「ぐふっ、さ、流石に三時間座りっぱなしで話を聞くのは辛い…」
俺はジャンヌの話をぶっ続けで聞かされた。しかし意外にも話しはとても面白かった。
「いやー、まさかジャンヌにあんな趣味があったとわなー。知らなかった」
そう独り言を呟きながら俺に与えられた部屋へと戻る。最初は怖かったがあの人話てみると意外にお茶目だとよく分かった。…まぁそれでも敵同士なんだけどね。
「ただいまーっと。まぁ誰もいないんだけどねー」
「あら、生きてたのね。おかえり」
……何故こいつがいる!ジャンヌ・オルタ!
「な、お前なんでいるんだよ!」
「分かりきった事よ!貴方の邪魔をするためによ!」
「邪魔って…何すんの?」
「うっ!そ、それはえっとほら!あなたの邪魔するのよ!」
「……へー」
あ、やっぱりこいつポンコツだ。おいフランス何こんなポンコツに滅ぼされかけてんだよ。
俺はふと思いつきポケットに入ってたトランプを取り出した。何でポケットにトランプが入ってるのかは深く追求しないでもらえると助かる。
「じゃあポーカーしないか?」
「ポーカー?ふっいいわよ!」
「罰ゲームありだから」
「え⁉︎べ、別に良いわよ!勝者が敗者に命令できる罰ゲームね!」
「うんいいよ」
ふふふ親父仕込みのイカサマを披露してやろう!
「フルハウス」
「うっ、わ、ワンハンド」
うん、思ったこいつ弱い。手札が悪いと顔に出るし…何より運がない。こいつ運のステータスEじゃ無いのか?まさかイカサマを使わずに終わるとは…
「じゃあ罰ゲームだな」
「え、えっちなのは駄目よ!これでも聖処女だから!えっちなのは駄目よ!」
「はいはい性女ですねー。じゃあこれやって」
俺はそう言ってジャンヌに罰ゲームを伝える。
「ば、バカじゃないの!そんな事出来る訳ないじゃない!」
「えー、やらないのー。えー」
「やればいいんでしょ!やれば!こほん」
そしてジャンヌは自分の手を顔の前にやり
「にゃんにゃん!」
「ぷっ」
あー駄目だ耐えきれなかった。似合わねぇー。
「うーうー。も、もう一回やるわよ」
「ああいいぜ」
そしてジャンヌ・オルタは俺に一勝も出来ずに終わった。
「う、う、う何で勝てないの…」
「お前弱すぎだろ…」
「弱くないもん、強いもん私強いもん!」
あーあー。涙目だよ。それにしてもあいつら何やってるんだろうなぁ。
あっ、そう言えば通信機は取られてなかった。
「おいジャンヌ」
「何よ!罰ゲーム!いいわよ!何でもやってやるわよ!メイド、犬、猫それとも豚をやればいいの!」
「カルデアに連絡させて」
「……分かったわよ。でもここじゃ駄目ここは通信系が通じない魔術使ってるから」
そう言って俺らは屋上へと行った。
『朝浦君!朝浦君無事かい!」
「ああドクター無事だよ。少し寝不足だけど…」
『そうか!良かったよ心配してたんだ』
「ドクター、立香たちに伝えてて。俺は無事だって、後えっちゃんのお菓子代は立香が払っててくれるとありがたいって」
『ははは君らしいねうん分かったよ。でも鬼灯君のサーヴァントは今行動が制限されてる。そもそもクラスがバーサーカーだから魔力消費量は多いそして今マスターが居ない。だから戦力は半減だ』
「そうかじゃあそろそろ切るよ。じゃあまた連絡する」
『武運を願うよ』
そして通話を終えた。
Side藤丸立香
「てことは鬼灯君は無事なんだ!良かったー」
鬼灯君が攫われて2日…私は心配で眠れなかった。でも良かった。無事で本当に良かった。
「先輩、これで涙を拭いてください」
マシュは私にハンカチを渡す。うんうん出来た後輩を持って私は嬉しいよ。
「すみません立香、私のせいで…」
「いやいや!ジャンヌのせいじゃないよ!言うならば私達全員の所為なんだから!」
「そうだぜまさか捕獲するとわ思わなかったぜ」
『あ、立香ちゃん。朝浦君からメッセージがあるよ』
「え!私に!」
嬉しい!まさか私にメッセージくれるなんてこれはやっぱり運命!
「ねぇアマデウス、立香恋する乙女の顔をしてるわ!」
「そうだねマリー、とても初々しくて嫉妬しちゃうよ」
私たちを助けてくれたサーヴァントらがそう言ってる。うん!だって嬉しいから仕方ないよ!
「それでメッセージって何?」
『えっとね、えっちゃんのお菓子代出して!だって』
「…鬼灯さん、最低です」
「さすがマスターさん!私のことを考えててくれるなんて!」
「………」
「せ、先輩?」
「鬼灯君のバカーーーーーーーー!」
私の声がこだました。
骸骨兵C「…分かった、お前に肋骨を一本やろう。それで見逃してくれ」
ゾンビ「ホネ、クレルノカ?」
骸骨兵C「ああ。だからもうやめてくれ」
ゾンビ「ワカッタ」
骸骨兵C「ありがとう」
ゾンビ「ヒョウカ、カンソウ、ヨロシク」