前置きが長くなりましたが第103話目です。
前回チラッと出たリューサン達や輝夜達のファイト回になります…が、1人1人を細かくファイト描写を描くと主役である蓮子達のファイト回がズルズルと長引く為マキマキになります。
リューサン達や輝夜達のファイトを期待していた皆様、誠に申し訳ありませんでした……では、本編へどうぞ。
蓮子達が観客席モニターで選手一同の一挙一足を観ている一歩、ファイト場西側入り口から入場したチーム蓬莱傘の3人……輝夜、鈴仙、小傘はいよいよ始まる自身らのファンタズムカップ本選に心を躍らせていた。
「ふふふ、何時もは妹紅と戯れあったりで全く公の舞台に立つ事がなかった私がこうして本選に出て観客の注目を集める……何とも清々しく晴れやかな気分になる事かしら。
こんな事なら永琳に言って早くから公式デビューすれば良かったわね」
「師匠は姫様の事になると過保護ですからね……。
ただ、先日の事もあって師匠はある程度姫様の自由にさせようと考えましたし、此処までくればもうそんな事は隅に追い遣ってファイトに集中しなきゃいけませんがね (アイツのプラン、宇佐見蓮子達の実力を確かめる事は組み合わせ上最後の方まで無くなった、なら目の前のファイトに集中出来る…手加減抜きでやってやるわ!)」
「いよいよ試合が始めまるわね。
この時をどんなに待ちわびたか……よーし、『あの子』の為にも、私のお腹を満たす為にも私のファイトで皆を驚かせてやるわよ〜!」
3人はそれぞれの意気込みを口にし、対戦相手であるチームブルーゲイルの面々に視線を向けいつでもやる気と言わんばかりに闘志を滾らせていた。
「ふっ、彼女達もどうやらやる気は充分のようだ。
衣玖さん、ルナサ、いつでも行けるかい?」
「勿論ですよリューサン。
こんな大舞台、しかもミスティアさんも出場している大会でぐだぐだしていては彼女にも、そして総領娘様やルナサさんの妹さん達に笑われてしまいますから」
「うん。
だから、一試合一試合全て全力全開。
相手がやる気ならこっちもその気」
対するリューサン達チームブルーゲイルも合わせて闘志を滾らせ、その場は既に熱気に包まれいつでも滾らせ続けているモノが爆発してもおかしくなかった。
その光景をモニター越しで観ている観客席の蓮子達もまたそれが伝わり固唾を飲み始めていた。
「さて姫様、相手は3人此方も3人。
さっきの試合だとチームリーダー同士が試合会場に居ると戦う事が高くなる様な感じでしたけど、私達は何方とやる事になるんでしょうか?」
「さあ?
其処は運営の気紛れよ。
で、決まるまでの間に確認として衣玖は間違いなく〈なるかみ〉を使うわ、うどんげも小傘も苦手なクランだから当たったら良く考えてファイトする事。
ルナサは〈バミューダ△〉、手札が増え易い上に連撃も可能な堅牢なクランよ、手札が増やされ切る前に決めなきゃジリ貧よ。
注意点はこんな所で私達が目指すべき目標は『全員白星!』分かってれば良いわ『ピピッ』あ、ファイカに相手が誰かのメールが来たわね、じゃあ並び直すわよ!」
輝夜達はチームブルーゲイルのリーダーであるリューサン以外の2人が使うクランと注意点を確認し合い、この大会中に立てた目標である『一試合全員白星を目指す』を口にし、
気合は足りている事をお互いに頷きながら察し合う。
