奨真side
街の転移門に来た俺たち。転移門付近はなんだか騒がしかった。その中心にいる人物は青色で体がでかかった。
ハルユキ「タク!!」
タクム「ハル!!」
キリト「彼も同じレギオンなのか?」
奨真「当たり」
黒雪姫「タクム君だけなのか?」
???「あのー私もいるんですけど……」
タクムの後ろから真っ白なアバターが姿を現した。いつも座ってる椅子はないみたいだな。そして2人はダミーアバターになる。
楓子「白雪!!」
レミ「白雪さんいつのまに?」
白雪姫「いや、ずっとタクム君の後ろにいたんですけど……。私ってそんなに影薄かったかな……」
そういえば最近白雪の出番が少なかったような……。いや出番ってなんだ?たしかに久々に見たけど。
アッシュ「オオウ!!マイシスター白雪!!全員忘れても俺様は絶対に忘れたりしねぇぜ!!」
ういうい「マイシスターってアッシュさん、アッシュさんと白雪さんは兄妹ではないのです」
ういういがぶっちゃけた……。アッシュはういういにそう言われると落ち込んで三角座りした。幼女には打たれ弱いのか?
ストレア「わーお!この子サッチんにすごく似てるね!」
黒雪姫「私の姉さんだからな」
ストレア「でもおっぱいの大きさは全然違うね!白雪はーフィリアタイプだね!」
フィリア「わ、私!?」
黒雪姫「おいストレア。ちょっとこい」
白雪は自分の胸を見てフィリアの胸と比べる。何故かホッとしてから次はストレアの胸に目を向けた。すると今度は絶望を見たような目をした。
ハルユキ「ひい!?せ、先輩がヤンキーみたいになってる!?」
楓子「サッちゃん、ちょっと落ち着こっか」
サッチは楓子に抑えられてなんとか事態は収まる。
ストレア「よし!サッチんはサッチんのままで、白雪はシーちゃんだね!」
白雪姫「し、シーちゃん?」
ストレア「そ!白雪だからシーちゃん!可愛いでしょ!」
そういえば白雪があだ名で呼ばれるのって初めてだな。いや、そもそも白雪姫っていう名前があだ名か。サッチと同じように本名は誰も知らないからな。
ういうい「本題に入ってもいいですか?タクムさんたちがどうやってここに来たのかが気になりますので」
タクム「僕と白雪さんはたまたまポータルを見つけたんだ。ってそうだ!!みんな!チーちゃんが大変なんだ!!」
ハルユキ「えっ!?チユが!?」
ニコ「おい!!どういう意味か説明しろ!!」
タクム「チーちゃんが…………イエローレディオに攫われたんです」
イエローレディオ!?もしかしてあいつのニセモノか?
ジャンヌ「タクム君!チユリちゃんはどこで攫われたんですか!?」
タクム「雪山にあるダンジョンでチーちゃんは拘束されました。多分ダンジョンの奥にいるはずです!」
キリト「よし!なら黒雪たちの仲間たちを助けに行こうぜ!!」
俺たちは転移門で雪山に移動することになった。
〜雪山〜
奨真「やっぱり寒いなーここは」
楓子「寒いなら私で暖をとる?」
奨真「できるならしたいけどみんながいるからなぁ」
リズ「おおー熱い熱い。あんたら熱すぎてこっちまで熱くなってきたわ」
シノン「ういちゃん、この2人っていつもこうなの?」
ういうい「はいなのです!お2人はいつもラブラブなのです!」
レミ「先生には申し訳ないですけど、この時の奨真さんに飛び蹴りするの結構楽しいんですよね」
アスナ「レ、レミちゃん!?そういうのはかわいそうだからやめてあげてね!」
アスナさん、ありがとう。そしてレミ。なんか楓子と一緒にいるとき誰かに飛び蹴りされてると思ったらお前だったのか。
楓子「なら我慢ね」
奨真「そうだな」
タクム「あ、ここです!」
