前回予告した通り、今回は海戦回になります。
久々の海戦なので張り切って書きました故に、古鷹たち第六戦隊の活躍をお楽しみくださいませ。
それでは、本編開始です。
どうぞ!
横須賀本港地区港湾内
同時刻
提督一同が制空権確保に務めている最中――時同じくして古鷹たちは各艤装を装着し、抜錨。相次いでゆるゆると波を押し割りながら、海面上を移動する彼女たちは単縦陣を取る。
オリンピア軍と、深海棲艦の襲撃から運良く退け、生き残っていた各国の艨艟群は、増援としてやって来た古鷹たちと協力し合い立ち向かう。幸いにも、RIMPACや合同訓練により磨き上げてきた練度及び、数多くの海戦による積み重ねた実戦経験のおかげで態勢を立て直した者たちは、各チームとして行動している。
なお、途中で救出した神鷹と涼月は、他の艦娘たちとともに万が一の時に備え、後方で待機してもらうため編成に加わっていない。
ふるたか型護衛艦《あしたか》を中心に、各国の最新鋭護衛艦群をAグループ、遅れて古鷹たちなどを集った艦娘部隊をBグループに分け、大まかな作戦方針に沿って行動することにした。緊急時による寄せ集めとはいえ、ここまで短時間で立て直しは上出来なもの。
提督曰く『彼らはパーティーのお茶代までは有意義に働いてくれるほど強いものだ』とのことだ。
彼が口にしていたことを思い出した古鷹たちは、『なるほど。確かに、言われてみればそうね』というばかりに頷いたのだった。
提督も戦闘機に乗って、空中艦隊や敵機の群れに攻撃をし始めた。
提督が制空権を奪還、私たちが制海権を取り戻す。さもなければ、敵は再び兵力を再編成して、首都まで突入してしまうため、ここからが勝負所。ある意味では天王山の戦いとも言えた。
いくらお客さんとして、この観艦式に招待されなかったその腹いせにやって来たとしても、こちらからしたら傍迷惑なこと。みんなの気持ちを踏み躙り、私たちの大切な晴れ舞台を台無しにした。だからこそ、これまでのお返ししてやらないと、という気持ちを込めて。
「水上電探に感あり。方位300度、電測距離35マイル!」
旗艦を務める古鷹の艤装に装備された電探が、こちらに接近してくる敵艦を早くも捉えた。
《敵艦見ゆ。重巡ネ級及び、リ級、軽巡ツ級、へ級、駆逐イ級など多数!》
直後、あらかじめ放っておいた夜間偵察機からの伝達も来た。
敵艦の頭上に到達すると、機体下に吊るされた吊光弾を投弾。真っ昼間のように明るく照らされ、闇を掻き消された場所には、海上を覆うような勢いをつける敵艦隊を補足した。その多くが敵艦隊はこちらと同じ重巡部隊、見慣れた駆逐イ級などが護衛として編成された水上打撃部隊、または軽巡ツ級、ヘ級を主力とした水雷戦隊だった。
恐らくオリンピア軍の空中艦隊と無人機部隊を主力としているため、敵艦に戦艦や空母機動部隊がいないのは、このためなのだろうか。と、彼女は推測した。
「みんな!砲戦用意!夜戦に備えて!」
彼女の号令一下に対して、了解っと全員が頷いた。
夜戦となれば、こちらの方に優位が立つ。黄昏時や暁光時には、特殊訓練を積み重ねた忍者、現代の忍者とも呼ばれる特殊部隊と同じように、最も奇襲攻撃を仕掛けやすい時間帯でもある。彼女たちを含め、重巡・軽巡・雷巡・駆逐艦部隊にとって、夜戦は最大限の力を発揮することが出来る。鬼・姫・水鬼級などのボスから、高火力を兼ね備える敵戦艦及び、現代戦の要を築いた敵空母も、いとも容易く葬るほど火力も増すため、私たちにとっては十八番とも言え、日本海軍の伝統とも言える戦いだ。と、胸の内にある闘志を燃やした。
「みんな、御武運を」
必勝を込めて古鷹の艤装から、発光信号が放たれた。航行する阿賀野・木曾たちから、了解との信号が放たれる。
古鷹たちだけでなく、アメリカ、イギリス、ドイツ、イタリア、フランス、ロシア、スウェーデン、オランダなどと言った国々の艦船と、各艦娘たちも肩を並べて共闘する。断固として負けないという意志の表れを見せつけた。発光信号から、無線機が全ての者たちに伝わり、多国籍連合艦隊は各護衛艦及び、艦娘たちは各々の連装砲や速射砲を構えて――
「各員、撃ち方始め!」
