第六戦隊と!   作:SEALs

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お待たせしました。
前回に引き続き、海戦であります。
事情も加えて、今回は豪華二本立て、中編・後編に分けていますのでご了承お願い致します。

いつも通り、最後まで楽しめて頂ければ幸いです!

では、本編であります。どうぞ!


第29話:碧海にて、斯く戦えり 中編

本土海域 伊勢湾

時刻 1150

護衛艦《あしたか》CIC

 

「―――と言うことです、元帥」

 

《こちらも生き残った沿岸警備隊と、化石連中の猛烈電波で、キミの鎮守府で連中の妄想めいた戯言を聞いたよ》

 

提督は、元帥に現状報告を伝えた。

幸い敵の攻撃から生き残った沿岸警備隊が、緊急打電を通じて、各自警戒態勢に移ったと同時に、電波ジャックで各軍事施設にて放映された老人たちの妄想演説を聞いたらしい。

 

「現状で我々が敵にも気づかれていません所以に、奇襲攻撃をすれば大丈夫です」

 

提督は元帥に言い切ると、彼女は少し瞼を落として顎を撫でた。

彼女なりの考えもあるが、基本的には有能な提督たちの意見は積極的を尊重する。

鎮守府の指揮所で指揮するより、現場で指揮する提督や指揮官たちの方が現状を理解していることを認識している。

そして、元帥は口を開いて答えた。

 

《……分かった。こちらの防衛は何があっても護るから安心しろ。キミたちが無事全員帰還することは忘れるな》

 

「了解しました」

 

元帥の号令に、提督は頷いた。

 

《よし、あと支援は必要か?》

 

元帥は訊ねた。

 

「航空支援をお願いいたします。また万が一に備えて親友提督に支援艦隊出撃要請もしていただけると助かります」

 

《分かった。私も出来る限りのことはしよう》

 

「ありがとうございます。元帥」

 

《ああ、健闘を祈っているぞ》

 

「はい、元帥も」

 

元帥との緊急通信を終えた提督は、ハルナたちに現状報告を訊ねた。

 

「ハルナ、マヤ、キリシマ、蒔絵。そちらは?」

 

《提督か。ああ、大丈夫だ》

 

通信を受け取ったのは、ハルナだった

 

《ホイホイ♪ こっちも大丈夫だよ!ヤーレン、ソーラン、ソーラン〜♪》

 

ハルナの次に、マヤは大丈夫だよとウインクで返した。

この状況でも明るい笑顔を忘れないマヤは、場を和ませてくれる。

今の彼女は以前の交流会で披露した『ソーラン節』のときに着用した着物姿になっていた。

しかもノリノリで『ソーラン節』を唄っている。

 

《何時でも大丈夫だ、提督》

 

キリシマは言った。

なんでイカ釣り漁のときの恰好を、突っ込みを抑えながらも傍でマヤの服装を見ていたキリシマは、蒔絵に報告した。

 

《蒔絵、こちらも準備完了だ》

 

《分かった。提督たちも大丈夫?》

 

ハルナの報告を聞いた蒔絵は頷くとともに、蒔絵の言葉を聞き、提督・古鷹全員が頷いた。

 

「ああ、準備完了だ。曳航用ワイヤーも艦体に取り付けた」

 

蒔絵が言う方法は、ナノマテリアルと言う物質で生成された曳航用ワイヤーを《あしたか》の艦体に取り付け、曳航すると言う方法だ。

なお、艦体が傷付かぬようにクラインフィールドと言うもので包まれている。

そして、この状態を活かして、マヤの艦こと重巡洋艦《摩耶》の左右にはターボファンエンジンを模倣したエンジンで移動すると言うことだ。

荒っぽい方法とは言うが、今の現状を打開するにはこれしかない。

 

「本当に普段と変わらない事が不思議に思える」

 

