意にファイトスペースに入って来た瞬間、レミリアとオリオンは笑顔を崩し殺気に似た闘気を互いに噴出させながらFVをスタンドアップ、ファイトを始める。
そうして蓮子はレミリアのクランを見る。
自分やブロントさん、咲夜の〈ロイヤルパラディン〉の対極に位置し、〈ロイヤルパラディン〉が仲間を呼び出し強化するスキルに長けているなら、レミリアのクランは仲間を犠牲にし、己が力に変える者達……影の騎士団〈シャドウパラディン〉を。
「〈シャドウパラディン〉……確か蓮子達の〈ロイヤルパラディン〉とは逆の性質を持つ……」
「うん…………で、一ついいかな?
あれ、もしかして魔理沙が言ってた?」
「そ、二人がファイトを始めるとああなるんだよ」
メリーが〈シャドウパラディン〉に触れると蓮子もそれに頷くが、それよりもレミリア達がいきなり闘気を剥き出しにした事に気を取られ、〈シャドウパラディン〉の事を魔理沙から聞いた知識でメリーに説明するのを忘れており、魔理沙も苦笑いを浮かべながらいつもああなると言っていた。
するとフランの後にパチュリーと小悪魔もやって来てファイトに釘付けとなった。
「あら、フリーで二人が本気のファイトをするなんて珍しいわね。
こあ、これは成長したオリオンと今のレミィをじっくりと間近で観察するチャンスよ、二人の今の戦い方を見るわよ」
「はい、パチュリー様」
「いっけぇオリオン、お姉様なんかフルボッコにしちゃえ〜!」
どうやら二人がフリーファイトで本気を出すのは珍しいと知った蓮子とメリーはこの二人の雰囲気に気圧されながらも予定通りじっくりとファイトを見る事にし、ジッと手札と盤面、息遣いなどを見ていた。
「ふっ、先攻はオリオン、お前にやろう。
存分にその力、見せてみろ」
「(コクッ)俺のターン、ドロー。
ライド・THE・ヴァンガード、『ドラゴンモンク ゴジョー』!
ペタルフレアは後列に移動し、ゴジョーのスキルで手札の『ドラゴニック・オーバーロード・ジ・エンド』をドロップし、1枚ドロー。
ターンエンド!」
煉獄竜 ペタルフレア・ドラコキッド:P5000、C1
ドラゴンモンク ゴジョー:P7000、C1
先攻はオリオンから始まり、手札のジ・エンドをドロップし手札交換をすると同時に、月の大会で見せた『ドラゴニック・バーンアウト』への布石を打つ。
無論今は使うタイミングでは無いが、後々退却を優先するユニットが出た際に使う為である事はファイトを重ねた蓮子達にも当然分かっていた。
「ふむふむ成る程な、ドロー。
ライド、『ダークハート・トランペッター』!
フルバウ・ブレイブは
フルバウ・ブレイブ:P5000、C1
ダークハート・トランペッター:P7000、C1
レミリア:布陣
R ダークハート R
フルバウ R R
ダークハートVSゴジョー:7000VS7000=ヒット
ドライブチェック『ファントム・ブラスター・ドラゴン(BR)』
ダメージチェック『ラーヴァフロウ・ドラゴン』
オリオン:ダメージ:1
レミリア:手札:6
対してレミリアは何故かFVを左後列に移動させそのままアタックをする。
本来は後列にブースト用リアガードを置き、パワーを引き上げるのが一般なのだが、それをせずに前列にリアガードが居ない場所を埋める。
メリーはこれを見て、似た事を『シャドウ』にやられた事を思い出し何かあるなと感じていた。
「スタンド&ドロー。
ライド・THE・ヴァンガード、『ドラゴンナイト ネハーレン』!
ペタルフレアのブースト、ネハーレンでアタック!『ドラゴニック・バーンアウト』
ターンエンド!」
ドラゴンナイト ネハーレン:P10000、C1
ネハーレンVSダークハート:10000+5000VS7000=ヒット
ドライブチェック『ドラゴニック・バーンアウト』
レミリア:ダメージ:1
オリオン:手札:6
序盤は剥き出しの闘気の割には静かな立ち上がりに蓮子とメリーは、いつこれが爆発し激しい戦いが起きるのかとハラハラしながらファイトを観戦しており、他も動向を伺っていた。
……但し、この場に居る紅魔館勢はトトカルチョをしており、どちらが勝つか今日のデザート賭けていた。
「はいはい咲夜、私はオリオンが勝つに賭けるね〜」
「咲夜、私はレミィに賭けるわ」
「あ、私もパチュリー様と同じです」
「はいはい。
さて、後は美鈴を呼んで来ましょうか」
賭けの集計をしていた咲夜は美鈴を呼びに行き、その場から去る。
そんな光景を見ていた蓮子とメリーはこれが紅魔館の日常なのかと感じ苦笑していた。
するとその間にまたファイトが動き始める。
「ドロー、ライド、『闇夜の乙女 マーハ』!
