仮面ライダードライブ ドライブサーガ-重加速異変- 作:ライダーカードゲーマーLv.1
東方×仮面ライダーの第4話です。
投稿が遅れてしまい申し訳ありませんでした。
今回は前後編にしました
では本編、スタート・ユア・エンジン‼︎
人類を滅ぼそうとする機械生命体「ロイミュード」を追って幻想郷にやって来た青年「工藤一也」は仮面ライダーと呼ばれる戦士となってロイミュードが引き起こす重加速異変を解決するために、幻想郷を守る巫女「博麗霊夢」と共に行動する事となった。
-ある夜の博麗神社-
一也は縁側で頭を抱えていた。
一也「んー、どうすっかなぁ…」
霊夢「どうしたの一也?はいお茶」
霊夢がお茶を持ってやって来た。
一也「霊夢か、ありがとう。いや、今後の行動について考えてたんだ」
霊夢「今後について?」
一也「あぁ。現状、ロイミュードが現れても重加速の中で動けるのはシグナルバイクを持ってる俺だけだろ?だからどうしようかと思ってな」
霊夢「悪かったわね、足手まといで」
一也「誰も霊夢が悪いなんて言って無いだろ?まあ、俺も原因の1つみてえなもんだしな。しかし、せめてシフトカーでもあればなぁ…」
霊夢「シフトカー?」
一也「シグナルバイクみたいに重加速を無効にできる波動を出せる物だ。せめてそれがあれば霊夢も重加速の中で自由に動けるんだが…」
霊夢「外の世界にあるって訳ね」
一也「あぁ…」
その頃、霊夢の言う「外の世界」では一也の仲間達がロイミュードを追って消えた一也の行方を探していた。
-外の世界-
霊夢と一也が幻想郷で話していたその頃、霊夢の言う外の世界では1台の赤いスポーツカーが走っていた。
その車のドライバーの女は、何かを探すように辺りを見回していた。
通信が入ってきた。
?「ダメね…ここ数日、一也君の反応が無くなった所から辺り周辺を探してるけどみつからない」
1人の女がパソコンを操作しながら、スポーツカーと通信をしているようだ。
彼女の名は紫暮かんな。
外の世界の一也の仲間の一人であり、ロイミュードと対抗するための新たな装備の開発などをしている科学者である。
通信相手が答える。
?「そうか…こちらも至る所を探しているが”シフトカー”達からの報告も無い」
答えたのは運転しているドライバーの女では無く男の声だった。
かんな「そう…でも一也が消えた地点で重加速反応も消えて、それ以降ロイミュードも現れない」
?「つまり「完全に消えた」という事だね。一也も…ロイミュードも…」
かんな「ええ…もう1度一也君が消えた地点の周辺を詳しく調べてみるわ、クリム」
かんなは通信で答えた男の声をクリムと呼んだ。
そう、男の声はクリム・スタインベルト。
コア・ドライビアを開発し、ロイミュードの開発にも関わったドライブシステムを作った科学者である。
クリム「OK、よろしく頼む」
通信が終了した。
クリム「さて…我々ももう1度辺りを探してみよう。霧華」
霧華と呼ばれたドライバーが頷く。
霧華「はい。どこに言ってしまったんでしょう…工藤さん」
クリム「ふむ…今は彼が無事である事を願うしか無い」
霧華「はい」
-幻想郷・博麗神社-
一也「さて、マジでどうするか…魔理沙も手伝ってくれるとは言ってたが、結局動けなくちゃ話にならんしな」
一也がそう言うと霊夢が言った。
霊夢「要はそのシフトカーってのがあれば良いんでしょ?」
一也「あればな」
霊夢「簡単よ、紫いるんでしょ?」
霊夢が呼ぶと八雲紫がスキマから姿を現した。
紫「何かしら、霊夢?」