古鷹の号令一下、仰角を取る各連装砲などが一斉射撃を開始した。
いくつもの閃光が煌き、同時に遅れて、数本の白煙が上がった。
今まで耐え続けてきた攻撃を、その攻撃に怒ったかのようにお返しとばかりに、大音響を引き連れて飛んできた様々な口径の砲弾が、対艦ミサイルが、深海棲艦たちの周囲に着弾した。
雷鳴を思わせる轟音を上げて着弾。いくつもの砲弾と、護衛艦群による対艦ミサイルの豪雨が深海棲艦たちを撃ち抜いた。
重巡ネ級及び、リ級などを含め、衝撃を浴びて海面に叩き込まれ、朦朧と霞む眼で意識を保つ者たちは力尽き、その場に倒れた直後、彼女らを吞み込む紅蓮の炎が襲い掛かり、体内部から深海艤装まで素早く包み込み、灼熱の炎が吹き上がった。
深海艤装に内蔵された主砲弾と装薬、魚雷による引火を引き起こし、大破した彼女たちを引き裂くように分解する爆発が絶えず木霊した。
数隻が撃沈されたことに、反撃に驚いた深海棲艦たちは散開した。
怯まずな!反撃せよ――怒りに満ちた絶叫を上げ、四方八方に散り、古鷹たちに狙いをつけて撃ってきた。
「取り舵ぃぃぃ!」
古鷹の指示に応えて、加古たちは右舷前方からやってくる敵に対し、急速転舵。回避しつつ、波を蹴り飛ばし、主砲を含む片舷砲力の全てを集中して浴びせ続ける。各連装砲に徹甲弾と炸薬を装填。彼女たちが持つ重巡洋艦娘専用に改装された20.3cm徹甲弾を叩きつけた。
護衛を務める五月雨、初月も砲撃を加えて支援砲撃を開始する。
螺旋状に刻まれた砲身から、勢いよく飛翔して放たれた徹甲弾が、数発の砲弾が捉えた駆逐イ級、軽巡ヘ級に直撃した。
徹甲弾が深く突き刺さった両者は、苦痛の悲鳴を上げる暇もなく、次の瞬間、大きく窪んだ傷口、その弾痕から青い鮮血に混じった火焔を吹き出して、巨大な身体を引き裂いた。
「絶対に懐に入れないで!」と古鷹。
「ああ。分かってる!」と加古。
「側的良し!」と青葉。
「次弾装填完了!」と衣笠。
「皆さんの前衛は!」と五月雨。
「僕たちが守る!」と初月。
『てぇーーー!!!!』
再び古鷹たちによる一斉射。轟音による大音響とともに、まるで巨大な金槌を振り落とした勢いで海面を叩き割ったのが聞こえた。
彼女たちの放った砲弾の嵐が、負けじと砲撃を繰り返す深海重巡部隊の上に降り注いだ。漸く、ハッと気づいたものの、手遅れだった。
何かに叩きつけられたように、まるで途方もない巨大なハンマーが、真上から頭上を一撃したかのような衝撃、吹き上がる海水と命中弾の閃光が、夜の海面に真っ赤な火柱を立ててリ級らを吹き飛ばした。
「うん。撃沈を確認!」
古鷹たちの追撃が止むことはなく、敵艦をまた葬っていく。
日本海軍伝統のひとつ、月月火水木金金によって鍛えられた訓練――猛烈な夜戦訓練をしてきた成果が表れていた。この鍛えられた夜戦で連合軍も驚きを隠せずに、彼らの強さを改めて感じたほど、日本軍は強かったのだ。
《新たな敵艦見ゆ!敵巡洋艦5、駆逐艦6、方位310度。速力12ノット!》
新たに接近する敵艦隊を発見した夜偵からの伝達。
その方向に振り向いた古鷹、彼女の視線先には見えた暗い海面の水平線には、チラチラと敵艦が見えた。ポツリ、またポツリと同じく一列に展開していた先頭に事を構えていた敵旗艦――軽巡ツ級。後ろに続く二番、三番艦は重巡ネ級、四番、五番艦は軽巡ヘ級。その彼女たちの前方に駆逐ニ級六隻などが白波を蹴り立てて堂々の布陣たる姿を現したのだった。
「絶対に勝つよ!みんな!砲戦開始!」
古鷹の力強い号令一下、敵の先頭に対して再び射撃を開始した。
一斉に敵方に、砲口を閃いた彼女たちの主砲が、キラッと一閃、続いてまたキラッと加古、青葉、衣笠、五月雨、初月という順番通りに発砲、ここにまた新たな彼我砲戦の火蓋は切って落とされた。
古鷹たちが放った砲弾は、空中高く舞い上がり、やがて放物線を描きながら落下。空中摩擦により、さながら木枯らしを鳴らしながら敵艦隊の頭上から殺到した。
波騒ぐ海面に叩きついた砲弾の網が着弾。直後、一瞬のうちに、直撃弾を受けた護衛艦部隊は大破、または撃沈した。
損傷や喪失、そして猛射を物ともせず、ツ級は『反撃しろ!』と下令したのだろう。多数の発砲炎が閃き、砲声が轟いた。
