今回は後編の関係上かなり短めなファイト回になっています。
そして前編からのフランのファイトの行方は……。
では、本編へどうぞ。
「行くよ、マスカレードでヴァンガードにアタック!
スキル発動、パワー+3000!「そちらから?
……ノーガード、ダメージチェック『ガトリングクロー・ドラゴン』『引』ドロートリガーじゃな、1枚ドローしパワーはベリコウスティに」
ならモルドレッドでバーサーク・ドラゴンをアタック!
ツインドライブ‼︎『
クリティカルトリガー、効果は全てタルトゥに!「バーサークは退却じゃ」
タルトゥ、ドリンのブーストでアタック!「バルバラでガードじゃ、これでヒットはせん」
うーん、1ダメージだけかぁ〜、ターンエンド!」
無常マスカレードVSベリコウスティ:7000+3000VS9000=ヒット
ダメージチェック『ガトリングクロー・ドラゴン』『引』
ベリコウスティドラゴン:P9000+5000=14000
布都:手札:7 ダメージ:3
モルドレッドVSバーサーク:11000VS9000=ヒット
ツインドライブ『
タルトゥ:P9000+5000=14000、C1
タルトゥVSベリコウスティ:14000+7000VS14000+10000=ガード成功
フラン:手札:4
布都:手札:6
フランは布都に攻撃を仕掛けたが、対する布都はドロートリガーによるガード値の引き上げが入り結果的にフランのアタック順を間違えてしまいダメージレースは余り差が開かずにこのターンを終えてしまう。
しかしフランはまだまだダメージが2の為余り焦らずに次に備えようと思い布都を見据える…………が。
その布都はフランのターンが終了した途端に溜め息を吐き何やら残念がっていた。
「あれ?
何で溜め息を吐いてるの?」
「溜め息の理由を知りたいかのう?
お主、今のアタックはモルドレッドからやるべき場面だったのにマスカレードからアタックし、その結果本来なら2ダメージを与えられた筈の場面を1ダメージで我に凌がれたのだぞ?
にも関わずお主は少し楽観視し過ぎておる……この舞台が今までの予選と同じだと思うておるのか?
そうであるならお主はまだまだこの本選を勝ち抜く事は先ず不可能、出直して来る事を推奨するぞ」
更に布都は先程のプレイングからフランが実力不足だと告げ、ファンタズムカップ本選で勝てないと、出直して来る事を告げる。
フランはそれを聞きムッと表情を険しくし反論しようとすると布都はカードをドローし返しのターンを開始する。
「何故お主が実力不足だと判断したか、それはこのターンと返しのターンで証明しよう。
我は『ドラゴニック・ブレードマスター』にライド、そして手札の『ドラゴニック・オーバーロード ‘‘The Яe-birth’’』でGゾーン解放、超越せよ!
『神龍騎士 ムスタファー』‼︎
ムスタファーのスキル、Gゾーンの裏向きカードを1枚表にし
更にムスタファーにスキル付与し、ドラゴニック・バーンアウトをコール!
