アクセル・ワールド 君の隣にいるために   作:フラっぴー

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第12話 フランスからの来訪者

 

「ったく……何で私まで……」

 

 

 

 

「確かこの辺りのはずですが…………あ、ここですね」

 

 

 

 

謎の2人組が今いる場所は、奨真と楓子、ジャンヌが暮らしてる倉崎家だった。いったいなぜこんなところにいるのだろうか……。そして何の目的で来てるのだろうか?

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

奨真side

 

 

 

 

「はっ!!」

 

 

 

 

「どうした?」

 

 

 

 

「なんか嫌な予感が……」

 

 

 

 

ピンポーン!ピンポンピンポンピンポン!!!

 

 

 

 

「うるさいな!!いったい誰なんだよ!」

 

 

 

 

俺はしつこくベルを鳴らす人を止めるために玄関に向かい、ドアを開けた。そこには首に触手のようなものがついたマントを着た男の人と頭を抱えてる黒い服を着た女の子がいた。

 

 

 

 

「誰ですか?」

 

 

 

 

「あなたが橘奨真さんですね!こちらに聖処女ジャンヌがいるはずなんですが!」

 

 

 

 

「せ、聖処女?」

 

 

 

 

「あー簡単に言うと、ここに姉さんはいるかどうか聞いてるの」

 

 

 

 

「ね、姉さん!?」

 

 

 

 

よく見ると、女の子はものすごくジャンヌに似ていた。ジャンヌが白ならこの子は黒か……。サッチと白雪みたいだな。

 

 

 

 

「と、とりあえず呼んでくるよ。おーい!ジャンヌー!お客さんだー!」

 

 

 

 

俺が呼ぶと、ジャンヌは頭を抱えて出てきた。この女の子といい、2人とも似てるな…。

 

 

 

 

「なんでここにいるんですか?」

 

 

 

 

「あなたを迎えにきたのです!」

 

 

 

 

「私言いませんでした?日本で暮らすって」

 

 

 

 

「ほら、姉さんもこう言ってるじゃない」

 

 

 

 

「なあジャンヌ。この人は?」

 

 

 

 

「奨真君は知りませんでしたね。こちらはジル・ド・レェ。私と妹の執事みたいなものです」

 

 

 

 

ジャンヌはそう言って紹介すると、男の人はお辞儀をしてきた。俺も自己紹介をしてお辞儀をした。そのあとに、リビングから楓子の声が聞こえてきて、中に入れるように言われた。早速2人を中に入れてソファに座らせた。お客さんだから、楓子はお茶の入ったグラスを2つ持ってきて、2人に渡した。

 

 

 

 

「どうぞ。ゆっくりして言ってください」

 

 

 

 

「これはこれはどうも」

 

 

 

 

「…………」

 

 

 

 

「こら!ちゃんとお礼を言いなさい!」

 

 

 

 

「わ、わかってるわよ!……その……ありがとう」

 

 

 

 

「いえいえ」

 

 

 

 

「それでこの子は?」

 

 

 

 

「あ、まだ紹介してませんでした!この子は私の双子の妹のオルタです!」

 

 

 

 

「姉さん、ちゃんとフルネームで教えないと…………んん!私はジャンヌ・ダルク・オルタ。ジャンヌだと姉さんと被るし、ダルクでも被るからオルタってみんな呼んでるわ」

 

 

 

 

「じゃあ私もオルタって呼ぶわね。私は倉崎楓子。楓子って呼んでね」

 

 

 

 

「俺は橘奨真。好きなように呼んでくれ」

 

 

 

 

「じゃあ垂らしって呼ぶわね」

 

 

 

 

「はい?」

 

 

 

 

「ふふ……冗談よ。奨真って呼ぶわ。乳デカのあなたは楓子って呼ぶわ」

 

 

 

 

「へっ?あ、うん」

 

 

 

 

「2人ともごめんね!この子いつもこんな感じだから!」

 

 

 

 

「だ、大丈夫だ」

 

 

 

 

まさかジャンヌに妹がいたなんてな。見た目はほぼ同じだが、性格は違うみたいだな。なんていうか……毒舌?まあそんな感じだな。

 

 

 

 

「そんなことより!聖処女ジャンヌ!フランスへ帰りましょう!」

 

 

 

 

「話聞いてた!?私は日本で暮らすって言いましたよね!!」

 

 

 

 

「もちろん日本は素晴らしいところです!ですがフランスも負けてないでしょう!ご先祖様も暮らしてたフランスですよ!さあ!飛行機が出るまでまだ時間はあります!さあ今のうちに荷物をまとめて!」

 

 

 

 

「落ち着きなさい!!」ブスッ!

