秘封先導鉄   作:”蒼龍”

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色々用事があったりで大分遅れてしまいましたが、第52話更新です。
更新していない期間の間にお気に入り件数が増えていてビックリしましたが、改めてお気に入り登録をしてくれたユーザーさん、更に待ってくれていた読者の皆様、本当にありがとうございます!
では、早速本編へどうぞ。


第52話「嵐を超えて」

チルノはメイルストロームと遂に対峙し、今まで以上の警戒心と高揚感を見せ、強敵と相対しているにも関わらず笑顔を見せていた。

小町もそれに反応してか、不敵な笑みを浮かべて手札に手を掛けている。

 

「コール、『蒼嵐覇竜 グローリー・メイルストローム』、『蒼嵐艦隊のアオザメ兵』!」

 

「アオザメ兵って確か、LB4(リミットブレイク)をダメージ3枚以下でも使える様にするユニット!」

 

「しかもラスカル・スイーパーの後列にもリアガードが!

メイルストロームのLB4(リミットブレイク)が来る!」

 

小町がリアガードをコールした時、リグルとミスティアがアオザメ兵に反応し、そのユニットが持つスキルによりメイルストロームが持つLB4(リミットブレイク)の制約が消え、何時でも放てる様になった事に汗を流し始める。

しかしチルノの方はより一層楽しくなって来た様で、笑顔を崩してはいなかった。

 

「ふふ、ラスカル・スイーパーでアタック。

スキル発動、『メイルストローム』の名を持つヴァンガードが居るならパワー+2000。「ダメージチェック、ヒールトリガー!

パワーはタイダルに、そしてダメージ回復!」へぇ……」

 

ラスカル・スイーパーVSマグナム・アサルト:9000+2000VS9000=ヒット

ダメージチェック『戦場の歌姫(バトルセイレーン) カロリーナ』『治』

タイダル・アサルト:P9000+5000=14000

チルノ:最終ダメージ:2→2

 

小町の初撃を受け、ダメージチェックをした所でヒールトリガーが出たチルノは、前のターンに小町にダメージを与えなかった事でダメージ回復が出来、結果的に前のターンの行動がますます正しかったと言えるものだった。

それに関心した小町は更なる追撃を始める。

 

「グローリー・メイルストロームで、ヴァンガードをアタック。「マリカでガード!」

さて、次はヘルメス、アオザメ兵のブーストでアタック。

スキルでパワー+3000。「ドロートリガーで引いた『バブルバズーカ・ドラコキッド』でガード!」

へぇ、これも防ぐのか。

なら、マリオスのブースト、メイルストロームでヴァンガードにアタック!

アオザメ兵のスキル、ダメージ3枚以下でもLB4(リミットブレイク)が有効化される!

さあ吹き荒れるよ、正義を宿した激しい嵐が!

LB4(リミットブレイク)発動、メイルストロームのパワー+5000、更にアタックヒット時に誘発するスキルを獲得‼︎「ノーガード‼︎」

ま、その2枚の内1枚はスタシア、もう1枚は恐らく『嵐を超える者 サヴァス』、防ぎようがないか」

 

グローリー・メイルストロームVSマグナム・アサルト:11000VS9000+5000=ガード成功

ヘルメスVSマグナム・アサルト:7000+3000+7000VS9000+10000=ガード成功

メイルストロームVSマグナム・アサルト:11000+5000+5000VS9000=ヒット

ツインドライブ『蒼嵐水将 スピロス』『蒼嵐兵 テンペスト・ブレーダー』

ダメージチェック『タイダル・アサルト』

チルノ:手札:2、ダメージ:3

 

「メイルストロームの付与されたスキル!

アタックヒット時にCB(カウンターブラスト)(1)を払い、1枚ドローし相手リアガードを1体退却する!

私が選ぶはタイダル・アサルト!

更にマリオスのスキル、デッキの上から5枚を見て『メイルストローム』を1枚手札に加える!

