ToLOVEる~守銭奴が住まう町で~   作:ド・ケチ

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英訳は真っ当な訳し方をしていません。そして、原作以上にあっさり退場する宇宙人。真っ当な対策がとれないからとか言わないで。


5エン 物語の紡ぎ手

 ピーンポ~ン♪

 

 私服に着替えた守金、片羽、雛野、そしてララの4人がとあるマンションの三階にきている。代表でララが呼び鈴を押した。

「来たかお前ら!時間がねぇ、とっととあがりやがれ」

 出てきたのは無精髭の顔が濃いくて大漁と書かれたハチマキをしたおっさん、漫画家結城栽培である。そして今回、はアシスタントとしてやってきた。そしてララは

「はじめまして!」

「おう!はじめまして。

 この娘が片羽の説明してたやつだな」

 何時したのか守金には気になった。少なくとも、ララが来ることを決めた以降片羽は携帯を弄ってはいなかったはずだが。

「予め異国の友人に漫画家の職場見学させていいかと聞いていた」

 抜かりはない。

「何時連絡した?」

「ザスティンさんから他の候補者のデータを発注した後」

 かなり前 (2エン終了後、) (3エンの前、) (fragment1のころ)の話だ。メタ発言は止めましょうよ、千夜さん。

 

 

4エン  物語の紡ぎ手(Caricaturist)

 

 

「背景終わりました」

 守金が背景を描き、

「トーン張り終わりました」

 雛野が張って、

「コーヒー入りました」

 何故か片羽が漫画は関係ない作業をする。守金と雛野は、どうせ万能だから何かできるだろうと嘗て片羽にヘルプに頼んだ。しかしその実力は地獄の底を突き抜けたようなものだった。 (酷いなおい。)なお、当人に自覚はない。

 ララはというと、

「私も何か手伝おっか‼」

 そんなララの実力を見るため絵を描かせて見る。できたのは

「長太   ♥」

 幼稚園児が描いたような絵だった。 (ぶっちゃけ戦力外)戦力外ならまだましなんだよなー。

「片羽と違って人の顔だとわかる」

「片羽君と違って普通に見れるもん」

「練習すればなんとかなりそうな気はするが、流石に今は時間が足りねぇ」

 比較対象がおかしい気もするが、概ね好評だった。 (練習すれば) (もっと上手くなる) (自信はあるぞ。)千夜さんの場合やばくなるの間違いじゃないですかね?

「という訳で見学者対応はお前に任せた」

「妥当だな」

 ウンウンと守金は頷いているが、何時もと違って状況を理解していない片羽は

「そんなに忙しいなら何か手伝おうか?」

「この手の分野はお願いだから手伝わないでお願いします」

 雛野の土下座して思い留まらせる。

 仕方がなく片羽はララの案内をする。

「此処が資料室。参考になりそうな本やオモチャ、写真なんかが保管されている」

 ララは本を一冊取り出してペラペラ捲る。

「へー。地球の雑学が何でもわかりそうだよ」

『ララ様 読めるのですか』

「長太の生まれた星だもの。もっと地球の事しらなきゃね」

「というよりも、高校で生活するならある程度読めないと困る」

 ごもっともな意見である。

「私は別に読めなくてもいいです」

 そんなペケに

「ほれ」

 片羽が出したのはファッション紙。

「デビルークと違うだろうから参考にな。というか、宇宙のスタンダードなんか地球には関係ないから、そっちを着られると困る」

『ありがとうございます』

 髪飾りから人形みたいな体型になってペラペラ捲る。

 片羽は忘れていたが、基本的にララはペケを着ていた。

「うん?ペケが服になってたんじゃないのか?」

『雛野様のお兄様の提案です。私が壊れた時のために普段から服を着ておく様にとの事でした』

「……そういえばいたな、あの影が薄い人」

  (言えない。)

(彼の存在を忘れてて) (雛野の家にいかせた) (なんて言えない。)

 どうやら雛野勇悟の事を失念していた模様。まあ妹が忘れていたのだから仕方がない。 (酷いなあいつ)五十歩百歩って知ってますかね?

