次の日、俺たちは起きて、朝食を食べに食堂に行き、食べ終わってから部屋に戻り、午前は部屋でゆっくりしてからフロントでチェックアウトして、車に荷物を積んだ。午後は昨日と同じように海に行った。
「夕方には帰るから、それまで遊ぼうか」
「そうね」
「あ、そこの人たち!」
突然声をかけられて、声の方を向くと、ビラ配りをしてる女の人がいた。
「俺たちですか?」
「よかったらこれに出ない?」
そう言われてビラをもらい、内容を見ると……。
「水着美女コンテスト?」
「あなたのお連れの人たちならトップを狙えるわ!よかったら参加してね!」
女の人はそれだけ言って立ち去り、他の人にも配りにいった。水着美女コンテストか……。確かにここにいる女子メンバーはかなりレベルが高い。もしかしたらあの人が言ってたように本当にトップを狙えるかもしれない。俺はそう思い、詳しい内容を見てみると、優勝賞品もあるらしく、その商品は神戸牛と書かれていた。
「神戸牛か」
「折角だし参加してみないか?みんなはどうだ?」
「そうね。なんだか楽しそうだし!」
「サッちゃんが参加するなら私も参加しようかな?」
「白雪さんが……参加するなら……」
「黒雪が出るなら私も出よう!(黒雪は私とスタイルは一緒だ。なら大丈夫だ……いろんな意味で!)」
「私も参加しまーす!」
「私もー」
「なんか面白そうなので私も参加します」
「ちょっと恥ずかしいですが、私も参加します」
「あたしはパース」
「あたしは参加しまーす。美早さんは?」
「MT。私も出る」
「私も出るの」
「私はパスなのです」
「ニコとういうい以外は出るみたいだな」
「おっ?よく見ると6人1組らしい」
「ならちょうど6人6人で分けれますね」
「ではグループに分かれるとしようか」
「あ、僕ちょうどクジ持ってますから、取ってくるのでそれを使ってください!」
ハルユキは車の方にクジを取りに行き、帰ってきてからグループ分けのクジ引きをした。1組目は楓子、サッチ、マシュ、綸、リサ、チユリ、2組目は白雪、ジャンヌ、アルトリア、レミ、美早、あきら、となった。
「黒雪と同じチームではない!?」
何故かアルトリアはかなり落ち込んでおり、そんなアルトリアを放置して、会場に向かった。
「はい!登録完了です!もうすぐ開始しますので、中でお待ちください!」
登録完了して、アルトリアは戻ってきて、参加する12人は舞台裏に向かった。残った俺たちは見やすい場所の確保に向かった。運が良かったのか、まだ人は少なく、一番前を取ることができた。
「ここからならよく見えるのです!」
「運が良かったですね!」
「さてと、優勝できたらいいな」
「できるだろ。あの12人はかなりレベルが高いぜ」
「ま、そうだな」
「もし優勝できたら、お肉私の孤児院で預かりましょうか?」
「いいんですか?」
「はい!それにみんなで集まれば焼肉パーティーができますし!」
「じゃあその時はお願いします」
「さあ!今年も始まりました!水着美女コンテスト!今年はどのチームが優勝するのか!そしてどんな美女が出てくるのか!」
お、始まったみたいだな。審査員は4人で点数をとっていくみたいだな。
「それでは早速1組目どうぞ!」
1組目は見た感じ、俺たちと同じ高校生のグループだった。観客たちの評価も高いみたいだ。そして気になる得点は34点と高得点だった。そして2組目は26点。3組目は27点。4組目は32点。5組目は23点だった。そして残ったのはあと2組だった。たぶん楓子たちだろう。いまは34点が最高だ。これを超えなければ優勝はできない。頑張れみんな!
「それでは6組目です!どうぞ!」
楓子たちか白雪たち、どっちが先なんだろう。俺は入場口を見てみると長い白髪の女性が出てきた。白雪たちのグループだった。
「「「「おおおー!!!」」」」
観客たちは今までにない歓声をあげた。これは高得点期待できるぞ!