……私が加えるのは蒼嵐竜の方だよ」

 

小町:手札:4

 

小町のアタックを受け、チルノは最終ダメージが3枚となり、折角パワーを上げたタイダル・アサルトが退却されてしまう。

しかし、実はチルノは其処が狙いであり、パワーを上げてタイダルを残す事でメイルストロームの退却スキルの避雷針にさせる事が出来、カリスタやアンドレイを守ったのだ。(オルティアは抵抗(レジスト)を持つ為そもそも選ばれない)

それを小町はタイダルにトリガーのパワーを乗せた時点で気付いており、またレティも大胆な手だと感じ、渋った表情で目を閉じながら人差し指を額に当てていた。

 

「さあ行くよ、あたいのターン!

嵐を超えて、あたいを勝利に導け!

ライド、『嵐を超える者 サヴァス』‼︎」

 

嵐を超える者 サヴァス:P11000、C1

 

「………嵐を超える者ねぇ。

私のヴァンガードは蒼嵐竜 メイルストローム、丁度嵐を冠するユニットだねぇ……そうかいそうかい、そんなに私を超えたいわけかい…………」

 

そしてチルノはサヴァスにライドし一気に攻勢に出ようとするも、それを見た小町はより一層不敵な笑みを浮かべたかと思えば、好戦的な笑みに直ぐに変えてチルノがどう来るのかを伺っている。

それに対しチルノは一切臆さずに手札に手を掛け、Gユニットへの超越(ストライド)に入る。

 

G(ジェネレーション)ゾーン解放、コストはケルピーライダー ニッキー!

超越(ストライド)コストになったのでスキルでグレード+2!

さてさて、早速………?」

 

すると、チルノはG(ジェネレーション)ゾーンのカードに触った所で違和感を感じてカードを1枚1枚見る。

すると………デッキを組んだ際には見かけなかったGユニットが1種類、しかも4枚加えられており、チルノのデッキに4枚しかなかったGユニットが制限枚数一杯となっていた。

一体何故4枚もGユニットが増えたのか少し考えると、視線をレティの方に向けるも肝心のレティはただ黙ってチルノを見ているだけであった。

 

「………このカード、やっぱりレティが………?「どうしたんだい、早くファイトを進めて欲しいんだけど?」

あ、ごめんごめん………だとしても、今はまだ使う時じゃない、なら…………進め、あたいが切り開く勝利への道!

ストライド・ジェネレーション、『天鱗水将 タイダルボアー・ドラゴン』‼︎

サヴァスの超越(ストライド)スキル、ヴァンガードにスキル付与!

そしてオルティアの前に『戦場の歌姫(バトルセイレーン) スタシア』をコール、更にオルティアと前後を入れ替える!

まだまだ、アンドレイのGB(ジェネレーションブレイク)1!

CB(カウンターブラスト)(1)を払ってカリスタにスキル付与!」

 

天鱗水将 タイダルボアー・ドラゴン:P15000+11000=26000、C1

 

チルノは増えたGユニットのスキルを良く見て、使うべき時を見定めて当初の予定通りタイダルボアーに超越(ストライド)し、更にチルノは頭の中でこの布陣で出来る連撃ルートを選び、実行に移していた。

 

「先ずはスタシアのスキル、このユニットは後列からでもアタックが出来る!

スタシアでヘルメスをアタック、更にアタック時にスキル発動!

アタック時にこのユニットが後列に居るなら、パワー+3000!「……ガードしても無駄か、仕方ないね、退却!」

次、オルティアでヴァンガードにアタック、パワーは7000だからヒットしないよ!」

 

スタシアVSヘルメス:6000+3000VS7000=ヒット

オルティアVSメイルストローム:7000VS11000=ガード成功

 

「よし、チルノは上手くアタック回数を稼いだ!」

 

「次は大本命、ヴァンガードが動く番だね!」

 

リグル、ルーミアは一見無意味なアタックをチルノを褒め、本命であるヴァンガードが動くと言う。

実はこの動きは〈アクアフォース〉には良くある動きであり、本命のユニットがスキルを発揮させる様に敢えて空撃ちアタック、全くヒットしないアタックを行うのである。

そして、それらの動きは正にさざ波から大波、その大波から更に大きな嵐へと変わる海の流れそのものである。

 

「これが本命だよ!