更に『真黒の賢者 カロン』と『ハウルオウル』をコール!
ハウルオウルのブースト、マーハでアタック!「『槍の化身 ター』でガード!
ドライブチェック『ハウルオウル』『引』ドロートリガー、パワーはカロンに与えドロー。
カロンでアタック!「ノーガード『ブルーレイ・ドラコキッド』『☆』
ターンエンド!」
闇夜の乙女 マーハ:P9000、C1
真黒の賢者 カロン:P7000、C1
ハウルオウル:P4000、C1、『引』
マーハVSネハーレン:9000+4000VS10000+10000=ガード成功
ドライブチェック『ハウルオウル』『引』
レミリア:手札:4→5
カロン:P7000+5000=12000
カロンVSネハーレン:12000+5000VS10000=ヒット
ダメージチェック『ブルーレイ・ドラコキッド』『☆』
レミリア:最終手札:6
オリオン:ダメージ:2 手札:5
レミリアは攻める態勢に入る準備期間の様な展開をしつつしっかりとオリオンにダメージを与え、手札もそれなりに潤っていた。
但し、〈かげろう〉は退却を専門とし、更にその中でも『ドラゴニック・オーバーロード』関連はアタックがヒットすればヴァンガード がスタンドする軸である為、リアガードを出す=的を増やすと同義になりかねない為一見すると悪手に捉えかねない展開である。
「うーん、此処から互いにどう動くか見物ね……」
「ま、此処からが本番だから見てなよ」
蓮子がそう呟いた所で魔理沙が此処から本番だと言いファイトの方を注視する様に促すと、既にオリオンはドローを終え闘気が満ち満ちていた。
そう、本命のユニットであり自らのフェイバリット、『ドラゴニック・オーバーロード』にライドする気なのだ。
「ライド・THE・ヴァンガード !
この世の全てを焼き尽くす黙示録の炎、『ドラゴニック・オーバーロード』ッ‼︎」
「来たか、オーバーロード…………お前…………
ドラゴニック・オーバーロード(BR):P11000、C1
遂にオリオンの分身、ドラゴニック・オーバーロードが場に登場し、ファイトが本格的に中盤に差し掛かった事をその姿で示す。
それを見たレミリアは戦意剥き出しの笑みを浮かべ、オリオンにもっと期待させろと言わんばかりに闘気を更に滲ませる。
このフリースペースの空気がピリピリ、否、震えていると錯覚しかねない程に。
「コール、『バーニングホーン・ドラゴン』、『ドラゴニック・バーンアウト』!
バーンアウトのスキル、ドロップゾーンの『オーバーロード』を1枚山札の下に戻し、
バトルフェイズ、バーンアウトでヴァンガード にアタック!「ノーガード『血戦の騎士 ドリン』」
ドラゴニック・オーバーロードでアタック、ツインドライブ!『ブルーレイ・ドラコキッド』『☆』『ドラゴニック・オーバーロード ‘‘
パワーはバーニングホーンにプラス!『虚空の騎士 マスカレード』『フラトバウ』『治』
アタック!「ハウルオウルでガード、ヒールトリガーでダメージ回復とパワー増加のお陰で5000ガードだ」」
バーニングホーン・ドラゴン:P9000、C1
ドラゴニック・バーンアウト:P9000、C1
バーンアウトVSマーハ:9000VS9000=ヒット
ダメージチェック『血戦の騎士 ドリン』
ドラゴニック・オーバーロードVSマーハ:11000+5000VS9000=ヒット
ツインドライブ『ブルーレイ・ドラコキッド』『☆』『ドラゴニック・オーバーロード ‘‘
ドラゴニック・オーバーロード:C1→2
バーニングホーン・ドラゴン:P9000+5000=14000
ダメージチェック『虚空の騎士 マスカレード』『フラトバウ』『治』
レミリア:ダメージ:3→2
マーハ:P9000+5000=14000
バーニングホーンVSマーハ:14000+3000VS14000+5000=ガード成功
オリオン:手札:5
レミリア:最終ダメージ:3 手札:5
そうしてオリオンは闘気を滲ませるレミリアに応える様に闘気を強め、リアガードの退却とダメージを与えダメージレースでリードを取る。
対するレミリアはヒールトリガーで余計なダメージを防いだついでに最後のアタックも最低値のガードで切り抜ける。
しかもこれらの行程は普段蓮子達がファイトをするスピードよりも更に早く処理されていた為、蓮子とメリーは一瞬処理落ちしたかの様にこのファイトの流れを理解するのに1テンポ遅れてしまっていた。
「は、早い……バーンアウトのスキル発動から後のアタック、この流れが私達がやるファイトでの処理やら行動とか全部早かった……!」
「しかも、これ全部二人は正確に、無駄無く対処してる…………これが、魔理沙が言っていた本番……!」
蓮子とメリーは月の大会ですら見なかった余りの高速ファイトに息を呑み、驚きながらファイトに釘付けとなり二人の闘いの行方を見守っていた。
一方、魔理沙やブロントさん達はレミリアにターンが回った事で遂に彼女が本格的に動き出す事を察し、身構えもしていた。
「ふふふ、月で揉まれただけあって随分と成長したなぁ……ドロー!
