第六戦隊と!   作:SEALs

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お待たせしました。
前回は後書きにOH-1XAの詳細を披露しましたから、予告編は出来ませんでしたが、今回はサブタイトル通り、柱島泊地に新たな災厄が襲い掛かります。前回の終わりを御察ししているから尚更ですが。

では、いつも通り楽しめて頂ければ幸いです!どうぞ!


第67話:泊地炎上 前編

柱島泊地

時刻 1020

 

「準備は良いな、青葉?」

 

首元の通信用マイクに呟いて、指定の場所に向かっているであろう青葉たちに通信を送る。

 

《何時でも大丈夫ですよ、司令官。もちろんタカちゃんたちも準備万端です》

 

通信機の発する音声。片耳にだけ装備したイヤホンからは、配置に就いている青葉たちの声が電波に乗って飛び交うのが聞こえた。

 

「ならば、安心だ。全て俺に任せておけ。万が一の時は頼む」

 

《了解しました。しかし、無理はしないでくださいね。司令官》

 

「安心しろ、大丈夫だ。少しの時間帯ならば大丈夫だ」

 

そう促すが、状況は最悪。聞いたことがある言葉――いいニュースと悪いニュースがある、なんて言い方を始めたのはどこの誰なんだろう。双方が一件ずつあってからこそ成り立つもの。だが、今は後者しかない。涼月と神鷹を連れて泊地案内、新兵器のOH-1XAの披露等と思い思いの方法で余暇を過ごせるかなと思いきや、予期せぬ事態が起こった。その意味を問う時間を聞くまでもない。

今は急ぐのみ。声の方向から恐らく鎮守府の入り口。二人とも無事でいてくれと願うばかりで駆け抜ける提督。その瞬間、疾風の如く駆けつける最中――不意に鼻腔をくすぐったのは硝煙と血の匂い。

 

「古鷹、加古!」

 

見知らぬ人物たちが古鷹たちを押さえている姿を見た提督は怒鳴り、対馬の冥人の如く、敵に一太刀浴びせることすら敵わない、という構えでM4 SPOMODⅡの銃口を突きつけた。

こちらの声を耳にしたのか、または待ち構えていたのか、それとも両方なのか。配達員に装った2人のテロリストが各々と抵抗する古鷹と加古を盾にするように羽交い絞めにしていた。近付けば撃つぞ、と。サプレッサー付きのシグザエル P320自動拳銃を見せつける。

なお彼女らの足元には、入り口にいた警備兵たちは倒れ込んだまま。よく凝らすと穴の空いた頭部から脳漿と血が入り混じった体液が地面に広がり、事が切れていた死体と化していた。恐らく自分が駆けつける前に悲鳴を漏らす余裕すらなかったのだろう。と推測した。

 

「銃を捨てろ、今すぐ捨てろ!」

 

警告を促すが、しかし相手は拳銃を捨てようとしない。不毛な態度と挑発。寧ろ今の状況を理解していないのか、嫌!止めて!変態!と抵抗する古鷹たちの反応を楽しむように獲物を確保した喜びに伴い、薄気味悪い下品な笑みを浮かべた山賊たちのように、古鷹と加古に頬擦りをした。

 

「理解してないのは醜男のあんただよ。ほ〜ら早くしないと大切な奥さんたちの顔か、顳顬に綺麗な風穴が空いちゃうよ〜」

 

「だから悪いことは言わない。早く全部の武器を捨てて、強化骨格スーツを外すしかないよ。さもないとこの哀れな男の警備員さんたちみたいにもなるよ?」

 

「………」

 

沈黙。テロリストとは交渉しないのが世界の常識。

普通ならば古鷹たちは艤装がなくとも振り払える筈なのに、何か秘密があるに違いないが、こちらが下手に刺激をすると、自分たちが撃ち殺され兼ねないのが現状。くそ、と罵りの言葉を吐き出しそうになったが堪えた。

