この素晴らしいキャンセルに祝福を!   作:三十面相

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今回も駄文ですが、温かい目で見ていただけると、幸いです。


機動要塞デストロイヤー

 翌日。

 

 俺は目覚めの良い朝を迎えていた。そして、今日は俺の番だ。サキュバス淫夢サービスを今日は俺がやる! 

 フフフ、楽しみだなぁ、やっぱり男ってのは、こういうのをしっかりとしないとなぁ。うん。異世界ってやっぱり最高だぜい!!! 

 

 そう、そんな事を思っていた、昼下がりの午後だった。ちなみに俺ってやつは仕事が無い日はというか、仕事をしない日はもっぱら、昼過ぎまで寝てる事が多い気がする。

 というか多いな。そんなこんなで、俺が起きてから、すぐだった。本当に突然の事だった。

 

『デストロイヤー警報、デストロイヤー警報! 住人の皆様はただちに避難してください!! 冒険者は装備を整え、冒険者ギルドへ!!』

 

 デストロイヤー……? なんだ、デストロイヤーってそういえば、前にギルドのクエスト募集にそんなのあったな……。んー……。

 なんて心の中で唸っていると。

 

「何してるの! リュウト、逃げるわよ! デストロイヤーよ! デストロイヤー!!」

「……あのさ、そのデストロイヤーって言うのが、いまいちわからんのよ、俺は」

「デストロイヤーとは暴走した古代兵器だ。そいつが通った後は草も木も残らないとされている」

 

 暴走した古代兵器、どっかの爆裂狂が聞いたら喜びそうな、感じだな。まぁ、そのどっかの爆裂狂も今回ばかりは逃げる準備をしているみてぇだが……。

 

「そうか、それが接近してるって訳ね……。つまり、この街が今にも終わりそうだと」

「いってみれば、そうね! ほら、早く逃げるわよ!!」

「……」

 

 ちょっと待て……つまりそれはあれなのか……凄く不味い事態に陥ってるって訳か……俺は一も二もなく。

 

「とりあえず、冒険者ギルドに行くか」

「当たり前だ! この屋敷を苦労して手に入れたんだぞ!! 絶対に壊させてやるもんかぁぁぁ」

 

(そう、当たり前だ。俺だって、簡単にはこの街を手放したくないぞ、まだ淫夢サービスもしてもらってないし!!)

 

 そうして、俺達五人は冒険者ギルドへと足を運ぶ、当然なのだが、アクアは渋った。

 逃げようとしてたからな、コイツは。まあ、最悪、俺には『フルキャンセル』がある訳だし、ぶっ壊そうと思えば、ぶっ壊せるだろう、……多分だけど。

 

「さて、どうするかぁ……」

 

 ギルドの雰囲気はまさに世界の終わりクラスにまでに、落ち込んでいた。それはもう、ダメだねって言えるぐらいに、だ。

 

「おい、カズマ、何かいい手はねぇのか、正直、俺のチートも相手が相手だから、効くのか怖いところがあるぞ」

「んー……そうだ。アクア!」

「な、何?」

 

 と、突然自分に矛先が向いて、驚いているアクア。

 

「お前なら、結界を破れるんじゃないか?」

「んー……まぁ、できない事もないかもしれないけど……」

「何!? そうなのか!!」

 

 冒険者ギルドの雰囲気が一気に明るくなった。希望が見えてきたな……さてと、次は火力か……まぁ、火力なら問題ないヤツが居る。そう、アイツだ。

 

「めぐみん! 今回はお前の爆裂魔法が最高に活躍するぞ!!」

 

 とカズマは言ったのだが、めぐみんはどうも、自信なさげに。

 

「で、ですが、さすがに一発の爆裂魔法では無理かもしれません……」

 

 そう言ったら、人ゴミを掻き分けて、ウィズがやってきた。冒険者ギルドがもっと明るくなった。用意はできた。この三人が、俺達の最終防衛ラインだろう。さてと、一丁やりますか!

 

 

 緊急クエスト この街をデストロイヤーから守りきれ!