霊夢「あんたの能力で一也の世界からシフトカーって奴を持ってこれないの?」
霊夢が尋ねると、紫は残念そうな顔をして答えた。
紫「残念だけど、何かしらの力が干渉していて彼の世界に行けないの…ごめんなさい」
霊夢「そんな…」
一也「向こうで俺の仲間がどうにかしてくれてるはずだ…」
霊夢「だと良いけど…」
一也「とりあえず、また明日考えようぜ」
霊夢「そうね、今日はもう遅いし寝ましょうか」
2人は眠りについた。
ー翌日
朝食を終えた後に霊夢が言った。
霊夢「一也、今日は人里に行くわよ」
一也「人里に?なんで?」
霊夢「食事が1人分増えたからよ」
霊夢は一也を見て言った。
一也「す、すまん…迷惑かけてるな」
霊夢「ふふ、冗談よ。今のところ助けてもらってるのはこっちだからね、お互い様よ」
一也「ありがとう。OK、付き合うよ」
2人は出かけていった。
-人里-
買い物を済ませた霊夢と一也は、休憩の為に甘味処に入った。
一也「随分買い込んだな…2人分だろ?これ」
霊夢「私は異変とか何もない限り、基本神社からは出れないのよ。だからこうして買える時に買っておくのよ」
一也「大変なんだな、博麗の巫女って…あんまり外出ができないんじゃつまらなくない?」
一也は霊夢に尋ねた。
霊夢「退屈はしないわよ、魔理沙もそうだけどわざわざ私に会いにくる物好きもいるからね」
一也「そっか、そいつらは皆霊夢の事が好きなんだな!」
霊夢「問題の方が多いけどね」
一也「でも、自分を尋ねてくれる人がいるって良いことだと思うな」
霊夢「そうかしら?」
一也「そうだよ」
一也と霊夢は会話をしながら団子を食べ終え、神社に戻る道中で辺りがどんよりと重くなった。
重加速である。
一也「(なっ⁉︎どんより?)」
霊夢「(また重加速⁉︎)」
その時、一也の下にシグナルバイクがやってくる。
シグナルバイクが来た事で、一也の動きが自由になった。
そして一也と霊夢の前に、黒いコートを来た男と幹部ロイミュードの1人スマイルが現れた。
一也「てめえは、スマイル!」
スマイル「これはこれは、我々ロイミュードとは親しくできないとおっしゃっていたのに名前を覚えててくださったんですね?仮面ライダー」
?「そうか、この男が仮面ライダーか…どうりで重加速の中で自由に動けるはずだ」
一也「お前もロイミュードの1人か?」
?「俺はクライ、俺の友達が世話になっているそうだな仮面ライダー」
一也「親玉直々のご登場かい?ご苦労なこった」
一也とクライは2人共、闘争心に溢れていた。
クライ「仮面ライダー、君に1つ聞きたい。君はスマイルにロイミュードは全て倒すと言ったそうだな?」
一也「それがどうした?」
クライ「君が我々と戦う理由はなんだ?人間である君が我々に逆らう理由はなんだ?」
一也「随分と質問の多い奴だな。俺が戦う理由だと?良いだろう教えてやる!お前達の人間を滅ぼすなんてくだらない企てのせいで、1人の人間が目覚めなくなった…お前達は俺から大事なものを奪ったんだ!」
一也の言葉には、心の底からの怒りが込められていた。
クライ「そうか…それが君の戦う理由か。俺の友達がすまない事をした。だが、それも我々の計画のためだ」
クライは言葉では悲しんでいるようだが、表情が明らかに違う。
それはまるで、自分は悪くないと言わんばかりに。
一也「計画のためだと?ふざけるな!俺は必ずあいつを眠らせた奴を倒す!そしてお前達の計画を根絶やしにしてやる!」
一也はそう言って、マッハドライバーを装着した。
