シルバーウィング   作:破壊神クルル

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31話

クラス代表選抜戦は終わったが、その試合に参加した参加者全員がダウンすると言う事態となった。

最終試合でイヴにボコボコにされた百秋はセシリア同様、担架で医務室へと運ばれた。

ISの絶対防御のおかげで命に別状はなく、骨折等もしていなかった。

しかし、自分の弟を此処までボコボコにされた千冬は我慢ならなく、彼女はイヴの下へと行き、文句を言ってやろうと意気込んでいた。

そして、イヴの部屋へと行き、ドアをノックせず入ると、

 

「先生、他人の部屋に入る時はノックぐらいしたらどうですか?それぐらい社会人の常識ですよ?」

 

「更識‥‥」

 

楯無が部屋の扉のすぐ前に居た。

 

「それで、何の用ですか?」

 

「何故、貴様が此処に居る?」

 

千冬は楯無を睨みつける。

 

「一応、私はアインスさんと同室ですから」

 

「此処は一年生の寮の筈だ」

 

「生徒会長権限で此処に居ます。織斑先生は彼女を随分と危険視していましたから、それが本当なのか、私も実際彼女と一緒の部屋に入りそれを検証しているんです。他の生徒に危険が生じる前に‥‥」

 

楯無はイヴが寝ていてくれてよかったと思った。

嘘とはいえ、こんな事を口にするのもかなり心苦しいのだから。

 

「ちっ」

 

この場に天敵とも言える楯無が居る事で少々予定が狂ったが、此処まで来て引き返せない。

 

「まぁいい、アインスの奴は居るか?」

 

「今は疲れて眠っています」

 

「ならば、叩き起こせ。話がある」

 

「ちょっと、それは無いんじゃないですか?」

 

「アイツのせいで百秋が酷い目にあったのだぞ」

 

「私もあの試合は見ていましたが、あれは織斑先生がそもそもの元凶なんじゃないんですか?」

 

「むっ?どういう事だ?其れは?」

 

「織斑先生がアインスさんを推薦なんてしなければ、先生の弟さんと戦うことはなかったんじゃないんですか?って言うよりも実技試験での経験から初心者の弟さんをアインスさんにぶつけるなんて、狂気の沙汰ですよ」

 

「‥‥」

 

楯無は本音からイヴが何故、今回のクラス代表選抜戦に参戦する事になったのかを聞いていた。

 

「試合に負けたからと言って勝った相手にクレームをつけるなんて、貴女はブリュンヒルデ様ではなくてモンスターペアレントなんですか?」

 

楯無がそこまで言うと千冬が彼女に向けて拳を向けてくる。

それを楯無はヒョイと首を動かして躱す。

 

「言葉で勝てないからって暴力ですか?随分と暴力的なブリュンヒルデ様ですこと、それに先生は何か勘違いしているんじゃないんですか?」

 

「勘違いだと?」

 

「はい、ブリュンヒルデはあくまでもモンド・グロッソの優勝者の称号であり、権力の象徴ではありません。オリンピックの金メダリストと同じです。その辺の所を改めて考えてみてはどうですか?」

 

「ちっ、もういい」

 

言葉で楯無に勝てないと判断して、捨て台詞を吐いて千冬は退散していった。

そして、翌日、朝礼の際

 

「では、一年一組代表は、イヴ・ノイシュヴァンシュタイン・アインスさんです」

 

「えっ?」

 

山田先生が笑顔でクラス代表がイヴになった事を伝える。

クラスの女子達も、大いに盛り上がった。

 

「アインスさんすっごく強かったもんね」

 

「やり過ぎかんはあったけど‥‥」

 

「でも、あの強さならクラス対抗戦も優勝間違いなしだよ」

 

「優勝賞品は、確かクラス全員が使える学食デザートの半年フリーパスだからね!」

 

