「さて、スパルタクス。行くぞ」
「圧政者に反逆する!それほどの喜びはない!」
「ははは、確かに!」
俺は精神が昂ぶる。普段こんなことはない。テンション上がることはあってもここまで戦いに臨もうとはしない。
スカートをはためかせるながら息を吸う。
「追いついたな。おい!アルテラ!!!」
「なんだ、お前たち生きてたのか」
俺たちを一瞥すると脅威に思わなかったのか前を再度向き進む。
「行く手を阻むのなら。破壊する。破壊する。破壊する。破壊する。破壊する。破壊する」
『鬼灯くん!聖杯と一体化してる!』
「ああ、止めないとな!スパルタクスいけるか?」
「勿論だマスター。叛逆しなければならない!」
「
後ろから声が聞こえる。振り向くと、俺のサーヴァントたちが横一列に並ぶ
「マスターさん、終わったら精一杯甘いお菓子をお願いします」
「Ar」
えっちゃんはいつも通り俺にたかる。ランスロットは何置いて行ってんだこの馬鹿と言われたみたいに頭をデコピンされる。めちゃくちゃ痛いわ
「あなたが死地に向かうのならばサーヴァントの私たちを忘れてはいけないですよ。ますたぁ、今回は流石の私でも怒りますよ」
「すまない。よし!てめえら、気合い入れて行くぞ!」
「でも、マスターさん。流石に女装のままじゃ格好つかないですよ」
「うるさいなぁ。これ俺も脱ぎたいわ」
と言い。服に手をかける感じで脱ごうとする。すると
「え?脱げた?」
服が脱げた。……もしかして宝具受けたから壊れたとか……!?
「破壊する破壊する」
「おっとこんなショートコントしてる場合じゃねぇ。いくぞ!」
「Aaaaaaaaa!!!!」
ランスロットがいの一番に飛び出す。ローマ兵が持っていた剣を2つ両手に持っている。
「破壊する!」
アルテラはそれを軽く受け止めてランスロットに蹴りを入れる。そして、素早く俺の方に向かい剣を俺に向かって振り下ろす。
「はははははは!愛だ!」
しかし!スパルタクスは自分の肉体を使い止める。
「マスターさんには触れさせません!」
えっちゃんはやっぱり訴えられそうな剣でアルテラの背中を袈裟斬りにする。
「きよひー!宝具!」
「分かりました!転身火生三昧!!」
清姫が竜へと変わる。そして、スパルタクスごとアルテラは炎に包まれる。
「はははは!!この感覚素晴らしい!素晴らしいぞ!なら、私も見せよう!この叛逆を!!
スパルタクスの体が膨れ上がる。ダメージを受ければ受けるほど体が膨れ上がる。
「はぁ!!」
「Arrrrr」
アルテラとランスロットが打ち合う。しかし、剣の耐久力が無くなったのかランスロットの剣が砕けちる。
「ランスロット!!」
俺は来るときに拾ったローマ兵の剣を投げる。
「Merccc!!」
キャッチしたランスロットはまた斬りかかる。
「くっ!」
苦悶の声がアルテラから出る。
「清姫!」
「はい!」
焔を吐き、アルテラを焼く。
「破壊する!破壊する!」
どこからかそんな力が出たのかランスロット、清姫が飛ばされる。
「私は!文明を破壊しなければ!」
「させないです……!あ、お菓子切れ……」
バタッ。えっちゃんは勝手に倒れてしまった。
距離を取られる。
「命は壊さない。その文明を粉砕する。
アルテラの宝具が俺たちに向かって放たれる。ああ、ちくしょう。やっぱり駄目か。だが、足止めにはなったんじゃねえか。そう思った瞬間。
筋肉が目の前に現れる。
「ははははははははははは!!!!!私に任せてくれ!!我が愛は爆発する!!!!!!!!!」
スパルタクスはアルテラの光を受け止める。スパルタクスからは肉が焼け焦げる匂いがでる。
しかし、スパルタクスは笑っている。彼は笑いながら光を受け止める。ならば、マスターである俺も笑わなくてはいけない。
どんどんスパルタクスの体が膨れ上がる。大量のエネルギーを蓄える。
「はは!マスター令呪を使え!私に叛逆しろと!そう命じよ!」
「ああ!スパルタクス!俺に最高の叛逆を見せてくれ」
俺は手に光る令呪を全て消費する。
「全ての令呪をつかい命じる。叛逆しろ!!!」
「あはあははははははははははははははははははは!!!!!!」
そして、スパルタクスは蓄えたエネルギーを全てアルテラに向かい放出する。
光がぶつかり合う。そして、光が収まる。
「は……か……い」
アルテラが立っていた。
「そうか、残りは俺一人か」
アルテラは俺に剣を向ける。
そして、俺も残った魔力を全て振り絞り。体を強化して拳を構える。マルタ直伝の喧嘩術を見せてやる。
「こちとら、バーサーカーのマスターだ。ならばこそ、俺も狂ってお前に挑まなければいけない」
「全て、全部!!」
「よく言った!!坊主!」
「鬼灯くん!」
その時、声が聞こえた。顔を上げるとみんなだった。
そうか、俺は足止めできたんか……はは、こっからは後輩たちに任せるか。
そして、俺は意識を手放した。