秘封先導鉄   作:”蒼龍”

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第⑨話です、思ってた以上に早く更新出来ました(クオリティはやはり紙)
タイトルにある様に彼女らが出ます………が、本格的な活躍はまだだいぶ先です。


それと今回のファイト描写に関してはマジですみませんでした!



第⑨話「バカルテット推参!」

紅魔館でクエストを受けた蓮子達は早速依頼者の待つ人間の里、その一角にある寺子屋へと来ていた。

 

「此処が依頼人が居る場所……」

 

「ぬっふっふ、いよいよ始まる私達の初クエスト!

幻想郷から元の世界に帰れる目処が立つまで、此処ででヴァンガライフを謳歌して、私達秘封倶楽部の名を幻想郷中に轟かせるわよメリー!」

 

其処でメリーは冷静に周りを見て、此処に多く居る子供達の中に依頼者が居るか否かを確かめるべくファイカを取り出し、クエスト内容と依頼者に名前を確認し出し、対して蓮子はハイテンションでメリーに話し掛けながらファイカを取り出していた。

すると寺子屋の子供達の中から、ファイカを取り出したのを見て近付く男の子一人と女の子四人が居た。

 

「ほほーう、あんたらもクエストを受けたヴァンガードファイターか!」

 

「おっと、寺子屋の仲良し四人組の登場だな」

 

「あ、魔理沙も居たんだ」

 

「魔理沙と一緒に居る見知らぬ人………まさか、その二人が噂の外来人?」

 

「そうなのか〜?」

 

すると女の子四人組………一人はウェーブ掛かった青髪セミロングと頭に大きな緑のリボンと………背中に氷の羽の様な物が左右3対あり、人間では無い事が分かる。

更に他の三人も一人はマゼンタのボブカットだが、背中に鳥の翼が生えており、耳も羽の様になっていて、一人は緑のショートヘアでボーイッシュだが、頭に虫の触覚の様な物が生えており、一番人間に近い最後の一人も黄色いボブで頭の左側にリボンをしているが、瞳の色が人間のそれと比べて異様に赤く、更に蓮子達だから気付けたが纏っている雰囲気も人間のそれとは全く異質な物で、全員が人間では無い事が分かった。

 

「おっと、互いに紹介をしなきゃな。

こっちの青髪でバカっぽいのがが氷の妖精『チルノ』「あたいはバカじゃなあやい‼︎」、金髪のが『ルーミア』、一応人喰い妖怪の部類に当たるぜ「魔理沙も金髪だよね〜」うっさいやい!

緑髪の奴が『リグル・ナイトバグ』、虫の妖怪でちゃんと女の子だから男の子と間違えるなよ「魔理沙、一言余計だよ!」。

最後が夜雀の妖怪『ミスティア・ローレライ』で、四人合わせて『バカルテット』だ『その名で呼ばないでよ‼︎』。

で、四人共。

こっちの黒帽子を被ってるのは宇佐見蓮子、噂の外来人の一人で『ブラスター・ブレード』の使い手だ。

もう片方はマエリベリー・ハーン、私すら知らなかった〈ギアクロニクル〉を使う奴だよ」

 

「どうも〜、頭脳明晰スポーツ万能、才色兼備が服を着て歩くパーフェクト美少女の蓮子ちゃんで〜す!」

 

「はいはいお黙蓮子。

あ、私の事は気軽にメリーって呼んでね、皆?」

 

魔理沙は互いに互いの名を教え、面識を作り出して以降話し掛けるのに抵抗を無くす………但し、それはチルノ達の方が無条件であって、蓮子達は内心ルーミア辺りを少し警戒していたりする。

 

「ほほーう、やっぱり伝説のレアカード使いに未知のカード使いだったか!

ね、あたいの言った通り目当ての奴だったでしょ!」

 

「確かにおバカなチルノにしては珍しく観察が上手く行ったね〜」

 

どうやらチルノが他の三人に蓮子達が噂…………伝説のレアカードと未知のクランを使う二人組の外来人であると予測を立てて蓮子達の下に来た事が分かった。

蓮子達は自分達がそんな噂になっているのかと知らずに少し驚くが、直ぐに平常に戻りチルノ達について来た少年が気になり話し掛ける。

 

「えーと、それでボク?

君がクエストを出した子かな?」

 

「うん………僕の『パーフェクトライザー』、少し目を離してたら無くなってて………探しても探しても見つからなくて………」

 

「成る程ね………じゃあお姉ちゃん達に任せてよ。

こう見えても私達、物探しは得意なんだよ」

 

「ってコラー‼︎

クエストを先に受けたのはあたい達だ!

