アクセル・ワールド 君の隣にいるために   作:フラっぴー

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第8話 ガイコツさんと野武士面と最愛の人とツッコミ役?

 

 

奨真side

 

 

 

雪原をひたすら歩き続ける俺たち。そんな俺たちにもついに限界が訪れた。

 

 

レミ「奨真さーん、休憩しましょー」

 

 

フィリア「さ、賛成……」

 

 

奨真「休憩って言っても休めそうなところはないぞ?」

 

 

あたりは雪しかない。家や建物などが全くないから休めるところがない。まさか道案内をしていたフィリアもこの辺りのことを忘れてたとは……。

 

 

 

奨真「もう少し頑張ろう」

 

 

フィリア・レミ「「えー」」

 

 

 

少し嫌そうにする2人。俺だって休めるなら休みたいよ……。そんな時、雪の中から何かが出てきた。

 

 

奨真「な、なんだこれ!?」

 

 

フィリア「スノーゴーレム!?ここじゃなかなか厄介な敵だよ!!」

 

 

レミ「4体くらい居ますよ!?」

 

 

まずはどんなやつなのか確かめるとしよう。俺は大剣を作って思い切り薙ぎ払う。

 

 

奨真「どんなかんじだ!」

 

 

レミ「半分になりました!」

 

 

よくみると真っ二つに分かれていた。動かなくなったと思っていたが、分かれた体がくっついて元の形に戻った。

 

 

フィリア「私に任せて!やあ!!」

 

 

フィリアは短剣を構えてスノーゴーレムを斬りつける。一撃で倒すんじゃなくて数で倒さなきゃダメってことか。

 

 

フィリア「これで倒せるはずだよ!」

 

 

よくみると、フィリアが攻撃したゴーレムはバラバラになって動かなくなった。よし、ならあの技が一番だな。

 

 

奨真「unlimited blade works(アンリミテッドブレイドワークス)!!」

 

 

 

 

 

奨真side out

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

楓子side

 

 

 

藤乃と合流した私たちは、藤乃が言っていた広場のようなところを目指す。そこには藤乃が言った通り、バイクに乗ったアッシュとその後ろに赤い人がいた。

 

 

キリト「あれどうする?」

 

 

黒雪姫「あの赤い人はキリトの仲間か?」

 

 

キリト「あ、ああ……一応」

 

 

アスナ「あれだけ爆走してたら無理やり止めるしかなさそうだけど……」

 

 

シリカ「でも……クラインさんには申し訳ないですけど……今はスルーしたいです」

 

 

楓子「あらあら、うちの弟子がごめんなさいね。私が責任を持って止めにいくわ」

 

 

リズ「もうどんな方法でもいいから止めちゃって」

 

 

みんなに確認を取ると、構わないと言ってくれたから私はゲイルスラスターでアッシュたちのところに向かう。そして全速力で接近して蹴りを入れる。バイクは転倒してアッシュと赤い人は転がり落ちた。

 

 

アッシュ「痛てて……し、師匠!?」

 

 

赤い人「だ、大丈夫かアッシュ」

 

 

アッシュ「俺はピンピンだぜミスタークライン!!」

 

 

あらあら、ここまで元気ならもう少しお仕置きが必要みたいね。

 

 

キリト「クライン……」

 

 

クライン「お、キリの字!それにみんな!こんなところで何してんだ?」

 

 

アスナ「こっちのセリフですよ!クラインさんサラマンダーなんですから凍死してしまいますよ!」

 

 

クライン「俺は全然平気ハックション!!」

 

 

クラインという人は大きなクシャミをする。こうなるまでバイクで連れ回してたのね。ならきつーいお仕置きが必要ね。

 

 

楓子「アッシュ。あの人をあんな状態になるまで乗り回してたのね。そんなあなたにはきつーいお仕置きが必要ね」

 

 

アッシュ「オーマイガー!!それは勘弁してくだせえ!!」

 

 

クライン「そこの麗しいお嬢さん!この私は見ての通り平気です!ですから我が心の友、アッシュローラーを許してやってください!」

 

 

クラインさんは私にアッシュの許しをお願いしてくる。これは困ったわね。こうして頼まれたら断れないわ。

 

 

楓子「アッシュ。クラインさんに感謝しなさい」

 

 

アッシュ「ソウルフレンドミスタークライン!!ギガサンキュー!!」

 

 

楓子「でもちゃんと謝りなさい」

 

 

アッシュ「ソ、ソーリー」

 

 

楓子「ソーリー?」

 

 

アッシュ「ご、ごめんなさい……」

 

 

シノン「ていうかクライン。あなたいつの間にこんなに仲良くなったのよ?」

 

 

クライン「俺とアッシュは出会ってすぐに意気投合したんだ!既に硬い絆で結ばれた友だ!よろしければ、あなたとの絆も培っていきたい」

 

 

そう言ってクラインさんは私に手を差し伸べてきた。これはどうすれば……。

 

 

リズ「あ、楓子気にしないで。これはこの馬鹿の挨拶みたいなものだから」

 