敵は兵士を気取っているが、実態はチンピラそのもの。厨二病並みの好奇心と金持ち故の財力を原動力にした素人。まともな訓練も受けていない癖にサバゲーと勘違いしているこいつらを倒せる自信はあるが、性質が悪いのは背後にいる人物たち――微かに背景と重なる揺らめく六つの半透明な人影、ステルス迷彩を着て隠れた6人の招かざる訪問者たちが配備されているのを悟った。ステルス効果の時間切れなのか、勝ち誇った故に余裕があるために自ら解除したのか、スッ……と白昼夢の幽霊みたいに姿を現した敵兵たち。どの兵士も当然だが、素顔を隠している。身に纏っているのも最新式のタクティカル・ベストに伴い、一部は頭部・胴体・両腕・両足などの様々な部位から銃弾から身を護る為の対人用防弾プロテクターを装着していた。

彼女たちが構えているのはサプレッサーを取り付けたM14EBR狙撃銃、Mk.46 Mod.0分隊支援火器、H&K MP5K、FN P90、APC9K PRO短機関銃。全てサプレッサー付き。さらに各々の銃には最新式MMSスキャナー、倍率狙撃用スコープ、マグウウェルグリップ、クレーンストックなどのアクセサリーを装着。

それに加えて予備として、各々の背中には軍用・公的機関が運用するベネリM3スーパー90、連射可能な擲弾発射器MGL-140、または西側諸国の小隊用対戦車火器――M3E1ランチャーを担ぎ、そして敵兵の左足に備え付けられているレッグホルスターにはのベレッタPx4自動拳銃が収められていると言った重装備――先進国の正規軍、気前のいいPMC並みの装備を取り揃えている。

 

「……なるほど、確かにいい腕だな」

 

その証拠たる腕利きもある。自身の胸元辺りには赤色のレーザー光が当たっているため、此方からは下手に動けない。それにしても御自慢のステルス迷彩も上手く活かさず、わざわざ御丁寧に自ら居場所をバラす、最後は余裕をかまして姿を晒す狙撃手とは狙撃手失格だな、と悟られないように内心で呟く。

 

「……ふむ、随分と気前がいいサバゲーマーのお嬢様方だな」

 

冗談を仄めかすが通じない。ウソポイや反日市民団体などに蔓延り、常に恫喝しながら、中指突き立てて仲よくしようぜと言っているチンピラやテロリスト連中ならば、感情任せにキレる弱い犬かと容易いが、こいつらは本物の特殊部隊。言わずともオリンピア軍だが。

ならば、此方としても選択の余地はない。分かった。武器は捨てると大人しく要請に従い、提督はM4 SOPMODⅡを含めてナイフや拳銃、グレネードなども全ての装備を投げ捨てた。

不本意だが、次にエグゾスーツ・カスタムを解除。機能の接続を断つ為に左腕に装着しているタブレット装置を操作する。解除ボタン作動。ポチッと音を鳴らしながら、全身を覆っていたエグゾスーツ・カスタムが手先から背中、足元まで外れていく音が聞こえた。

武装及び、装備解除後は敵に全て回収され、念入りの為に隠し武器を持っていないか、一組で行うボディーチェックも心得ている。

 

「何がおかしい、貴様」

 

ニッと笑う提督に、ボディーチェックをする女性兵士が言った。

年齢は20歳後半。外見は小柄なミドルティーンのようなモデル並みの体型に伴い、肩まで伸ばした髪型、端正な顔つきの若い女性隊員が、キッと睨み、こちらに威嚇を込めた声を突きつけた。だが、まだまだ青二才と良いところだろう。

 

「……いや。この待遇はまるで大統領気分にさせてくれるな」

 

それでも、と万に一つの可能性に彼は賭けたのだ。

あの頃みたいに短い時間だが、やれば多少は耐えられるだろう。ならば、ほんの少しだけ良い話し相手になるだけで良い。

 

「古鷹、加古。もう少しで解放するからな。安心しろ」

 

そして戦場で笑う人ほど怖いと教えないとな、と。

 

「貴様!黙ってろ!我々優秀なオリンピア軍にも負ける下等動物が!大人しくしやがれ!」

 

「ば、馬鹿!撃つな!マザー様の命令通り、生け捕りに!」

 

