ベルセルク・オンライン~わたしの幼馴染は捻くれ者~ 作:兵隊
yuki3さん、ルシオンさん、Gifldさん、神羅さん。
誤字報告ありがとうございました!
――――それは金属同士がぶつかり合っている、特有の音だった。
自身がここにいることを証明するように音を奏で、散りゆく生命のように火花が散る。
その数は二つ。一人は片手剣、もう一人は長槍を獲物としている。
間合い、それだけで言ってしまえば長槍を持つ者に分があることは間違いない。
何せリーチの差が段違いだ。片手剣を持つ者―――――それは少女――――はまず近付いてから動作を起こさなければならない。だが槍は違う。剣など届かない位置から、間合いの外側から、それこそ一方的に刺突することが出来る。
ならば間合いそのものを無くす。つまりは距離を詰めればいいだけのことであるのだが、それこそ自殺行為とも言える。長大な間合いを用いて敵を制し、戦闘行為そのものを支配するのが槍使いの戦いである。
だが逆に、広く間合いを持つということは一度の刺突を終え、槍を戻すという作業を行わければならない。
必殺の間合い。その隙きが初めて生まれるほんの僅かなタイムロス。
それを少女は見逃さなかった。
一回の刺突。それを少女の類まれなる反応速度が上回っていく。
後の先。なんとも信じ難い事に、少女は刺突を“見てから”反応していた。決して見切ったわけでも、ましてや槍使いの打突が遅いわけではない。単純な話、少女の反応が疾すぎただけのこと。
少女は既に、眉間に迫る穂先を弾いている。
そして、自身に向けられた槍よりも速く、少女は踏み込んでいた――――。
「――――!?」
なめていたわけでもない、侮っていたわけでもない。
何せ片手剣の少女は、あのSAO
だからこその必殺。自身が用いる最高の一刺。確実に急所を貫く突きは幾多ものプレイヤーたちを沈めてきた。見切られたことも、躱されたことも、ましてや防がれたこともない自慢の一撃。
それを目の前の少女――――【絶剣】は難なく真横へ受け流し、自身の一刺よりも速く踏み込んでくる――――!
槍使いがたたらを踏んで後退するのも無理はない。
今の状況こそ、彼にとっては未知の領域。必殺を防がれ、自身との間合いを詰められるなど経験したことがないことだろう。
どうするかなど選択肢が浮かばない。頭は真っ白になっているものの、それでも後退したのは無意識のことだ。兎にも角にも槍の間合いに再び立ち、どうするか考える。
だが――――。
「――――逃さないよ!」
【絶剣】の少女は許しはしない。
片手剣を突き立てる。
文字通り、少女自身が一本の槍のように、神速を伴った突撃槍のように、槍使いの腹部へと片手剣を突き立てる――――。
決着が着いた。
傍から見ると呆気なく。
されど槍使いの想定を軽く上回る、【絶剣】なる少女の力量を見せつけて――――。
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2025年5月26日 PM19:30
アルヴヘイム・オンライン 央都アルン付近
「アイツ、また上手くなってんな……」
そう呟いたのは茅場優希ことユーキである。
全身をくすんだ白色の鎧に身を包み、山羊を連想させる角をこしらえた頭部を完全に覆われた兜の奥で、思わずユーキは声を漏らしていた。
その声は驚愕、感嘆、そしてほんの少しの歓喜が入り混じっている。
アイツとは決闘を行っていた少女に向けて、その視線は少女に向けられて、その感想も少女に向けられているもの。
辺りでは歓声が沸き立っていた。その中心は勝者に対する賛辞と歓声。ギャラリーの輪にいるのは少女と、倒れている
見たところ、少女達は
そして片や獲物は片手剣。片や長槍。
つまりは、少女は圧倒的不利の中で一瞬で、それこそ瞬く間に勝利したということになる。
文字通り瞬殺。しかも少女は元々戦闘に長けている種族でもない