その直後にファイカにメールが入り、対戦相手が誰かを確認し輝夜達は並び替えを始める。
左から鈴仙、輝夜、小傘の順に並びその目の前、つまりチームブルーゲイルも対戦相手は衣玖、リューサン、ルナサの順で並んでおり、よって鈴仙は衣玖、小傘はルナサとファイトをする事になった。
そして足場が動き出しギアースのファイト台が現れ6人はそれぞれのデッキを台にセットしファイト準備を整えた。
『それでは、第2試合始め‼︎』
『スタンドアップ・ヴァンガード‼︎』
「『バトルシスター わっふる』!」
「『リザードソルジャー ファーゴ』!」
「『
「『リザードソルジャー サイシン』!」
「『
『
それぞれのFVがスタンドアップしファイトが始まる。
蓮子とメリーはその中で輝夜とリューサン、ブロントさんは小傘とルナサ、麟と菫子は鈴仙と衣玖のファイトに注目し、それぞれの戦い方を頭に叩き込み始める。
「最初は私のターン、ドロー。
『バトルシスター たふぃー』にライド、わっふるは先駆スキルでヴァンガード後ろに移動してターン終了よ」
バトルシスター たふぃー:P7000、C1
「『バトルシスター』……確か〈オラクルシンクタンク〉だけど永琳の『ツクヨミ』軸と違ってデッキ一周はしないけど手札が増え易い上にどちらかと言えば速攻系で
「従者の永琳は防御寄りで輝夜は攻撃寄り……」
蓮子は『バトルシスター』軸の事をざっくりとしたコンセプトを同じファイトを見ているメリーに告げ、それを聞いたメリーは永琳のファイトを思い出しつつアレとはまた違うファイト展開が起きる事を予感していた。
「私のターン、ドロー。
『エターナルブリンカー・グリフォン』にライド!
ファーゴはヴァンガード後ろに移動、更に『バイオレンスホーン・ドラゴン』をコール!
悪いけど、君の手札も盤面も増やさせしないよ、バイオレンスホーンでアタック!「『バトルシスター じんじゃー』、私を守りなさい」
次、ヴァンガードでアタック!『ドラゴニック・バーンアウト』「ダメージチェック『バトルシスター じゅれ』」
エターナルブリンガー・グリフォン:P7000、C1
バイオレンスホーン・ドラゴン:P7000、C1
バイオレンスホーンVSたふぃーー:7000VS7000+10000=ガード成功
エターナルブリンガーVSたふぃー:7000+5000VS7000=ヒット
ドライブチェック『ドラゴニック・バーンアウト』
ダメージチェック『バトルシスター じゅれ』
リューサン:手札:5
輝夜:手札:4 ダメージ:1
後攻であるリューサンは輝夜に盤面や手札を増やさせないと宣言しつつリアガードとヴァンガードの合計2回のアタックを後攻1ターン目から始め、輝夜にダメージを与えつつ防御札を減らさせる。
輝夜や観客席の蓮子とメリーもこうする事は予想出来ていた為、観客席側からはこの後の返しを如何にするかを観ようと、輝夜自身は何をどうするか決めていた。
「なら私はこうする、ライド、『バトルシスター ここっと』にライド!
更に『バトルシスター ぷでぃんぐ』と『バトルシスター まかろん』をコール!」
バトルシスター ここっと:P9000、C1
バトルシスター ぷてぃんぐ:P9000、C1
バトルシスター まかろん:P9000、C1
輝夜:手札:2
『此処で輝夜選手、前列にユニットを配置させたぁ!