抜け駆けなんかさせないぞ‼︎

さあ行くわよルーミア、リグル、みすちー!

カード探しだ‼︎」

 

話し掛けた少年が依頼者と分かり改めて話を聞くと、クエストの内容通りファイトに使っていたグレード3のユニットがいつの間にか無くなってたらしく、此処から蓮子達はカードが盗まれた可能性もあると考え、調査を開始しようとした所で対抗心を燃やしたチルノがいきなり寺子屋の敷地から出てカード探しを先に始めた…………他の三人を置いてけぼりにして。

 

「あー、あのおバカは………」

 

「えーと、じゃあお二人さんに魔理沙、クエストを先に解決するのは私達だよ!」

 

「じゃあ皆、行くよ〜!」

 

そして他の三人も蓮子達に話し掛け終えた後にチルノを追い掛け、クエストをスタートする。

するとそれと入れ替わりに青いメッシュが入った銀髪の女性と、緑の髪を左のサイドテールで纏めた少女が敷地内に入って来て、それを見た少年が「大ちゃん、先生!」と声を上げて駆け寄り、話し出す。

 

「………おや、魔理沙に………君達はクエストを受けた人か?」

 

「はい、私はマエリベリー・ハーン、メリーって呼んで下さい。

こっちは友人の宇佐見蓮子と言います」

 

「うむ、そうか。

私は『上白沢慧音』、此方は『大妖精』だ。

君達もクエストを受けているなら話が早い。

私はこの寺子屋の教師をしているんだが、騒ぎを聞いて大妖精と二人でカードを探してたんだがその場では見つからずにな」

 

「それで一旦クエストを出して、私達も範囲を広げてカードを探したんですけど……見つからないのでもっと人を呼ぼうと……」

 

どうやら二人はそれぞれ寺子屋の教師と生徒らしく、彼女達もカードを探しているが一向に見つからないらしく、探す人数を増やすべく一旦戻って来たらしい。

それを聞いて蓮子とメリーは早速少年にその時の状況を聞き出し始める。

すると、窓は一ヶ所開いており其処から誰かが侵入してカードを盗った可能性があるらしく、しかし付近の人に聞いても怪しい人物は居なかったと証言があり、益々訳が分からない状態になっているらしい。

 

「ふむふむ、怪しい人物は無し……でも窓は開いていて、外を見てもカードは無く、今日は風は穏やかでカードが飛ばされる心配はない………ねえねえメリーさん、これはもしや………」

 

「………そうね。

ねえ君、無くなったカードのレアリティは何だか分かる?」

 

「?

RRR(トリプルレア)だけど………?」

 

更に蓮子達はカードのレアリティを聞き、それがSP(スペシャル)等を除くと最高レアリティのカードだと分かり、更に窓が開いていたり怪しい人物が居ない事を踏まえるとある可能性が浮かび、一旦寺子屋の敷地から出て周りを見る。

すると、二人は『ソレ』を見つけて後を追う。

それを見ていた魔理沙や慧音達は何かと思い、二人を追い掛け、人里のとある木の前で止まる。

 

「何なんだ二人共、この木がどうかしたのか?」

 

「うん、犯人が分かったしもしかしたらカードもこの木の上にあるかもしれない」

 

「むっ、それは本当か?」

 

蓮子達は追い掛けて来た魔理沙や慧音達にカードがあるかもしれないと言う可能性を話し、早速蓮子が木の上に登りある物を見つけ、其処に件のパーフェクトライザーがある事を確認してそれを回収し、木から降りて少年に見せた。

 

「あ、僕のパーフェクトライザーだ‼︎」

 

「本当にあったのか。

しかし何故木の上…………木の上……もしや?」

 

「ええ、犯人は光る物を集めて遊ぶ習性があるカラスよ。

私達はもしかしたらそうかな〜って思って周りを探したら丁度カラスが居たのよ」

 

「しかもそのカラス、他にも色々と集めてたらしくてね〜。

はい、他にもこんなのがありました」

 

慧音達もカラスが犯人と分かり、更に蓮子はカラスの巣から他にも色んな物、ヴァンガードのカードやらビー玉を見つけて回収して慧音に渡した。

すると慧音は成る程と呟き、次からはカラスがカードを盗らない様に窓を閉めてからファイトをさせる様にする事を考え、更にカラスに盗られた物を元の持ち主に返すべく里を回る事にし、また一旦寺子屋に帰ろうとした。

 

「ふむ………では、君達がついでに回収したこれらを持ち主に返す必要があるので我々は帰るとするよ」

 

「あ、お姉ちゃん達、ファイカを出してよ!