タクムはチユリがいるはずのダンジョンを見つけた。俺たちは中に入ると、迷路のようだった。
リーファ「うわぁ……これは探すのに苦労しますよ」
クライン「でも行くっきゃねえだろ?」
エギル「とりあえずまだ全員で行動できるな。途中で道が別れたら分担すればいいし」
俺たちは先へ進む。何度も何度も迷いながら進んで行くが、途中から同じ道を何度も進むことになってしまった。
レミ「さっきから同じ道しか通ってない気がするんですけど」
ユウキ「んーボクもそう思う」
楓子「奨真君、ちゃんとついてきてる?」
奨真「楓子が抱きついてきてるからちゃんといるよ」
ういうい「私もしょーにぃに抱きつくのです!」
白雪姫「私も奨真さんに……はっ!?ダメダメ恥ずかしすぎます!!」
蓮「お嬢……」
キリト「えっと……みなさん?話がだんだんずれてる気がするんだけど」
オルタ「ねぇ。私の勘が当たったらなんだけど。これってあの黄色の仕業じゃないの?」
黄色って……あいつか。たしかにイエローレディオならやりそうだ。
???『勘で当てられるのはムカつきますね』
突然俺たちの耳に聞こえてきた声。この声は間違いなくイエローレディオだ。
オルタ「ならこの変な手品を解きなさいよ」
レディオ『嫌って言ったらどうします?』
オルタ「ふん、こうするわ!」
オルタは先頭に出ると、剣を取り出した。何をするのか気になってると、オルタは剣から炎を出して前に解き放った。
オルタ「ヘルブレイズバースト!!」
前は獄炎が広がり、道が塞がってしまった。
奨真「オルタ!これじゃあ進めないぞ!」
オルタ「ちゃんと考えてあるわ!藤乃!出番よ!」
藤乃「やっと私の出番ですね。……凶れ」
藤乃は魔眼を使って獄炎を捻じ曲げた。すると獄炎は捻じ曲がって少しずつ消えていった。
シリカ「あ、あれ?道が変わってる?」
オルタ「私たちは幻覚を見せられてたのよ。だったらその始まりに強い衝撃を与える。するとこのように元どおりになるってことよ」
楓子「力任せということね……」
ういうい「オルタさんらしいのです」
キリト「とにかく、ここでこんな仕掛けがあるということはゴールは近いということだ。さあ、行こうぜ!」
俺たちは先へ進むと、キリトの予想通り、ダンジョンの最深部だった。
奨真「チユリの姿が見えないな」
楓子「ここにいると思ってたけど、もしかしてここに来るまでのどこかに隠されてたってこと?」
蓮「いやどこにも隠れるところなんかなかった」
シノン「ってことは……またあいつのせいとか?」
レディオ『失礼ですね!あなたたちがいるところはゴールじゃないですよ!』
レミ「答えありがとうございましたー!」
レミのやつ。完全にレディオのことを馬鹿にしてる。でもゴールじゃないってことはどこかにゲートがあるのか?
レディオ『ぐぬぬ……あなたムカつきますね』
レミ「だっていつもちょっかい出してる人いますから」
それ絶対俺のことだろ……。
レディオ『こうなったら……いきなさい!エネミーたち!』
俺たちの周りには大量のエネミーとそれを指揮するボスが出現した。
白雪姫「本当に嫌なことをしますね。イエローレディオだけは」
黒雪姫「同感だ」
リズ「かなりの数ね」
ユウキ「わあ!ワクワクするね!」
ストレア「よーし!張り切っていこー!」
フィリア「呑気だね……」
アッシュ「俺様の華麗なライディングテクニックを見せてやるぜ!!」
アスナ「相手の数も多いけど、私たちも負けてないわ!みんな!怯まずにいくわよ!!」
アスナさんはみんなに声をかけて、俺たちは一斉に前に飛び出してエネミーを撃退しにいった。