昨日見たイヴの強さに優勝は間違いないと言っているが、実際はデザートの為に応援しているだけにも聞こえる。

そんなイヴを箒と百秋は睨んでいた。

千冬としてはイヴがクラス代表になる事については賛否両論であった。

クラスの長が弟を押しのけてこの化け物になった事に不満がある反面、代表になる事を嫌がっていたイヴにクラスの雑用を押し付ける口実が出来た事にほくそ笑んでいた。

 

「それでは、連絡事項も終わったので授業に入ります」

 

山田先生は連絡事項を伝え終えてSHRを終わらせて授業を始めるのであった。

 

 

それから数日後

 

 

「では、これよりISの基本的な飛行操縦を実践してもらう。織斑、オルコット、アインス試しに飛んでみせろ」

 

千冬に呼ばれた三人が前に出る。

セシリアとイヴは直ぐにそれぞれの専用機を呼び出せたが、百秋は未だにてこずっている。

 

「早くしろ。 熟練したIS操縦者は、展開まで1秒とかからないぞ」

 

千冬に急かされながらなんとか白式を呼びさせた百秋。

三人がISを展開し、準備が出来ると、

 

「よし、飛べ」

 

千冬が飛ぶように指示を出す。

セシリアとイヴは飛行には慣れている様子であるが、まだ飛行に慣れていない百秋は酔っ払い運転の車の様にフラフラと飛んでいる。

百秋は、いまいち空を飛ぶ感覚が分からないらしい。

すると、

 

「百秋さん、イメージは所詮イメージ。自分がやりやすい方法を模索する方が建設的でしてよ」

 

セシリアが彼にアドバイスを与える。

 

「そう言われてもなぁ。 大体、空を飛ぶ感覚自体がまだあやふやなんだよ。 何で浮いているんだ?これ?」

 

百秋はISがどうして飛べるのかその構造に疑問を抱いていた。

 

「説明しても構いませんが、長いですわよ?反重力力翼と流動波干渉の話になりますもの」

 

「わかった。 説明はしてくれなくていい」

 

「‥‥」

 

百秋とセシリアのラブコメチックな場面をイヴは冷ややかな目で見ていた。

 

「あ、あのう百秋さんよろしければ放課後に指導してさしあげますわ。そのときは二人っきりで‥‥」

 

セシリアが顔をほんのりの赤らめて放課後の訓練に誘う。

その時、

 

「百秋!!!何時までも話してないでさっさと降りて来い!」

 

「ヒステリーはみっともなくてよ、篠ノ之さん」

 

山田先生からインカムを強奪して怒鳴り散らす篠ノ之さんに溜息を吐く。

セシリアは今、百秋と二人で空に居る為か余裕の態度である。

箒は千冬から出席簿による打撃を喰らっていた。

それから改めて通信が入る。

 

「織斑、オルコット、アインス、急降下と完全停止をやって見せろ。目標は地表から10cmだ」

 

千冬から次の指示が飛ぶ。

 

「了解です。では百秋さん、お先に」

 

セシリアはイヴには声をかけずにそう言うと、すぐさま地上へ向かう。

そして、見事に地表10cmで停止した。

 

「うまいもんだなぁ」

 

百秋が感心した声を漏らす。

 

「次、アインス」

 

次にイヴの番となり、イヴも急降下してセシリア同様、地表10cmで停止した。

 

「よ、よし、俺だって」

 

百秋も勇んで急降下にチャレンジするが‥‥

 

ドゴォォォォォン

 

百秋は勢いよく激突し、校庭にかなり大きなクレーターを作り上げた。

 

「馬鹿者。誰が地上に激突しろと言った。グラウンドに穴をあけてどうする」

 

冷静に百秋に対してそう言う千冬。

そして、穴から無傷で現れる百秋。

 

「情けないぞ、百秋。昨日私が教えてやっただろう!!」

 

腕を組んで箒が百秋に言う。

 

「大体、お前という奴は昔から‥‥」

 

箒がグダグダと百秋にお説教を垂れると、

 

「大丈夫ですか、百秋さん?お怪我は無くて?」

 

箒と百秋の二人の間にセシリアが割り込み、百秋に声をかける。

 

