翌日朝のホームルームにはシャルの姿が無かった。『先に行ってて』と言って食堂で別れた。ライは何をするか分かったがあえて口出しせず見送った。問題はその後の女子達の反応だが、それは手を打っているので大丈夫なはずだ。
シャル以外にもラウラの姿も見えないが、彼女の事は千冬に任せているので気にしなかった。
「み、皆さん、おはようございます・・・」
教室に入って来た真耶はふらふらしている一夏と女子達は頭に?が浮かんだが、この後の展開を言っているライは心の中で『すいません』と謝った。
「蒼月君、何を考えているか分かりませんが、私を子ども扱いしようとしている事は分かりますよ。先生怒ります。はぁ・・・」
真耶の言葉にライはもう一度心の中で謝った。
「今日はですね・・・皆さんに転校生を紹介します。転校生といいますか、既に紹介は済んでいるといいますか、ええと・・・」
ライとカレン以外のクラスメイトは転校生というワードで騒がしくなる。それもその筈既に今月はライを含め3人も転校生が来ているのに、更に来るのだから。
「じゃあ、入って下さい」
「失礼します」
聞き覚えのある声にクラスメイト達は『え?』と思った。
「シャルロット・デュノアです。皆さん改めてよろしくお願いします」
ぺこり、スカート姿のシャルが礼をする。ライとカレン以外のクラス全員がぽかんとしたまま、これはどうもご丁寧にとばかりにぺこりと頭を下げ返す。
「ええと、デュノア君はデュノアさんでした。という事です。はぁぁ・・・また寮の部屋割りを組み立てなおす作業がはじまります・・・」
真耶の憂いはこの事だった。
「え?デュノア君って女・・・?」
「おかしいと思った!美少年じゃなくて美少女だったわけね」
「って、蒼月さん同室だから知らないってことは・・・」
「ちょっと待って!昨日って確か、男子が大浴場使ったわよね!?」
ザワザワザワッ!教室が一斉に喧騒に包まれ、あっという間に溢れかえる。
バシーン!教室のドアが蹴破られたかのような勢いで開く。
「一夏ぁっ!!」
怒り心頭の鈴が入って来た。
「ま、待て鈴!俺だってさっき知ったばかりで・・・」
「死ね!!!」
ISアーマー展開、それと同時に両肩の衝撃砲がフルパワーで解放される。
ズドドドドオンッ!
「ふーっ、ふーっ、ふーっ!」
怒りの余り肩で息をしている鈴がいる。
そして一夏は無事だ。
間一髪で一夏と鈴の間に割って入ったのはラウラだった。ラウラはレーゲンを纏っている。衝撃砲をAICで相殺したのだ。
「助かったぜ、サンキュ。・・・って言うかお前のISもう直ったのか?すげえな」
一夏は礼を言い、ラウラの機体が直っている事に気付いた。
「・・・コアは辛うじて無事だったからな。予備パーツと簪の協力で組みなおした」
そうラウラが目を覚ました時ライが自分達のせいで、シュヴァルツェア・レーゲンを傷つけたから修理しようと思ったが、ライとカレンには修理する腕はないので、代わりに簪に依頼した。簪はライの頼みを快く受けて、千冬を通して簪を紹介したのだ。
「へーそうなん・・・むぐっ!?」
いきなりラウラは一夏の胸倉を掴み、一夏の唇を奪ったのだ。
「お、お前を私の嫁にする!決定事項だ!異論は認めん!」
「嫁?婿じゃなくって?」
一夏は驚きの余り、冷静なツッコミがでてしまった。
「日本では気に入った相手を『嫁にする』と言うのが一般的な習わしだと聞いた。故にお前を私の嫁にする」
「あ、あっ、あ・・・!」
ラウラの行為を見て、パクパクと口を動かして、声にならない声をあげている鈴。
「アンタねええええっ!!!」
ジャキン!再び砲撃砲が開く。
「鈴そこまでだよ」
ライは再び衝撃砲を撃ちそうな鈴の前に立った。
「ライ邪魔よ!!一夏を撃てないじゃない!!」
「鈴。シャルの事は本当に一夏は無関係だ。シャルの事を知っていたのは僕とカレンだけだから」
「・・・本当なんでしょうね?」
ライの言葉を聞き鋭い目のまま一夏に聞いた。
「本当だって!シャルルが女だったて今知ったんだから!!」
一夏は潔白だと主張した。
「そう」
鈴はどうにか怒りを鎮めようとしたが、先程の唇を奪われたシーンで再燃し始めたが、またもラウラの一言で沈黙する。
「兄上も申し訳ありませんでした。教官から簪の紹介は兄上からだと聞いています。ありがとうございました」
ラウラがライに向かって言った。
『『『あ、兄上ぇええええ!?』』』
いきなりの兄呼びにクラスメイト達は驚いた。
「ちょっとまって!?どう解釈したら僕が兄になるの!!?」
「日本では頼れる年上男性の事を兄と呼ぶ事が一般的な習わしだと聞きました」
