魔力が少ないのに召喚されるのはバーサーカー   作:くれ悪

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らしくないと思いますがシリアスがあります。



消失

「じゃあ俺はそろそろ行くぜ!呼ぶときはランサーで呼んでくれると嬉しいぜ」

 

そう言ってアニキは消えてしまった。アニキ!貴方のことは忘れません!

 

「アニキーー!」

 

「鬼灯さん!クー・フーリンさん絶対に召喚しましょうね!」

 

「あ、ああ。マシュちゃん何か鼻息が荒いけど?」

 

「いえ問題ありません。むしろ絶好調です」

 

なんかツヤツヤしてるがまぁいいや。そして立香は

 

「子供は三人欲しいなぁ」

 

うん、俺は何も見ていない。同僚が何か目をぐるぐるさせてたが何も知らないぜ!

 

「無視するんじゃねえー!!」

 

後ろで声が聞こえた。確かに前回なんか男が出て来るって展開で終わったけど!

 

「うんまぁアニキが消えるって時にね?ほら邪魔されたくないでしょ?」

 

「く、まぁ良い。初めからだ。いや、まさか君たちがここまでやるとはね。計画の想定外にして、私の寛容さの許容外だ。49人目のマスター適正者と魔力ゼロのくず全く見込みが無かったから見逃してやった私の失態だよ」

 

「レフ教授!」

 

『なんだって⁉︎レフ教授だって!』

 

「ああロマニ君。君も生き残ってしまったのか、全くすぐに管制室に来てくれって言ったのに全く

 

 

 

どいつもこいつもクズばかりで吐き気が止まらないな」

 

なんだこいつは、本当にあのレフか⁉︎何故だ嫌悪感が止まらない。

 

「!先輩たち下がってくださいあれは私たちが知ってるレフ教授ではありません」

 

 

 

 

「レフ!…ああ、レフ、生きてたのね!私、大変だったのよ!良かった、あなたがいなくなったら私、これからどうやってこの先カルデアを守ればいいか分からなかった!」

 

「所長駄目です……その男は…!」

 

マシュちゃんが止めるが所長はレフの所へと一目散に駆けて行った。

 

「やぁオルガ。元気そうでなによりだ。君も大変だったようだね」

 

ああやはりだ。違和感を感じる。それは奴の目だ。目が死んでいる。

 

「ああもちろん予想外の事で頭が痛いよ。本当に予想外だよオルガ。

爆弾を君の足下に設置したのにまさか生きてるなんてな」

 

「ーーーえ?レフ?どう言うこと?」

 

「いや、生きてるは少し違うな。君はもうとっくに死んでるんだ、肉体はね」

 

「え、え、何を言ってるのレフ?」

 

「本当に笑えるよ。生前あれほど望んだレイシフト適性を死んでから取得するなんて本当笑える!」

 

「所長!そいつの話を聞いちゃダメだ!」

 

俺は所長に叫ぶが所長は全く聞いてない。

 

「だからねオルガ、君はもうカルデアに戻れない。戻った時点で消滅するんだよ!はははははははははははは!」

 

「ランスロットーーー!」

 

俺はランスロットに命じてレフを襲わせる。しかしレフは拳でランスロットを正面から殴り飛ばした。

 

「手間を掛けさせるなザコが。魔力が十分ならともかくそんな搾りかすほどの魔力で動かすサーヴァントなど恐るるにたらんわ」

 

「鬼灯さん!」

 

俺は血を吐く。どうやら限界が来たようだ。立香との魔力補給でなんとか誤魔化してたがもう駄目みたいだな。

 

「オルガ見てごらん!君の宝物だよ〜」

 

そしてレフが指を鳴らすと時空が歪みそこには赤く燃え盛るカルデアスがあった。

 

「……何よこれ」

 

「人類の生存を示す青色は一片もない。あるのは燃え盛る赤色(せきしょく)だけだ!ああそうだいい事を思い付いた」

 

「なっ……体が、宙に引っ張られて」

 

所長の体がふわりと浮かぶ

 

「え、何これ怖い怖いよ」

 

立香は自分の体を両手で包み震えてる。

 

「最後に君の望みを叶えてあげるよ。君の宝物に触れさせてあげよう。ああ礼には及ばないよ。単なる親切心だ」

 

「やめて?カルデアスよ?高密度の情報体よ?そんな事したら…」

 

「ブラックホール、いや太陽か…うんそうだ君は消滅するだろう。無限の地獄を楽しみたまえ。では行きたまえ」

 

レフが手を動かすと所長の体も動く。

 

「いや!いや、いや、助けて!誰か助けて!わた、私こんなところで死にたくない!

だってまだ褒められてない!誰も、私を認めてくれてないじゃない!

どうして⁉︎どうしてこんなことばかりなの!誰か私を認めて!私を褒めて!朝浦!藤丸!マシュ!助けて!

 

いや、いや、いや、死にたくない死にたくないよ!」

 

「しょ、所長!」

 

駄目だ魔力が切れて碌に言葉が出せない!動けよ!動け!せめてせめて口だけでも少しでも声を出させてくれ!

 

俺の願いもむなしく俺の口から言葉が出ることは無かった。しかしそこで立香が

 

「所長は良くやったよ!私は所長がいたおかげで生き残れたの!所長!私たちが所長を認めるよ!!」

 

ああ立香、君は俺が言いたい事を言ってくれた。

 

「あ、ありがとう」

 

そう言って所長はカルデアスの中へ沈んでいった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 




骸骨兵A「あんたは良くやったよ!」

骸骨兵B「あんたは頑張ったよ!」

骸骨兵C「あんたは最高だよ!」

骸骨兵D「評価、感想よろしくお願いします」


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