タイダルボアー・ドラゴンでアタック‼︎「……ガード値が足りないか、ノーガード」

トリプルドライブ、ファーストチェック『斬波刀の水将 マックス』セカンドチェック『ケルピーライダー ニッキー』サードチェック!『戦場の歌姫(バトルセイレーン) カロリーナ』『治』

ヒールトリガー、ダメージを回復してパワーはまだアタックしてないカリスタに!「ダメージチェック……おっとクリティカルトリガー、パワーはヴァンガードに」

うぐ、此処でトリガーが………いや、関係ない!

タイダルボアー・ドラゴンのスキル発動!

このターンで合計3回目以降のアタックがヴァンガードにヒットしたなら1枚ドローして、手札からリアガードをコール!

早速ドローして、今ドローしたもう1体のオルティアをコール‼︎」

 

タイダルボアー・ドラゴンVSメイルストローム:26000VS16000=ヒット

トリプルドライブ『斬波刀の水将 マックス』『ケルピーライダー ニッキー』『戦場の歌姫(バトルセイレーン) カロリーナ』『治』

チルノ:ダメージ:3→2

カリスタ:P9000+5000=14000

ダメージチェック『蒼嵐水将 デスピナ』『☆』

メイルストローム:P11000+5000=16000

小町:ダメージ:4

 

しかし、意図せずしてダメージトリガーが出てしまい、メイルストロームのパワーが上がってしまうが、チルノは一度構築した連撃ルートを崩す気など無くそのままターンを進める。

 

「今コールしたオルティアのブースト、カリスタでヴァンガードにアタック!

更にサヴァスの超越(ストライド)スキル発動!

あたいの合計4回目のアタックが行われた時、対象がヴァンガードなら相手はあたいが選んだ3体の中から1体リアガードを選んで退却させる!

あたいが選ぶはグローリー・メイルストローム、ラスカル・スイーパー、マリオスだよ!「まあ、順当にアタッカーを選ぶか……マリオスを退却し、ノーガード!『蒼嵐兵 ミサイル・トルーパー』『☆』」

またダメージトリガー⁉︎

くっ、カリスタに付与されたアンドレイのスキル!

ブーストを受け、ヴァンガードへのアタックを終えた時にパワー+2000してスタンド!

スタンドしたカリスタでもう一度アタック!「ガード!」

ちょっと予定が狂った…ターンエンド!」

 

カリスタVSメイルストローム:14000+7000VS16000=ヒット

ダメージチェック『蒼嵐兵 ミサイル・トルーパー』『☆』

グローリー・メイルストローム:P11000+5000=16000

カリスタ:P14000+2000=16000、スタンド

カリスタVSメイルストローム:16000VS16000+5000=ガード成功

チルノ:手札:3

小町:手札:3

 

しかし予想外のトリガーの助けもあった為か、上手く小町のアタッカーを削れずダメージも余り与える事が出来ずにターンを終えてしまう。

しかしヘルメスを退却させた事で左ラインがアタックが通らず、またマリオスも退却した事で以降、超越(ストライド)コストとなるメイルストロームの供給を断ち切る事には成功していた。

 

「ドンマイドンマイチルノ!

確実に追い詰め始めてるよ〜!」

 

「焦らないでね、チルノちゃん!」

 

「っと、そうだ焦らない焦らない…………分かってるよ皆!」

 

ファイトやチルノの様子を見ていた大妖精達は、チルノが先程のアタックに失敗したのを察知し、焦らない様に声を掛ける。

それに気付いた当のチルノは応援組にサムズアップをし、やや落ち着きを取り戻していた。

 

「いや〜、信頼出来る友達は最高だね〜。

居るだけで心強いもんだよね〜…………さて、ファイトに集中しなよ?

