原作からはやてが乖離した理由が少しあります。
捜索任務
Side リンディ・ハラオウン
「は、今なんと」
『捜索の必要はない。直ちに帰還してくれリンディ艦長。これは決定事項だ』
意味がわからなかった。
つい数時間前に上層部から命令を受け、準備が完了し艦を出したというのに、たった一時間もしないうちに帰ってこいというのはいう。
その内容に疑問を持ったのは私だけではない。
実際隣にいた息子、クロノが尋ねる。
「理由をお教えいただいてもよろしいでしょうか、
グレアム提督」
ギル・グレアム。
私の亡き夫のクライドの上官であり、その後も私やクロノを支えてくれた人物だ。そんな彼から緊急で通信がきて、出てみれば帰還命令。
混乱する私たちに提督はさらなる爆弾を落とす。
『・・・これは『最高評議会』直々の命令だ』
「「「なっ・・・!」」」
この場にいる全員が驚愕する。
時空管理局のトップ、最高評議会。管理局を創設した者たちからの命令。本来ならば絶対にありえないことだ。
「待ってください!今回の捜索任務は遺跡から発見されたロストロギア『ジュエルシード』の回収と、それを発掘した少年の保護という極めて重要な任務なはずです!」
ロストロギア。
ものによっては世界を滅ぼすような危険な物も存在する古代文明の遺産。私たち管理局はその管理や回収を行っている。にもかかわらずなぜ。
「・・・もしかして、すでに回収を終えているのですか?」
それならば確かにこの任務を行う必要はないだろうが、その可能性は低いだろう。
『・・・『ジュエルシード』のある場所はわかっているが、回収は・・・不可能だ』
「どういうことですか?」
回収が不可能?まさか誰かに回収された。でも場所はわかってるみたいだし。もしかして虚数空間でも落ちたのかしら?
様々な可能性を考える私に提督は苦痛な顔で答える。
『・・・『ジュエルシード』があるのは、私の・・・故郷だ』
提督の故郷?・・・まさかっ!
『・・・第1干渉禁止世界、通称『地球』・・・!』
な、よりにもよってあの世界にあるだなんて!
「(クロノ君クロノ君、干渉禁止世界ってなに?)」
『地球』のことをしらないであろうエイミィがクロノに小声で尋ねるが、エイミィ聞く相手を間違えたわね。
「な、君は知らないのか!?」
案の定驚いて小声で聞いてきたエイミィの努力を壊す、我が息子クロノ。
・・・なんかエイミィのおかげで落ち着いたわ。
「知らない人もいるみたいだから、説明するわね。よろしいですか提督?」
『・・・ああ頼む』
私は語り始める。
時空管理局最悪の事件を。
急いで書いたので雑なところがあったらすみません。
前話で登場した『はやて』に関する感想を多くいただいたので、できるだけ早く、謎に満ちた『はやて』のことを書いていきたいと思っています。