これからも頑張って行きたいと思いますのでどうかよろしくお願いします。
「無事召喚も終わったみたいだから食堂にでも行こうよ。僕お腹空いたんだよ」
…ドクターはこの微妙な空気を察してそんな事を言ってくれる。だけどね、無事召喚出来てねぇから!青髭の旦那が犠牲になったの忘れないで!てかもう一回召喚したら青髭の旦那来るんじゃねぇか?
「ドクター、もう一回召喚したいから聖晶石頂戴?」
「うんいいよ。じゃあ36個セットで2,900円だよ」
「え?お金取るんですか」
「そうだよ、特異点を一回クリアする毎にタダで一回召喚できるよ。けれどそれ以外なら課金しないとダメだよ」
「……ふざけるなぁぁぁぁ!」
俺は心の底から叫んだ。しかし…
「3個でいくらですか?」
「1個120円だから360円だよ」
「これでいいですか?」
「うん毎度♪」
俺はドクターにお金を払って聖晶石を貰った。そしてまた召喚を行う!
石を砕きサークルを成形する。すると何故かサークルが1つしか出てこなかった…。なんだろう嫌な予感だなー。
光が収縮してそこにあったのは麻婆豆腐だった。ああ、俺も自分が何を言ってるのかよく分からない。だけど俺の目の前にあったのは熱々の出来たての麻婆豆腐だった。
「…ドクター、これはなんですか?」
「え、麻婆豆腐だけど。知らないの?」
「知ってるよ!知ってるけど知らないよ!何で召喚サークルから麻婆豆腐が出て来るんだよ!」
「えっと仕様?」
「仕様?じゃねぇよ!」
ドクターを久々に殴りたくなったが我慢だ…
「ねぇ鬼灯君この麻婆豆腐の色何か禍々しいんだけど…」
立香は麻婆豆腐を指差しながら言った。確かにどんだけ唐辛子を入れたんだって言うぐらい真っ赤だな…。食べ物を無駄にするのもアレだし食べてみればどんだけ辛いか分かるな。ご丁寧にレンゲもある事だし。
俺がレンゲを取ると立香は顔を真っ青にして言った。
「ほ、鬼灯君。それ本当に食べる気なの?」
「当たり前だろ?食べ物を無駄にするなって親から耳にタコが出来るくらい言われてきたからな」
そして俺はレンゲで真っ赤な麻婆豆腐を掬った。
「匂いは…うわっ唐辛子の匂い凄い。…いただきます!」
俺は麻婆豆腐を口に運んだ。
…辛い!辛い!辛い!なんだコレ!溶岩を食ったのか⁉︎うわっ口の中ぎ痛すぎる。ヤバイヤバイ…アレ?でもこの辛さの中に美味さがある…というかめっちゃ美味くねぇか。
ああレンゲが止まらねぇ!
「ん?立香どうしたそんなに見て。…食うか?」
「食うか!ち、違うの鬼灯君、私辛いのが苦手なだけで…本当に無理なんだ!」
「そうか美味いんだけどな…」
俺が麻婆豆腐をバクバクっと食ってると清姫が心配そうに
「本当に大丈夫なんですか?」
「うーん清姫ほらあーん」
「え⁉︎は、はい!あーん」
俺は食べさせた方が早いと思い麻婆豆腐を清姫の口に運んだ。麻婆豆腐を口に入れた清姫は何故か知らないが倒れてしまった…。いや本当は理由が分かってるこの麻婆豆腐が原因という事を…。サーヴァントすら気絶させる辛い麻婆豆腐か…でも俺好きだなぁこの麻婆豆腐…すげぇウメェ。
「ふー食った、食った。じゃあ気をとりなおしてとドクター!聖晶石3個くれ!」
「う、うん」
そしてまた俺は召喚した。麻婆豆腐を…
結局あの後、麻婆豆腐が大量に出て来た。またその他に黒鍵と言われる武器やライオンのぬいぐるみが出てきた。本当になんだこの召喚は!サーヴァントはゼロだった。
そして俺は持ち金が尽きた…。帰りのえっちゃんへの土産どうしよ…。
佐藤「…なぁなんだか良い匂いがしないか?」
次郎丸「確かになんか良い匂いするな」
慎二「これは泰山の麻婆の匂い!なんでこんな所に!」
カルデア職員E「お、お前ら差し入れだぞ…」
次郎丸「え、えっとこれはなんすか?」
カルデア職員E「麻婆だ、なぜか大量にある。お前らも消費しろ」
佐藤「ははは俺ら骨ですよ食えませんよ…」
カルデア職員E「だから食えよ!慎二ぃぃ!」
慎二「なんで俺ぇぇ!だから食えねぇよ!やめろ!押し付けないでくれ!ぎやぁぁぁぁ骨に染みるぅぅぅ!」
フォスル「……うわぁ。ひでぇ」