でないと……負けるよ?」

 

すると小町が茶化しながらチルノにファイトに集中する様に声を掛け、ドロー後に手札に手を掛けてメイルストロームをドロップゾーンに捨てていた。

そう、小町は超越(ストライド)を実行したのだ。

 

G(ジェネレーション)ゾーン解放!

全てを飲み込む猛き風、蒼き竜と共に爆流となれ!

ストライド・ジェネレーション、『蒼嵐帥竜 アドミラル・メイルストローム』‼︎

そしてラスカル・スイーパーとアオザメ兵を前列に移動、グローリー・メイルストロームを後列へ!」

 

蒼嵐帥竜(そうらんすいりゅう) アドミラル・メイルストローム:P15000+11000=26000、C1

 

「来た、メイルストロームのGユニット!」

 

イメージ世界にて、サヴァスにライドしたチルノの眼前に現れたメイルストロームの未来の可能性の姿。

元帥となり、〈アクアフォース〉全部隊を指揮するにまで至った全盛期とも呼べる姿、アドミラル・メイルストロームが咆哮を上げながらチルノの〈アクアフォース〉を見ていた。

 

「さぁて、攻撃始めますか。

ラスカル・スイーパーでヴァンガードにアタック!

パワー+2000!「ノーガード、ダメージは……マリカ、ドロートリガーだからパワーはオルティアに!」

あらら、私のダメージトリガーへの意趣返しかな?

次、グローリー・メイルストロームでカリスタをアタック!「ガード!」

3回、アオザメ兵で空撃ちアタック」

 

ラスカル・スイーパーVSサヴァス:9000+2000VS11000=ヒット

ダメージチェック『戦場の歌姫(バトルセイレーン)』 マリカ』『引』

オルティア:P7000+5000=12000

チルノ:手札:4

グローリー・メイルストロームVSカリスタ:11000VS9000+5000=ガード成功

アオザメ兵VSサヴァス:7000VS11000=ガード成功

 

「さあ、4度目のアタックだよ。

チルノ、ちょっと気張って受けなよ?

何故なら4度目は、大嵐だからさ!

アドミラル・メイルストロームでアタック‼︎「うぐ、手札不足……ノーガード‼︎」

ふっ、トリプルドライブ『蒼嵐兵 キッチン・セイラー』『治』『蒼嵐水将 デスピナ』『☆』『蒼嵐覇竜 グローリー・メイルストローム』ヒール&クリティカル、効果は全てアドミラル・メイルストロームに。

そしてアドミラル・メイルストロームのスキル、アタックヒット時にCB(カウンターブラスト)(1)を払い、G(ジェネレーション)ゾーンの裏向きのカードを1枚表向きにして1枚ドロー!

私はこの時裏向きのアドミラルを表にし、更に私は相手のリアガードを3体まで選び、相手はG(ジェネレーション)ゾーンにある表向きのアドミラルの数だけリアガードを1体退却させる!

オルティアは選べない、よってカリスタとスタシアを選ぶ‼︎「うぐ…………ここは、カリスタ‼︎」

ふっ、ターンエンド」

 

アドミラル・メイルストロームVSサヴァス:26000VS11000=ヒット

トリプルドライブ『蒼嵐兵 キッチン・セイラー』『治』『蒼嵐水将 デスピナ』『☆』『蒼嵐覇竜 グローリー・メイルストローム』

小町:ダメージ:4→2/3 手札:7

ダメージチェック『斬波刀の水将 マックス』『戦場の歌姫(バトルセイレーン) スタシア』

チルノ:ダメージ:5 手札:3

 

小町の攻勢を防ぐべくチルノは敢えてリアガードにパワーを振り、3回目のアタックを空撃ちにさせてリアガードの被害を最小限にするも、ダメージが5枚になり危険領域と化し最早危険域に達していた。

更に、ダメージ5枚は連撃を行うクランには絶好の的であり、防御側はもうアタックをヒットさせられない為圧力が増すのである。

 

「あわわわわわ、チルノのダメージが〜⁉︎」

 

「まだ、まだチルノは負けてないよ!