クライ「そうか、あくまで我々と戦うと言うんだな?良いだろう、ならば二度と我々ロイミュードの邪魔ができないようにしてやる!うおぉ〜〜!」
クライは叫ぶと同時にロイミュード態へと姿を変えた。
クライ「スマイル、手を出すなよ?」
スマイル「はい」
一也もマッハドライバーにシグナルバイクを挿入した。
<シグナルバイク!>
一也「変身!」
<ライダー!チェイサー‼︎>
一也はベルトの音声と共に、仮面ライダーヘルチェイサーへと姿を変えた。
クライ「お互い戦う姿で会うのもはじめましてだな…さあ、始めようか。人間の存亡と、我々ロイミュードの支配をかけた戦いを!」
そして、ヘルチェイサーとクライは激突した。
だが、パワーの差でヘルチェイサーは押し負けてしまった。
ヘルチェイサー「ぐわぁ〜!」
霊夢は重加速の中で声を出す事もできなかった。
霊夢「(か、一也!)」
ヘルチェイサー「くっそ〜!」
ヘルチェイサーはすぐに起き上がり、ベルトのスイッチを押して加速した。
<ズーット、チェイサー!>
加速をする事でクライに多少のダメージを与える。
クライ「くっ、やるな…だがその程度では!はぁぁぁぁ〜!」
クライのエネルギーを込めた拳が炸裂した。
ヘルチェイサー「うぐっ…あ、あ…」
ダメージを受け過ぎたためか、変身が解除され一也の姿に戻ってしまった。
クライ「怒りに身を任せたお前の攻撃では、俺は倒せない」
一也「く、くそ…」
クライ「トドメだ、仮面ライダ…ぐわっ!」
一也に最後の攻撃をしようとしたクライが突然吹き飛んだ。
いや、正しくは吹き飛ばされたのだ。
そこには、赤い鎧を着けた戦士が立っていた。
?「やあ、間一髪だったね一也」
赤い鎧の戦士の腹部から男の声が聞こえた。
一也「まさか…クリム⁉︎」
クリム「ギリギリ間に合って良かった」
一也「でも、誰がドライブに…」
ドライブ「私よ」
一也「まさか、霊夢なのか?」
ドライブ(霊夢)「そうよ」
赤い鎧の戦士「仮面ライダードライブ」は霊夢が変身していた。
クライ「新しい…仮面ライダー…だと⁉︎」
ドライブ「一也、あんたは休んでなさい…私が戦う」
一也「無茶だ…ドライブになったばかりの君が敵うはずない!」
ドライブ「大丈夫よ、戦い方はこの……ベルトさんが教えてくれるわ!」
ベルトさん(クリム)「ベルトさん…か、懐かしい呼び名だ。OK!行こう霊夢、スタートユアエンジン‼︎」
クライ「クリム…クリム・スタインベルトか…面白い、来い!はぁー!」
クライはドライブに向けてエネルギー弾を放った。
ドライブ「避けきれるかしら?」
ベルトさん「シフトカーを倒して加速するんだ!」
霊夢は左腕に装着しているシフトブレスのシフトカーをクリムの指示通りに倒した。
<スピッ!スピッ!スピードッ‼︎>
ベルトからの音声と共にドライブは高速で移動し、次々とエネルギー弾を避けていった。
ドライブ「避けきれた…」
クライ「やるな…」
ドライブ「次はどうしたらいい?」
霊夢はクリムに尋ねた。
ベルトさん「シフトカーを変えれば、攻撃のパターンが変わる。シフトカーズ、集合!」
クリムの号令でドライブの下に3台のシフトカーがやってきた。
ドライブ「へぇ〜、面白いじゃない。じゃあ、まずはこれかしら」
霊夢はオレンジ色のシフトカー「マックスフレア」を取り出してシフトブレスに装着し、シフトカーを倒した。
<タイヤコウカーン!>
ドライブ「タイヤ交換?」
ベルトから音声が発されドライブの胸にあるタイプネクスピードタイヤが外れた。