「あ、ああ。大丈夫だけど‥‥」

 

入学当時のセシリアからの変わり身にちょっと引き気味の百秋。

 

「そう。それは何よりですわ」

 

そう言いながら微笑むセシリア。

 

「ISを装備していて怪我などするわけがないだろう」

 

箒は取り越し苦労だと言う。

 

「あら、篠ノ之さん。他人を気遣うのは当然の事。それがISを装備していても、ですわ。 常識でしてよ?」

 

「お前が言うか。この猫かぶりめ」

 

「鬼の皮を被っているよりはマシですわ」

 

二人の視線がぶつかって火花が散ったように見える。

 

「おい、馬鹿者ども、授業の邪魔だ。喧嘩なら端っこでやっていろ」

 

千冬がドスをきかせた声で二人を黙らせた。

 

「織斑。次だ、武装を展開しろ、それ位は自在に出来るようになっただろう」

 

千冬が次の指示を出す。

 

「は、はあ‥‥」

 

「返事は『はい』だ」

 

「は、はいっ」

 

「よし、では始めろ」

 

千冬に言われて、百秋は横を向き、右手を突きだして、左手で右手首を握る。

そして、集中して少しすると、掌から光が放出され、それが形を成して剣となった。

百秋は、無事に雪片を出せるようになった事に、内心喜んでいたが、

 

「遅い。0.5秒で出せるようになれ」

 

千冬から出た言葉はやはり辛辣だった。

 

「次、オルコット。武装を展開しろ」

 

「はい」

 

次に千冬から言われたセシリアは、左手を真横に突出す。

 

そして、一瞬光ったかと思うと、その手にはスターライトMkⅢが握られていた。

 

「うむ、流石だな、代表候補生。ただし、そのポーズはやめろ。横に向かって銃身を展開させて誰を撃つ気だ。 正面に展開できるようにしろ」

 

「で、ですがこれは私のイメージを纏めるために必要なことで‥‥」

 

「直せ。いいな?」

 

「は、はい」

 

セシリアの反論も、一睨みで黙らせる千冬。

 

「オルコット、次は近接用の武装を展開しろ」

 

「えっ? あっ、は、はいっ!!」

 

何か考えていたようで慌てるセシリア。

展開していたスターライトMkⅢを収納し、近接用武器を再展開しようとした。

だが、今度は先程と違い中々形にならない。

 

「くっ‥‥」

 

「まだか?」

 

「す、すぐです!!ああ、もう!インターセプター!」

 

武器名をヤケクソ気味に叫んで近接戦闘用の武器を展開させるセシリア。

 

「展開するのに一体何秒かかっている。 お前は実戦でも相手に待ってもらうのか?」

 

「じ、実戦では近接の間合いに入らせません!ですから、問題ありませんわ!」

 

千冬の言葉に、セシリアはそう発言する。

 

だが、

 

「ほう。 織斑とアインスの対戦で簡単に懐を許していたように見えたが?しかも織斑は初心者だぞ」

 

「あ、あれは、その‥‥」

 

千冬の指摘にあたふたするセシリア。

 

「最後にアインス、武装を展開してみろ」

 

「‥‥はい」

 

嫌々ではあるが、今は授業中なのでイヴは割り切って千冬の指示に従う。

イヴが右手にユーディキウムⅡ左手にバルニフィカスを展開する。

 

「‥‥展開スピード、構え共に及第点だな‥‥ちっ」

 

(おい、今、舌打ちしただろう?)