なら応援するだけでしょ皆!

フレー、フレー、チールーノ!」

 

「ファイトなのだ〜‼︎」

 

崖っぷちに立たされたチルノを励まそうと応援をし、大妖精も祈る様にチルノを見ていた。

それに対してチルノは…………笑っていた。

ただ、このファイトを楽しんでいた。

チルノの頭の中にはこれが特別プログラムである事はしっかりと入っていたが、それを上回る楽しさを感じておりそれが表情となって表れていたのだ。

そう、自分のデッキと別れるかもしれないにも関わらず、否、それ故に最大限楽しみながら勝とうとしているのだ。

 

「えへへ、やっぱりヴァンガードって楽しいや…………『斬波刀の水将 マックス』をコストにストライド・ジェネレーション、『天羅水将 ソクラテス』‼︎

更にコール、マグナム・アサルト‼︎」

 

天羅水将 ソクラテス:P15000+11000=26000、C1

 

「行くぞ、先ずはスタシアでヴァンガードにアタック、スキルでパワー+3000されるけど空撃ち!

更にオルティアでアオザメ兵をアタック!「退却だねぇ」

次、ソクラテスでヴァンガード にアタック‼︎

更にソクラテスのスキル、あたいのユニットがヴァンガード にアタックした時、CB(カウンターブラスト)(1)を払えばそのバトル中パワー+5000‼︎「おっと、完全ガード‼︎」

トリプルドライブ‼︎『タイダル・アサルト』『海域の守り手 プラトン』『スーパーソニック・セイラー』『☆』

クリティカルトリガー、パワーとクリティカルはマグナム・アサルトに‼︎」

 

スタシアVSメイルストローム:6000+3000VS11000=ガード成功

オルティアVSアオザメ兵:7000VS7000=ヒット

ソクラテスVSメイルストローム:26000+5000VS11000+0=完全ガード

トリプルドライブ『タイダル・アサルト』『海域の守り手 プラトン』『スーパーソニック・セイラー』『☆』

マグナム・アサルト:P9000+5000=14000、C1→2

 

チルノはトリプルドライブでクリティカルトリガーを引き当て、このターンで決める気で居た。

その為か自然と口が開き出し、自らの想いを呟き出す。

 

「オルティアのブースト、マグナム・アサルトでアタック‼︎

ソクラテスのスキルでパワー+5000、更にサヴァスのスキルで4回目のヴァンガードへのアタック時に相手のリアガードを3体選び、相手はその中から1体を退却‼︎

今選べるのはグローリー・メイルストロームとラスカル・スイーパーだよ‼︎「ラスカルは無理だから……グローリー・メイルストロームを退却!」

……うん、やっぱりヴァンガードは楽しい!

でもさ、こんなに楽しいのはやっぱり大ちゃんが居て、ルーミアが居て、みすちーが居て、リグルが居て、レティがあたい達を見守ってくれて、何よりこのサヴァスがあたいと一緒に居るから‼︎

だからこそ勝って、これからもあたいはサヴァスや〈アクアフォース〉と、大ちゃん達と一緒のチームで上に行くんだ‼︎「ダメージチェック『蒼嵐水将 スピロス』『蒼嵐兵 ミサイル・トルーパー』『☆』」

マグナム・アサルトのGB(ジェネレーションブレイク)1、CB(カウンターブラスト)(1)を払ってマグナムをスタンド、更にパワー+2000‼︎

マグナムでもう一度アタック、いっけえぇぇぇぇぇ‼︎『キッチン・セイラーでガード‼︎」

うっ、防がれた……ターンエンド!」

 

小町:ダメージ:5 手札:4

チルノ:手札:5

 

しかし、チルノの想いを乗せたアタックは防がれてしまい、次には小町のターンに回ってしまう。

しかも1番警戒しなくてはならないコンボをダメージ5枚で迎えてしまい、ヒールトリガーが落ちなければ詰みであった。

 

「ふう……あんたの想いは十分伝わったよ。

まあ、特別プログラム自体は私から見れば合格かな?