解説の皆さんどうぞ!』
『先ず輝夜ちゃんはヴァンガードをリアでもアタックヒット時にスキル発動出来るここっとにライドし確実に手札を確保しようと言う動きが見られるわね』
『更にぷてぃんぐはリアガード時にヴァンガードへのアタックがヒットしたらダメージを1枚表にして他のバトルシスターにパワー+3000を与え、まかろんも『バトルシスター』がヴァンガードならアタック時にパワー+3000が入るから速攻としては理想的ね。
そしてリューサン選手のFVのファーゴは『オーバーロード』のヴァンガードが居なければ効力を発揮しないしバイオレンスホーンも『オーバーロード』版G1名称指定でパワー+3000が入る互換ユニット、〈かげろう〉の『オーバーロード』は『ドラゴニック・オーバーロード』系列しかない為G3になるまでは動かないと判断したから輝夜選手はユニットを展開したんでしょう』
「輝夜のデッキは確かに永琳さんと違って攻撃寄り、〈かげろう〉相手に臆せず展開したからにはこの後の展開が読めてるからこそ今動いた訳か。
それも後半から力を発揮するならいっそ速攻やって圧力を逆にかけちゃえって感じに」
「成る程ね……輝夜……蓬莱山輝夜、永琳さんとも違う強みがある強豪ファイターね……」
実況、解説、そして輝夜のファイトの動きからリューサンを的確に攻める姿勢を見た蓮子とメリーは脳裏に浮かんでいた永琳のデッキ一周軸と違う強かさと状況分析力、そして守りでは無く攻めの姿勢に強豪ファイターの1人であると認識し、そのモニターを食い入る様に見ていた。
一方ブロンドさんは真剣な眼差しで小傘とルナサ……否、多々良小傘を見ていた。
「(……小傘のあの決意の目とファイトから伝わる熱気、相当な想いを胸に激らせて此処まで来た事は火を煮るより明らか。
小傘、やっぱりお前は俺達が救えなかった『アイツ』を想い続けているんだな。
『アイツ』が目標にしていたファンタズムカップ優勝、それを遂げる為に……)」
「くっ、私が、こんなに早く押され始めてる…⁉︎
多々良小傘の気迫は、私のそれを超えてるって言うの…⁉︎」
「さあさあ、この多々良小傘のビックリマジックショーに驚け〜!!
『
後はファンタズムカップ優勝を果たせば、貴女に報いる事が出来る…………『
ブロンドさんは小傘の想いを察してそのファイトだけは絶対に見届けなければならないと思い目を離さずにいた。
その小傘も過去に幻想郷を襲った『根絶者《デリーター》』を前に恐怖しファイトすら出来ず怯えていた所を囮を勝って出て、自身と『村紗水蜜』を逃し、その全て……デッキも、イメージ力も、何もかもをデリートされてしまい、今も目を覚まさず永遠亭で眠り続けている救えなかった少女……『封獣ぬえ』に想いを馳せながらファイトに全身全霊を注ぎ込み、対戦相手であるルナサを気押していた。
そしてその様子を会場外、永遠亭の病室にあるテレビから白蓮はベッドで眠り続けるぬえに語りかけながらそのファイトを観ていた。
「ぬえ、貴女が全てを賭して逃した小傘が今、貴女の目標でしたファンタズムカップ優勝へ躍進してますよ。
その姿はあの外敵に怯えていた彼女から脱却し正に銅頭鉄額に値します。
村紗も今、大事な仕事を普及協会本部から任されたいとの話がありそちらと話し合いをしてそれぞれの道を歩んでますよ。
……貴女の繋いだ彼女達の道は、決して無駄なものなんかではありませんでしたよ。
私も貴女が目を覚ますその時まで普及協会の仕事をしながら看病しますわ。
だから、いつでも戻って来て下さいね、ぬえ…………」
白蓮はぬえに彼女が全てを賭した行動全てが無駄ではなく、2人の少女の未来は今それぞれの形で輝き始めていると語り掛け、目を覚まさず反応を示さないぬえの手を握り小傘のファイトの姿に涙を流しながら戻って来る様に祈りつつモニターから穏やかな表情で眠り続ける少女を見つめ、その身を今も、これからも案じていた。
その言葉一つ一つがぬえに届いているかは誰にもわからないが、これからも聖白蓮や多々良小傘を始めとしたぬえの関係者は彼女が目を覚ますまで何時迄も待ち続けるだろう。
例え何十年、何百年掛かろうとも。
それが、彼女達の決して揺らがぬ決意なのだから……。
そしてファイトが終盤に差し掛かり、麟と菫子が注目していた衣玖対鈴仙のファイトも衣玖の終盤ターンを迎える。
「
さぁお見せしますよ、〈なるかみ〉が誇るGユニットを‼︎
招来せよ、遍く敵を撃ち抜く迅雷よ、ストライド・ジェネレーション、『征天覇竜 コンクエスト・ドラゴン』‼︎
(しかし、鈴仙さんは『ボルテージホーン・ドラゴン』や『魔竜戦鬼 チャトゥラ』、『ドラゴニック・ヴァンキッシャー』の
そして左右前列とヴァンガード後列には『ナース・オブ・ブロークンハート』が……コレはもうこのターンで倒さなければ敗北は必至ですね!)ヴァンキッシャーのスキル、カウンターブラスト(1)を支払い、右のブロークンハートを退却し表向きでバインドします!