ドロップゾーンの『オーバーロード』を1枚戻し
更にアエトニキをバーンアウトの後列にコールしバトル‼︎
サーデクのブースト、ムスタファーでアタック‼︎「くっ、ノーガード‼︎」
トリプルドライブじゃ‼︎『ドラゴンナイト ジャンナット』『☆』『ドラゴンナイト ジャンナット』『☆』『リザードソルジャー ベローグ』
クリティカルトリガーダブル、クリティカルは当然ムスタファー、パワーはバーンアウトじゃ‼︎「うっぐ、ダメージチェック‼︎『
ドロートリガー、1枚ドロー‼︎『
ううぅ……」
ムスタファーのスキルでダメージ1枚表に……これでお主はダメージ5、バーンアウトの攻撃を受ければ敗北するが、防げるか!「完全ガード‼︎」
ほう……まぁ予選を通過したのじゃ、防いで当然じゃな」
ドラゴニック・ブレードマスター:P11000、C1
神龍騎士 ムスタファー:P15000+11000=26000、C1、ハーツ『ドラゴニック・ブレードマスター』
ドラゴニック・バーンアウト:P9000、C1
布都:手札:3 ダメージ:1/3 ソウル:3→2
ムスタファーVSモルドレッド:26000+5000VS11000=ヒット
トリプルドライブ『ドラゴンナイト ジャンナット』『☆』『ドラゴンナイト ジャンナット』『☆』『リザードソルジャー ベローグ』
ムスタファー:C1→3
バーンアウト:P9000+10000=19000
ダメージチェック『
モルドレッド:P11000+5000=16000
フラン:手札:4→5
バーンアウトVSモルドレッド:19000+7000VS16000+0=完全ガード
布都:ダメージ:2/3 手札:6
フラン:ダメージ:5 手札:3
フランは布都の猛攻によりダメージ5まで詰められてしまい、手札も少なく次のターンで何とかしなければ敗北必至な状況に追い込まれてしまう。
なお先程の会話は観客席にも届いており、魔理沙や蓮子達はフランが何とか勝つ様に祈ってはいるが雲行きが怪しく、蓮子とメリーは自身等が感じた不安はこの事だったのだと悟り嫌な汗が流れ始めていた。
「先程のターン、物部選手がダブルクリティカルにより大逆転‼︎
フランドール選手はこの不利な状況を切り抜けられるか⁉︎」
「アタッカーを退却された事で単純に攻撃回数が減ったのは痛いけれど、モルドレッドは幸いにもブレイクライドによるスペリオルコールスキルがあるからある程度は立て直せる筈だと思われますね〜」
「フランドール選手、物部選手の両手札に如何なるユニットがあるかによってはこのファイト、逆転に次ぐ逆転を起こす場合もあるでしょう。
フランドール選手には頑張って貰いたい所ですね」
「まだ、諦めない‼︎
まだ私は戦える……此処で立ち止まってたまるもんか、ドロー‼︎
ブレイクライド、『
タルトゥのスキルも発動して無常の
フラン:ダメージ:0/5 手札:1
布陣
タルトゥ(B) レイジング タルトゥ(A)
ドリン ダークボンド 無常マスカレード
実況解説達が今の状況を説明する中、フランはレイジングフォーム・ドラゴンにブレイクライドし、ダメージコストを全て払い切り手札も残り1枚を残して攻撃態勢を完全な物にする。
このターンでフランが巻き返せればまだ勝負の行方は分からない、フラン自身がそれを何より理解しており、また布都の挑発……失望に近い挑発を覆す為、自身が表舞台に大きく名乗り上げる為、全てを賭けてファイトに臨み出す。
蓮子達もそんなフランを見て固唾を飲みながらモニター越しに見守る。
正に此処が正念場、ファイトの流れを左右する場面であった。
「行くよ、ドリンのブースト、タルトゥでアタック‼︎「ふむ、確かに此処こそがお主の勝負を掛ける場面であっただろう……が、言ったであろう?
実力不足だと先のターン、そしてこのターンで証明すると……『リザードソルジャー ベローグ』2枚でガード‼︎
スキル発動、このアタックがガード成功した時、お主のレストしているリアガードを退却するスキルを2回分付与‼︎
そしてパワー16000に対しシールド21000、よってガードは成功しレストしておるタルトゥとドリンは退却、更にこの退却に反応しサーデクのスキルを今発動させる‼︎
ソウルインし、お主はリアガードを1体退却せねばならない‼︎」
……えっ……あ……」
