最後まで見たら分かるんですがアカデミアに入学する前の話です
エグゼイドの永夢と俺ガイルの八幡って過去設定でボッチの共通点があるんですよ
だったら俺ガイルとエグゼイドクロスするときは八幡主人公でもパラドが生まれる理由に違和感がないです
こう思うと簡単に書けそうじゃね?って思った今日この頃
「お……ろ………」
うぅん?
なんだろう
何処かで聞いたことがある声がきこえてくる
「お……き………きろ」
段々と声が大きくなっていく
「起きろ!」
うるさいな
僕は今眠たいんだ
あと一時間だけ寝かしてよ
「やれ!スターヴ・ヴェノム!」
『グルルルル!(了解!)』
「え?スターヴ・ヴェノム?」
なんでその名前が出てくるの?
不思議に思う暇もなくガブリッといった擬音が出る程の噛まれた感触が頭部に走り、次に痛みが駆け巡る
「痛い!痛い!なんだよ一体!」
すぐに口?が離れたがそれでも痛みが引かないので蹲っている
「全く。なんで君はそんなに甘い奴なんだろう。仮にも僕と同じ名前で同じデッキテーマを使うんだ。此方が見ていて恥ずかしいよ。その軟弱ぶりは」
蹲っていてもそんなの関係無いとばかりに話し続ける人物は
「ユーリ!?」
ーーーーーーーーーー
「なんでユーリがここに?」
ユーリは今僕が暮らしている遊戯王世界とは違うARC-Vの遊戯王世界に存在するキャラの筈だ
それが何故この場所に……
というかここどこ!?
周りが一面真っ白な世界なんて夢の中ぐらいしかないんだけど
ていうことはつまりあれか
いつもの遊戯王ってことか
それなら納得
「自己完結した様だけど、君が思っている通りここは君の夢の中だよ」
「あーやっぱりいつもの遊戯王あるあるの急展開ね」
「それで納得されるのはどうかなと思うけど。それより僕が言いたいことは分かっているよね」
「闇のゲームで戦ったのに敗者である相手を助けているからでしょ?」
僕は修行のために各地を飛び回り、そこで闇のデュエリストとであうことが多い
挑まれたデュエルだ
逃げるなんてことはしたくない
そして今生きていることが闇のゲームで勝っている証明になる
しかし闇のゲームを仕掛けてきたデュエリストはどうか
当然闇のゲームの敗者は死が待っている
僕は最初敗者が苦しんで死んでしまうところを目を背けていた
自分が勝ったから彼は死ぬんだと
それが嫌だから彼らを助けかった
そう思って精霊の力を使い、助け出してきた
そのことをユーリは文句があるのだろう
「そうだよ。確かに優しいことは美徳だろうけど、だからといって闇のゲームの敗者を助けるのは筋違いだよ。彼らは彼らなりのプライドがあって戦ったんだ。助けるってことは彼らのプライドを否定することになるんだよ。それを分かってやっているの?」
「確かにユーリの言う通りだ」
彼らには彼らなりの戦う理由だってある
闇のゲームの敗者は死ぬ
それを覚悟の上で行っているんだ
助けるということは覚悟もプライドも侮辱したり否定している最低な行為になる
「だったら「でも」……なに?」
「たとえその人を否定することになってもそこで命が終わるなんて悲しいんだよ」
「必ず命は終わりを迎えるんだよ。それが早いか遅いかの違いじゃないか」
「それでもそこで終わっていい理由にはならない!」
「………」
「………」
しばらく沈黙が続く
「……はあ。君は僕に似ているね」
「それは褒め言葉かな」
「当然でしょ。悪口なら僕は自分に悪口を言ってることになるんだから」
「それもそうだね」
「デュエルの腕前も頑固なところも本当に同じと思える程似ているよ。僕が二人に分裂したと思ってしまうほどに」
僕はユーリのことを物語でしか知らないから同意できないけど
「だからこそ見たかったんだよ。僕に出来なかったことを君が応えてくれるのを。主人公のようになってくれるのを」
「ユーリ………」
「スターヴ・ヴェノム、彼のことを頼むよ。僕はもう行かなくちゃ」
スターヴ・ヴェノムの頭を撫でながらユーリの体は透けていく
「………みんなに笑顔を」
完全にユーリの体が消えていくのを見届ける
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「起きて遊利!もう朝だよ」
また誰かに起こされている
「今日は町内のデュエル大会に出るって言ったの遊利だよ。早く起きないと間に合わないよ」
何だって!?
デュエル大会に間に合わない!?
「うわあああ!早く着替えないと!」
「やっと起きたよ。遊利はマイペースなんだから」
「どうせならもっと早く起こしてよ兄さん!」
「起こしても起きなかったじゃないか」
「そうだけど」
「気を付けるんだよ」
「行ってきます!行くよスターヴ・ヴェノム!」
『グオオオ!(久しぶりに暴れてやるぜ!)』