「残ったマスターは、一般人と魔力が極端に少ない木偶の坊って!終わった人類終わった…」
あの後復活した所長はDr.ロマンから現在の状況を聞かされていた。ていうか木偶の坊って…俺も傷つくときは傷つくんだよ?
「ねぇねぇ鬼灯君って魔力そんなに少ないの?」
そして純粋な同僚からの悪意の無いクリーンヒット!嘲りとかなら慣れてるいるがそんな純粋な目で俺を…。
「うん、魔力はほぼ無いよ。ぶっちゃけ立香よりない自信がある」
「そんなに!」
ははは驚いてるよ。そりゃそうか、いかにも出来ますよ的な雰囲気を醸し出していたんだから。まぁハッタリだけど…。しかし本当にこれからどうなる事やら…。
「まぁいいわ。私、朝浦とそのサーヴァント、藤丸とマシュ。心許なさすぎだけどこの時代の聖杯を回収するわよ!」
「おー!」
「そう言えば朝浦?」
「はい!何でしょうか?」
「私、貴方のサーヴァント見てないんだけど?」
「え?所長を助ける時に…あっ転んで見えてなかったんですね。そうでしたすみません」
「朝浦、私は転んでない。いいわね?そして泣いてもない。貴方は何も見ていない。いい?」
「ひっ!りょ、了解です!」
俺と違って所長は名門魔術師の家それに加え魔力も潤沢だろう。だから拳に魔力を込めるなんて無駄使いが出来るんだろう。俺がそんな事したら3分持てばいい方かな?
「で、貴方のサーヴァントを見せてちょうだい」
「分かりました」
俺はそう言ってバーサーカーの霊体化を解いた。黒いモヤがかかった甲冑のサーヴァント。目の所は赤く光っている。
「ねぇ、朝浦?」
所長の声が妙に優しい。何だろうもしかしたら、凄く良い英霊なのかな?そう思って顔を所長の方へ向けた。
所長の声が優しく感じたのは俺の気のせいだと一瞬で気がついた。所長は笑顔だがその額には血管が浮き出ていてピクピクしており目は笑っていない…。あ、これ激おこですわ。
「これってバーサーカーじゃないの?」
「ははは僕には何の事やらさっぱりですねぇ」
「ロマン、まだ通信は切ってないわよね?」
『は、はい!切っておりません!』
「貴方のことだからそのサーヴァントのクラスは分かってるんでしょう?」
『はい!バーサーカーです!朝浦君のサーヴァントはバーサーカーでございます!』
「ロマンこの野郎裏切りやがったな!」
「もしかして、もしかしてと思ってましたが、本当にバーサーカーだったとは…」
マシュちゃんは俺のサーヴァントはバーサーカーじゃないって少しは信じててくれてたんだね!
「朝浦、そこに正座しなさい…」
「え?でもここ瓦礫の上…」
「せ・い・ざ」
「了解いたしました」
俺が正座した後すぐに所長の怒鳴り声が聞こえた。
骸骨兵A「お、あいつら気を抜いてやがる襲ってやる」
骸骨兵B「へっへっへ美人ばかりじゃねぇか」
骸骨兵C「よし!行くぞ!」
所長「あんたは何やってるの!」
骸骨兵A、B、C「怖っ!やっぱ違う所行こっ!」