 

 

 さてと、今回は一段と大変になりそうだ。まずは、砦を固める所から始める。やはりと言うべきか、仕事は早い。

 本職はやはり違うのか。そうして、様々な仕事がみんな一致団結させた。やはり、目的があると人間ってのは真っ直ぐに進めるもんだな。と素直に感心してしまった。

 

 というかどんだけ上からなんだ、俺は。まぁいい。それはそうと、ダクネスが今日は妙に張り切ってたな。なんでだ? と言っても、何かできる訳でもない気がするけど。

 まあとりあえず、あとはアクアが結界を消して、めぐみん、ウィズが爆裂魔法を撃って、止めれば、それでもうこの仕事は終了だろう。

 

 俺の出番は今回は無いだろう。というか無いと困る。さすがに俺は今回、ロクな活躍できないぞ。あ、いや待てよ……。俺は一度、めぐみん達の居る方へと、行き。

 

「おい、めぐみん、聞きたい事があんだけ……ど……」

「だ、だ、大丈夫、わ、わ、私は強い……強い。わ、我が爆裂は、さ、さ、最強」

「わぁ、ヤバイ、とても話を聞ける雰囲気じゃなあい」

 

 仕方ない。ここはカズマにでも任せて――あれ、動かないぞー。なんだー、なぜ裾を掴むんだ、めぐみんさーん、放せぇ。

 

「どうした」

「だ、大丈夫ですよね、我が爆裂魔法が勝ちますよね。ね?」

「んー。まあ、大丈夫だろうぜ、うん。大丈夫」

 

 投げやりであるが、ここで気の利いた台詞など思い浮かばない。怖いねぇ、緊張してんのかな、俺も。

 そんな訳で、少しだけ、落ち着きを取り戻しためぐみんに。爆裂魔法の射程を聞くと、大分長いようで、結構な距離だ。うむ、それなら俺のフルキャンセルの射的距離だな。

 あれって結構使い勝手悪いんだよな。実際、射程なんて、俺から三十メートル程しか無いし。仕方ないのか? だが、一つだけ言える事がある!

 

 今日は最大級に嫌な予感がする!! なんか、こう言い表せないぐらいの!! どうせ当たるんだ! それぐらいに立ち向ってやる!! 死んだら死んだで、また生き返るしな!! 

 死体させ損失してなければ!! 大丈夫だ。俺にはチートがある。それでぶった切ってやる。デストロイヤーなんかが目じゃないぐらいに粉々に破壊してやるぜっ!!!

 

 そんなやる気十分な意気込みをしていたら、ついに、ついに、ついにぃ!! デストロイヤーが登場した。ゆっくりと、だが確実に俺達の街へと進行を進めている。

 

 くっそぉ!! 誰だ、あんなダメな古代兵器を作り出したバカは! なんか、冬将軍と同じ臭いがするぞ!! あれだろ、絶対にあれだろ!! 日本人だよ、だってあの感じ、日本人考えそうだし!! 

 

「……さてと、ちょっとばかり、緊張してきたぞ」

「……だ、だ、だ、だ、だ、だいじょうぶ……わ、わ、わ、わ、わ我は……最強」

「うおおおおお!!? 大丈夫なのかぁぁぁぁ!!? ウィズ!! お前の方は…………」

 

 なんか、向こうで必死に大丈夫なんでしょうね! って言ってるアクアが居る。

 

 あの感じはそう、結構不安だ。不安要素が強いぞー? どうしたら良い。でも、大丈夫だ!

 コイツらは本番に強いか弱いかは知らないが、今までしぶとく生き残ってきたヤツら。そう簡単に負けるはずがないし、こんな状況だ。なんとかできるはずだぞ。

 

 とそうしてると、カズマがやってきた。

 

「大丈夫か! めぐみん」

 

 と一応、心配してるようだ。そこには自分の心配も混ざってるのか? よくわからんが。

 

「だ、だ、だ、だ、だいじょうび」

「うん。大丈夫じゃない、全然」

 

 俺が乾いた笑みで言った。カズマもこれではマズいという事で、いろいろと慰め? 応援? というか、そんなのをしている。

 目の前のデストロイヤーは刻一刻と迫ってきている。さてと、そろそろ本格的に逃げたい気分が満載な俺ですが……やっぱりやめる訳にはいかねぇよな。

 

 ……スーハー……さてと、心機一転だ。俺だって、簡単には負けないんだ。俺はそのまま下に降りて、この結果を見る事にした。

 そうして、そろそろ、その時が来た。まず手始めにアクアが。

 

「『セイクリッド・ブレイクスペル』ッッ!!!」

 

 おお!! なんか、興奮してきたぞ。なんだろう、なんかできそうだ!!!