タルトゥ(B)VSブレードマスター:9000+7000VS11000+5000×2=ガード成功
タルトゥ、ドリン、ダークボンド:退却
フラン
布陣
R レイジング タルトゥ
R R 無常マスカレード
しかし、布陣はこの場面すら予測していたのかベローグ2枚、更にサーデクを使いフランのリアガードを3体も退却させる。
フランはたった今何が起きたのか理解出来ず只々盤面を見つめるだけしか出来ず、その目は焦点が徐々に合わなくなるだけでなくボヤけ始めてしまう。
それ等を見て盛り上がり掛けた会場全体が絶句し、暗い空気が流れ始めていた。
「……サーデクを、相手ターン中に使うなんて……」
「それだけじゃないよメリー。
レイジングフォーム・ドラゴンはリミットブレイクで
でもたった今、フランは3体のリアガードを焼き払われてもう2体しかリアガードが残ってないわ……‼︎」
「……反撃すら許さないって訳だよ、あの太子の腰巾着、中々強か過ぎやしないかおい…‼︎」
「物部布都……どうやら一級の廃のファイターであり、その実力は紅魔組の名だたる廃のファイターにも劣らない強者なんだろうな。
『ドラゴニック・オーバーロード』の
そして、どうやら神霊廟組は早苗達以上に油断ならない奴だけだと証明されてしまった感……‼︎」
そしてチームファンタズマ一同、特にメリーが驚く中で、蓮子と魔理沙がそれぞれ状況説明と布都の意図を話し、ブロントさんは更にそれぞれ映っているファイトの状況を観て神霊廟組が明らかに有利過ぎる、予選最後にファイトしたチーム神風以上の実力を持つ事を明言し、それを聞いたメリーは悲痛な瞳でフランを見つめるも、ファイトは最後まで見守ると決めていた為その結末を見届けてようとしていた。
例えこの先の展開が読めていたとしても友として、ヴァンガードファイターとして目を離すべきではないのだ。
「お主のターンは終わってはいない。
さあ、残りのアタックもしてくるのじゃ」
「……レイジングフォーム、アタック……‼︎「ジャンナット2枚でガード」
ツイン、ドライブ……『
ターン……エンド……」
レイジングフォームVSブレードマスター:21000VS11000+10000×2=ガード成功
ツインドライブ『
タルトゥ:P14000+5000=19000、C1→2
タルトゥVSブレードマスター:19000+7000VS11000=ヒット
ダメージチェック『バーサーク・ドラゴン』『ドラゴニック・ブレードマスター』
フラン:手札:3
布都:手札:2 ダメージ:4/5
布都に促されたフランは残ったユニットでアタックを仕掛け、クリティカルトリガーを引くも決め切れず、しかもドライブチェックで引けたのはレイジングフォーム・ドラゴン。
それは即ち、布都にリアガードを3体退却されていなければレイジングフォームの
つまり、フランはあの宣告を受けたターンでほぼ詰み、布都が2枚目のベローグを引き当てた時点で完全に詰んでいたのである。
会場内はそんな展開が目の前で起きた為益々暗い雰囲気が支配し始める。
「お嬢様、申し訳……ぬわぁーん‼︎」
「ぐぅ、無念也……‼︎」
更にフランのチームメイトの妖精2人がたった今敗北し、後はフランか小悪魔のどちらかが負ければその時点でチーム尸解仙の勝利が確定してしまう。
そんな状況に陥りながらもフランはまだ諦めようとせず布都を見据える。
が、布都はそれに意を介さずドローし、手札から
しかもそのGユニットは『覇天皇竜 ドラゴニック・オーバーロード ‘‘The Ace’’』、フランが良く知るGユニットでありVスタンドを有するGユニットだった。
「……‘‘The Ace’’……これじゃ、防ぎ切れない……」
「そう言う事じゃ。
お主は彼我の実力差も見切り切れておらず、1つのミスが敗北へと直結するやも知れぬと言う判断も未だ付いておらぬ。
それで勝てるとすれば余程運が良く才覚に溢れた真に天才と呼ぶ人種のみじゃ。
さて、そろそろこのファイトも終いにしようぞ。
‘‘The Ace’’、スキルを発動しバトルに移行、そのままアタックじゃ「……ノー……ガード……」ツインドライブ『ドラゴニック・オーバーロード ‘‘The Яe-birth’’』『ブルーレイ・ドラコキッド』『☆』全てヴァンガード に付与。
これでVスタンドも確定、後はお主次第じゃが……「ダメージ…………『