提督は、イギリスの詩人・バイロンの作品『ドン・ジュアン』中の一節から生まれた言葉『事実は小説より奇なり』と言う言葉が脳裏に浮かんだ。

実の世界で実際に起こる出来事は、空想によって書かれた小説よりも返って不思議である、と言う意味も込められている。

提督はむろん、古鷹たちも夢でも幻でもないこの摩訶不思議な出来事―――バイロンの名言が現実になるとは予想もしなかった。

しかし、今では頼もしくも思え、神秘的な光景だなと呟いた。

 

「ほんの数分で……」

 

「少し堪えれば……」

 

古鷹・加古は息をのんだ。

 

「みんなを助けることが出来る!」

 

「さあ、エンジニア提督と皆さんを助けに行きましょう!」

 

青葉・衣笠は残されたこの希望に託した。同時に、闘志を燃やした。

 

「よし!みんな!出撃するぞ!」

 

待っていろよ、我が友たちよ!と、提督の内なる言葉に応えるように、耳を聾する金属音が唸りを上げた。

そしてターボファンエンジンを装備する現代戦闘機のようなスピードを上げて、提督たちは、エンジニア提督たちを助けるために八丈島海域を目指して前進した―――

 

 

 

八丈島海域

時刻 1215

護衛艦《むらさめ》CIC

 

「……この臭いは、それに艦は?」

 

エンジニア提督は鼻腔を擽るような硝煙の臭いと伴い、ざわめく声で気がついた。

視界はぼやけ気味に伴って、短く咳き込みながらも彼は立ち上がろうとした。

その瞬間、身体が痛みの声を上げる。

全身が強く痛む。苦悶の表情を浮かべつつ、激痛と格闘しながらどうにか立ち上がった。

 

「損傷を……報告せよ……」

 

エンジニア提督は、現状報告を命じた。

 

「提督、機関部に直撃弾に伴い、防御区画を貫通されました。タービン損傷!」

 

「主砲に直撃弾!後部弾薬庫、温度上昇中!」

 

そして、彼のイヤマフからも―――

 

《こちら…叢雲……私と霞、朝霜と清霜は、大破……足柄さんと大淀さんは中破……だけど、みんな無事……よ……》

 

悲痛な叫びが、艦内回線を通じて飛び込んできた。

 

―――そんな馬鹿な。

 

胸の内で、エンジニア提督は目の前の現実を否定する。

たった1隻の装甲艦の攻撃に叢雲・霞たちが、3機の航空攻撃で《むらさめ》が甚大な損傷を受けた。

そんなことが、起こりうるはずがない。

自分の指揮艦(旗艦)や彼女たちに、致命傷にもなり兼ねない損傷を受けた事実を、エンジニア提督は信じられない思いで受け止めた。

事実は事実だ。否定しようとする思いを抑えて、対処の指示を発していく。

 

「止むを得ん。後部弾薬部に注水!機関室、火災鎮火に尽力せよ。破壊されたタービンを破棄しても構わない!艦を保持させることが先決だ。

足柄、大淀、すまないが、むらちゃんと、かすみん、朝霜と清霜の手当てをしてくれ。

艤装の中に全員分の包帯と止血剤などがあるから、大丈夫だ」

 

《了解(しました)》

 

そのときだった。あの衝撃波が、《むらさめ》と叢雲・霞たちに襲い掛かった。

怪物と言う名に相応しい、あの装甲艦からの砲撃だった。

 

「おいこら、てめぇら人殺しに治療は必要ね!大人しく唾や海水でも浴びて治療しろ!」

 

老人は、拡声器で相変わらず罵声と伴い、相手を見下す口調を発した。

 

「こちらには怪我人もいるんだ。それに負傷者たちがこれ以上出たら元帥や政府はお前たちの話を聞かないぞ!」

 

老人は顎を撫でた。

確かにこれ以上、負傷者はおろか、死傷者すら出たらこちらの要求を拒否し兼ねないと呟いた。

 

「ちっ、分かった。少しだけ時間をやる!」

 

老人は舌打ちを打ちと同時に、苛立ちつつも、エンジニア提督が乗艦する《むらさめ》の応急処置及び、叢雲・霞たちの治療時間を与えた。

 

「貴艦の応答に感謝する」

 