 

忌々しそうに千冬はイヴを褒めた。

 

「どうも」

 

一方のイヴも無表情のまま返答する。

その後、クラスメイト達はISに乗り、歩行訓練等を行い授業の終了を知らせるチャイムが鳴った。

 

「ふむ、時間だな。今日の授業はここまでだ。織斑、グラウンドを片づけておけよ」

 

千冬の指示に、百秋は箒を見る。

箒はフンと顔を逸らし、セシリアもいつの間にか居ない。

 

「わ、分かりました」

 

結局、百秋は次の授業にかなり遅刻して千冬の出席簿の餌食になっていた。

 

 

「というわけでっ!アインスさんクラス代表決定おめでとう!」

 

「おめでと~!」

 

パパパァン

 

夕食後の自由時間の食堂では、クラッカーが乱射される。

食堂では、イヴのクラス代表就任パーティーが開かれていた。

 

「あ、ありがとう‥‥」

 

イヴはぎこちない笑みを浮かべる。

 

「いやー、これでクラス対抗戦も盛り上がるねえ」

 

「ほんとほんと」

 

「ラッキーだったよね~。アインスさんと同じクラスになれて」

 

クラスメイト達が盛り上がっている。

だが、その中で百秋と箒は面白くないと言った無愛想な表情をしている。

 

「はいは~い、新聞部でーす。今年、話題の新入生、織斑百秋君とイヴ・ノイシュヴァンシュタイン・アインスに特別インタビューをしに来ました~!」

 

新聞部と名乗る黄色のリボンをつけた女子生徒が来た。

 

「えっと‥‥どちら様でしょう?」

 

(黄色いリボン‥たっちゃんと同じ二年生か‥‥)

 

「あっ、私は2年の黛 薫子。よろしくね。新聞部副部長やってまーす。はい、これ名刺」

 

「あっ、どうも」

 

黛はイヴに名刺を渡す。

そして、渡された名刺を受け取るイヴ。

黛はそんな彼女の顔をジッと見る。

 

(へぇ~たっちゃんが気にかけるとあってなかなか可愛い子じゃない)

 

イヴの顔を見てそう思う黛。

 

「ではではずばりアインスさん! クラス対抗戦への意気込みを、どうぞ!」

 

ボイスレコーダーを突きだしながらイヴに迫る黛。

 

「え~と、ほどほどに頑張ります」

 

イヴは遠慮がちにそう言う。

全力を出したら惨事になるかもしれないので‥‥

 

「えー?もっといいコメントちょうだいよ~」

 

イヴのコメントが不満らしく、更に要求する黛。

 

「え~っと‥‥」

 

イヴがコメントに悩んでいると、

 

「まぁ、後は適当に捏造しておくから良いか」

 

(メディアが堂々と捏造とか言うなよ!!)

 

イヴは黛の発言に心の中でツッコム。

 

「続いて織斑君!学園に入った感想をどうぞ!」

 

今度は百秋に迫る薫子。

 

「えっと、なんというか、頑張ります」

 

「ぶーぶーアインスさんにも言ったけど、もっといいコメントちょうだいよ~!」

 

「自分、不器用ですから」

 

「うわ! 前時代的!じゃあ、こっちも適当にねつ造しておくか」

 

そんな黛が次に狙いを定めたのはセシリア。

今年の新入生で専用機持ちであり、イギリスの代表候補生なので、新聞部としては十分なネタとなるだろうと黛はそう判断してセシリアにインタビューをした。

 

「コホン。 ではまず、私がどのように代表候補生になったのか‥‥」

 

と、セシリアが言いかけたところで、

 

「あぁ~、長そうだからやっぱいいや。 写真だけちょうだい」

 

長そうだと言うとんでもない理由でインタビューを中断する黛。

 

「さ、最後までお聞きなさい!」

 

セシリアは納得がいかず叫ぶが、

 

「いいよ、適当にねつ造しておくから。 よし、織斑君に惚れちゃったことにしよう」

 

「なっ、な、ななっ‥‥」

 

黛の言葉で真っ赤になるセシリア。

 

「はいはい、とりあえず三人並んでね。 写真撮るから」

 

「えっ?」

 

意外そうな声を出すセシリア。

 

「注目の専用機持ちだからねー。三人一緒にもらうよ。あっ、手を合わせるとかいいかも」

 

「そ、そうですかそうですわね」

 

セシリアの脳内では、きっと、どうやって百秋の隣をキープするか算段を始める。

だが、

 