砲弾の飛翔音が接近し、大気を鳴動、弾着の水柱が奔騰する。
巨大ほどではないが、奔騰する海水は、古鷹たちを隠すほどの大きさを持っていた。右、左など周囲に敵弾が落下したときは、信管作動による水中爆発の衝動に駆られ、足元が突き上げれるような海水が、頭上を超えて伸び上がる。
その度に吹き上がった海水が、古鷹たちの艤装や制服を濡らす。
だが、不思議と被弾するほど命中はしていない。それは相手も同じ。あの被弾以降は当たっていないのが、不思議なほど命中していない。
繰り返し吹き上がる水柱の間に、広がる両者の砲撃戦。
全力を上げて敵艦隊を、ツ級たちに集中砲火を浴びせる古鷹たち。
ツ級たちも負けておらず、魚雷を撃たせまいと阻止するために、砲撃を絶えず炸裂させる。時には身体を左右に揺れるほどの至近弾を炸裂する飛沫が上がり、海水が四方八方に飛び散る。矢継ぎ早に撃ちまくる。断続的な砲撃と、海面を湧き返らせる様子を絶やさない両者共々。延々と撃ち合う時間は開始されて間もないが、1時間近くも撃ち合っている錯覚を感じる。
だが、終止符を打つかのような宣言が刻々と近づいてきた。
「騎兵隊参上〜!」と阿賀野。
「夜戦なら負けません!」と能代。
「腕の見せ所ね!」と矢矧。
「さぁ!片っ端からやっちゃうよ!」と酒匂。
阿賀野たちに続き――
「俺たちを忘れちゃ困るな!」と木曾。
「同志たちのために突撃だ!」とタシュケント。
「この夜の戦場も悪くないわね!」と村雲。
「駆逐艦乗りの意地と栄光を見せてやるわ!」と霞。
異口同音に叫び、突進する阿賀野たちは、一斉に転舵した。
スリムかつ快速なその身体を傾きながら回答した刹那、木曾は、強力な五連装酸素魚雷発射管四基、阿賀野姉妹は四連装酸素魚雷発射管二基、タシュケントは533mm 三連装魚雷一基、叢雲、霞は三連装酸素魚雷発射管一基を、彼女たちの魚雷が、推進器を回転させつつ、海に躍り込む。
突進した阿賀野たち、合計71発の酸素魚雷が、月夜に煌めいた海水を切り裂きながら、凄まじい速度で突進する。
これぞ日本海軍の秘密兵器である酸素魚雷、見事に雷跡を残さずに海中に溶け込んだ。海面下を猛スピードで突き進む魚雷から逃れる術は、深海棲艦たちには、すでに残されていなかった。
しかも網を打つようにして放たれた魚雷による弾幕は、敵艦を絡め取るには充分な威力だった。
大音響を噴き上げて、眼にも彩な水柱が高々と立ちのぼる。
一部は逸れたものの、合計10本の酸素魚雷が突き刺されば、さしもの強固なバルジをも、容赦なく、突き破る。
耳を聾する爆発と衝撃。轟々とする業火のなかにほのかに見える人影が生者の気配はすでになく、巨大な深海艤装を振りかざしたままぐらりと倒れ、ツ級らは海中に引き込まれるように沈没した。
敵艦撃滅!彼女たちも、歓喜の叫びと喜びが沸き上がる。
その成果は各個撃破する部隊も同じく、勢いの差は明白だった。
味方による砲弾の網、あらゆる種類の火器で乱打が続き、砲声の雄叫びが轟く度に、新たな火の海が猛然と吹き上がった。
衝撃に伴い、火の津波が、海上にいる重巡リ級やネ級などの深海一同を舐め、呑み込んでいく。逃げようとするが、逃げ切れない。うまく逃れても別部隊による攻撃を受けて餌食となるだけだった。
決して練度や実戦経験は負けなかった。が、やり場のない怒りを孕んだ彼女らの咆哮すら掻き消す、音速を超えた砲弾の前では無意味に等しかった。そう物語るように重傷を負い、跪き動かなくなったひとりの軽巡ツ級は、ゆっくりと顔を上げて夜空を見上げた。
闇の向こうから、十数本もの放物線を描いて飛んできた白熱した砲弾がツ級の胴体を叩き込み、砕け折れたのだった。
林立する巨大な水柱。硝煙混じりの海水が、パッと紅い炎が上がり、黒い爆煙が吹き上がり、みるみる内に炎が燃え広がった光景は、さながら死者への手向けを表す灯篭をも思わせたのだった。
「くそくそくそくそくそ!」
空中機動艦隊《マドンナリリー》指揮官、キャサリン・ブレア大佐は眼を怒らせて叫んだ。さらに顔を紅潮し、怒りのあまり、握り締めた拳から鮮血が滴り落ちる。
――グランド・マザー様、お許しを。