クエストを完了したから僕のファイカからクエスト完了ボタンを押すよ!

カードを見つけてくれてありがとう!」

 

するとクエストの依頼者である少年がファイカを操作して、二人のファイカにクエスト完了とクエストメールを送り、二人のファイカにグレードアップに必要なファイターズポイントが5ポイント入り、これでクエストが終了する。

そして三人が寺子屋へと帰って行った………と同時にチルノ達がその場に現れる。

 

「あ、アンタ達!

今ファイカにクエスト終了の知らせが届いたんだけど、まさかアンタ達がクエストを解決しちゃった⁉︎」

 

「あ、うん。

解決したよ」

 

「あちゃ〜、先を越されちゃったのか〜」

 

「全く、チルノが当てずっぽうに探すから………」

 

どうやら蓮子達に先を越されたのを察知し、それの確認の為に蓮子達の下に来たらしく事実を聞いて四人共それぞれの理由ではあるが、クエストを達成出来ず悔しがっていた。

 

「くぅ〜!

おいメリーって奴!

あたいとファイトしろ!

この悔しさ、アンタにぶつけないと気が済まない‼︎」

 

「あ、じゃあ私も蓮子とファイトしたい。

ブラスター・ブレードの使い手ならきっと凄いファイトをしてくれそうだからね〜」

 

「あ、チルノにルーミアずるい!」

 

「先を越されたわね、私達」

 

『え、ええ〜⁉︎』

 

するとチルノがメリーに、ルーミアが蓮子にファイトを仕掛けて来て二人は突然のファイト宣言に驚き、あれよあるよと言う間にヴァンガードファイトをせざるを得なくなってしまう。

それを見てた魔理沙は笑いながら二人に話し掛ける。

 

「あっはっは、やっぱりチルノ達が相手だとこんな感じでファイトが始まっちまうよな。

あ、そうそう二人共。

ヴァンガードファイターたる者ファイトを仕掛けられたらしっかりと受けるのが礼儀だからちゃんとファイトしろよ?」

 

『いや止めてよ⁉︎』

 

 

 

※以下、ダイジェスト

 

「これがあたいのフェイバリット、大海原へと進撃する正義の刃!

ライド、『嵐を超える者 サヴァス』!

あたいが使うクランは〈アクアフォース〉、連続攻撃に長けた蒼い絶対正義の海の海軍だ!

その力、見せてやるわ!

『タイダル・アサルト』と『レールガン・アサルト』をコールして、タイダル・アサルトでヴァンガードにアタック!「インターセプト!」

タイダル・アサルトのスキル、ヴァンガードにアタックしたバトル終了時にパワー−5000してスタンド!「えっ、スタンドトリガー無しでスタンドした⁉︎」

これがあたいの〈アクアフォース〉だよ!」

 

「地獄の門より現れてその力を振るえ!

ライド、『魔界侯爵 アモン』!

『アモンの眷属 ヘルズ・ドロー』をコールしてスキル発動、SC (ソウルチャージ)(2)!

『アモンの眷属 ヘルズ・ディール』をコールしてヘルズ・ドローと同じスキル発動!

更に『ドリーン・ザ・スラスター』のスキル、メインフェイズでソウルが増える度にパワー+3000!

オマケにアモンのスキル、ソウルの枚数につきパワー+1000、よってパワー+6000!だよ〜「何そのパワー⁉︎」

これが〈ダークイレギュラーズ〉の力、ソウルを増やしてパワーを劇的に上げるんだよ‼︎」

 

それぞれのファイトで蓮子達は初めて戦うクラン、しかも自分らと実力は恐らく上の相手に翻弄され、互いに後攻でグレード2であるにも関わらず既にダメージが4枚になっており、側から見ても形勢不利なのは明らかだった。

しかし、蓮子達は初めて戦うクランやファイターと言うのもあって最初こそ驚きはしたが一旦ファイトが始まれば楽しいと言う感情が湧き上がり、ヴァンガードファイターとして真剣にファイトに臨んでいた。

 

「ライド、『クロノジェット・ドラゴン』!

そして、G(ジェネレーション)ゾーン解放!

今こそ示せ、我が真に望む世界を!