 

「……いけぇぇぇぇぇぇぇ!!!!」

 

 俺はいつの間にか、腕を高く上げて、叫んでいた。凄まじい力を間近で見ると、やはり興奮するものだ! 

 そうして、アクアの魔法がしばらくデストロイヤーの結界と拮抗している。そうして、もっと強く、強く、強く! やった! 結界を破壊した。

 

「「今だぁぁぁぁぁ!!!」」

 

 カズマと俺がほぼ同時に叫ぶ。だが、めぐみんはまだ緊張しているようで、そこでカズマが。

「お前の爆裂愛はそんなものなのかッ!!!」

 

 と怒鳴りつけていた。それを聞いためぐみんの瞳は真っ赤に光りだした。

 

「私に名前をバカにするより、言ったらいけない事を言いましたね……!!」

 

 やる気は十分!! そうして、めぐみんとウィズが、同時に。

 

「「『エクスプロージョン』ッッ!!!」」

 

 凄まじい轟音と爆焔がまさにすべてを飲み込んだッ! そうすべてだ。アクアが結界を破壊し、ウィズとめぐみんが爆裂魔法を撃ち込んだ! ここまでやったんだ。

 ここまでやったからこそ、きっとこれで勝てるはずだ!! 爆裂魔法の力は凄まじく、しばらくデストロイヤーが見えなくなる程の土煙に撒かれた。

 

 これは終わったな。当然のように全員が息を呑んで見ている。当然、俺もだ。

 

「……と、まった……」

 

 誰かが、そうポロッと零した。その一言でまるで決壊したかのように、全員が叫びだし、みんなが安心感を得ただろう。そう、俺達はデストロイヤーを止める事ができたのだ!!! やったぁぁぁあああッッ!!! 

 

 

 

 

―――――

 

 

 

 

 デストロイヤー戦はとりあえず幕を閉じた? いや、まだだよな。そうか、そういえば、まだ爆発する危険性を伴ってたな、くっそ。とりあえず行くぜ!! 

 

 俺はデストロイヤーに向かって走る。というか俺が完全に止まった事を確認する前にダクネス、突撃していったよな、何あの子、死にたがりの願望でもあるのか。

 いつか本当に死にそうで怖いわ。いくら硬かろうが、死ぬ時は一瞬だからな。

 

 そうして、俺達が中を駆け回っていると、あとから他の連中も続いてくる。俺達は必死にやっていると、おそらく搭乗員と思しき、骸骨がそこには居た。

 俺はちょっと不気味さを感じたが、アクアによると、この骸骨は既に成仏しているらしい。その骸骨の手元にあった日記を手にとって読んでみた。

 

 中身は日本語で書いてあった。つまりは、俺やカズマ、ミカガミと同じって事だ。

 

 俺は日記を読んでみた。粗方の内容はこうだ。

 

『○月×日 お偉いさんが無茶な要求をしてきた、たったこれだけの予算で機動兵器を作れとか、無茶すぎるだろ。絶対に無理だよ。だから、伝説の鉱石コロナタイトでも持ってこい! って言ってやった。言ってやったぞ、ひゃっほー!』

 

 

『○月×日 なんか、只今暴走中。国が滅んだ。やっべー! 国滅んだよ! やっべぇー! でもなんか、スカッとした。満足だ。よし決めた。ここで余生を暮らそう。だって降りられないしな、止められないし。これ、作ったやつ絶対にバカだろ! あ、これ作った責任者が俺でした』

 

 

