ToLOVEる~守銭奴が住まう町で~ 作:ド・ケチ
どうでもいいが、特殊タグ使い過ぎで文字数詐偽になっています。後書きは500字越えてますがな。反転させ過ぎなのも理由だが。
「いらっしゃ……」
とある喫茶店のウェイター姿のバイト店員は途中で言葉を打ち切った。
「やっほーーー長太‼」
呼び掛けるのはララ・サタリン・デビルーク。
「私も来ちゃったよーっ♥」
「来ちゃったじゃねぇーー! 雛野もどういうつもりだーーー⁉」
「何処を使ってもいいじゃん別に」
買い物に行って昼食に人気はないが味のとコスパの良い喫茶店を選んだだけである。何故人気がないかといえば、
「あ~らいらっしゃい、昂音ちゃんじゃないの。お隣はお友達かしら?」
このムキムキマッチョのフリフリが付いたゴスロリ衣装の吐き気を催すオカマが店長だからである。なるべく視界に入れない様に意識しつつ過ごすのがこの店を使うコツである。
「そうです」
目を反らしながら昂音は答えた。
「はじめまして‼」
「はじめまして。店長のアルティアよ」
おそらく源氏名だろう。守金と昂音、加えて今日はいない片羽なんかは精神衛生上の都合により追及することを止めている。
「私ララ」
最大限好意的に解釈して、地球人でないから店長の気持ち悪さの影響を受けないララが能天気っぽい自己紹介をした。
「長太君も休憩いいわよ。どうせ他に客もいないし」
「今さらだが、よくこの店でバイト雇う余裕ありますよね」
片羽は利益をだす事が目的でなく、この場所に店が在ることが重要なのではないかと邪推しているが、真実に至る気力はない。
「雛野はどうした?」
守金がウェイター姿から私服に着替えてララの元へきた時、既に雛野昂音はいなかった。
「みんなには秘密で欲しいものがあるんだって」
「たまに単独行動してるけど、本当になに買ってるんだ?」
守金も知らない。親しい人で知ってるのは
「バイト楽しい?」
「楽しくないぞ」
スパゲッティを食べながら質問した。
「じゃあ、なんでバイトしてるの?」
「お金のため」
「どうしてそんなにお金が好きなの?」
「少なくとも、記憶の中にはそういったきっかけはないな。片羽なんかは冗談混じりで前世の賜物とか言ってたけどな」
彼が何故魂の髄までドケチなのか、その理由はオカルトでも想定しないと納得できない。まあオカルト自体が納得できないものだが。
「前世?」
デビルークにはそういった概念がないので聞いてみる。
「人が死んだら魂、心みたいなものが別の人になる。これを転生っていうんだが、その1つ前を前世という。今回の場合、守金長太が生まれる前の別人の時代の話だな。厳密には違うがとりあえずこの解釈でいい。
実際には魂の証明はできないし、片羽が言うには人口は増えてるから魂の総量を考えたらおかしな事になるらしい」
この辺りの考察は説だけは色々とある。もっとも、見ることも測ることもできない魂について証明するのは不可能なのだが。なので
「よくわかんない」
科学的な人間ならそういう事になる。
「わからなくてもいいさ」
あっさりと言い切る。
「俺もあいつも転生とか前世とか信じちゃいないし、在ったところで今を必死に生きる。それだけだ」
「わかりやすい」
基本的に単純な2人ならこういった結論に達するし、片羽なんかは『前世は前世、来世は来世、今の自分とは他人だ』と割り切っている。
「おまたー」
店長の解りやすいイメージは精神衛生を考えて以下反転させるが、衣装としてまどか☆マギカのまどかの魔法少女の時の服を白黒逆転させた感じ。それを恋姫†無双の貂蝉が着たようなもん。そんな店に作者は行きたくない。なもんで客がほとんどいない。片羽でなくとも邪推するわなー。ネタとして美味しいんで再利用する予定だが。
輪廻転生で考えるとネックになるのが魂の総量。1人が1つの魂だと仮定すると人口は増加しない。動物込みで考えても納得は難しい。例えば死後千の魂を混ぜて千五百に割り振って新たな命になり、現世で成長するとかなら納得するが。この解釈だと織田信長の生まれ変わりが1億いても問題ない。
なお、日常会話で前世が来世がどうのこうの言われたら作者は全力で笑う。
地球内でも文化によっては魂なぞない場所もあるだろうし、キリスト教においては来世などないから前世もない。なのでデビルークに前世の概念が無くても問題ない。
そして5エンのネタが決まったー。副タイトルは、『何故その男を出しやがりますか?』