本心は幼稚園児並みの思考はおろか、豚にも劣る左派テロリストに感謝はしたくないが、怒りを抑えつつ返事を返した。

 

―――これで少しは、時間稼ぎが出来れば良いのだが……

 

同時にエンジニア提督は、必ず友軍艦隊が来ることを信じており、最後まで足掻こうと決心した。

慌ててチャンスを不意にしたら、元も子もない。

と言う思いがあったが、何処まで凌げるのかも不安もよぎったときだった。

 

「やっぱり、気が変わった」

 

老人の言葉に伴って、装甲艦の切り札とも言える40インチ主砲が咆哮した。

上空から超特急列車が降り注ぐような轟音を鳴り響かせながら、エンジニア提督たちに再び火焔が混じった水柱とともに、衝撃波が襲い掛かった。

 

「もう1時間になったから、お前たちを粛清してやる!」

 

老人の言葉に、エンジニア提督たちは悪寒を覚えた。

 

―――やはり、連中が約束ごとを守るわけがないか。

 

彼らは短く舌打ちをし、睨んだ。

平和主義思想や社会主義を含む、共産圏崇拝者たちは常に約束ごとなんて忘れて、自分勝手なルールで決めることはむろん、恩を仇で返すことなどは当然だった。

彼らが崇拝するスターリンは、日ソ不可侵条約を破り、満州へ大軍を送り込み、自国の領土を拡大しようと

満州に満足せず、北方領土にも侵攻、さらに北海道にまで侵攻しようとした。

また同じく毛沢東も『文化革命』と言いながらも、私腹を肥やして、愛人や側近たちとともに自国民を大量飢餓に追い込み、虫けらのように虐殺した。

金一族などの愚策やテロ行為により、多くの日本人が拉致及び、虐殺されたことに対しても『素晴らしき政策』と称賛するぐらいだった。

 

口約束や公約書のサインなども、彼ら社会及び、共産主義者たちからして見ればは無意味に等しい。

今も虐殺王たる独裁者たちに崇拝する連中は、血に飢えた魔物であり、怪物と化した哀れな愚者たちである。

現状に戻る。

 

『それでは……あばよ、人殺しども!』

 

老人と部下、そしてAC-130部隊たちが狂気じみた笑顔を浮かべたとき、不思議な現象が起こった。

彼らの勝利を消し去るように、遥か彼方から耳を聾する轟音とともに、鮮やかな紅き物体に帯電する粒子を収束した光線状のものが上空にいたAC-130部隊に襲い掛かった。

ジーンたちが搭乗、自ら操ったAC-130部隊は回避する余裕もなく、紅き光線に押し包まれ、そして空中に紅蓮の華を咲かせるように爆発した。

火焔を纏い、無敵を誇った猛禽たちは海上に落ちていく様子を見て、誰もが唖然した瞬間―――

 

「なんだ、あれは!?」

 

老人たちは、双眼鏡を見て驚愕した。

水平線の彼方から、猛スピードで水を掻き分けて突進する紅き古城を模倣する艦船が見えた。

彼らから見れば亡霊に見えたが、エンジニア提督たちからしたら天使のように見えた。

そして、助けに来た人物たちも分かっていた。

 

《待たせたな、我が友よ。傷は大丈夫か?》

 

CIC画面には、提督が映っていた。

彼を見ると、エンジニア提督は安堵の笑みを浮かべて答えた。

 

「ああ。こんな傷なんて大したことないし大丈夫だ。しかし、それにどうして速く……」

 

《ハルナたちが協力して曳航してくれたんだ。曳航用ワイヤーとともに、ターボファンエンジンに似た艤装で高速移動したんだ。なかなかスリル満点な方法、ジェットコースターのようなスリルを味わったけどな》

 

冗談交じりの会話をすると、自分の思い通りにならなかったのか顔が真っ赤に紅潮して叫んだ。

 

「よくも人の楽しみを邪魔をしたな!全員粛清してやる!」

 

怒りの頂点に達した老人は、部下たちに命じて砲雷撃戦を挑むように自艦を動かした。

 