「あっ!美早さんが転んだのです!」
「えっ!?」
俺は後ろの方を見ると美早が転んで倒れていた。近くにいたジャンヌが駆けつけて、肩を貸していた。
「だ、大丈夫!?」
「NP。平気」
「何もないところで転ぶなんて……きっとその胸が原因でしょう!足元が見えなかったんですね!あははは………………はあ…………何か虚しく思えてきた。私はそんな経験がないから……」
「あ、アルトリアさん落ち込まないでください!私も美早さんほどありませんからその気持ち凄くわかりますよ!」
「レミ……」
アルトリアは最初笑っていたが、少しずつテンションが下がり体を縮こませて落ち込んでいた。そんなアルトリアのもとにレミが駆けつけて慰めていた。
「あの子大丈夫かな?」
「何か落ち込んでるけど」
「でもなんか可愛くないか!」
「このグループレベル高いぞ!」
「俺はあの金髪で胸の大きい子が好みだ!」
「私あの落ち込んでる子が好き!」
「転んだ子水着取れろ!」
…………ん?今1人変態発言してなかったか?まあいい。
「あの白髪の子スラっとしてて綺麗!」
「眼鏡の子も可愛い!」
「落ち込んでる子を慰めてるあの子もいい!」
全員観客たちからかなり高評価なコメントを貰っていた。いつのまにかアルトリアは元気になり、美早に謝っていた。
「美早。笑ってすまかった……」
「気にしてない。だからあなたも気にしなくていい」
そして時間になり、審査員が得点をつけた。その点数は36点だった。見事一位を獲得して、俺たちの優勝は決まったが、まだ勝負は終わっていない。何故ならまだ楓子たちが残っているからだ。
「さあ!最後の1組です!7組目どうぞ!」
「「「「おおおー!!!」」」」
最初の歓声はさっきと同じだった。6人全員出てきて、アクシデントもなく、舞台の中央にたった。
「みなさん!こういうところではアピールが必要なんですよ!」
「あ……アピール?」
「そ!こんな風に!」
チユリは前に出て、笑顔でポーズを決めていた。それを見た観客たちはさらに歓声をあげた。
「ほらほら!みんなも早く!」
「え、えっと…私ならこうかな?」
「チユリ君、こうか?」
「こうですか?」
リサは体操で身につけた体の柔らかさを活かしてポーズを決め、サッチとマシュは座って、お互い背中を合わせてポーズを決めた。
「え……ええっと………ど、どうすれば……」
「うーん。こうかな?」
綸はオロオロしていて、楓子は胸を寄せて強調していた。その光景にみんな釘付けだった。もちろん俺もだ。
「ポーズだ!ポーズを決めている!」
「最初の子表情がコロコロ変わって可愛い!」
「あの2人は絵になる!」
「凄え体柔らけえ!体操でもやってるのか!?」
「あの子オロオロしてて可愛すぎるわ!もう守ってあげたい!」
「あの子胸でかっ!?」
凄え高評価だな……。6人は時間切れになるまでいろんなポーズを決めていた。時間切れになり、審査員が得点をつけた。なんと得点は39点だった。これで楓子たちのチームが優勝だ。表彰式も行われて、6人はトロフィーを貰っていた。そして賞品の神戸牛も貰っていた。コンテストは終わって、12人は俺たちのところに戻ってきた。
「奨真君!優勝したわ!」
「おめでとう!」
「皆さん凄かったですよ!」
「優勝おめでとうございます!」
「ありがとう!ハルユキ君、タクム君、奨真君」
「コンテスト結構時間かかったんだな。そろそろ帰る時間だ」
「じゃあそろそろ帰るか」
俺たちは車に着替えを取りに行き、更衣室で服に着替えて、また車に戻ってきた。あとはジャンヌと美早、アルトリア待ちで、その間は適当に喋っていた。
「は……恥ずかしかったです……」
「まあまあ綸さん」
「可愛かったわよ!ねえ奨真君!」
「オロオロしてるところ可愛かったぞ」
「はうぅ……」
「リサさんって本当に体柔らかいですね!」
「ずっと体操し続けたからね!」
「ハルユキ君!その………どうだった?」
「何がですか?」
「うぅ……な、なんでもない!」
「へっ!?」
「……ハルの馬鹿」
「ハル……」
「皆さんお待たせしました!」
ジャンヌと美早、アルトリアが戻ってきて、全員来た時の車に乗って帰っていった。この二日間楽しかったなぁ。またみんなで旅行とかに行きたいな。