更に『ワイバーンストライク ピグルマ』を前列に移動させ、コンクエスト・ドラゴンのスキルを発動‼︎
コストとしてGゾーンの裏向きの同名カードを表向きにするGペルソナブラストを払い、Gゾーンに表向きのカードが2枚以上なら相手の前列のユニットを退却し、カードの無い前列のリアガードサークル1枚に付き私の前列ユニットにパワー+5000を与えます‼︎
左のブロークンハートを退却し、ピグルマ、コンクエスト・ドラゴン、そしてボルテージホーンにパワー+10000を与えます‼︎」
征天覇竜 コンクエスト・ドラゴン:P15000+11000=26000、C1、ハーツ『ドラゴニック・ヴァンキッシャー』
ワイバーンストライク ピグルマ:P7000、C1
ボルテージホーン・ドラゴン:P9000、C1
コンクエスト・ドラゴン、ピグルマ、ボルテージホーン、P+10000
『おおっと出たぁ、〈なるかみ〉の汎用Gユニットの中でも折り紙付きの性能を誇るコンクエスト・ドラゴンのフルパワー‼︎
ブロークンハート2体を退却指せられた鈴仙選手も最早これまでかぁ⁉︎』
『しかし、そのブロークンハートはまだ後列に1体残ってしまってます。
更に『
よってダメージを受ければパワー+4000が確約され、此れをどうにかするにはコンクエスト・ドラゴンからアタックし、クリティカルトリガーを2枚引き当てる以外に他ありません。
両者共に危ない橋を渡る選択しか無いと言えるでしょう』
『(どうしよう、言いたかった事全部豊姫さんに全部言われちゃったよ…)』
衣玖はコンクエスト・ドラゴンを繰り出し、このターンで決め切る…コンクエスト・ドラゴンからアタックし、ダブルクリティカルトリガーを狙うと言う博打に近い選択を取る事になる。
と言うのも、衣玖のダメージゾーン、ドロップゾーン、そしてドライブチェックによる公開の手札に既にクリティカルトリガーが4枚露出しており、更に4枚採用しているスタンドトリガーが未だデッキに眠ったままである為ダブルクリティカルを狙うにはやや確率が低くなってしまっているのだ。
鈴仙もそれが分かっている為、コンクエスト・ドラゴンのアタックを防ぐのは既定路線とし、その後のトリガー次第で敗北も有り得る状況となりやや冷や汗が出ていた。
それを観ていた菫子、麟は互いのダメージコントロールを含めた高度なファイトに脱帽していた。
「ひゃあ〜…サイシンでFVが潰れた鈴仙がどう立て直すか観てたら衣玖さんにカウンターコストを1枚ずつしか与えない戦い方をしてギリギリのラインを保って今に至るなんてやるじゃん以外の感想が出ないわこれ…」
「はい、互いにトリガーの読み合いやその他を含めた全てにおいて高レベルのファイトを展開していました。
矢張り私達も気を引き締めなければ敗北する事が先ず間違い無く言える精鋭揃いであるとはっきりと言えるでしょう…!」
菫子も麟も先の布都達のファイトも併せて自分達以上のファイターがこのファンタズムカップ本選へ集まり鎬を削り合っていると改めて認識し、次の自分達の試合で油断などすればあっさりと敗北するイメージが出来上がり、試合を観つつ自分達もまたこれまで以上のファイトをしなければならないと言うプレッシャーを感じていた。
そして、麟の言葉が出切った直後に衣玖が動き出した。
「コンクエスト・ドラゴンでガヴリールにアタックです‼︎「『
ならばトリプルドライブ‼︎『ドラゴニック・デスサイズ』
セカンドチェック‼︎『毒心のジン』『☆』
クリティカルトリガーゲット、全てボルテージホーンにプラスします‼︎
サードチェック‼︎『ドラゴンダンサー ヴィアンネ』『醒』」
っ、スタンドトリガー……パワーはボルテージホーンへ‼︎
ピグルマのブースト、ボルテージホーンでアタックします、パワーは36000です‼︎「もう一度イスラフィールで完全ガード‼︎
今度は同名カードがドロップゾーンにあるから
……ターンエンド、ダメージが手札でもある〈エンジェルフェザー〉相手に迂闊にダメージを増やさせる程私は甘くありませんよ」