《ともかく、俺と古鷹たちにまかせろ!お前たちはハルナたちが護ってくれるから安心しろ!》

 

「ああ。だが、用心しろ。奴らの装甲艦はミサイルはおろか、砲弾や魚雷攻撃は効かないから気をつけろ!」

 

エンジニア提督は、提督に装甲艦の情報を伝えた。

 

《分かった、ありがとう》

 

交信終了。提督との交信を終えたエンジニア提督は、ふうっ、と息を漏らした。

 

《司令官、古鷹さんたちの提督は大丈夫なの?自信満々に答えていたけど……》

 

《私たちの二の舞にならなければ良いけど……》

 

叢雲・霞は、不安に襲われていた。

あの装甲艦の恐ろしさを、足柄たちとともに嫌と言うほど味わったから言える。

不安に駆られるふたりの交信に、エンジニア提督は動揺せずに答えた。

 

「大丈夫さ、むらちゃん、かすみん。提督ならば秘策を用意しているし……それに古鷹たちのおかげで見違えるように切れ者になった我が友ならば大丈夫さ!」

 

彼の言葉が響き、叢雲・霞は微笑した。

 

《……そうね。古鷹さんたちならば大丈夫ね!》

 

《私たちも信じていなきゃ、ダメね!》

 

「ああ、だから俺たちも彼と彼女たちを見習わないとな」

 

エンジニア提督と、叢雲・霞は今から再開されるこの海戦を見守るのだった……

 

 

 

《赤城たちは、攻撃を開始せよ!》

 

提督の号令一下、赤城たち全員は『了解』と返答して攻撃を開始した。

 

「第一次攻撃隊……」

 

「第一艦載機……」

 

「龍鳳航空隊……」

 

「大鷹航空隊……」

 

『発艦始め!!!!』

 

先手を打ったのは、赤城たちだった。

赤城・加賀とともに、龍鳳・大鷹の阿吽の呼吸のごとく掛け声とともに放たれた火矢は火焔に包まれ、銀色の機体に、赤い太陽の勲章を輝く艦載機へと姿を現した。

700キロを越える高速を誇る《烈風》、艦爆でありながらも600キロを誇る高速と、2400キロに及ぶ長大な航続距離を持つ《彗星一二甲》に、雷撃と急降下爆撃を兼ね備えた万能機《流星改》と言った攻撃隊は、水を得た魚のように華麗に飛翔する。

熟練搭乗員たちは、敵の装甲艦を見つけると、各部隊は攻撃態勢に移り、そして散開した。

まずは凄まじい速度で突き上げて、逆ガル型の主翼を持つ《烈風》が先陣を切った。本機の妖精たちは唇を嘗めつつ、機銃の発射ボタンを押し込んだ。

《烈風》の両主翼前縁が、真っ赤に燃え上がる。

合計4挺の20mm機関砲から放たれる銃弾が、装甲艦に襲い掛かる。

 

装甲艦にすれば痛くも痒くもない機銃掃射だが、気づかないうちに、魔女の悲鳴に似た急降下音を鳴り響かせながら降下する《彗星一二甲》が獲物を狙う鷹たちのように黒く輝いた。

その機体の腹に抱えた250キロ爆弾を投下した。

両部隊に続き、抜刀の勢いで爆装した《流星改》部隊が老人たちが操縦する装甲艦、その艦橋を目掛けて、800キロ爆弾を投下した。

 

赤城たちや彼女たちの艦載機部隊は、鬼門のような開口部こそが、この装甲艦の弱点だと見抜いた。

しかし、驚くべきことに巨艦に似合わず装甲艦は高速艦であり、30ノットの戦速で回避運動を繰り返した。

なお装甲甲板の至る部分から、高角砲や対空機関砲などの銃口を突き出すスリットが現れ、飛翔する艦載機部隊に目掛けて、猛烈な火線がほとばしる。

さしもの赤城たちの熟練搭乗員の技量を誇っても、艦橋に直撃させることは至難の業だった。

爆弾の雨を直撃したかと思いきや、覆うように纏った装甲表面に落ちたものの、貫通炸裂することなく、全ての爆弾は滑り落ちて、無意味に終わった。

 

