落第騎士の英雄譚 破軍剣客浪漫譚「本編完結」 作:どこかのシャルロッ党
1日お早いですが!
今回は要望がありまして七夕の特別話を書きます!
この話はアソロジーとかそういう類いだと
思ってくださいw
本編とは関係ありません。
7月7日―――それは七夕の日。年に一度だけ
彦星と織姫が会う事を許された特別な日。
恋人達の日でもある。そして破軍学園の
グラウンドの片隅では翔真と一輝達が
ある事を行っていた。
「皆書けたか?」
「僕はもう終わったよ」
「私達もいいわよ」
翔真、一輝、ステラ、さらに明日菜やシャルロット、
加々美、珠雫、アリスは短冊に願い事を書いていた。
「明日菜やシャルはどんな願い事を書いたんだ?」
翔真が尋ねると、最初にシャルロットが
口を開いた。
「ボクはこのままショウマとずっと
仲良くいられますようにって書いたよ。明日菜は?」
「私はね、翔真君のスケベが直りますようにって
書いたんだ!でも・・・無理な願いだよね」
「うん。翔真のスケベが直る確率は・・・ゼロだよ」
「はぁ~、二人が可哀想そう」
翔真のスケベが度を超えているぐらい
把握している明日菜とシャルロットだが
願いではどうにもならない。ステラは
心の底から二人に同意する。
「大体、翔真君はエッチすぎだよ。でも
肝心の所ではチキンだよね?」
「甲斐性なしのロクデナシ」
「そうね・・・そこにバカとクズを足してもいいよ」
「あははは・・どんまい翔真」
二人にボロカスに言われているが、これも
自業自得。翔真がスケベなばっかりにこの始末。
一輝は苦笑いするしかない。
「こほん!んで、加々美はなんて書いたんだ」
「聞きたいですか!?翔真先輩ッ!」
「やっぱりいいよ」
「じゃあ言いますね~」
翔真のボケをスルーして加々美は短冊に
書いた『絶対に大スクープを取る!』という
願い事を見せる。
「加々美さんらしいね。えと、珠雫は
なんて書いたのかな?」
「はいお兄様」
元気よく返答する妹の珠雫。そして
短冊を一輝に見せる。
「えーと・・・」
短冊を見た途端、一輝は黙った。
「どうしたのイッキ?」
ステラはそう言うと短冊を見る。そこには――
『お兄様と素敵な家庭が築けますように。
あと、デブいらないまじで。』と書かれていた。
「ねぇシズク・・・」
「はい、なんですかステラさん?」
「このデブって誰の事かしらねぇ?」
明らかに不穏な空気。ステラは次第に
炎のオーラを纏う。そんな彼女を見て珠雫は
ニヤリと笑う。
「決まってるじゃないですか。ステラさんですよ?」
この発言。ステラは殺気を散らす。
「ちょっとこっち来なさい。焼き尽くしてあげるわ」
「フフフッ・・・私を舐めたら痛い目を見ますよ?」
二人は某スクライドの如く、今にも喧嘩を
開始しようとしていた。
「あの二人はさておき・・・アリスは?」
「わたし?わたしはこ・れ・よ♪」
アリスの短冊には『究極の美しさ』とだけ
書かれていた。やはり身も心も乙女なアリスは
美を追求するのだ。外見は乙女ではないが。
「そんで、一輝は?」
「僕かい?僕はこのままステラとずっと
一緒にいられますようにって書いた」
「ヒュー!やるな一輝」
しれっとイケメンスマイルでそう告げた一輝。
これを聞いたステラは顔が真っ赤だ。
「そう言えば翔真はなんて書いたの?」
「気になる!気になる!」
「まさかエッチな願い事じゃないよね?」
シャルロットがジト目で睨む。だがそんな事
お構い無しに翔真は短冊を皆に見せる。
ー皆と仲良く、そして平和に暮らせますようにー
翔真は皆の短冊を笹に吊るした。皆の願いを
叶えるように無数の流れ星がながれてゆく。