黒の騎士団の双璧が行くIS世界   作:マスターM

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告白

『トーナメントは事故により中止となりました。ただし、今後の個人データ指標と関係する為、全ての一回戦は行います。場所と日時の変更は各自個人端末で確認の上ー』

ピ、と誰かが学食のテレビを消す。

 

「・・・優勝・・・チャンス・・・消え・・・」

 

「交際・・・無効・・・」

 

「略奪愛・・・」

 

「・・・うわあああああんっ!」

女子一同がひどく落胆し、バタバタと数十名が泣きながら走り去っていた。

実は女子達の間でこのトーナメントに優勝すれば男子3名の内誰かと付き合えると噂が流れていたので、それで女子達は落ち込んだ。もっともっとライとカレンの戦いを見て2人の対決が楽しみになっていたが、やっぱり少しでも可能性があったチャンスが無くなったのでショックをうけていた。

 

「そう言えばカレン、ライはどこ行ったんだ?」

 

「ライなら学園長室に行ってるわ。あの黒いISの事を話してると思うわ」

 

「ライだけ?俺達は行かなくって良かったのか?」

 

「一夏達は試合からの連戦だったからじゃないかな。ライから聞いたんだけど、緊急時は専用機組含む生徒の指揮権を学園長から託されたみたいだから、事後報告も兼ねてると思うわ」

一夏がライがいない事に疑問に思い、カレンに聞くと事後報告の為に学園長室に行っている事と、緊急時の指揮権の事を聞かせれた。

 

「「え?そうなの?」」

 

「このトーナメントが終わったら通達つるって言ってたわ。最もアリーナの扉がロックされた時真っ先に指示をだして、会長含む皆が従ったから無意識で反応してたんじゃないかな」

 

「確かに、ライのいう事はなんか従ってしまうんだよな~。ライの声には言霊が宿ってるみたいに感じるんだよな」

一夏の言葉にカレンはある意味あってるなと思った。

 

「そう言えば箒。先月の約束だがー」

女子が去った後に、一人呆然と立ち尽くしていた箒に一夏は声をかけた。

 

「付き合ってもいいぞ」

 

「ーーーーーーーなに?」

 

「だから付き合ってもいいって・・・」

 

「ほ、本当か!?な、何故だり、理由を聞こうではないか・・・」

 

「そりゃ幼馴染の頼みだからな付き合うさ。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

買い物くらい」

びきぃっ!と箒の表情が強張る。

 

「そんなことだろうと思ったわ!」

どげしっ!!!

腰のひねりを加えた正拳が炸裂し、追撃にみぞおちにつま先がささる。

 

「ぐ、ぐ、ぐっ・・・」

 

「一夏って、わざとやってるんじゃないかって思う時があるよね」

 

「あれは箒が可哀そうだわ」

崩れ落ちた一夏にシャルとカレンはそう言った。

 

暫くすると山田先生が本日から大浴場使用が解禁と聞き、一夏な喜んだが、シャルは男装している為喜べなかった。

するとシャルの携帯にライから連絡が来た。

 

『デュノア社の事で話がある。一夏といたらうまく誤魔化して生徒会室に来て』

 

「一夏ごめん。少しライに話があるから先に入ってて」

 

「わかった。ライに会うんだったら大浴場の事伝えてくれ」

 

「うん」

一夏が大浴場に向かったのを確認してから、シャルとカレンは生徒会室に向かった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

コンコン

「シャルル・デュノアと」

 

「紅月カレンです」

ノックをして2人が言うと、ライが扉を開けた。

 

「待ってたよ。さあ入って」

生徒会室にはライと楯無だけいた。

 

「あれ?ライと会長だけ?織斑先生は?」

 

「織斑先生は学園長とまだ話があるみたいだから、僕と会長だけ戻って来たんだ。さて、本題に入るけど」

 

「う、うん」

 