作戦は順調だった。彼女は作戦を任されたことに対し、全身が弾けそうな感動を浸したまま、ずらりと並ぶ精鋭部隊とともに出撃。
最高の晴れ舞台とも言える夢のように心地よい絶頂と、胸の内に誇りを抱いてもいた。必ず敵地を地獄に変えるだろうと、自信に満ちた戦果を楽しみにしていたが。
しかし、現実はそう甘くはなかった。
残りは自艦を含め、護衛部隊はごく僅かとなった。
一瞬不謹慎だな考え――まるで蝿叩きを叩きつけられた蠅みたいに、自分の誇りでもある自慢の最新鋭空中艦隊や戦闘機部隊などがここまで叩き潰され、一塊の火球に変わり果てながら、そのまま爆沈及び、海面に激突する光景が、彼女の心を、憤怒の顔を上がらせた。
「キャシー、ここは撤退をした方がっ……」
その彼女の補佐官を務め、側にいた朝倉楓中佐が部隊温存のために、撤退命令を促すが、振り向いたキャサリンは、殺人鬼をも思わせる怒りの眼をぎょろりと剥いて、頭越しに怒鳴りつけた。
「あなた、馬鹿なの!?このまま敵に背中を見せて、我がマザー様と空中艦隊の汚名を着させたいの!?」
任務中は恋人でも容赦なし。今にでも噛みつきそうな顔で睨みつける彼女に、朝倉は恐れをなしたのか、何も言えずに口籠る。
沈黙した彼女を見遣って、キャサリンは凶暴な笑みを閃かせた。何か隠し玉を披露するように――
「怒鳴ってすまない、ハニー。……だが、我々にはアレを用意していた。製造時間に手間は掛かったが、この実戦で確証すれば増産するとのことだ」
「では、披露してあげましょう。先ほどあの方から援軍を、彼らの士気を削ぐために用意しておいたとの通達が来たから。それに、私も気になる敵司令官とその艦娘らをひと目見てみたいから行ってくるわね」
朝倉に代わって、意見を述べた人物。
如何に恐ろしいキャサリンでも、その人物には逆らえなかった。
彼女の意見がもっともだ。お手並み拝見として、敵の士気を低下させるには良い機会だと。
「分かりました。……では、お気をつけて下さい。我々はここで出来るだけ踏ん張ります」
キャサリンがそう告げたと同時に、遥か先の海面が凄まじい勢いで盛り上がった水柱が奔騰する。今にでも大気を吹き飛ばすような、悪魔の哄笑さながらの海水を掻き分けて、猛然と姿を現した。
その光景は、さながら海洋の宴会めがけて鳴き交わしながら海中から姿を現した伝説の海獣、シーサーペントを思わせる。
神話や伝説と異なる点は、彼女たちが目指す宴会もまた、新たなる血を血で洗う凄惨な戦いの幕開けを飾るかのように。
この光景を一目見て、さぁ、軽く彼らにご挨拶でもしに行きますか、と深海皇女は、こつりこつりと靴音を立て歩き始めたのだった……
今回もまたキリが良い場面で終了しました。
やはり、戦闘・海戦回は執筆スピードが早くて捗りますね。
故にかっこいい古鷹たちに伴い、兵器名や戦闘描写などを細かくしてしまうために、今回のように短い海戦でも文字数が長くなりますが、楽しいので仕方ないですね。
なお今回のイベントでもアイデアが貰えましたから、今後の海戦回に参考とし、ネタに入れても良いかな(ボソッ)
イベント終了後に、今度は節分イベントが来ましたね。
今回頑張って、陸偵を入手しようと思います。余裕があれば、もう一機として銀河も入手出来たら上々かなと思います。
夕張改二も来て嬉しいですね、同じ三川艦隊メンバーとしては嬉しいですよ。あとは青葉改二が今年来てくれたら嬉しいですわな。
もしも平賀譲造船大佐が現在も生きていたら歓喜でしょうね。あの方がいなければ夕張も、古鷹型・青葉型など誕生していなかったのですから感謝してもしきれません。蕎麦で乾杯、そしてこれから毎日蕎麦を食おうぜ?(ジュラル星人ふうに)
では、長話はさておき……
次回もまた海戦とともに、この新たなる挑戦とも言える敵、その正体が明らかになります。ある意味では特撮シリーズ、そのゲームみたいな展開に出たある怪獣みたいかなという、ヒントだけは残しておきますね。
果たしてどんな戦い及び、展開になるかは、次回のお楽しみに。
また一部変更もありますため、何時もながらですが、御理解いただければ幸いです。
それでは、第56話まで…… До свидания(響ふうに)