 

 

 

 

「ああああ!!!」

 

 

 

 

「あーなんか久しぶりに見たような……」

 

 

 

 

暴走して話を聞かなくなったジルさんにジャンヌは思い切り目をついていた。その光景は初めて見るはずなのだが、よくあきらが白夜にしていたからそこまで驚かなかった。

 

 

 

 

「あなたは興奮すれば目玉が飛び出すんですから!あと、私はフランスに戻りません!」

 

 

 

 

「な、なぜ!?」

 

 

 

 

「私はここで暮らしたいからフランスから来たんです!それ以外に理由はありません!帰る理由もありません!」

 

 

 

 

「ううぅ…………わかりました……」

 

 

 

 

「終わった?じゃあそろそろ」

 

 

 

 

「ならわたくしもこの国で暮らします!大丈夫です!それなりに荷物はありますから!」

 

 

 

 

「はあ!?ちょ、ちょっと待ちなさいよ!!暮らすってどこで!?」

 

 

 

 

「こんなこともあろうかと、マンションを買っておきました!」

 

 

 

 

「ねえ、それって私も?」

 

 

 

 

「もちろんでございます!」

 

 

 

 

「あのーちなみにどのあたりなんですか?」

 

 

 

 

「あ、この辺りです」

 

 

 

 

楓子はジルさんが買ったマンションの場所を聞くと、ジルさんはニューロリンカーの地図アプリで場所に印をつけて、俺と楓子のところに送信した。その場所はここから近いマンションだった。

 

 

 

 

「これならすぐに会えますね。何か困ったことがあればいつでも頼ってくださいね」

 

 

 

 

「色々とすみませんね。さて、わたくしはそろそろ行きますね」

 

 

 

 

「先帰ってて。久しぶりに姉さんにあったから色々と聞きたいことがあるし」

 

 

 

 

「わかりました。それではわたくしはお先に」

 

 

 

 

ジルさんは荷物を持って家に帰っていった。残ったオルタはソファに座りながらお茶を飲んでいた。飲み終わって、グラスを楓子に渡すと、急に真剣な目つきになった。

 

 

 

 

「単刀直入に聞くわね。あなたたち2人ってバーストリンカー?」

 

 

 

 

「「っ!?」」

 

 

 

 

バーストリンカーという言葉に、俺と楓子は強く反応した。この言葉を知るのはブレインバーストを知ってる人だけだ。それを知ってるということは、もしかしたらオルタもバーストリンカーなのかもしれない。俺はその確認をするため、自分がバーストリンカーだということを名乗り、オルタにもバーストリンカーなのかを聞いた。

 

 

 

 

「ああ、そうだ。君もそうなのか?」

 

 

 

 

「ええ、レベルは6よ。デュエルアバターはダークアヴェンジャーよ」

 

 

 

 

「へえ。俺はブラウンクリエイト、レベルは8」

 

 

 

 

「スカイレイカー、レベルは奨真君と同じ8よ」

 

 

 

 

「ふーん……ねえ、今からデュエルしない?」

 

 

 

 

「いいけど、どっちと戦うんだ?」

 

 

 

 

「私は2人とも気になるけど、奨真が気になるわね」

 

 

 

 

「わかった。俺が勝負を挑むよ」

 

 

 

 

「じゃあ私とジャンヌは観戦ね」

 

 

 

 

「そうですね!あ、奨真君!オルタはレベル6だけど、レベル6の中では最強クラスだと思うよ。下手したら7と同等かも。それくらい強いよ」

 

 

 

 

「それは楽しみだな」

 

 

 

 

俺はジャンヌに言われてさらに楽しみになり、早速対戦を挑むことにした。どれほどの実力なのか見せてもらおうか!!

 

 

 

 

「「バーストリンク!!」」

 

 

 

 


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