コンクエスト・ドラゴンVSガヴリール:36000VS11000+0=完全ガード
トリプルドライブ『ドラゴニック・デスサイズ』『毒心のジン』『☆』『ドラゴンダンサー ヴィアンネ』『醒』
ボルテージホーン:P+10000、C+1、スタンドユニット無し
ボルテージホーンVSガヴリール:29000+7000VS 11000+0=完全ガード
鈴仙:ダメージ:2/4→3/4 手札:2
衣玖:手札6 ダメージ:0/4
衣玖は確かにダブルトリガーを引き当てたが肝心の2枚目がヴィアンネ、スタンドトリガーであった為前列に移動したピグルマにクリティカルを付与出来ずそのままターンを終える選択をした。
〈エンジェルフェザー〉相手にダメージ5でターンを渡す=出来る事が増やしてしまうと言う事を熟知している為の選択であり、自分が次のターンに何としても繋ぐ為には仕方の無い選択であった。
そして鈴仙はギリギリ生き延びた事に一つ溜息を入れて安堵し、次は此方が衣玖を倒す為に詰める番であると気を入れ直し衣玖を見据えた。
「行くわよ、これが私のラストターンよ‼︎
ドロー‼︎
ガヴリールをコストにGゾーン解放‼︎
舞い降りよ、聖なる天使!
全ての苦痛から解放せんが為に!
ストライド・ジェネレーション、『
ガヴリールの
私は今置いた4枚目のブロークンハートを右前列へコール、更にラジエルのスキル発動‼︎
4枚を戻して置き、先ずは左後列の『サウザンドレイ・ペガサス』のスキル5回分発動、ダメージゾーンにカードが置かれる度にパワー+2000‼︎
更に右前列のブロークンハートのGB1スキルを4回分、ヴァンガード後列のブロークンハートのスキルを5回分発動‼︎
それぞれ自身とヴァンガードにパワー+2000を与える‼︎
此れによりヴァンガードのパワーは+18000、更に右前列のブロークンハートのパワーは+10000‼︎
更に『ドクトロイド・リフロス』をコールしてGB(1)発動‼︎
左前列に『
そしてリフロスをコールしてもう一度スキル発動‼︎
2枚ダメージをデッキに戻し、更にデッキトップから2枚ダメージゾーンに置き1枚ドロー‼︎
更に今引いたリフロスをコールしてまたスキル発動‼︎「なっ、リフロスがまた⁉︎」
以下省略で1枚ドロー、そして右後列に『
そして今までのスキルでダメージゾーンに置かれたカードは7枚、よってブロークンハート、サウザンドレイはパワー+14000、ラジエルはパワー+28000を更に得るわ‼︎
最後にサウザンドレイを前列に、ノキエルを後列に移動‼︎」
ナース・オブ・ブロークンハート:P9000、C1
サウザンドレイ・ペガサス:P7000、C1
ラジエル:P26000+18000+28000=72000
ブロークンハート(B):P9000+2000+8000÷14000=33000
サウザンドレイ:P7000+10000+14000=31000
鈴仙は全ての手札を使い切り、最低パワーはサウザンドレイのパワー31000、ヴァンガードに至っては72000と言うやや可笑しなパワーアップを果たし、更にサウザンドレイを敢えて前列に移動させた理由はスタンドトリガーであるリフロスを引き当ててサウザンドレイをスタンドさせて再度アタックさせる際にパワーライン31000以上を維持させる為の選択であり、先程の衣玖同様このターンで決め切るつもりでいる事は明白であった。
衣玖の手札には完全ガードは1枚あったが、このパワーの前には最早ヴァンガードのアタックを防ぐ事にしか意味の無い盾にしかならず、他は素通ししてヒールトリガーを引く賭けに出なければ生き延びる事が不可能だと悟っていた。
そして鈴仙の一連の動きを見ていた実況や解説を含めた全員は開いた口が塞がらず、特に豊姫は鈴仙の成長振りに驚きを隠せずにいた。