次私とファイトをする時はもっと熱く激しいファイトをしようじゃないか……ファイナルターン‼︎

風を横糸、海を縦糸に紡ぎし竜よ、更なる嵐を纏い覇を齎せ!

クロスライド、『蒼嵐覇竜 グローリー・メイルストローム』‼︎

更にスピロスと『蒼嵐水将 デスピナ』をコール‼︎」

 

蒼嵐覇竜 グローリー・メイルストローム(V):P11000+2000=13000、C1

小町:布陣

 

ラスカル グローリー スピロス

R デスピナ R

 

そうして小町はファイナルターン宣言をし、そのまま連撃に必要なユニットとコンボに必要なユニット、デスピナをコールして詰めに入り始める。

それを見ていたルーミア達も口を開く。

 

「デスピナにグローリー・メイルストローム……ダメージ5枚であのコンボが……‼︎」

 

「ゲームエンド濃厚……そして仮に耐えられてもクロスライド……特定のグレード3のユニットの上にライドする事で常にパワー+2000される所為でアタックが……‼︎」

 

「チルノちゃん…………‼︎」

 

チームメイト全員が心配し、ただただ見つめる。

無論小町の言葉は聞こえてはいたが、チルノがこれでは満足せずまた一つ抱え込んでしまうのが分かっていたからだ。

そしてチルノ自身もまだ諦めていない、何故ならまだ全てを出し切ってはいないからだ。

 

「ラスカル・スイーパーでアタック!「インターセプト!」

スピロスでアタック!

更にECB(エスペシャルカウンターブラスト)(1)を払いスタンド!

スピロスでオルティアをアタック‼︎「くっ……ガード‼︎」

ふむ、守るか……なら、デスピナのブースト、グローリー・メイルストロームでアタック‼︎

デスピナのスキル、このユニットがヴァンガード の『メイルストローム』をブーストし、それが4回目以降のアタックなら相手はグレード0でガード出来ない‼︎

更にグローリー・メイルストロームはダメージ5枚で限界を超えた更なる先、究極をも突破する‼︎

LB(リミットブレイク)5、通称アルティメットブレイク発動‼︎

CB(カウンターブラスト)(1)を払いパワー+5000、更にこのアタックは手札のグレード1以上のガードを許さない!

よってこのアタックはガード不可なのでツインドライブにそのまま入るよ『蒼嵐兵 ラスカル・スイーパー』『カップルダガー・セイラー』トリガー無し……さて、ダメージチェックしなよ」

 

小町はそのまま淡々とアタックを重ね、グローリー・メイルストロームとデスピナによるガード不可能のアタックをチルノに叩き込みダメージチェックを促す。

そしてチルノはデッキトップに指を掛け、ダメージチェックに入り始める。

無論残り2枚のヒールトリガーを引き当て、レティがこっそり入れてくれたGユニットを使い逆転勝利を掴む為に。

 

「ダメージチェック…………っ‼︎『戦場の歌姫(バトルセイレーン) カロリーナ』『治』

…………き、来た‼︎

ダメージ回復、パワーはサヴァスに‼︎」

 

「な、ダメージ5枚でこれを凌ぐ⁉︎

なんて引きの強い……‼︎」

 

チルノの引きに小町は驚きを隠せず呟く。

何故なら今のアタックで確実にゲームエンドに持って行ったと確信を持っていたからだ。

しかし、対してレティは小町の考えとは逆に此処でゲームエンドにはならないと考えていた為至って冷静にファイトを見ていた。

何故なら、チルノを良く見ていた為逆境の中でも意外性と引きの強さを発揮して驚かせる事を良く知っていたからだ。

 

