シルバーウィング   作:破壊神クルル

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60話

 

IS学園一年生にとって一学期におけるメインイベントの一つでもある臨海学校。

初日は自由時間と言う事で生徒達は早速海へと繰り出す。

そんな臨海学校で百秋はセシリアのポロリを見てしまうラッキースケベかと思いきや、彼女から強烈な一撃を貰い、鈴は海で泳いでいる最中足がつると言うハプニング。

そしてジュースを買いに行ったラウラがいつまでも戻ってこないので探しに行ってみれば彼女は迷子放送をかけられていた。

とりあえずこの場にはラウラの保護者は居ないのでイヴと簪はラウラを迷子センターまで迎えに行った。

すると、

 

「迷子じゃないのに、迷子センターに連れてかれた!『お母さんドコ』って言われた!なんだ!?これは!!この私を安物の迷子と間違えやがって!!」

 

ラウラは自分が迷子と間違われた事に対して号泣しながら憤慨していた。

あまりにも自分に対する対応に腹が立ったのか口調も乱れているラウラ。

 

「どうもすみません」

 

イヴが迷子センターの職員に謝り、

 

「いえ、こちらこそ間違えて申し訳ありませんでした」

 

センターの職員もイヴにラウラを迷子と勘違いしたことを謝った。

 

そして三人は鈴が待っている所まで戻った。

 

「ラウラも災難だったね」

 

イヴはジュースを片手で持ち、ラウラに迷子に間違えられた災難を慰める。

 

「全くだ。今日はとんだ厄日だ」

 

ラウラは『はぁ~』とイヴ同様ジュースを片手に深いため息をつく。

 

「‥‥」

 

簪はイヴとラウラの後姿を見ると二人とも銀髪の為か姉妹の様に見えた。

それと同時にようやくイヴの水着姿をまじまじと見ることが出来‥‥

 

「イヴの水着‥‥じゅるり‥‥」

 

イヴの水着姿をみて怪しげな笑みを浮かべる。

 

ビクッ

 

イヴは背後から何か邪な雰囲気を感じ取り思わず身を震わせる。

 

「あっ、ラウラ見つかったんだ」

 

鈴の所に戻ってくると無事にラウラが見つかった事に鈴はホッとしている様子。

 

「うん。まさか、迷子センターに居るとは思わなかった。あっ、これ鈴の分ね」

 

そう言ってイヴは鈴の為に買って来たジュースを手渡す。

 

「ね、ねぇ‥折角海に来たわけだし、記念写真撮らない?」

 

簪が海に来た記念に写真を撮ろうと言う。

 

「いいわね」

 

「撮ろう」

 

「うむ、私は構わぬぞ」

 

鈴、イヴ、ラウラの三人は簪の提案にのる。

ただ、この時簪が口元をニヤリと緩めていた事に気づく者は居なかった。

 

(勝った‥‥計画通り‥‥)

 

こうして簪が用意したデジカメで記念写真を撮った。

最初の内は普通の写真撮影だったのが、後半はなぜか簪とイヴのツーショット写真が目立つようになった。

その他にも簪がカメラを構え、

 

「い、イヴその‥‥こんなポーズをとって」

 

「えっ?こう?」

 

「うん、そう。良い感じ‥‥目をもっと潤わせて‥‥いい!!良いわよ!!イヴ!!」

 

イヴにセクシーポーズをとらせてその写真を撮っていた。

簪のテンションに鈴はドン引きしてラウラは、

 

「私もあのようなポーズを取った方がいいのだろうか?」

 

と、鈴に尋ねると、

 

「いや、あんただとビジュアル的に問題がありそうだから止めなさい」

 

と止められた。

 

(フフフ‥‥大量、大量。やっぱり海はサイコーね)

 

デジカメに納められたイヴの水着姿の写真を見て怪しげな笑みが止まらない簪。

簪はデジカメのSDカードをスマホに入れ替えるとその一枚をメールに添付してある人物の下に送った。

 