更に蓮子は一度戦った鈴仙の事が気になりチラッと見ていたが、その実力は明らかに自分がファイトした時以上であり、あの時は手加減されていた事を本能的に悟り、何故鈴仙がファンタズムカップ本選に出場出来る実力を持ちながら敢えて手加減してファイトしたのかその意味を考え出し、其処に博麗の巫女特有の勘が働き鈴仙の背後にブライトが居た、そんな確信めいた直感が蓮子の中で生まれていた。
「(…そう、アンタは鈴仙にまで協力者として私達にぶつけてた訳ね。
永琳さんは完全にあの時は敵だとして、それとは別に……私の実力を引き出させる為に……だったらアンタの思惑全部乗り越えてやるわよ、私達は!)」
蓮子の勘がブライトの影を捉え、その思惑を超えると考えた瞬間、鈴仙も動き出し衣玖にアタックを仕掛け始める。
「サウザンドレイでヴァンガードにアタック‼︎「ダメージチェック‼︎『ドラゴンダンサー アナスタシア』(完全ガードが…‼︎)」
ラジエル、ヴァンガード にアタック‼︎「アナスタシアで完全ガード‼︎」
もうその盾に意味は無いわ、トリプルドライブ‼︎『ドクトロイド・リフロス』『醒』
スタンドトリガー、サウザンドレイをスタンドしてパワー+5000‼︎
セカンドチェック‼︎『ミリオンレイ・ペガサス』
サードチェック‼︎『ナース・オブ・デンジャーハート』『☆』
クリティカルトリガー、全てサウザンドレイにプラス‼︎
もう一度サウザンドレイでアタック‼︎「……これまでですね、ですが、毒心のジン、ヴィアンネ、ドラゴニック・デスサイズ、マイティボルトでガード、インターセプト‼︎」
ブロークンハートでアタック‼︎「ノーガード‼︎『ジャギーショット・ドラグーン』
…負けました」
ええ、私の勝ちよ」
サウザンドレイVSヴァンキッシャー:31000VS11000=ヒット
ダメージチェック『ドラゴンダンサー アナスタシア』
ラジエルVSヴァンキッシャー:72000VS11000+0=完全ガード
トリプルドライブ『ドクトロイド・リフロス』『醒』『ミリオンレイ・ペガサス』『ナース・オブ・デンジャーハート』『☆』
サウザンドレイ:P31000+10000=41000、C1→2、スタンド
サウザンドレイVSヴァンキッシャー:41000VS11000+10000×2+5000×3=ガード成功
ブロークンハート(B)VSヴァンキッシャー:33000+7000VS11000=ヒット
ダメージチェック『ジャギーショット・ドラグーン』
鈴仙:WIN
衣玖:LOSE
サウザンドレイの2度のアタックを一度受けダメージ5、更にラジエルは完全ガード、スタンドしたサウザンドレイのアタックは手札を全て使い切った上でインターセプトまで入れて漸く防ぎ切れたが最後のブロークンハートは如何足掻こうと防ぎ切れず衣玖の敗北が決定し、鈴仙がファイトに勝利する。
一方小傘はチーム内で1番早く勝利を収め、ルナサをグレード3にする前に決着を付けていた。
「いぇーい、皆驚いたかな!」
「……まさかグレード3にライドする前にやられるなんて……衣玖も負けたから私達のチームは敗退決定ね……」
ルナサ、衣玖の2人が敗北した為チームブルーゲイルは此処で敗退が決まり、残るリューサンが勝てば完敗は防げると言うチームスカーレットデビルズと同じ状況を作れる事になった。
そしてファイトはリューサンのターン、『煉獄皇竜 ドラゴニック・オーバーロード・ザ・グレート』の
「行くぞ、ザ・グレートでバトルシスター まかろんをアタック‼︎「ファーゴのスキルが付与されたオーバーロードのアタックなんか食いたく無いわ、『バトルシスター しょこら』で完全ガード‼︎」
ツインドライブ‼︎『煉獄竜騎士 トゥーヴァー』『☆』『槍の化身 ター』『☆』
クリティカルトリガーダブル、ヴァンガードとリアガードにそれぞれ付与‼︎
更にザ・グレートの
俺は先程引いたクリティカルトリガー2枚をコストとしてドロップし、ヴァンガードをスタンドさせる‼︎
今度は『バトルシスター じゅれ』に
しかしダメージに3枚目がある、今度はもう防がせないさ!