「なんて、強靭なの!?」

 

普段は冷静の加賀も驚きを隠せなかった。

 

「戦車みたいな装甲を持つ敵艦なんて……」

 

「恐竜のように、このうえ恐ろしいです……」

 

大鷹・龍鳳も恐ろしさのあまり、この言葉を発するのが精々だった。

 

「……ならば、《流星改》部隊、敵艦を雷撃せよ!」

 

赤城は、《流星改》部隊が雷撃を命じた。

彼女の搭乗員たちにとっては、このうえない、簡単な命令だった。

旋回して海面を這うように舞い降りた《流星改》が、左右に機体を揺らしつつ、魚雷を投射する。

目的の装甲艦は、回避運動をする気もなく、悠々と戦速を維持している。

赤城の攻撃隊が放った鋼鉄の鮫たちは、巨大なウミガメとも言える装甲艦の右舷艦首に突き刺さった。

敵艦を包み込むように、舞い上がった水柱が立つも、装甲艦は全くの無傷だった。

バルジ内側に詰められた不燃性ガス、ヘリウムがまたしても魚雷の爆発エネルギーを吸収してしまったのである。

 

「貴様ら御自慢の蚊トンボで沈む装甲艦ではないわ!あははははは!」

 

老人は、赤城たちを不毛するように嘲笑った。

自分たちの装甲艦は、まさに不沈戦艦だと高揚もより高くなると胸を張っていたが……

慢心する老人とは違い、赤城は―――

 

「提督。エンジニア提督たちの情報通り、敵艦は艦載機による爆撃及び、雷撃を無効にします」

 

赤城はイヤマフを通じて、提督に伝えた。

 

《ありがとう、赤城。赤城たちのおかげで奴の弱点が分かった》

 

「提督も、やはり分かりましたか……」

 

老人たちは未だに気づいていないが、これはあくまでも序の口とも言える攻撃に過ぎなかった。

謂わば、小手調べである。

 

《ああ。強靭なバルジを持つことは、古鷹や扶桑たちが装備しているアレに弱いからな》

 

「ふふふっ、提督もなかなかの策士ですね」

 

《ありがとう。ここからは私と古鷹たちがケリをつける。赤城は加賀たちとともに、いったん後方に下がり、奴らを仕留めるための第二次攻撃隊発艦準備を頼む!》

 

「分かりました。加賀さん、大鷹さん、龍鳳さん。いったん後方に下がり、第二次攻撃隊の準備を行います!」

 

提督の号令に、赤城は頷いて、加賀たちとともに第二次攻撃隊の準備を、古鷹たちに意志を託すようにいったん後退した。

古鷹たちもまかせて、とアイコンタクトを送る最中―――

 

《青葉、相棒はどうだい?》

 

提督は、青葉に訊ねた。

 

「はい、いつでも発進準備完了です。司令官!」

 

《よし、発進しろ》

 

「分かりました、司令官!」

 

愛する彼の交信を終えた青葉は、確認した。

彼女の艤装に装着された水上機射出用カタパルトから重いエンジンが唸り、プロペラが旋回して発進準備完了!と青葉にアイコンタクトを取った。

 

「それでは、お願いしますね!」

 

彼女の言葉に応えるように、エンジン音を鳴り響かせながら《震電改二》は空高く舞い上がった。




今回も事情により、中編・後編に分けています。
シリアス編、主に戦闘及び、海戦はこういう風に長くなりますので、今後もご了承お願い致します。

なお、マヤちゃんの艦から放った光線は個性を出すために紅くしました。
初登場では赤い服装もでしたが、『クロスライン』では、イカ漁の際にみんなでイカスミアイスを食べるシーンでは、マヤちゃんがゴジラのホログラム出していましたから、これだ!と思いました。
ミレニアムと、一部の平成ゴジラシリーズでは赤色でしたから、こちらも参考にしています。

今回も最後まで読んでいただきありがとうございました。

それでは引き続き、後編もお楽しみください。

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