その後、スポーツカー型ドライブ専用マシン「トライドロン」からオレンジ色のタイヤが発射されドライブの胸に装着された。
<マックス!フレア!>
マックスフレアタイヤが装着された事で「ドライブタイプネクスピードフレア」が誕生した。
ドライブ「行くわよ!はぁー!」
霊夢はシフトカーを倒す。
<フレァッ!フレァッ!フレア!>
ドライブの攻撃は、マックスフレアタイヤの能力で一度の攻撃に炎を纏っていた。
クライ「ぐっ…」
クライにもダメージがあった。
ドライブ「次はこれね」
霊夢は次に黄緑色のシフトカー「ファンキースパイク」を取り出した。
<タイヤコウカーン!>
トライドロンから黄緑色のタイヤが発射される。
<ファンキー!スパイク!>
黄緑色の刺々しいタイヤが装着され「ドライブタイプネクスピードスパイク」が誕生した。
ドライブ「なかなか尖ってるわね…」
クライ「くっ、まだまだ!うおぉ〜!」
クライはドライブに向かって走り、攻撃を避けながらドライブの後ろからヘッドロックをかけた。
ドライブ「うぐっ…苦し…やるじゃない、だけど…」
霊夢は苦しさの中、シフトブレスに手を伸ばしてシフトカーを倒した。
<スパィッ!スパィッ!スパイク!>
ベルトの音声の後、ファンキースパイクタイヤは回転した。
クライ「ぐわぁっ!」
回転するタイヤのトゲがクライにダメージを与えた。
ドライブ「ゲホッ…最後はこれね…」
霊夢は最後の1つ、紫色のシフトカー「ミッドナイトシャドー」を取り出した。
<タイヤコウカーン!>
トライドロンからタイヤが発射され、紫色の手裏剣のようなタイヤを装着した「ドライブタイプネクスピードシャドー」が誕生した。
<ミッドナイト!シャドー!>
クライ「さすがは、かつて我々ロイミュードを倒した戦士だドライブ!心が熱くなる!倒してしまうのが悲しいほどに!」
ドライブ「私があんたみたいな奴に負ける訳無いでしょ!」
クライ「ならば聞こう、仮面ライダーとなった少女。君が戦う理由はなんだ?元より君には関係無い戦いだろ?」
クライの問いに霊夢は答えた。
ドライブ「…私が戦う理由は」
霊夢の言葉が止まる。
だが、すぐに霊夢は言った。
ドライブ「私が、博麗の巫女だからよ!生まれた時から決まってた!私の友達がいる!この幻想郷を守るためよ!」
霊夢の言葉には強さが籠っていた。
幻想郷を守る強さ、友達を守る強さ。
そして、自分が博麗の巫女である誇りに対する強さ。
クライ「…そうか、それがお前の戦う理由か。なら、なおさら俺達の計画を邪魔させる訳には行かないな。スマイル、手を出すなと言ったが…手伝ってくれるか?」
スマイルはクライの問いに答えた。
スマイル「もちろん。私はあなたのために働くと決めたのですから」
そう言ったスマイルはロイミュード態に姿を変えた。
ドライブ「一也、あんたも行ける?」
一也「あぁ、ゆっくり休ませてもらったぜ!」
一也は霊夢の問いに答えながらベルトにシグナルバイクを装着した。
<シグナルバイク!>
一也「変身!」
<ライダー!チェイサー‼︎>
一也は再びヘルチェイサーへと変身した。
ドライブ「一也は笑ってる奴を頼むわ」
ヘルチェイサー「ならクライは任せたぜ、霊夢!」
霊夢と一也の共闘が始まり、それぞれ場所を移動した。
ー次回に続く
今回は第4話前編という事でいかがだったでしょうか?
ヘルチェイサー/一也の前に現れた新たなドライブ、まさかの霊夢が変身しました!
次回はいよいよ第4話クライマックス!
次回もスタート・ユア・エンジン‼︎