ツインドライブ‼︎『煉獄竜騎士 トゥーヴァー』『☆』『煉獄竜騎士 トゥーヴァー』『☆』
再びクリティカルトリガーダブル、今度はメナスレーザーに全て付与‼︎
我が竜達の一閃、その身で受けよ、バイオレンスホーンのブースト、メナスレーザーでラストアタック‼︎「受けるかぁ、完全ガード‼︎」
なっ、手札に4枚目を既に確保していたのか…⁉︎
ターンエンド…‼︎」
煉獄皇竜 ドラゴニック・オーバーロード・ザ・グレート:P11000+9000=20000、C1、レギオンメイト:『煉獄竜 ドラゴニック・ネオフレイム』
煉獄竜 メナスレーザー・ドラゴン:P9000、C1
バトルシスター じゅれ:P11000+9000=20000、C1、レギオンメイト:バトルシスター ぷてぃんぐ
オーバーロード・ザ・グレートVSまかろん:20000VS9000+0=完全ガード
ツインドライブ『煉獄竜騎士 トゥーヴァー』『☆』『槍の化身 ター』『☆』
オーバーロード・ザ・グレート:20000+5000=25000、C1→2
メナスレーザー:P9000+5000=14000、C1→2
オーバーロード・ザ・グレート:スタンド
オーバーロード・ザ・グレートVSじゅれ:25000+7000VS 11000+0=完全ガード
ツインドライブ『煉獄竜騎士 トゥーヴァー』『☆』『煉獄竜騎士 トゥーヴァー』『☆』
メナスレーザー:P14000+10000=24000、C2→4
メナスレーザーVSじゅれ:24000+7000VS11000+0=完全ガード
リューサン:手札:4 ダメージ:1/4
輝夜:手札:1 ダメージ:1/4
リューサンのザ・グレートのアタック2回、クリティカルトリガーダブル2回を含めた全てのアタックを完全ガードで防ぎ切り、会場に居た全ての者達を沸かせる。
対峙していたリューサンも輝夜が完全ガードを3枚握っていた事に驚愕し、次は自分が何としても攻撃を防がねばならないと感じ取り表情に焦りが生まれていた。
「さあ行くわよ、私のターン、ドロー‼︎
リライド、バトルシスター じゅれ‼︎
更にシークメイト、クリティカルトリガー4枚をデッキに戻し、最後のぷてぃんぐと
更に『バトルシスター れもねーど』をコールして
これにより3ドローして引いたたふぃーを捨て、更に今コールしたれもねーどの前列にまかろんをもう1体コール‼︎「くっ、防ぎ切れない…クリティカルを引かれたら終わりか!」
お察しの通りよ、これで決める‼︎
中央のれもねーどのブースト、じゅれとぷてぃんぐで
これがトドメの一撃、ツインドライブ‼︎『バトルシスター じんじゃー』『☆』『サイキック・バード』『☆』
クリティカルトリガーダブル、これでダメージ3は確定、パワーは左右のまかろんに振るわ‼︎」「くっ、ダメージチェック‼︎『ドラゴニック・バーンアウト』『ドラゴニック・オーバーロード ‘‘The Яe-birth’’』
……完封か、無念だけど準決勝進出おめでとう、チーム蓬莱傘の皆」
じゅれVSオーバーロード・ザ・グレート:20000+5000+3000VS11000=ヒット
ツインドライブ『バトルシスター じんじゃー』『サイキック・バード』『☆』
ダメージチェック『ドラゴニック・バーンアウト』『ドラゴニック・オーバーロード ‘‘The Яe-birth’’』