 

クライン「馬鹿ってなんだよ!俺は真剣だぜ!?」

 

 

リズ「あんたもあんたで出会ったばかりの女性にナンパするのやめなさい!」

 

 

あ、やっぱりナンパだったんだ……。でも見た感じクラインさんは大人に見えるけど……。そんなことを考えてると、辺りの景色が急に変わって荒野のような景色に変わる。

 

 

アスナ「えっ?な、なにこれ!?」

 

 

リーファ「て、転移!?」

 

 

ストレア「でもでも、こんなところ見たことないよ!?」

 

 

ジャンヌ「この景色って……」

 

 

この景色は私たちは何度も見てる。間違いない……この近くに彼がいる!!私はいても経ってもいられなくなって走り出そうとした。その時、私たちの近くに数本の剣が突き刺さる。そしてその中心に彼が上から降ってきた。

 

 

奨真「…………楓子がナンパされてる気配がした」

 

 

キリト「な、なんだこいつ!?」

 

 

彼の姿を見た私は我慢できなくなって彼の前にいく。そしてそのまま抱きついた。私が抱きつくと、彼も抱きしめ返してくれた。

 

 

奨真「楓子、ちょっと待ってくれ」

 

 

楓子「うん」

 

 

私は彼が技を解き、ダミーアバターになるのを待つ。彼がダミーアバターになり終えると、私はもう一度抱きつく。

 

 

楓子「奨真君、会いたかった!」

 

 

奨真「ようやく会えた」

 

 

私は彼の顔に自分の顔を近づけて唇を重ねる。彼は受け入れてくれて長い間キスをした。やがて息が持たなくなって、私たちの唇は離れる。

 

 

楓子「もう、心配したんだから」

 

 

奨真「こっちのセリフだ。楓子がナンパされてる気配がしたからすっ飛んできたよ」

 

 

ストレア「おおー!君イケメンだけじゃなくてすごーく大胆だね〜!」

 

 

リズ「まさかここにもバカップルがいるとは……」

 

 

クライン「アッシュ……どゆこと?」

 

 

アッシュ「アニキ!!最高にクールだぜぃ!!」

 

 

ういうい「しょーにぃ!」

 

 

ういういが走ってきて奨真君に抱きつく。この子も奨真君に会いたがってたからね。奨真君はういういの頭を優しく撫でる。

 

 

レミ「この先生馬鹿ー!!」

 

 

奨真「ぐへ!!」

 

 

突然横からレミが奨真君に飛び蹴りをした。そのせいで奨真君は雪の上を転がる。

 

 

レミ「スノーゴーレム倒した瞬間急に『楓子がナンパされてる!?』とか言ってすっ飛んで行って!!私とフィリアさんは置いてけぼりですかこの馬鹿!!」

 

 

奨真「だからってやりすぎだろボケェ!!」

 

 

フィリア「ふ、2人とも落ち着いて!」

 

 

アスナ「フィリアちゃん!?」

 

 

奨真君とレミの間に黒髪の女の子が仲裁に入る。アスナさんは知り合いみたいだけど……。

 

 

フィリア「あ、みんな!」

 

 

キリト「この人たちと知り合いなのか?」

 

 

フィリア「道に迷ってるこの人たちを見つけてね。それから一緒に行動することになったんだ。この人たちは?」

 

 

黒雪姫「我々はキリトたちの協力者だ」

 

 

キリト「すごく頼れる仲間だ」

 

 

キリトたちの中では私たちはもう信頼できる仲間になったのね。よかったよかった!

 

 

リーファ「あの、この人が楓子さんが言っていた奨真さんですか?」

 

 

楓子「ええ、私の最愛の人よ!」

 

 

奨真「俺は奨真。デュエルアバターはブラウンクリエイト。エイトで構わない。そしてこの馬鹿がレミだ」

 

 

レミ「馬鹿とは失礼ですね!一度切り刻んであげましょうか?」

 

 

奨真「上等だ!やれるもんならやってみろ!」

 

 

楓子「2人とも。喧嘩はそこまでよ」

 

 

奨真・レミ「「す、すみません……」」

 

 

さて、一度落ち着けたし、情報交換ね。アッシュたちはきっと何も収穫がないから……奨真君に聞いてみよう。

 

 

奨真「洞窟のようなところはいくつか見つけたな」

 

 

レミ「そうですね」

 

 

ストレア「とりあえず洞窟に潜ってみよ?」

 

 

アスナ「そうね、もう少し探索しましょう!」

 

 

ういうい「しょーにぃ、案内をお願いしてもいいですか?」

 

 

奨真「任せろ!」

 

 

レミ「いや私が!奨真さんだと道に迷いますので!!」

 

 

奨真「はあ!?」

 

 

楓子「奨真君、私から絶対に離れないでね!!絶対よ!!」

 

 

奨真「は、はい……」

 

 

奨真君は方向音痴だから私がちゃんと見ておかないと!道案内はレミに任せて洞窟を目指すことにした。

 

 

 


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