流石に兄呼びされるとは思っておらず、ライも珍しく狼狽えた。その理由を聞くと一夏の事を嫁呼びした理由と同じような事を言った。
『速報です』
カオスになった教室に急にテレビがついた。
『先程、女性権利団体の三大幹部イリス・フィアス氏が警察に出頭してきました。イリス氏は女性権利団体の不正を発表。警察が事実確認と捜査をした結果本当であると警察は発表しました。女性権利団体は解体。女性権利団体の代わりに国連がこれから事にあたるそうです。それに伴い女性権利団体が勝手に作り上げた法律も廃止され、今後は国連の決議で世界を動かしていくとの事です。また詳しい情報が入り次第お知らせします』
衝撃的なニュースでクラスメイトは勿論、鈴も先程の事を忘れる程の衝撃を受けた。
某所
「流石です、我が狂王」
薄暗い部屋に蒼い神官服を着た女性が掛けられているライの写真の前に跪いて言った。
「貴方達もこれで分かったでしょ?この世界を統べるのは我が狂王しかいないと」
女性の背後には蒼のローブを纏った人物が五人立っていた。
「彼が教主
「様をつけないとアル。
「思い出させないでくれよフィル・・・」
「「あはは!あの時は笑ったね」」
「そこ角鹿兄妹笑わない!!」
5人のローブを纏った者達はワイワイと騒ぎ始めた。
スパンッ!
「「「「「!!?」」」」」
鞭の音で5人は
「貴方達ねぇ・・・私は我が狂王こそこの世界の王に相応しいか聞いてるのに、何くだらないことを話してるのかしら?」
光りのない目で5人に言う
「「「「「も、申し訳ございません」」」」」
5人は一斉に土下座して謝った。
「次はありませんよ。ユウ、例の件は?」
「はい。
「結構です。明日の会談には私と
「「「はい」」」
「思考、行動、停止。えげつないですね・・・」
「我が狂王の為の布陣ですからね、手は抜きません。本当ならガルヴァも連れて行きたかったのですが・・・」
「現在資質者確保の為、世界各国を回っていますからね」
「『鑑定』のギアス。まさかギアスの素質さえも見えるとは嬉しい誤算ですが、それ故彼の負担が大きいですけども。マギ、ガルヴァに連絡を取り一週間休むように伝えなさい」
「よろしいのですか?資質者確保は急務だったのでは?」
「急ぎは禁物です。
「それは私から。7月にハワイ沖で試験運用するとのことです。それと同時期にIS学園1年は
フィルの報告に
「ナイスですよフィル。ガルヴァの休暇が終わり次第ハワイに向かいますよ」
「狂王陛下と接触ですか?」
「今はまだ接触の時ではありません。我々が公になる時こそ、革命の時です」
革命の時と聞き全員が口角を上げた。
「我等が狂王の為に!!」
「「「「「我等が狂王の為に!!」」」」」
ライとのカップリングで好きな組み合わせは?ライカレは殿堂入りの為除外
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ライ×ナナリー
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ライ×C.C.
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ライ×シャリー
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ライ×ミレイ
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ライ×神楽耶
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ライ×千葉
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ライ×ユーフェミア
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ライ×コーネリア
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ライ×ヴィレッタ
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ライ×天子
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ライ×ノネット
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ライ×アーニャ
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ライ×モニカ