梅郷中ローカルネットから別の世界へ転移させられた奨真達は地上へと落下していた。
「フゴッ!」
「痛い」
「ゴフッ!」
「あ、ごめんタッくん」
「よっと……」
「ありがとう奨真君」
「どういたしまして」
「でも説教の時間は減らないわよ」
「わかってるよ……」
「あ、先輩!」
「ふむ、ここは重力が弱いらしい」
落下して、白夜は頭から落ちて、あきらは尻餅をついて、タクムは大の字になって落ちて、チユリはそのタクムの上に落ちて、奨真は楓子をお姫様抱っこしてゆっくりと着地して、楓子は奨真にお姫様抱っこしてもらって、黒雪姫はゆっくりと着地した。
黒雪姫の言う通り、重力は弱いが勢いよく頭から落下した白夜は地面に突き刺さり、これがもし水の中なら犬○家のようになっていただろう。
「ここはいったいどこなの?」
「ローカルネット……じゃないわよね」
「チ、チーちゃん。早く退いてほしい…」
「何よ!あたしが重いって言いたいの!!」
「皆さん!早く白夜さんを助けるのを手伝ってください!」
ハルユキはみんなを呼び、一斉に白夜の頭を引き抜いた。
「し…死ぬかと思った」
「お前犬○家みたいになってたぞ」
そんなことを言ってると、さっきの少女が宙に浮かんでやってきた。
すると少女は奨真達に自分の名前と今いる世界のことを教えた。
「私はダシュカ。そしてここはアクセル・アサルト。さあ!行くわよ!!アサルトリンク!!」
ダシュカは大鎌から銃弾を放つと、また何かの模様が出てきて、ダシュカはそこに突っ込んだ。
突っ込んだダシュカは今度はブレインバーストに出てくるデュエルアバターのような姿で現れた。
ダシュカは大鎌を奨真達に振り下ろし、攻撃してきた。
攻撃は強力で、避けても衝撃が奨真達を襲っていった。
「くそっ!あんなのどうやって相手にすれば!!」
「それに何だあのアバターは。ここはブレインバーストじゃないだろ!」
避け続けていた奨真達だが建物が崩れ、黒雪姫を襲った。
黒雪姫は瓦礫の下敷きになるかと思われたが、黒雪姫が腕を振ると、瓦礫は真っ二つに割れた。
黒雪姫の腕を見ると、ブラックロータスの腕になっていた。
何故自分のデュエルアバターの腕になったのか気になり、時間を見てみると、時計が止まっていた。
そこで黒雪姫はここがどういう世界なのか気づいた。
「なるほど。みんな!デュエルアバターをイメージするんだ!!そして叫べ!!」
「よし!」
「ええ!」
「はい!」
「やってやろうじゃない!」
「わかりました!」
「反撃開始だ!」
「了解なの!」
「「「「「「「「バーストリンク!!」」」」」」」」
全員が叫び、それぞれのデュエルアバターになったのだが……。
「あれ?なんか中途半端?」
「完全にはならなかったみたいね」
「そのようだな」
「何で私だけこんなに露出が多いの?」
「ってええ!?」
「な、何だこれ!?」
「動けねえ!?」
「何でこんなことに!?」
黒雪姫とチユリ、楓子とあきらは中途半端なデュエルアバターだが、その中であきらだけは自分のデュエルアバター『アクアカレント』が
ハルユキはピンクの豚のアバターに『シルバークロウ』の羽が小さく生えただけで、タクムはパイルドライバーになり、白夜は自分がいつも使っている盾になり、奨真は自分のアバターと全く関係ない槍型になっていた。
「コラッ!集中しないからだ!」
「くそっ!突然降ってきた尖った石を見た瞬間集中が乱れたか!」
「っ!?皆さん!来ます!!」
黒雪姫は先に突っ込み、攻撃を受け流していた。
「チーちゃん!僕を使って!!」
「よーし!いくわよ!」
「あきら!俺を使え!ゴフッ!」
「わかったの!あとどうしたの?」
「鼻血が……」
「楓子!ゲイルスラスターで飛びながら俺を使え!」
「わかったわ!」
みんなそれぞれ武器を持ち、ダシュカに挑んでいった。
楓子はゲイルスラスターを装着し、尖った石を見て槍型になってしまった奨真を抱えた。
奨真の頭の部分は槍の先端部分にあるため、楓子が抱えると顔面が楓子の胸にもろに当たってしまう。
(俺………違う意味で生きて帰れるかな?)