甘い話を目指していきます。
side:シャルロット
午前七時。
学校に行く時でもこんなにいい目覚めはないだろうという素晴らしい目覚めで目が覚めた。
今日は土曜日。幸い授業はなく、宿題もないので何の憂いもなく
ルームメイトのラウラを起こさない様に気を付けながら昨日の内に用意していた服に着替える。
食堂が空くまでまだ時間があるので彼のことについて考えることにした。
もっとも、考えないときの方のが少ない気がするけど。
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同い年の彼はISに乗ることができない。
当たり前のことなのだが、この学園にはイレギュラーがいるので一応断っておく。
なので、IS学園の寮に住んでいる私と実家に暮らしている彼とはなかなか会えない。
そこそこの頻度で電話やLINEはするもののやっぱり物足りなさを感じるのは彼も同じらしい。
ちなみに彼のことを知っている人間は今の所ラウラだけだ。
その出会いも―――
「うぅ~~シャルロット?」
「おはよう、ラウラ。
僕は学食に行くけどどうする?」
「いひゅ…。」
どうやら件のルームメイトが起きたらしい。
毎度のごとく寝起きがあんまりよろしくない彼女を起こす。
いつも通りだけど特別な一日が始まった。
side:???
待ち合わせ場所まであと少し。
この時間なら、彼女の方が先についているだろう。
ナンパとかされてなきゃいいけど…。
こういう時の悪い予感は当たるもので、
「ねぇ、彼女暇?
俺らと一緒に遊びに行こうよ。」
「だ、大丈夫です。彼氏がいるので。」
「そう言って~~、ホントはいないんでしょ?
早く行こうぜ!」
「えっ!?あっ、ちょっと止めてください!!」
ナンパされていた。
というか連れてかれそうになっていたので、
彼女を後ろから抱きしめながら、
「悪いな。この子、俺のなんだけど。」
「ひゃっ!?お、驚かせないでよ!!
っていうか何で抱きしめてるのさ!?」
「久々のシャル成分補充的な?」
「そういう反応に困ること言わないでくれるかな!?
こ、こういうのは2人きりがいいんだけど…。」
指をモジモジさせながら顔を赤くしているシャルを愛でながら、
「で、アンタはどうする?
まだ、俺らのイチャコラ見ていきたい?」
苦々しげというかゲンナリした顔をしたナンパ野郎は走って去っていった。
さて、そろそろ人目も厳しいのでシャルを解放するために腕を外そうと―――あれ、外れない?
「あぁーシャルさんや?」
「どうしたの?」
「腕、外れないんですが。
人目がキツイんで外してもらえませんかねぇ?」
「えっ、あ、ゴメンゴメン。今外すね。」
外してもらった腕をそのまま上に伸ばして伸びをする。
これでようやく仕切りなおせるって思ってた時期が私にもありました。
「何で抱き着いてくるんですかねぇ?」
「久々会ったから充電、的な?」
「さっき人目がキツイって俺言わなかったっけ?」
「えぇー何のことかなぁ?」
クスクス笑いながら更に抱き着いてくるシャル。
顔が真っ赤なんだからやらなきゃいいのに。
自分の頬の熱を冷ますために手で仰ぎながら、久々の彼女の感触を味わうことにした。
どうでしたかね?
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