拍手は万雷の如く、歓声は大嵐の如く、周囲の表情は華の如く。惜しみない賞賛を持って、少女を全員が全員で讃えていた。
その中でも真逆の表情。
悔しそうに唇を噛み締めて、恨めしそうに少女を睨みつける
気にならない、といえば嘘になる。
あの手の負の感情を全面に押し出している連中は禄な人間がいないことを、ユーキは重々承知していた。
だからこそ油断なく、思考の片隅に追いやることもなく、一挙手一投足見逃さずに観察する。ここはソードアート・オンラインではない。仮に少女が闇討ちをされ、HPバーが尽きてゲームオーバーになろうとも死ぬことはない。だが念には念を入れる。警戒しすぎて損をするということもないのだから。
そんなユーキに。
「あっ、ユーキくんもインしたんだね」
「ん?」
隣から声が聞こえた。
誰かはわかっている。何度も聞いてきた声だ。声だけでその日の調子がある程度わかる程度には聞いてきた声だ。
どうやら声の主の機嫌はかなり良いようである。横目で見ると、白のチュニックとミニスカートの青い髪の毛が特徴的な
やはりというべきか。機嫌が良いとユーキが思ったとおり、彼女の笑みはユーキに向けられている。作り笑いなどではなく、本当に楽しんでいるかのような満面の笑み。
「オマエもいたのか」
オマエと呼ばれた彼女――――アスナはユーキの妙な反応と今までの経験から分析し何かあったのだと察したらしい。
笑みを潜めて心配するようにおずおずと尋ねる。
「う、ん? ……何かあったの?」
「……まぁ、いや」
歯切れが悪いとは自分でもわかっている。
何せ理由が理由だ。負けた連中の様子がおかしいから警戒している、なんて過保護にも程がある。
それに口にするにしても、何となく恥ずかしさすらある。これでは自分が妹である少女が好きすぎる兄の構図、簡単に言ってしまえばシスコンのように見えてしまうだろう。それに朝にアスナに兄離れしてほしいと言ったばかりだ。これでは自分が妹離れしていないようにも感じるというもの。
故に、ユーキは悟られないように話題を変える。
誤魔化すと言ってもいい。乱暴すぎるほどの話題転換で何とかその場を乗り切ることにした。
「それよりも、オマエなんでインしてんだ? 飯時だろ今」
「えへへ、今ね? お母さん学会で出かけてるんだ。だからこう、やりたい放題というか」
「なるほど、そういうことか。なら後で京子さんにチクッとくわ」
「うわっ、言わなければよかった!?」
本気で焦っているアスナが面白かったのか、ユーキは小さく笑みを零し、冗談だ、と言うと続けて。
「アイツ、ずっと決闘してんのか?」
「うん。わたしがインして様子を見てからあんな感じだよ?」
「ちなみにオマエは何時からよ?
「えーと、18時半くらい、かな?」
「軽く見積もっても一時間ぶっ通しかよ……」
よくも集中力が続くもんだ、と心の中で感想を漏らした。そして同時に、それだけ少女は本気なのだということを再認識することが出来た。
クエストも冒険もせずに、少女がずっとデュエルを行っている理由。恐らくそれは、一週間後に行われる統一デュエルトーナメントの特訓なのだろう。
現に少女だけではなく、今のアルヴヘイム・オンラインでクエストを行っているプレイヤーは少数であり、大半のプレイヤーはデュエルを行っている。
普段はクエストを進める者が大半でデュエルで対戦するプレイヤーは思いの外少ない。だが今となってはそれは逆転しており、それだけ全員が本気であるということ。
「ンで、アイツの負け星はいくつだ?」
「んー、わたしが見てる中ではゼロ、かな?」
「ゼロ? マジか?」
「マジだよ。凄い強くなってるよね」
わたし敵わないかも、と困ったように笑みを浮かべるアスナに対して、ユーキは軽く首を横に振って。
「それはやってみなきゃわからねぇよ」
「……そうかな?」