提督の挑発に切れた女性隊員。命令だろうが関係ない!立場を分からせてやる!その怒号を突き付ける隊員が引き金を引こうとした瞬間、胸に激痛が走った。なんだ、と思い、ゆっくりと視線を移すと、プロテクターに覆われていない胸元にナイフが突き刺さっていた。さらにナイフを押し込まれ、肺をやられて、息すら出来なかった。

 

「なっ、なに!?」

 

悲鳴の代わりに喉の奥から血が噴き上がる隊員を、側から見た隊員は、よくも仲間を!とも殺意を込めて銃口を向けようとした際、腹部に点々とドス黒い血が滲んだ。吐き気と痛みに襲われ、内臓が破裂した衝撃のあまり、ああああっ!と絶叫するとともに動きが不安定になり、仰け反り、やがて糸の切れた壊れた操り人形の様に崩れ落ちた。

あり得ない。数秒で何が起きた、超能力なのか、と理解出来なかった残りの隊員は愕然としたが、背筋が凍り付くような感覚に襲われた。

 

「うっ!」

 

一人。グギッと首の骨が鈍い音を立てながら折れ、やがて首が180度回り、崩れ落ちるように倒れた。

 

「ぐわぁ!」

 

また一人。地面に勢いよく叩きつけられ、その場にどうと倒れた。

その顔を見れば燦々たるもの。とてつもない力で叩きつけられたために、白目を剥き、鼻の骨が折れ、赤く膨れ上がった鼻から口まで大量の鮮血が流れ出たまま気絶していた。

 

「もう良い!もうたくさんだ!」

 

「惜しいが、こいつらはもう用済みだ!」

 

それを見た隊員たちは我に返り、振りかざそうとして、古鷹と加古を刺殺せんと突きつけたナイフで喉を切開しようとした瞬間――突然の激痛が鋭く、そして重く熱い苦痛へと変わった。

 

『ひょおおおおおおお!!』

 

奇声を含めた悲鳴、傷口を押さえ、口からはよだれを糸のように吐き出す配達員たち。撃ち落とされた腕がボトッと地面に落ちていた。

腕の肘関節を狙撃されて、片腕の傷口を押さえ、悲痛な叫びを漏らす配達員たちの様子を遠くから、サプレッサー付きのレミントンRSASS狙撃銃に装着されていた狙撃スコープで眺めて、クリア、ひとまず障害は乗り越えました、と、狙撃を終えた青葉は呟いた。

 

「ぎゃあああ、い、痛い!」

 

「よくも、よくも……!」

 

後から押し寄せる激痛を、なんとか気が遠くなるのを堪え、残った片腕で懐から拳銃を抜き取り、古鷹姉妹に銃口を向けるが、その負傷した配達員たちにも躊躇わず、災厄が降り注ぐ。

眼の前に現れたラジコン並みの大きさを持つ陸自のOH-1、神鷹の艦載機である零戦21型、そしてM4A1を構えた涼月が姿を現し、全員が素早く照準を敵に合わせて正確無比な射撃。閃光。そして耐え難い衝撃波で殴られたようにしてひっくり返る。

残りの隊員たちは、それらを呆然と見詰めるしかなかった。

 

「不味い!このままでは!」

 

「作戦中止!撤退する!」

 

ここは致し方ないが、反撃のチャンスがなき今は、人質を連れて立ち去るのはリスクが高すぎる。少なくとも謎の現象が起きているから尚更だ、と思いつつ、全力でこの場から離れようと走ろうと全ての力を振り絞った。その刹那――背後に何が通り過ぎる音。さながら神速。彼女たちの肉眼では捉えきれない疾さ。人間業とは思えない疾さを誇る黒い影、あたかも認識を超えた超高速での斬撃を繰り返し、恐怖の均整を与えるその幻影は黄泉の国から来た疾風の如く駆け巡る死神。全ての命を狙わん、と残りの隊員たちが持つ五感の全てを揺さぶる。

必死の抵抗として、眼の前の飛びついて来た黒い影に、各々と拳銃を突きつけた。しかし、それを躱してヒュンと空気が鳴る音。抵抗する獲物を躊躇うことなく振り落とされる刃物が空を切る音が聞こえ、そして拳銃を握っていた隊員たちの左手を切り裂いた。皮膚と筋肉を引き裂き、血管と神経が断絶し、切開された左手の断面には骨が露出する。よく視線を凝らすと、微かに見えたあの骸骨模様が施された骸骨を模したバラクラバ。無機質なバラクラバがまるで意思を持ち、これから地獄へ突き落とす者に対して屈託のない、どことなく底抜けに明るい笑顔すら見せた錯覚に襲われた。