 とこんな内容だった。俺は心の中でこう言った。なめんなっ!!! おそらくウィズとアクア以外はこう思っただろう。なるほど、そりゃ未練もないだろうな……。俺はそんな事を心の中で呟いた。

 

 

 

 

―――――

 

 

 

 

「それで、これがそのコロナタイトか」

 

 俺は忌々しくそれを見る。なんつーふざけた結果でできた産物だ。コイツはぁ!! 俺は文句しかでてこなかった。

 

「さてと、それで、どうしたら良いんだ? つか、こんな時こそ、女神パワーでなんとかできねぇのかよ、アクア」

「何よ、その身勝手な妄想! ウィズ! アンタこそ、どうにかできないの?」

「えぇ! えっと……テレポートが使えれば、良いのですが、もう魔力が残り僅かで」

「カズマ、アンタ、ウィズに魔力分けなさいよ」

「えっ!? いや、こういうのはリュウトの方が適任だと、思うんだが?」

 

 と俺の方を見てくる。ふむ、まあ問題は無いな。ただ、倒れるかもしれないけど。

 

「まぁいいが、俺はそこまで魔力自体は高くねぇぞ。生命力はあるけど……まぁ、いいや。ウィズちゃちゃっと吸ってくれ」

「すみません。『ドレインタッチ』」

 

 そうやって、俺は首をそっと触れられ、どんどん魔力が吸われていく。う、あぁ、いい感じ……。あぁ、俺の体から体力が吸われていく、あぁ! やばい、この感じ、前にも体験した事がある気がするけど、思い出せないけど、あぁ!! 

 

 と俺の体から吸い取られていく。

 

「ちょ、ちょっと!! ウィズ!! リュウトさんが干物になっちゃう!!」

「あ、す、すみません! リュウトさん!」

「い、いいんだ……ウィズ……うぐっ……ちょっと気分が悪くなってきた」

「す、すみません!! 加減ができなくて!」

 

 そうして、コロナタイトをテレポートさせようとしたのだが……。

 

「あ、あの、すぐにテレポートさせるなら、場所が制限されまして、なんでもテレポートならすぐにでも、できるのですが……下手したら、人の多い所に飛ばされるかもしれませんので……」

 

 そんな事を言ってる間にも、コロナタイトは白く輝きだす。怖い怖い怖い。ここで死んだら、おしまいだぞ。破片どころか、塵一つ残りはしないだろう。

 

「だ、大丈夫だー。カ、カズマの運ならば、きっとできるー。今こそ、カズマの運をー……」

 

 と俺は枯れた声で言った。もう体力が限界に近い……ド、ドレインタッチ。きょ、強力だ……。

 

「あぁ、俺は結構、運がいいみたいだぜ」

 そうして、なんでもテレポートを実行し、コロナタイトはやっと消え去った。

「……ふぅ、よ、よかった……」

 

 そうして、俺達は一度、外へと戻る。もう既に夕日が出ていた。なんというか、やっとの思いで終わると、あの夕日も良いものだ。

 なんて思っていたら、突如、そのデストロイヤーが赤く熟しだす。

 

 え? 俺はつい、変な声を上げてしまった。地面が熱くなってきて、俺はとっさに飛び降りた。

 

「な、なんだ!!?」

 

 そうして、気付く。これはあれだ。暴走だ……。

 

「も、もいっかい、エクスプロージョンを!! おい! カズマ! アクアから魔力を貰って、ウィズがもう一度!!」

 

 と言ったら。

 

「ちょ、ちょっと待ってよ! 私の神聖な魔力を大量に注入したら、ウィズが消えちゃうわよ!!」

 

 と指差しながら言う。しかもウィズも滅茶苦茶、頷いている。マジかよォ!!! どうしたら良い!? くっそ、この世界は本当に主人公みたいに上手く行く事が少ないなぁ!!! 

 あ、もう一人居るじゃねぇか!! 爆裂狂!! 

