加速して、俺たちは対戦フィールドのところで立っていた。
俺の前には黄色に輝いたデュエルアバターが剣を構えて立っていた。
「それがお前のデュエルアバターか。えーっと……」
「トパーズキングだ。キングと呼んでくれ」
「俺はブラウンクリエイト。エイトって呼んでくれ」
「うむ。エイト、武器を構えるんだ」
俺はキングの言う通り、背中の剣を取り、構えた。
「よし!いざ勝負!!」
「こい!!」
楓子side
「みなさん!ここからならよく見えますよ!」
私たちはコスモスが連れて来てくれた場所で2人の戦いを観戦していた。
「よく見えますね!」
「クロウ、はしゃぎすぎて落ちないようにねー」
「ベル!俺そんなに子供じゃねえよ!」
「おおおらあああ!!このキャラス野郎!!」
「へっ!?」
クロウの後ろから突然アッシュがバイクの前輪で突進した。
クロウはバイクの下敷きになって、アッシュはアクセルとブレーキを同時にしていた。
「イダダダダダダッ!!何ですかアッシュさん!!」
「てめえ誰の許可を得て綸の手料理を食ったんだ!!あああん!!」
「ちょちょちょちょっと待ってください!!アッシュさんと綸さんはどういう関係で!!」
鴉さんはアッシュが綸の兄だってことは知らなかったわね。
アッシュが怒ってるのもきっと、綸の手料理をライバルに食べられたくなかったのね。
「鴉さん。アッシュは綸の兄で、綸のブレインバーストでのデュエルアバターはアッシュなのよ」
「ええ!?お兄さん!!」
「てめえにお兄さんと呼ばれる筋合いはねえ!!」
「イダダダダダダッ!!!」
「てめえらいい加減にしろ!!」
ニコが2人を止めて、やっと落ち着いて見ることができる。
そういえばマシュのデュエルアバター名は知らなかったような……。
「みんなに自己紹介しますね。私はアンバーフラッグ。好きなように呼んでね。みんなよろしくね」
「私はサクラシルド。シルと呼んでください。よろしくお願いします」
私たちの後ろで立って、大きな旗を持っていたのはジャンヌ。大きな盾を持っていたのがマシュだってことがわかった。
「よろしく頼むよ。では、観戦の続きをしようか」
ジャンヌとマシュと一緒に、私たちは観戦の再開した。
楓子side out
奨真side
「やあああ!!!」
「はあああ!!!」
ガキンッ!!
俺とキングは何度も剣を交えた。
交えたからわかる。
キングはそこらのバーストリンカーとは違う!
こいつは強い!
少しでも気を抜けばやられてしまう!
「ぐうぅ……」
「くっ…」
俺とキングは一度下がり、態勢を整えた。
そしてもう一度突っ込んだ。
キングは両手で構えた剣を振りかざした。
俺は両手の剣でキングの剣をずらし、右足を軸にして時計回りに回転した。
そして両手の剣を同時に振りかざした。
「がああ!!」
キングは防御できず、そのまま吹っ飛んだ。
必殺ゲージも溜まったな。
これで終わらせよう。
「はあ……はあ……はあ……」
「はあ……はあ……はあ……お互い限界のようだな。次で終わらせようか」
「全く同じことを考えていたぜ」
「ふっ」
キングは目を瞑り剣を上にあげて、力を集中していた。
俺も剣をしまい、必殺技を発動した。
「
俺は無限に剣を作る結界を張って、剣を吸い寄せ、キングに突っ込んだ。
キングはまだ目を瞑り剣を上にあげたまま、動かなかった。
今がチャンスだ!!
「はあああああ!!!」
だが無闇に突っ込んだのは間違いだった。
キングは目を開き、剣を力強く振り下ろした。
「エクスカリバー!!!」
「っ!?」
俺は避けることが出来ず、衝撃を正面からくらってしまった。
俺のHPはゼロになり、キングに敗北した。