 

その瞬間、女性隊員たちは確信めいた思いが霞ゆく意識に上がった。

 

駄目だ、この幽霊には絶対勝てない。

 

そして、全てを終結させる銃声が搔き消した。

 

 

 

「はぁ……はぁ……」

 

全ての敵を倒した提督は膝をついた。

久々に出来た。アレなしの短い時間だったから疲労は少なく済んだが、長時間だと必要になって来るから多用は出来ない、だからこそエクゾ・カスタムに頼りがちになってくるが……

 

『……!!!!……とく(かん)!!!!提督(司令官)!!!!』

 

解放された古鷹と加古に加えて、狙撃ポイントからここまで来た青葉と、演習から帰投した衣笠も側にいた。同じように意識が朦朧して気づかなかったが、自分を含めて古鷹たちの周りを、敵の襲撃に備えて安全確保の為――装備妖精のタカが搭乗しているOH-1XA攻撃ヘリと涼月たち、同じく駆け付けて来たストライカー装甲車部隊、低空を蛇の如く這うように飛ぶAH-1Z攻撃ヘリの姿さえもあった。

 

「……二人とも無事で……良かった」

 

自分よりも古鷹たちを気に掛けた。

 

「私と加古は無事です。それよりも提督の方が……」

 

「俺は大丈夫だ。少しの時間帯だけだったから疲労は少ない」

 

耐え抜いて立ち上がろうとした瞬間、ふらっと眩暈に襲われて、思わず地面にキスをするのでないかと言うくらいに倒れそうになったが、古鷹と加古に支えられる。

 

「もう、嘘はダメですよ!提督!」

 

「全く無理するなよ、あたしらが支えるからさ」

 

「……ああ、済まない」

 

「司令官、エグゾ・カスタムを早く」

 

「衣笠さんたちが見張っておくから早く」

 

ああ。ありがとう、と礼を言い、急いで着用せねば。古鷹たちの手を貸しながら、再びエグゾスーツ・カスタムを付け直す提督。

 

「なるほど。どうやら、私はゴーストを甘く見ていたようだな」

 

パチパチッ、と場に響いた気のない乾いた拍手。

 

「……お前は」

 

聞き覚えのある声。言わなくても分かった。こいつが観艦式襲撃事件の首謀者。まさしくその地獄絵図を生み出し、自分の戦争をまるで交響曲を演ずる指揮者の如く奏でる。何も躊躇しない。ただひたすら楽しむだけ。その眼の奥にあったのは、殺意と呼ぶことすら生ぬるいほど氷の様に冷たく、そして残酷な思考を孕んでいる事すら悟った。――そう、この鮫のように無感情な眼を持つ者に対し、静かに口を開く。

 

「グランド・マザー」

 

自身の名前を呼ばれ、ふん、とグランド・マザーが鼻を鳴らす。

彼女の側にいた2人の護衛兵は強化骨格を身に纏い、M134《ミニガン》を携え、バリスティック・シールドと呼ばれる類のやや赤みを帯びた真鍮色の盾を備えたその姿は、古代ギリシアのスパルタンを連想させる重装甲兵。其れ等を伴い、わざわざここまでご挨拶と言った不快なサプライズ訪問をするほど、この女とは仲良しではない。

彼女からすれば、自分を捕まえるのにしては物々し過ぎるのだろう。

念のため、ストライカー装甲車、攻撃ヘリ部隊も出しといて正解だったな、と。

 

「お出迎えご苦労、諸君。それにしても、たかが我々のご挨拶にこの人数とはね。つくづく男って言うのは何をやるにも大袈裟なことね。蟻を潰すのに大槌を振るようなものよ」

 

「お生憎様。第一お前は蟻じゃないだろう、それに人数分のコーヒーは用意するほど歓迎したくないのが本心だ」

 