「話し合いは無事終わり、反社長派は自首し、女性権利団体は不正を公表すると約束したよ」

ライの話は到底信じられる事ではない。ダダの学生が大企業と世界を牛耳っている女性権利団体にそんな約束取り付ける事はまず不可能だが、ライの背後にはISの生みの親の篠ノ之束がいる事をシャルは知っている為、不可能ではないと思った。そして自由を手に入れた事を理解し涙を流した。

 

「これで、僕は僕は、自由なんだね」

 

「ああ。これでシャルは自由だ」

 

「ありがとう。ありがとう!!」

ライは優しくシャルの頭を撫ぜた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「ふーこんな大きなお風呂は、ナリタ攻防戦の後の慰安旅行ぶりだな」

あの後シャルから大浴場が使えると聞き、ライは着替えを持って風呂に入りに来た。シャルはどうするかと聞くと、明日から何時でも入れるからと言いライを見送った。

ライは入りながらナリタ攻防戦後に行った慰安旅行を思い出していた。

ライも日本人としての血も流れている為、風呂や温泉はやはりココロオドルのだ。

 

カラカラカラ・・・

(・・・?気のせいかな。今脱衣所の扉が開く音が聞こえたような・・・)

しかし久しぶりの大きな風呂って事でボーっとしていた為幻聴だと思った。

 

「お、お邪魔します・・・」

 

「!?」

ぴたぴたと足跡が聞こえ、遂にはハッキリと声が聞こえた事にライは驚き、咄嗟に声がした方を向いた。

そこにはタオルを体に当てたシャルがいた。

 

「え、ちょ、ええっ!?」

 

「あ、あんまり見ないで。ライのえっち・・・」

 

「ご、ごめん!」

ライは咄嗟に謝り顔を背けた。

 

「ど、どうしたの?今日は入らなかったんじゃないの?」

 

「やっぱり、そのお風呂に入ろうかなって、め、迷惑なら上がるよ?」

 

「い、いや、上がるなら僕が上がるよ。もう堪能したし」

 

「ま、待って!」

ライが上がろうとしたら、急に大声で呼び止められ動きを止めた。

 

「そ、その話しがあるんだ。大事な事だからライにも聞いてほしいの」

 

「わ、わかった」

ライはシャルに背中を向け、耳だけを傾けた。

 

「ライのおかげで僕は、自分を偽らなくってよくなったよ。本当に感謝してもしきれないよ」

 

「友達なんだ、最大限には協力するさ」

 

「普通は大企業や女性権利団体に売らないよ?ライってどこか抜けてるよね。・・・そこが魅力的なんだけどね」

 

「え?最後何て言ったの?」

 

「何でもないよ」

そう言いシャルはぴとっ・・・とライの背中に手を触れた。

 

「シャルー」

 

「ライのおかげで、僕はここにいていいと思えるんだ。ライは僕の王子様だよ」

 

「僕はそんな大層な・・・」

ライの声を遮るようにシャルは口を開いた。

 

「僕。私シャルロット・デュノアは蒼月ライの事が好きです」

 

「シャル・・・。気持ちは嬉しいけど僕には・・・」

 

「分かってる。ライにはカレンがいるって事はわかってるよ。でも僕はもう自分を偽りたくないんだ。それにカレンには言ったから」

 

「はい?」

ライは話が見えず首を傾けた。

 

「宣戦布告。絶対に負けないって言って来た。カレンは受けて立つって言ってたよ」

 

「えーとつまり?」

 

「ライ覚悟してよね。僕はもう止まらないから」

そう言うと湯船から上がって脱衣所に消えって行った。

ライは理解が追い付かず、時間ギリギリまで湯船に浸かっていた。

ライとのカップリングで好きな組み合わせは?ライカレは殿堂入りの為除外

  • ライ×ナナリー
  • ライ×C.C.
  • ライ×シャリー
  • ライ×ミレイ
  • ライ×神楽耶
  • ライ×千葉
  • ライ×ユーフェミア
  • ライ×コーネリア
  • ライ×ヴィレッタ
  • ライ×天子
  • ライ×ノネット
  • ライ×アーニャ
  • ライ×モニカ

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