一年生が臨海学校に来て海を堪能している時、IS学園では二年生と三年生は普通に授業がある。

そして今は昼休みの最中、学園の食堂にて‥‥

 

『you get mail』

 

楯無のスマホがメールの着信を知らせる。

 

「ん?誰かしら?」

 

楯無がメールを開くとフォルダには簪の名前が表示される。

 

「簪ちゃんから?臨海学校で何かあったのかしら?」

 

臨海学校に行っている妹の身に何かあったのかと心配した楯無であったがメールを開くと其処には、

 

『羨ましい?』

 

と言う一言と添付ファイルがあった。

 

「?」

 

楯無は簪の意図が掴めず添付ファイルを開いてみると、

 

「っ!?」

 

そこには水着姿のイヴが写っていた。

楯無が更にスクロールすると、

 

『イヴのセクシー写真もあるけど、それはお姉ちゃんには見せられないよ~』

 

と書かれていた。

確かにこの添付ファイルを見ると強ち簪の言う事が嘘とは思えない。

 

「簪ちゃーん!!貴女もなの~!!」

 

(ブルータス!?)

 

楯無は簪の仕打ちに思わず絶叫し、その台詞に思わず心の中でツッコミを入れる周りの生徒達。

そして楯無の脳裏に思い出されるのは今年の初めに束が自分に送って来たイヴの振り袖姿の写真。

当時、簪との仲が不仲だった為、なんとか仲を修復しようと躍起になっていた事とイヴと簪が受験生だったことが重なってイヴは楯無の下を一時的に離れて束の所に身を寄せていた。

そんな中、束は今年の初詣にイヴに振袖を着せて初詣に繰り出していた。

自分が妹との関係修復にもがき苦しんでいる中、束はイヴと一緒に初詣に出掛けていたのだ。

そして、今回は妹の簪が学園に行事とは言え、イヴと一緒に海に出掛けて彼女の水着姿を堪能しているのだ。

今回の事は楯無にとっては妹からの裏切りに等しい行為だった。

 

「簪ちゃん‥‥よく‥‥‥も‥よくも私を‥‥‥よくも私を裏切ったなァ!!よくもよくも私をォ!!よくも私を裏切ったなァァァァァァ!!裏切ってくれたなァァァァァァ!!」

 

楯無は食堂で絶叫し地団駄を踏んで悔しがっている。

 

「さ、更識さんどうしたんだろう?」

 

「生徒会の仕事でストレスが溜まっているんじゃない?」

 

周りの生徒達からは哀れんだ目で見られた楯無であった。

 

 

それから数時間後‥‥

 

太陽が水平線へと沈みかけ、間もなく、旅館へ戻らなければならないと言う時間に、箒は一人、崖の上から夕陽を見ていた。

 

「こんな所に居たのか?何をしている?」

 

そんな箒に織斑先生が後ろから声をかけて来た。

 

「あっ、千冬‥織斑先生」

 

「心此処に有らずと言う様子だな?何か心配事でもあるのか?」

 

「それは‥‥」

 

「束の事か?」

 

「っ!?」

 

確信をつかれ、ドキッとする箒。

 

「先日、連絡をとってみた…クラス別の無人機の襲来、ラウラのVTシステムの一件に関して奴は無関係だと言っていた」

 

「そうですか‥‥でも、確信はあるんですか?」

 

「私が尋ねるとはぐらかしていた」

 

「‥‥‥」

 

「明日は姿を見せるかもしれんな…アイツ…」

 

「はい…」

 

織斑先生の言葉に頷く箒。

 

彼女の脳裏には、最後に連絡をとった時の姉の言葉が蘇った。

 

(勿論用意してあるよ。白に並び立つ紅‥その名も『紅椿』)

 

(臨海学校の二日目‥7月7日に持って行くよ)

 