 

「めぐみんっ!!」

「真打ち……登場」

 

 おぉ、背負われて無ければ、凄くカッコイイ台詞だ。口には出さない。大人ですから。

 さてと、アクアの魔力をカズマに渡し、そしてそれをめぐみんへと注ぐ。無尽蔵な魔力が取り柄のアクアだ、おそらく今までにない、強大な爆裂魔法が撃てるだろう。

 俺はちょっとした、興奮を覚えていた、と同時に、やはりこういうのは、テレビとかで見てる方が良いな、つくづく思った。

 

 自分もやってると、やっぱり、恐怖しか生まれなかった。

 そうして、めぐみんが爆裂魔法の準備をはじめた。それを見守っている俺達。

 

 ついに――。最強の爆裂魔法が今、解き放とうとしていた。こう言い方はめぐみんは喜ぶだろう。遠くへと避難しつつ、めぐみんはついに、発動した、そう。

 

「『エクスプロージョン』ッッッ!!!!」

 

 爆焔がすべてを包み込む。あの今にも爆破しそうだったデストロイヤーすらぶっ壊した。そんな一撃を彼女は喰らわせたのだ。あの矮躯(わいく)であそこまでの力が出せるのだから、魔力とは本当に不思議である。

 あれの一体どこに溜まっていると言うのか。

 

 俺はそれを眺めながら、勝ったと確信していた。それは申し分ない力だったはずだった――のに、何が足りなかったのか、ボロボロにはなっていた。なのに、赤熟したままだった。え? なんでだよッ!? 

 

「ど、どういう事ですか!?」

「まさか、わ、私の一撃が……!?」

「クソッ! 足りなかったのか……!?」

 

 カズマも叫んでしまう。ちくしょう、どうするんだ……? ここは、俺がやるしかねぇのか……ったく、体力もまだ戻りきって無いからな、キツいが……やるしか、ねぇよな。

 

「……お前ら、先に街に戻ってろ、ここは俺がなんとかする……」

「な、何言ってるんですか!! もう、逃げるべきです! 危ないですよ!! もう間に合いません!」

「そうだぞ、もう無理だ。これはもうあと少しで爆発する。もう間に合わないぞ」

「……いや、大丈夫だ。コイツには『フルキャンセル』がある。だから、大丈夫だよな」

「わ、私達は先に行ってるから、その頑張ってね!?」

「……大丈夫だっつーの」

 

 ウィズも心配そうに見ている。気にしないで欲しい……。俺だって、活躍できるって所を見せてやるよ。

 さてと……できるかな、このデカブツを一気に飛ばす事は……。

 

 しばらくして、彼らは大分、離れた所に居た。俺はスゥーと息を吸いながら、本気で叫ぼうとした瞬間だった――突然、強く熱しだし、その瞬間すべてが、飲み込まれた。

 

 間に合わなかった!!? と全員が思っただろう。だが、その瞬間。その爆音と爆発がすべてを包み込んで、そして消え去った。

 

「あ、あ、あぶなかったァァァあああああああ!!!」

 

 完全にあと一歩で死ぬところだった。やっべぇ! 超ボロボロじゃねぇか!!? もう本当に怖いわ。いきなり暴発しやがって、本当に死ぬところだったってここどこだ? 

 あ、俺、結構勢い良く、ぶっ飛ばされたみてぇだな……。

 俺はボロボロの服の埃を払いながら――。

 

「お、終わったぜ……」

 

 サムズアップ、正直、今回ばかりはマジで死ぬかと、思った。とりあえず、終わった……正真正銘にデストロイヤーを破壊する事に成功したのだ!!! 

 もう二度と、こういう死ぬ目には遭いたくないが、多分まだ、あるんでしょうね。わかってますとも、あぁ、わかってる。だったら、もう付き合いきってやる、

 

 全部の面倒事をできる限り、回避しつつ、目の前の面倒事を一撃でぶっ飛ばせるぐらいに強くなってやる!!

 決意新たに、俺はまた、彼らと冒険する事になるのだろう。と胸中で思いながらも、面倒ごとに、また巻き込まれる事になるのだろうと思う。

 

 まあ、でもたまにはいいか……こういうのも、悪くはねぇ……か?

 

 




ここまで読んでいただき、ありがとうございます。



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