輝夜:WIN
リューサン:LOSE
リューサンはトリガーが出ない事に賭けたが輝夜はお返しと言わんばかりに再ライドしシークメイトで4枚のクリティカルトリガーをデッキに戻し、そのままクリティカルトリガーダブルを引きダメージ6にし勝利を収めた。
チーム尸解仙の面々はこのファイトを見て1回戦よりかは退屈しないファイトになると予感し不敵な笑みを浮かべていた。
こうしてチーム蓬莱傘は完全勝利となり、準決勝へと駒を進める事になった。
それらを見ていた蓮子やチルノ達は輝夜達もまた強敵であり、もし決勝まで進めば彼女達か布都達チーム尸解仙と戦う事になると思い気を引き締めていた。
そして同時に、このファイトが終わった事によりチームファンタズマとチームストームファイターの試合が始まる事を意味し、それを互いに認識し合い近場に座っていた両者は火花を散らし合っていた。
「…うむ、どうやら輝夜達のファイトが終わればああいよいよ進化した神秘のベールに包まれていた俺達のカーテンコールのファイトが始まるのだなと言う事がチルノ達にも分かっていたなと言うか鬼なった。
なら、やる事は一つだなという事も確定的に明らか!」
「そうだね〜、小悪魔とファイト出来ないのは残念だったけどブロントさんや蓮子達がどれ位強くなったのか興味があったからこれはこれで楽しみだな〜と思ってたよ。
……やるからには、簡単に負けてくれないでよ、チームファンタズマの人達?」
「ええ、私達は簡単には負けてやらない、寧ろ勝ってやるわ‼︎」
「面白いじゃん、ならその言葉、そっくりそのまま返してやろーじゃん‼︎」
「(……大丈夫、蓮子達は強くなれた。
私も運命になんか負けないって誓った、だから此処で止まってなんかやらないわ。
絶対チルノ達にも、他のチームにも勝って、アイツの鼻っ柱をへし折って私の中の運命の修正力にも勝つんだ‼︎)」
全員がやる気に満ちた表情で負けないと言う感情をモロに出し合っている事を両方のみならず、周りにいた観客にまで伝わりもういつこの熱気が爆発するか分からなかった。
その中でメリーは蓮子と同じ思いを持ちつつもう一つの決意を強く胸に秘め、より一層の闘志を燃やしていた。
そして互いに互いの闘志を確認し合った後互いの控え室へと向かい始めた。
勝利の女神はどちらに微笑み掛けるか、それはまだ誰にも分からない。
そう、ファイトをする本人達にも…。
此処までの閲覧ありがとうございました。
前書きにも書いた様に蓮子達のファイトを早く書く為に今回は巻き巻きなファイトになってしまいました、本当に申し訳ありませんでした。
いずれ彼女達(特に小傘と輝夜、ブルーゲイル全員)のファイトはしっかりと描きたい思いはこちらもありますのでその時まで彼女達のしっかりとした活躍を待っていて下さいませ…。
次回からはチームファンタズマVSチームストームファイター、つまり蓮子達のターンが回ってきます。
此処で蓮子、メリー達が如何にファイトし、勝利を飾るのは何方か楽しみに待っていて下さいませ。
次回もよろしくお願い致します、よろしければ感想、指摘をお願い致します。
キャラ設定を見たいですか?
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