「紅椿‥‥これでやっと‥‥やっと私も専用機を持てる‥‥」

 

箒は明日此処へやってくる束よりも自分の専用機が待ち遠しかった。

 

日中、海ではしゃいだ生徒達は旅館に着くとその疲れを癒すかのように温泉にのんびりと浸かる。

ただ、イヴと簪はクラスが違うのでイヴと一緒に温泉に入れない簪は物凄く悔しがり、イヴと同じクラスの本音に対して嫉妬心を剥き出しにして、本音は物凄く簪の扱いに困っていた。

一方、男子である百秋そして一応、男子と言う事になっているシャルルは互いに時間をずらして温泉に入った。

自分が両性具有と知られた時、百秋が理解してくれた事に関しては嬉しかったが、イヴと一緒に居るようになってからシャルルと百秋との関係は冷めていった。

それどころか、シャルルはある日、百秋がボソッと自分に対して恐ろしい事を呟いているのを聞いてしまった。

百秋は、

 

「胸は女なんだし、ア〇ルファックもたまにはいいかもな‥‥それに顔だって女顔だから、フ〇ラもいけるよな‥‥」

 

「っ!?」

 

彼は半同性の自分に性的欲求を抱いており、それを知ってからと言うモノ夜はなかなか寝付けない日々を過ごしていた。

もし、彼と一緒に温泉なんて入って居ようものなら自分の後ろの貞操的なものがアッ――!っとなっていてもおかしくはなかった‥‥かもしれない。

 

その後、広間で夕食となった。

IS学園には様々な国からの留学生も居り、中には正座が苦手という者が居るので、食事の席は畳に座る席とイスとテーブルの席が用意されていた。

百秋や箒、そしてイギリス人のセシリアは畳の方でシャルル、ラウラ、イヴはテーブル席で夕食を摂った。

食事の最中、百秋がセシリアに『あーん』をやったことが切っ掛けで百秋派のクラスメイト達が騒ぎ、千冬が襲来するハプニングもあった。

また、シャルルは刺身の横にあるわさびを素で食べて大変な目に遭ったりもしていた。

夕食後、消灯時間までは自由時間なので、生徒達は思い思いの時間を過ごしていた。

ただ、百秋の部屋は千冬と同じと言う事で彼の部屋に赴こうとする勇者は現れず、百秋派のクラスメイト達は彼とのひと時を過ごせない事に残念がっていた。

そんな中、ロビーではイヴ、シャルル、簪がトランプを興じていた。

シャルルも山田先生と同じ部屋なので訪問しづらいし、逆にシャルルが女子の部屋に赴くのもそれはそれで何かと問題があるので、共有スペースであるロビーでこうして遊んでいたのだ。

 

「あっ、揃った。あがり」

 

ババ抜きで一番初めに上がったのはイヴであった。

 

「アインスさん、物凄いポーカーフェイスだから、全然カードが読めないんだよね」

 

シャルルが乾いた笑みを浮かべながらイヴの表情が読めなかった事を言う。

そして、勝負はシャルルと簪の一騎打ちとなった。

 

「‥‥次こそ‥‥次こそ絶対に勝つ!!」

 

簪はシャルルにババを含む二枚のトランプを差し出す。

これまでの勝負で簪は負け続けていた。

 

「えっと‥‥」

 

シャルルが右のトランプを取ろうとすると、

 

「えっ?」

 

簪はそっちのトランプを選んじゃうの?みたいな顔をして、

 

「‥‥こっち‥かな?」

 

「あ」

 

左のトランプを選ぶとそのトランプを取れと言う表情をする。

 

「‥‥じゃあ、こっちで」

 

シャルルは右のトランプを選ぶ。

 

「わぁ」

 

シャルルの選んだカードはババではなかった。

 

「上がり」

 

「「イェーイ」」

 

イヴとシャルルがハイタッチしていると、

 

「どうして負けるので‥す‥‥」

 

思わずババのカードをぐしゃっと握り潰すほど悔しがる簪。

 

(えっ?かんちゃん、敗因が分からないの?)