ならば、私も持てる力を出し切り応えねばならんな、成長した貴様の強さその物に!
闇より出でよ、幽幻の竜!
ライド、『ファントム・ブラスター・ドラゴン』‼︎」
ファントム・ブラスター・ドラゴン(BR):P11000、C1
レミリアはグレード3にライドし、奈落竜とも呼ばれる〈シャドウパラディン〉の創始者にしてかつて聖域連合に反旗を翻し、〈シャドウパラディン〉の内乱を引き起こした呪われし竜を顕現させる。
黙示録の竜とも死闘を演じ、聖域連合最強の剣士と称される『ブラスター・ブレード』に討たれた後、歴史の裏でその名を刻み、ある時はエルフの騎士の姿で影の騎士団と共に贖罪をし、またある時は竜の姿となり分かたれた悪意と決着をつけるべく血戦に赴き、そのまま歴史から消えし者……『ファントム・ブラスター・ドラゴン』、レミリアが使っていた切り札の1枚がオーバーロードを扱うオリオンと相対した。
それも、先程までのレミリアと打って変わり、闘いを愉しむ
「来やがったな、ファントム・ブラスター」
「うみゅ、しかすあれは俺達が知るファントム・ブラスターとはまた違うファントム・ブラスター英語で言うとリメイクカード。
恐らくはドラゴニック・オーバーロードと同じくブレイクライド版、果たすてどんなスキルを持っているのか……」
「その答えはこのファイトにあります。
なので静かに見ましょう、支部長となった後に滅多にファイトをしなくなり、ファイトをしても何処か力を隠していたレミリアさんの今現在の本気のファイトを……」
魔理沙達はレミリアのユニットを冷静に分析し、更に現在の実力も今まで分からなかった分測るべくファイトの行方を見る。
その間にファントム・ブラスター・ドラゴンにライドしたレミリアとドラゴニック・オーバーロードにライドしたオリオン。
二人の闘気はより一層強まり両者共に己の力を出し切り相手を倒そうとファイトの流れを頭の中で構築し、実行に移そうとする。
このトップレベルのファイター同士のファイトは、まだなお熾烈を極める事は蓮子とメリーの目から見ても明らかであった……。
此処までの閲覧ありがとうございます。
レミリアのデッキは第7話の最後付近で示された通り〈シャドウパラディン〉、その中でも『ブラスター・ダーク』や『ファントム・ブラスター・ドラゴン』と言うこのクランが出た初期の頃に出たユニット達に縁があったり、それらが成長したりIFの姿だったりなどのユニットで固めた構築となります。
此処で〈シャドウパラディン〉と〈ロイヤルパラディン〉の違いについてちょっと話します。
蓮子達が使うロイパラは仲間を呼び、仲間と共にパワーを上げたりするのに対しシャドパラは仲間を呼び、それらを犠牲(ドロップ)して強力なスキルを発揮する対極なクランです。
また、ロイパラはグレード2リアガードを主に呼ぶのに対し、シャドパラは主にグレード1リアガードを主に呼ぶなど、スペコにも違いが現れてます。
長々となりましたが、違いの説明を終わります。
次回もよろしくお願いします。
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