「あぁ。オレから見たらオマエも相当なモンだよ。だからまぁ、自信持てや」
「――――」
思わず明日奈は言葉を失った。
ユーキの言葉は何の偽りのない賛辞。アスナを喜ばそうと狙っている言葉ではなく、彼は本当にそう思っているのだろう。純粋なまでな気持ちで、自分が感じた心のままに。喜ばそうとしているわけでもないのに、彼は容易く戦意を喪失しかけていたアスナに自信を持たせる。
アスナを手放しで褒めるその様は――――。
「……ズルい」
言葉では卑怯だと呟く。されどアスナの様子はその真逆。
隣に立っている彼に悟らせないように顔を俯かせ、ニヤついた表情を必死に隠す。
彼女をよく知る人物が見れば隠しきれておらず、今にも喜びで悶そうな彼女を見て何となく察することだろう。
だが生憎、ユーキは違う。
もう少し人の好意を敏感に察知することに長けていれば察することも出来たかもしれない。だがこの男は、人の悪意には敏感であるものの、人の好意には酷く疎い。長年自己の否定をし続けてきたツケがここに来て足を引っ張り始めていた。
となれば、彼の反応はまともだと言えるのかもしれない。どこか心配するような声色で、初めてここでアスナに目を向ける。槍使い達を警戒することを一先ず置いて、様子がおかしい幼馴染を心配し始めた。
「おい、どうした?」
「ズルい」
「は?」
要領が得ないとユーキは聞き返すも、アスナには最早関係がなかった。
ズルいと言ったらズルい。特に悪いわけでもないが、自身の行き場のない感情をぶつけないと気がすまないと言った調子で、ワーッと両手を上げて抗議し始める。その様子は正に、レッサーパンダの威嚇の如く。
「もう! ズルいわよ本当に!」
「何がだよ?」
「何もかもよ! もう、本当に、もうっ!」
「いつもにも増して、今回は本当に意味がわからねぇなオマエ」
プイっ、と可愛らしく。そしてわかりやすく拗ねるアスナを見て、ため息を軽く吐きながら感想を漏らした。
アスナが拗ねた原因は何なのか、と少しだけ考え直ぐに思考を放棄する。
きっかけもわからず、本人も話す様子はなし。となれば手詰まりに他ない。これからどうしたものか、と考えていると。
「にーちゃーん!」
大きく手を降って駆け寄る少女が一人。
彼女こそが、この場の主役となっていた中心人物。【絶剣】の異名を持つ紺野木綿季ことユウキであった。
駆け寄る、なんて速度ではない。
輪の外でユーキの姿を見かけると、応えていた賛辞を全て放棄し、地面を蹴って翅を使い一目散にユーキに駆け飛んできていた。
線が遅れるように見えて、残像すらも置いて来る少女の速度は限界を超えている。驚くべきことに、槍使いを瞬殺した疾さ以上のスピードをユウキはいともたやすく叩き出す。
ユーキは無意識に腰を下げて、重心を安定させた。
避けることも出来た。むしろ自分の身を護るという点に関して言えば、避けた方が安全なのかもしれない。何せ華奢であるとはいえ少女の体躯が砲弾以上の速度で飛んでくるのだ。危険でないわけがない。
それでも避ける選択肢は存在せず、敢えて受け止めるつもりでいるのは、兄の矜持であるが故なのだろうか。
生意気な、と口元を不敵に歪め、ユーキは両手を広げて。
「――――よっしゃ、来いっ!」
瞬間、辺りに大きく、更に大きく、極めつけは鈍い音が響き渡った。
ユーキは難なく妹を受け止めたまま、後方へと数十メートルはふっ飛ばされた。もちろん、足が地面から浮くということはなく。並外れた膂力を無駄に動員させて、持ち前の不撓不屈の根性を持って、全力全開の義妹を受け止めた。
元の位置から更に数十メートル後方。
そこでやっと静止することが出来て、胸に埋めていた顔を上げて、妹は兄に向かって満面の笑みで嬉しそうに。
「にーちゃんも来てたんだね」
「まぁ、暇だったしな」
「ねぇねぇ! ボクのデュエル見てくれてた?」
「あぁ、見てたぞ。オマエまた上手くなったな」