「よし……次はあたいの番‼︎

ドロー、そしてニッキーをコストにG(ジェネレーション)ゾーン解放‼︎

進め、嵐を超え大いなる世界へ‼︎

ストライド・ジェネレーション、『天羅水将 ランブロス』‼︎

そしてタイダル・アサルトをコール‼︎」

 

天羅水将 ランブロス:P15000+11000=26000、C1

 

此処でチルノはレティがこっそり仕込んだ……否、プレゼントしたGユニット、〈アクアフォース〉のGユニットの中で特に強力なスキルを持つ切り札級の1枚、ランブロスを使い小町を言葉に出来ない程驚かせる。

そしてレティはそれを見て、誰にも悟られる事無く笑みを浮かべながらチルノを満足気に見ていた。

 

「タイダルでスピロスをアタック!

更にオルティア、スタシアの順でラスカル・スイーパーをアタック‼︎

そしてランブロスでアタック‼︎

更にランブロスのスキル、通算4回目以降のアタック時にG(ジェネレーション)ゾーン裏向きのランブロスを表向きにするGペルソナブラストを払い、あたいのリアガードを2体スタンド‼︎

更にこの時G(ジェネレーション)ゾーンに表向きのカードが2枚以上あるなら、スタンドしたユニットのパワーを+10000‼︎

これでどうだぁ‼︎「……ガード仕切れないか、ノーガード」」

 

そしてランブロスのアタックはそのままグローリー・メイルストロームにヒットし、最後のダメージチェックが入り小町は敗北する。

チルノはこの瞬間、特別プログラムを合格すると同時に格上の小町を倒すと言う快挙を達成したのである。

 

「……勝った…………よっしゃ勝ったぁぁぁぁぁ‼︎」

 

「凄い、チルノが勝った‼︎」

 

「ああ、良かった、チルノちゃん……!」

 

その瞬間チルノ、並びに大妖精達は大喜びしながら互いに駆け寄り、抱き着き合ったり肩を組み合ったりしてはしゃぐ。

そんなチルノ達を見てレティは少し頭を抱えるが今は良しとして特に何も言わなかった。

 

「良いんですか?

特別プログラムはチルノの勝利が条件で無く実力を示すだけで合格、小町が認めた段階で終了していたと彼女に伝えないで。

それからこっそりランブロスをプレゼントした事を。

あの様子ではあの子達、それぞれ気付いてないですよ?」

 

「良いわ、折角の勝利ムードに水を差す真似はしたくないわ。

今は存分に喜びを分かち合わせるわ…………それが指導者としての役割の一つよ」

 

「そうですか……」

 

そんな中で映姫とレティがその様な会話をしていた事を知らず、チルノ達は無邪気に笑い合いはしゃいでいた。

そして、その場を邪魔する物などなく五人は笑い合ったのであった。

この特別プログラムでの、チルノが自分らが考え抜いたデッキで勝利した事を。

 

 

 

 

 

 

 

 

「〈アクアフォース〉クランマスター、レティ・ホワイトロック」

 

「……貴方は……」

 

「話がある」

 

そう、チルノ達が喜び合っている事自体は邪魔されない。

しかし、レティの方に誰も声を掛けて来ない訳では無いのだ。

そして、声を掛けて来た人物は…………現在ヴァンガードファイト普及協会本部に所属する〈リンクジョーカー〉の使い手、『シャドウ』の偽名で蓮子達に接触しているブライトその人であった。




ここまでの閲覧ありがとうございました。
はい、長くなりました(色んな意味で)
これにてチルノ主役回は終わり、次回からはまた別の人が主役になります。
因みに蓮子達も出る予定です。
では、次回もよろしくお願いします。
よろしければ、感想などを書いて頂けたら幸いです。

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