『ところで、片羽殿が描かれる絵はどのような感じなのでしょうか?』

「じゃあペケでも描いてみるか」

 そして()()()()()()と筆を動かして……なんでそんな擬態語になるんですかね? (えっ?) (お絵かきの擬態語は) (ぐちゃぐちゃでしょ?)ダメだこりゃ。

 ともかく、完成したのをペケに見せる。

 

 

チュド    ン!!!

 

()ぜた。

 

「ペケ        ⁉⁉」

「人の絵を見て爆発するとは失礼な」

 失礼なのは爆発させる絵を描く千夜さんです。

 なお、完璧な余談なのだが、不幸にもこの絵を見てしまったプリューマという宇宙人が巻き添えを喰らってリタイアした。 (どういう意味だ?)後日ザスティン経由で確認したところ、奈落が召喚されたと供述している。

 因みに片羽の画力を初めて確認した時、栽培先生は休載した。編集者達に問題の絵を見せたら納得して貰えたのでよほど酷かった模様。更に蛇足だが、写真やコピーに残そうとしたらカメラやコピー機が破壊されるので残ってはいない。 (何その呪いの絵。) (怖い。)あなたの絵ですよ!何他人の振りしてんの千夜さん‼因みに雛野はお守り代わりに1枚懐に忍ばせている。

 ともかく、ララは急いで万能工具(ツール)を取り出してペケを修理する。

 手持ちぶさたになったので片羽は夜食を作る事にした。

 

 

 

   1時間経過   
 

 

「うわ~~~~っ

 もうダメだァ‼」

 時間がなくてアシスタントの1人が悲鳴をあげる。それを解決するために先生は提案する。

「仕方がない。守金、追加料金だ」

「毎度ありー!」

 人知を越えた速度で仕上げていく守金。この辺り、守金の使い方をよくわかっている。

「よくわかんないけど、手が速く動けばいいの?」

 ペケを直して暇になったララが椅子を改造し、他のアシスタントがヒャッハーと加速する。

「やるじゃないかララちゃん!」

「ララさんの発明が役にたっている……」

 先生には好評で、宿主は呆然としている。

「本当に手伝うことないのか」

「ごめんなさい手伝う気があるなら本当に手伝わないでください」

 片羽を急いで止める雛野と、コンピネーションは抜群だった。 (俺何にも参加して) (ないんだけど。)

 

 

 

  後日談

 

「え?アシスタントの人辞めたの?」

「何でも、みんな精根尽きたらしいの」

 ペケが片羽の脅威の画力を知った翌日、買い物で出くわした雛野と結城栽培の娘美柑との会話である。

 何でか疑問な美柑と、やっぱりララさんの発明だからそういうオチになったかと奇妙な納得していた雛野だった。。

「大丈夫だよ。私が新しいアシスタント紹介してあげるから」

「え~っと、それはもしかしてザスティンさん?」

「そうだよ!」

 一緒に買い物に付き合ってたララが言う。 (情報屋だけでも忙しいのに。)情報屋に使っているのは千夜さんだけです。

 

 

 

 

 

   次回予告   

 

 

 

??「俺様の胸にwelcome‼」

守金「お金!」

片羽「肉壁1枚ゲット」

ララ「私が作ったよ」

守金「それをやられたらゲームになんねぇよ!」

雛野「入院してればいいのよ」

片羽「お前にシリアスは似合わない」

??「できるか   !」

守金「できるか      ‼」

雛野「なんでいるのよ?」

片羽「頭が高い」

??「やっぱりララちゃんが邪魔なんだよなぁ

 

  次回

6エン 愛の戦士

 

 




 片羽の絵の下手さ、スキルをつけるなら【芸術は爆発だ】になる。見たものが爆死しかねない圧倒的才能。ギャグ補正があるため小林画伯より酷い。というよりも、小林画伯に人物画を描いて貰って描かれた人が見たら気絶くらいはするんではなかろうか?そんな絵に比べたらララの絵はまとも。

 とりあえず、原作の地球人1号がこの人でいいのか?2号はまだわかるが。ザスティンをアシスタントに入れないといけないから仕方がないね。


 なお、次話からオリ要素増加。

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