「もちろんだよ。だってボクはにーちゃんの妹だからね! まだまだ上手くなるから見てくれてないとやだよ?」
「それは結構だがよ、兄貴より強い妹ってどうなんだ? 兄貴の威厳なくね?」
「大丈夫。そのときはボクがにーちゃんを守るから!」
「全くもって大丈夫じゃねぇんだけどソレ」
そして何事もなく仲良く会話を始める兄妹に対して、周囲はポカンと口を開ける。誰がどう見ても凄まじい激突音だったにも関わらず、二人は何を言う様子もない。
そんな中、誰より先に回復したアスナが、ハッ、とした様子で二人に駆け寄り。
「ゆ、ユウキ! 危ないでしょ!? 怪我したらどうするの!」
「危なくないよー。だってゲームだよ? 怪我なんてしないよー」
ね、にーちゃん? と抱きついたまま話を振り、ユーキはあぁ、と一度頷いて。
「リアルでも飛びかかってくるしなコイツ。慣れた」
「余計危ないでしょー!?」
もーう! とアスナは抗議の声を上げる。
だがユウキはどこに吹く風で効果がない。むしろ嬉しそうに、どこか勝ち誇った表情で、自慢する子供のような声で。
「アスナー、良いでしょー?」
「い、良いって何がよ?」
「あれれ、羨ましくないの?」
「別に羨ましくありません!」
ふーん、とユウキは言うと直ぐに何かを思いついたような表情を浮かべて、アスナに提案を始めた。
「……そうだ! ねぇねぇ、アスナ。ボクとデュエルしようよ」
「なっ……えぇ……?」
あまりにも突発的なユウキの提案。
アスナは何が何やらわからず、間抜けな声を上げることしか出来なかった。
しかし次のユウキの言葉で、その間抜けた声も消え失せることになる。
「勝った人はにーちゃんへ抱きつく権利が与えられます!」
「――――ユーキくんに、抱き……?」
目を見開いて、頭をフル回転させる。
抱くとはつまり文字通りの意味なのだろう。自分もユウキのように、彼に思いっきり抱きつく事が出来る。それも合法でだ。何故ならしょうがない。勝者の権利なのだからそれは仕方のないこと。そう、仕方のないことなのだ。
眼は真剣そのもの。
ほんわかした雰囲気などもはやない。あるのは元SAO攻略組ギルド
もはや問答の余地などなく、言葉を交わす道理もない。
腰にある細剣を勢いよく抜いてアスナは一言。
「――――やるわ」
「……そうこなくっちゃ」
対するユウキは嬉しそうに笑う。天真爛漫、されど心境は強者の相手をする悦びに震える。
ここで抗議の声を上げるのはユーキだ。何せ蚊帳の外で、勝手に話しを進められている。文句の一つや二つ、口にしなければ気が済まないというもの。
「おい、勝手に――――」
「――――ユーキくん」
「あ?」
アスナは振り向かない。
無駄に凛々しく、無駄に男らしく、無駄に気迫の籠もった声で。
「見てて。わたし、勝ってくるから」
「――――――――」
このときこそ、無駄に付き合いが長いことを恨めしく思ったことはなかった。ユーキの長年の経験が告げる。これ以上、アスナに何を言っても無駄である、と。
何よりも周りが騒ぎ始めている。片や【絶剣】、片や【紅閃】【紅の女王】とまで言われたプレイヤー達のデュエルだ。周囲のプレイヤーから見たら、これほどのビックカードはない。興奮のあまり指笛を鳴らすものや、高揚のまま拍手喝采するもの、中にはどちらが勝つか賭け始める者まで存在する。
アスナとユウキ。
二人を中心に再び大きな輪が出来始め、今か今かとデュエルが始まるのを心待ちにするギャラリー達。
もはや一人の力ではこの大波を止めることも出来ず、抗議の声を上げ続けるのはそれこそ空気が読めないことだろう。
ユーキはため息を吐いた。
そして、まぁいいか、と感想を呟くと。
「ギリギリまで見て、終わったら逃げればいいだけのハナシか」
何よりも、何だかんだ言って楽しそうに向かい合う二人を止めるのは、どこか気が引けた。