「そんな下品な物、不味い泥水を飲んでいる時間は要らないわ。わざわざあなたたち下等生物にご挨拶とともに来ただけ。その時間に残されていない事を伝えに来たのよ。本来だったらここを確保次第、この泊地や艦娘たちも同じく、我々オリンピア軍の物にして、ゴーストは

我々優秀なオリンピアの動物園に入れる。言わずとも下等動物として動物園にな!」

 

「ご挨拶か、聞こえはいい様だが、そんな下らない用件より降伏しに来たのならば聞いてやらない事はないが。おっと、下手な動きはするなよ。援軍を呼ぶのはなしだ」

 

提督たちは銃で、グランド・マザーの動きを制しながら言った。

恐ろしい計画ではあるが、今ではお釈迦になったのは言うまでもない。が、そんな彼女は物々しく鎮座するストライカー装甲車部隊及び、上空を警戒するAH-1Z攻撃ヘリに眼をやる。それを見て何処か余裕がある素振りに伴い、唇の端をニッと吊り上げた。

 

「……話を戻すが、私はあなたを、ゴーストを甘く見ていたようね。特にそこに居る古鷹たちも。とっくの昔に彼の正体を知り、アレである事を受け入れた事もね。だけど驚いたのよ。あなたのようなアレは初めてよ。本当にあの幽霊組織の一員だと思うと」

 

グランド・マザーは甲高い声で笑った。

提督は怒りを孕ませた眼を細めた。同時にこの会話に苛立った。

なぜ、古鷹たち以外にどうして俺の過去を知っているんだ。俺以外に生き残りや知り合いなどがいるならば話は別だが。

以前に同じくそれを話した深海執事長といい、このグランド・マザーといい、如何やって知ったのか、を知る必要があるな、と。

 

「お喋りはそこまでだ。だが、お前がここに来た時点でもう終わりだ。全軍に降伏を勧めるメッセージを送るんだな」

 

ここでグランド・マザーを確保しここで戦争を終わらせる。各員、準備はいいか!?とアイコンタクト。と思いきや、運命の女神は気まぐれを起こし、よりにもよってグランド・マザーに微笑んだ。

 

「その必要はない。この泊地の終わりなのだから」

 

かっと、何かが光った。何だろう、と、その場にいた提督たちは振り返る。直後に襲い掛かってきたのは衝撃。最初は微かに、次第にその音は大きくなり、荒波、津波にも飲み込まれたかのような気がした。

この泊地に絶望の空気を齎らし、耳を聾するそれは、破滅の轟音を撒き散らしながら姿を現したのだ。

 

「それに我々は、最初から約束をした覚えはない。其れなのに何時までも律儀に守る日本は進歩すらない赤子同然の脆弱国家だな。せいぜい戦争国家にした戦犯どもを憎みながら後悔するが良い、はははははは!」

 

動揺する提督たちを嘲笑うグランド・マザー。確かに彼らは備えていたことを予想していた。だが、我々の戦力は、その予想を上回る。

悪夢をとくと味わうがいい、生きて会いたくば戦え、そしてこの私をもっと楽しませろ、と囁き、この場から立ち去るのだった……




今回は予想外なことが点々と有りましたが、柱島泊地に災厄が降り注ぐ形で次回に続きます。これでもまだ前菜程度に過ぎませんが。
にしても、こんな挨拶をする為に来たのもですが、動物園に入れる為に訪れるとか、何処ぞの某五代目のバルタン星人みたいでもありますが。余談ですが、私的に受けたのは六代目の方ですが。
提督の過去はまだ遠いですが、何れ明らかになりますので暫しお待ちを。此処まで見たら彼が常人でない事は明らかですが。

次回は中編。敵の来襲を食い止める為の戦いが始まります。
なお某有名な作品などに登場した兵器、オマージュですが、一部登場しますので知っている読者の皆さんがいれば幸いです。思わずにんまりするかなとも思いますが。なお、今回の襲撃時で新たな敵キャラ、オリジナル深海棲艦も登場しますのでお楽しみを。

今回も最後まで読んでいただきありがとうございました。次回もお楽しみくださいませ。

それでは、第68話まで…… До свидания(響ふうに)

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