ヒールトリガー1枚を引いた根性は認めよう……が、矢張り実力不足じゃ。
もっと精進してからこの舞台へ来ると良いだろう。
幸いお主は『紅魔の吸血鬼の妹』と言う肩書以上に実力はあるのじゃ、見た所才覚にも恵まれておるしそう難しくなかろう。
そして次に見えた際はお主の成長した姿を見せて欲しいぞ」
「(……お姉様の、妹……やっぱり皆、私の事なんか……見ているのはお姉様ばかり…………‼︎)」
覇天皇竜 ドラゴニック・オーバーロード ‘‘The Ace’’:P15000+11000=26000、C1、ハーツ『ドラゴニック・ブレードマスター』
‘‘The Ace’’VSレイジングフォーム:26000VS11000=ヒット
ツインドライブ『ドラゴニック・オーバーロード ‘‘The Яe-birth’’』『ブルーレイ・ドラコキッド』『☆』
‘‘The Ace’’:P26000+5000=31000、C1→2
ダメージチェック『
フラン:ダメージ:1/6 LOSE
布都:ダメージ:2/5 WIN
布都のラストアタックを受けたフランはヒール1枚は引くがそれまでで、このファイトは布都の勝利が決定する。
それによりチーム尸解仙は準決勝に進出が確定、フラン達の敗退が決まる。
そんな事になり意気消沈し始めていたフランに対し布都は実力はある為次に実力を付けて来れば勝てると労いそのままデッキの回収を始める。
しかし、その時『紅魔の吸血鬼の妹』と言う言葉を付けてしまいフランはそちらの方が耳に残り、自身のコンプレックス……レミリアが表立ち、自身が幾ら頑張ろうとも結局レミリアばかりを皆は見て、フランドールと言う吸血鬼はその妹、付属品程度にしか見られない。
495年以上地下に居た為にこうなってしまったが、いざ口にされれば傷付く言葉を多々投げかけられた為フランは姉の存在が今の自身のイメージでは越えられぬ壁であり超えるべき目標ではあるが、それがかえって自身にコンプレックスを植え付ける形となり、それがたった今何気無い言葉で刺激され深く傷ついてしまっていた。
「さて、チームスカーレットデビルズの内3人が敗戦。
我等が準決勝進出は確定し残りは屠自古のみじゃがもうそちらも…………なぬ?」
何気無く言った為フランの様子に気が付かない布都は屠自古のファイトを残すのみとなった為そちらに視界を移すと、自身の目を疑う光景が映り込む。
何と屠自古はダメージを6受けてしまい小悪魔に敗北し、結果チーム尸解仙は全体で3勝1敗で準決勝に進出する結果が確定する。
屠自古はこのチーム内でも実力は3本指の中に入る程高かった為布都は勝つと考えていたが、まさかの敗北に少し驚きを隠せずにいた。
「……ちっ、私の負けだ‼︎」
「(これで私が1勝、取り敢えず紅魔館全体のレベルが落ちたなんて悪評が立つのは私が齎したこの1勝で防げる筈ですが…………妹様、この敗退が大きな精神ダメージになってなければ良いのですが……)」
小悪魔は紅魔館の評価が下がる失態をこれ以上起こさぬ様に完封敗北のみは避け、逆に神霊廟側に完封勝利を逃すと言う屈辱を与えていた。
が、それ以上にフランの心配をしており妖怪にとって致命的となる精神的ダメージを大きく負ってしまわないかと懸念しながらフランの下に駆け寄り、フランを連れて試合会場入り口へと妖精達と共に戻って行った。
そのフランは表情が暗く、試合前に見せていた明るさがすっかり消え顔も俯き、完全に精神的ダメージが入った様な様子を見せながら小悪魔に連れられ歩いて行った。
この試合結果に蓮子達は悲痛な面持ちになり、会場の空気に合わせ重い雰囲気が自身達の間を流れるのであった…………。
此処までの閲覧ありがとうございました。
今回の紅魔組、と言うよりフランの敗北は必要な事であり、また布都にはフランを傷付ける意図は全く無かったと言っておきます。
さて、影の実力者である小悪魔のお陰で完封負けは避けられました……が、1回戦敗退は確定しておりあくまでも紅魔の誇りに泥を塗らない様にする為の勝利でした。
そしてフランは今後どうなって行くかは……これ以降のお話でヒントが出せれば良いなと考えております。
次回もよろしくお願い致します、よろしければ感想、指摘をお願い致します。
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