楽しいのであれば楽しめばいい。それこそ大いに、バカ騒ぎすればいい。今日という一日は今日しかありえないのだから。
「にしても、本当に強くなったな……」
こちらの顔を伺っていた初めの頃とは違う。
自身の妹は喜怒哀楽を身体いっぱいで表現していた。罪悪感に苛まれていた少女はいない。もちろん、それは良いことであるし、ユーキも彼の両親も望んだことだ。少女には笑顔が似合い、もっと笑ってほしいと願っていた。
故に、今の現状は喜ばしいことでしかない。
だがユーキは複雑な表情を浮かべている。
「それに、明日奈も――――」
強くなった、と呟く。
そう。
その表情は彼女達ではなく、自分自身に向けられていた。
庇護の対象であった。それこそ命をかけて、守るべき存在であった。だが今はどうだろうか。いつも自身の後ろに付いてきた幼馴染は、逆に彼を引っ張るほどの強さを手に入れた。いつも彼の顔を伺っていた義妹は、彼を驚愕させるほどの強さを身に着けた。
彼女達だけではない。
キリトも、リズベットも、ストレアも、彼に怯えていたユイですら今となっては普通に会話出来るようになった。
仲間達の全員が全員、変わったのだ。良い方向に、成長を遂げている。
ならば自分は、茅場優希は如何様に成長したというのか。
そんなこと、自身が一番良く知っている。
「オレは――――」
慣れた手付きで、アイテムストレージを開き、良く手に馴染んだ獲物を装備する。
その手には長物。それは槍のような刃の片側に三日月状の大きな刃が付いている。西洋で言うところの、ハルバードにも似たような形状。黒色に染まった画桿の方天戟。ユーキの身長を大きく上回るそれは、とても人が扱う武器とは思えないほど大きい。
現に、その重さはプレイヤー数名でやっと持てる重量を有している。
そんな獲物を片手で持つと、ユーキは横薙ぎに振るう。
悍ましい風切り音。一度受ければ吹き飛ばされることを安易に想像が出来る暴力の権化。だが――――それだけだった。それ以上は何もない、何も起きる訳がない。
だがユーキの表情は違う。
何故、という疑問。
やはり、という諦め。
そして、己に対する失望があった。
ユーキの武器。
ソードアート・オンラインでずっと使用してきた己の内に宿る炎。それは何もかもを、己すらも焼き尽くす、神々しい蒼と禍々しい焔。それこそが彼の武器――――心意であった。
だが今となってはご覧の有様。己に向けていた憎悪は燃えカスのように、何一つ反応することがない。
敵対する何もかもを焼き尽くし粉砕していた【アインクラッドの恐怖】は存在せず、今いるのは二流プレイヤーであるユーキのみ。
受け入れるしかない現実。自分だけが何も変わらず、むしろ退化している現状。
改めてユーキは口にした。あるがまま、受け入れるように、自身に突きつけるように、その事実だけを言葉にする。
「オレは、弱くなったな――――」
>>紺野木綿季
ユウキ。義妹。にーちゃん大好き。
性が茅場ではないのは、優希の配慮。家族になったものの、茅場は何かと偏見で見られると思ったから。その際「にーちゃんと一緒がいい!」と泣かれたがそれは別の話。
ブラコン。好きなタイプはにーちゃんみたいな人と答えるほど。案外兄貴は心配している。将来、大丈夫なのか、と。
とある世界線では優希と禁断の関係になっていたり、いなかったり。
>>紅の女王
アスナのこと。
ウンディーネなのに紅とはこれいかに。
ユージーン将軍に求婚されるようになり、呼ばれるようになった。
一部のサラマンダーからは女王と言われている。
>>シスコン
優希のこと
本人は全否定。
>>レッサーパンダの威嚇の如く
アスナ(「´゚ω゚)「 <が、がおー……。
ユーキ「……(曖昧な表情で沈黙している)」
>>「――――よっしゃ、来いっ!」
兄のプライド
>>「オレは、弱くなった――――」
かつてアインクラッドの恐怖と呼ばれた男。