 

イヴは何故簪が負け続けているのか分かっていないのかと心の中で突っ込む。

 

(かんちゃんも一応、暗部の家の子なのに‥‥って言うか普段はあまり表情を出さないのになんでババ抜きの時にはこんなに表情が豊かなの!?)

 

肝心な時にポンコツな所が更識家の血筋なのかもしれない。

そんな中、ラウラはぶらりと旅館内を散策していると目の前に箒とセシリア、鈴の三人がある部屋の前で聞き耳を立てていた。

 

「何をしている?お前達」

 

「ラウラさん‥お静かに」

 

セシリアが人差し指で口を押える。

 

「ん?」

 

ラウラが首を傾げていると部屋の中から声がした。

 

「千冬姉、久しぶりだから緊張している?」

 

「そんな訳わるか馬鹿者‥‥あっ‥‥少しは加減をしろ」

 

「はいはい‥じゃあ、此処は?」

 

「あっ‥そこは‥‥」

 

「直ぐに良くなるって、だいぶ溜まっていたみたいだしね」

 

部屋の中の百秋と千冬の会話を聞いて皆は顔を赤くしている。

 

「此処は?」

 

「其処はダメだ」

 

(こ、コイツ等は一体部屋の中で何をしているのだ?)

 

(っ!?ま、まさか‥‥!?)

 

ラウラの脳裏にある光景が浮かぶ。

それはタッグトーナメントの後、医務室で見たあの忌まわしき夢を彷彿とさせる。

百秋は『姉さん』と呼ばれる少女に対して性的暴行を行っていた。

もしかしたら、今襖の向こう側ではそれが行われているのではないだろうか?

他の皆もそれを想像して顔を赤くしていたのだが、ラウラだけは顔を青くしていた。

 

(ま、まさか、姉弟であんな事を‥‥)

 

すると、聞き耳を立てていた皆の重量に耐え切れなくなったのか襖が外れて聞き耳を立てていた者達が織斑姉弟の部屋へとなだれ込む形となる。

当然、その場にいた者達は千冬の説教を正座で受ける羽目となった。

 

「全く、何をしているか、馬鹿者が」

 

「ま、マッサージしていたんですか‥‥」

 

箒が安堵したように言う。

 

(そ、そうだよな‥幾らなんでも姉弟の関係であれは‥‥でも‥‥)

 

ラウラはどうしてもあの時の夢が忘れ慣れずに頭の中で引っかかっていた。

 

「コイツはこう見えてマッサージが上手い。順番にお前達もやってもらえ」

 

「じゃあ、最初はセシリアから」

 

最初に選ばれたセシリアは満面の笑みで喜んで彼のマッサージを受けた。

その最中、千冬に尻を揉まれ下着を覗かれた。

 

「せ、先生、離してください」

 

「やれやれ、教師の前で淫行を期待するなよ。15歳」

 

「い、淫行って‥‥」

 

「冗談だ。おい、百秋ちょっと飲み物を買って来い」

 

「えっ?あっ、うん」

 

千冬は百秋をていよく部屋から出し、ビール片手にガールズトークを始める。

 

「普段こうして話をする機会もないメンツだからな、ここらで少し腹を割って話をしようか?」

 

千冬は、今は勤務時間外なので生徒、教師の関係ではなくお互いに同性として話をしようと言う。

 

「で、だ。単刀直入にお前たちに聞きたい。アイツ(百秋)の何処が良いんだ?」

 

千冬は弟の百秋の長所を箒たちに尋ねる。

 

箒は恥ずかしそうにもじもじしながらもしっかりと言った。

 

「わ、私は百秋の優しくて、頼りになるところです」

 

「わ、私も‥‥」

 

箒とセシリアは顔を赤くしてもじもじしながら答える。

 