「私はいいです」

 

イヴは三人で一緒に写真を撮る事を拒否した。

 

「えっ!?」

 

黛はイヴの言葉を聞いてちょっと驚く。

 

「いいですよ、先輩、写りたくないって言うなら、それで」

 

「そうですわ。さっ早く撮ってください。あっ、撮った写真は後でいただけますわよね?」

 

「え、ええ、勿論よ」

 

イヴは百秋と一緒に写真に写る事が嫌で拒否して、百秋も同じ理由で、適当にあしらう。

セシリアは邪魔者が消えたが、このままモタモタしていると新たな邪魔者が来るかもしれないので、早く百秋とのツーショット写真を撮ってもらいたかった。

 

「それじゃあ撮るよー。35×51÷24は~?」

 

「74.375」

 

「‥正解」

 

百秋の答えに面白くないと言う表情でカメラのシャッターを切る黛。

ふと周りを見れば、

 

「何でお前らも入っているんだ?」

 

クラスメイトの大半が集結していた。

百秋の隣にはさり気なく箒もいる。

恐るべき行動力だ。

 

「あ、あなた達ねー!」

 

思わず叫ぶセシリアだった。

そして、パーティーは再開される。

そんな中、

 

「のほほんさん」

 

「ん?イヴイヴどうしたの?」

 

ケーキを食べていた本音にイヴは声をかける。

 

「私はもう、帰るね」

 

「えっ?でも、イヴイヴの事を祝うパーティーだよ」

 

「うーん、でも皆は、私を祝うよりもただバカ騒ぎしたいだけに見えるし、私が消えてもあの二人が居れば、十分じゃないかな?それに少し疲れちゃって‥‥」

 

イヴはクラス代表となった自分のクラス代表を祝うよりも百秋とバカ騒ぎがしたかったように見えた。

まぁ、一組の親睦会と思えば丁度いい機会だろう。

親睦会ならば、もう自分はこの場に居る必要はないだろう。

後のことは百秋とセシリアがこの場を盛り上げてくれる筈だ。

 

「あっ、うん‥分かったよ。おやすみ、イヴイヴ」

 

「うん、おやすみ、のほほんさん」

 

イヴは本音に一声かけて食堂を後にした。

 

寮に向かっている途中、イヴは待機状態となっているリンドヴルムを見る。

そう言えば、以前、山田先生が授業で‥‥

 

『ISには意識に似たようなものがあり、お互いの対話つまり一緒に過ごした時間で分かり合うというか、ええと、操縦時間に比例して、IS側も操縦者の特性を理解しようとします。それによって相互的に理解し、より性能を引き出せることになる訳です。ISは道具ではなく、あくまでパートナーとして認識してください』

 

そんな事を言っていた事を思い出した。

自分の中に獣が存在し、自分の体を乗っ取ろうとする事がある。

だが、それ以前に私と獣、その両方にいいように使われているのはリンドヴルムではないだろうか?

山田先生の言う通り、意識に似たようなものがあり、IS側も操縦者の特性を理解しようとするのであれば、リンドヴルムは私に使われるのは嫌なのかもしれない。

 

(私の能力でISのコアにアクセス出来るかな?)

 

イヴは自分の能力でISのコアにアクセスする事が出来るかもしれないと思い、寮の部屋ではなく、格納庫へと向かった。

 

格納庫についたイヴはリンドヴルムを待機状態から起動させ、イヴはさっそくISコアへのアクセスを試みた。

 

イヴがリンドヴルムへのISコアへアクセスを試みている時、格納庫のドアが開いた。

入って来たのは楯無の妹、更識簪であった。

彼女は春休み中からIS学園に入り、愛機である打鉄弐式の製作を行っていた。

そして、今日も其れをしていたのだが、生理現象が来るのは人間として当然の反応で、彼女は先程までお手洗いに言っていた。

お手洗いから戻り、また打鉄弐式の製作を続けようとした時、彼女はある光景を目撃したのだった‥‥。


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