ストライド・ジェネレーション、『時空竜 ミステリーフレア・ドラゴン』‼︎」

 

「開け、光臨の扉!

舞い降りて、白銀の翼!

ライド、『探索者(シーカー) シングセイバー・ドラゴン』!

シークメイト!

二つの光の力よ、今此処に一つとなれ、双闘(レギオン)‼︎」

 

『いっけぇぇぇ‼︎』

 

『手札が最強過ぎてガード出来なーい⁉︎/Vスタンドは割と本気て苦手なのに〜‼︎』

 

そして漸くそれぞれグレード3にライドした蓮子、メリーはそれぞれ双闘(レギオン)超越(ストライド)を使用し、逆転の一手を撃つ為にアタックしてそれぞれそのターンで勝てた。

負けそうな雰囲気が漂い始めた中での勝利で二人は深呼吸をして、緊張を解いて改めて勝利を噛み締めた。

 

「うがぁぁぁぁぁ‼︎

あそこで完全ガードがあれば返しのターンで超越(ストライド)して勝てたのに〜‼︎

………メリー!

次は負けないから覚えて置きなさいよ〜‼︎」

 

「ってチルノ待ってよ⁉︎

今から寺子屋で授業でしょうがぁ………」

 

メリーに負けたチルノはクエストを先に越された時以上に悔しがり、そのままデッキを片付けた後は何処かで聞いた様な捨て台詞を言って何処かに走り去り、リグルとミスティアはそれを急いで寺子屋に連れて行くべく追い掛けて行った。

 

「うーん、二人共将来有望なファイターだね〜」

 

「おっ、ルーミアは分かるみたいだな!」

 

「うん、だって本気でヴァンガードを楽しんでいるんだからね〜。

これで強くなれないなんて逆におかしいよ」

 

するとルーミアはデッキを片付けながら魔理沙と話し、蓮子達が将来有望株だと言ってその成長が楽しがっており、それを聞いた蓮子達は少し照れて、しかしこのファイトでまた一つヴァンガードファイターとして成長したと感じ、もっとヴァンガードを楽しんで成長したいと思っていた。

 

「じゃあ私、寺子屋に戻るね〜」

 

「ああ、早く戻らないと慧音の頭突きが飛ぶぞ」

 

「分かってるよ〜」

 

そんな会話を交わしていたルーミアは寺子屋に戻るべく蓮子達が来た道を歩き、蓮子とメリーの横を通り過ぎる。

 

「…………」

 

『⁉︎』

 

しかし、そのルーミアは蓮子とメリーにしか聞こえない様に何かを言い、それを聞いた二人はバッとルーミアの方を向き、その言葉の真偽を確かめようとする……が、ルーミアは既に走って寺子屋へと向かい出したのでそれを止められず、その後ろ姿を見送るしか出来なかった。

 

「うん、どうしたんだ二人共?」

 

「えっ⁉︎

い、いや………ルーミアが横を通り過ぎる時に蓮子の服が透けてブラが見えるよ〜って小声で言われたのよ、ね?」

 

「そ、そうそう!

全く、ものすっごい冗談を言うから少し頭をグリグリしてやろうかと思ってね〜!」

 

「……そうか?」

 

そんな二人に少し不思議がりさっきの行動を聞く魔理沙だったが、蓮子達はそれを適当な事を言ってごまかし、何かを言われたのか本当の内容は言わなかった。

しかし、ルーミアの言った言葉は確かに二人の胸に刺さり、彼女に対して言い様の無い疑念が生まれてしまい、次に会った際に言われた事を問い正そうと決めた。

そして、二人が言われた事の本当の内容とは………。

 

 

 

 

 

 

 

 

「やっぱり、あの人が言ってた通りだったよ………」

 

蓮子達に自身が何かの思惑があるかの様に捉えられる言葉であった………。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「………で、お前達は午後の授業をそんな理由で遅れたんだな?

しかもクエスト『外』で」

 

『ほ、本当にごめんなさい〜‼︎(泣)』

 

その後、午後の授業に遅れたバカルテット全員(特にチルノ)は慧音に絞られ、宿題の量を増やされてしまったのであった。




最後にルーミアが何やら不穏な事を言いましたが其処はやっぱりバカルテット、オチはしっかりつきました(笑)
因みに宿題の量はチルノ>ルーミア>ミスティア=リグルで量が違います。
さて、次回はあの『ムカつくアイツ』が……?

次回もよろしくお願いします。

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