「まぁ、篠ノ之の気持ちも分からない訳では無い。アイツは勉強も運動も出来る。顔もイケメンの部類に入るし、マッサージも上手い。付き合える女は得だな。どうだ?欲しいか?」

 

「「くれるんですか?」」

 

箒とセシリアが千冬に尋ねると、

 

「やるか、バカ」

 

千冬は弟をそう簡単にくれてやるかと言い放つ。

 

「「えぇ~」」

 

千冬の返答に箒とセシリアは残念そうに言う。

 

「女ならば、奪うくらいの気概がなくてどうする?自分を磨けよ、ガキども。それで鳳はどうなんだ?お前、昔はよく百秋と一緒に居ただろう?」

 

「‥‥そう‥ですね‥‥今は一同級生としか思えません」

 

「ん?何故だ」

 

「‥‥クラス代表戦の時、イヴと戦ってISってこんなにワクワクするものなんだって思って‥‥初心に戻れた気がしたんです。だから、今はISに集中したいんです‥‥少なくとも国家代表になってモンド・グロッソに出るまで、恋愛は封印しようと思っています」

 

鈴の口からイヴの名前が出てき千冬は一緒ん顔をしかめる。

 

「あらあら鈴さん、折角の高校生活をISのみで終わらせるなんてもったいなくありません?青春は一度っきりしかないのですわよ」

 

セシリアが鈴を挑発する様に言うが、鈴はそれをスルーして、

 

「アンタの国と違ってアタシの国は人口の関係で倍率が高いのよ」

 

「元々私は彼には興味ありません」

 

ラウラは百秋の事を恋愛対象とは最初から思っていないと言う。

そろそろ百秋が戻ってきそうと言う事でガールズトークはお開きとなり、箒、セシリア、鈴が部屋から出ていく。

しかし、ラウラだけが部屋から出て行ことしない。

別に正座をして足がしびれたと言う訳ではない。

ガールズトーク中は足を崩して座っていたからだ。

 

「どうした?部屋に戻らないのか?」

 

「あの‥‥織斑‥先生」

 

ラウラは恐る恐るな感じで千冬に声をかける。

 

「なんだ?」

 

「その‥‥これは、ドイツ軍少佐、ラウラ・ボーデヴィッヒとして決して外部に口外しないと誓います」

 

「どうした?藪から棒に」

 

「どうして聞きたい事があるのですが‥‥」

 

「何が聞きたい?今なら、酒も入っている…ある程度の事は教えてやる」

 

「‥‥織斑先生の家には百秋以外の‥‥妹はいませんでしたか?」

 

ラウラのこの言葉に千冬は酒が入っていたにも関わらず、鋭い目つきでラウラを睨む。

 

「そんな事を聞いてどうする?」

 

「やはり居たんですね?その人は今どこに?」

 

「お前の知る事ではない」

 

「‥‥実は‥以前、変な夢をみたことがあるんです」

 

「夢?」

 

「はい‥‥織斑先生の弟が‥その‥‥織斑先生とは別の少女を強姦している夢でした」

 

「ラウラ、それは所詮夢だ。忘れろ。いいな?それとさっき言ったようにその夢の事は絶対に誰にも喋るな」

 

千冬はラウラを殺さんとばかりに彼女の肩をグッと手に力を入れて言い放つ。

あまりの力の入れ方にラウラは思わず顔をしかめる。

 

(なんで、コイツが百秋の秘密を知っている)

 

やはり、千冬はかつて百秋が行った鬼畜とも言える所業を知っていた。

 

「もういい、部屋に帰れ」

 

「は、はい」

 

千冬はまるで追い出すかのようにラウラを部屋に戻らせた。

 

「くそっ、アイツはどこまで私達を苦しめれば気が済むんだ」

 

元々は百秋の所業にもかかわらず千冬はまるで一夏が悪いかの様に忌々しそうに呟きながらビールの飲み口に口をつけた。


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