忍者、大航海します   作:FG30%

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誤字報告ありがとうございます。修正しました

そしてサボとコアラの能力が決定したので投稿です
あとみなさん大好き?なあのキャラも登場です

それではどうぞ




第8話

 

 

 

魚人島の事件から三ヶ月、俺はシャボンディに戻っており以前通りの生活を送っていた

そんなある日、いつも通りヒューマンショップを潰していると一人の少女に目が止まった

コアラとそう変わらない年齢で薄汚れた服に覇気のない顔、どうしても気になった少女に俺は声をかけた

 

「名前は?」

 

「……ペローナ」

 

……まじで?

流石にいつペローナがモリアに拾われるか覚えてなかったが、まだモリアのところにいってなかったのか⁉︎

 

原作みたいな雰囲気が全くなくって気づかなかったけど、これはラッキーなんじゃないか?

モリアの戦力なんて削っても問題ない気がするし

とにかく……

 

「親は?」

 

「……売られたから」

 

ペローナの話によると、悪魔の実と知らずホロホロの実を食べてしまい、能力を使ったところ親に気味悪がれ売られたそうだ

 

「俺と来るか?」

 

コクン

 

無言で頷いたのでペローナの手をとりシャッキーの店に帰る

 

「ただいまシャッキー」

 

「お帰り。あら?マダラちゃん、新しい子?」

 

「そうなんだけど……コアラとサボは?」

 

「お出掛け中よ」

 

「そっか。あと悪いんだけどこの子になにか作ってくれないか?」

 

「すぐ作るからちょっと待ってね」

 

シャッキーに料理を作ってもらってると丁度良くコアラとサボが帰ってきた

 

「ただいまー」

 

「ただいまー。あれ?マダラさん、その子は?」

 

「お帰り。俺たちの新しい家族になる子でペローナだ」

 

「私コアラ!よろしくねペローナちゃん」

 

「俺はサボだ。よろしくな!」

 

「……ペローナ」

 

相変わらず口数の少ないペローナ

原作のペローナを知ってる身からすると信じられない

 

「はい、お待たせ。マダラちゃんやコアラちゃんたちの分もあるわよ」

 

「やった!ありがとシャッキー!」

 

「シャッキーありがと!」

 

「じゃあ皆で食事にするか。サボ、料理運ぶの手伝ってくれ」

 

シャッキーが作ってくれた料理を運び準備ができた

 

「よし食うか。いただきます」

 

「「いただきます!」」

 

コアラとサボが料理に手をつけらがペローナは動かない

そんなペローナに気づいたのか二人も手をとめ心配そうに見つめる

 

そしてやっと食べ始めたと思ったら今度はポロポロと泣き始めてしまった

ペローナの事情を話してないが、コアラは似た境遇にいたことを察したのか優しくさすってやっている

 

「ペローナ、よく聞け。お前はもう俺たちの家族だ。俺が絶対に守ってやる。だから安心してたくさん食べるといい」

 

「そうだよ、マダラさんだけじゃなくって私も守ってあげるから!」

 

「俺だって!家族は俺が守る!」

 

「うんっ…うんっ…。ありがとうっ……」

 

ボロボロ泣くペローナを皆んなであやしてやる

 

「ふふ、安心していいと思うわよペローナちゃん。マダラちゃんはすっごく強いし、コアラちゃんもサボちゃんも頼りになるから」

 

「うんっ…」

 

しばらくしてようやくペローナは泣き止んだ

 

「よし、じゃあ食事を再開しよう。いただきます」

 

「「「いただきます!」」」

 

今度はペローナも揃って元気よく食べ始めた

ちゃんと食べる元気があるならひとまず安心だな

あとは原作のように明るくなるのを祈るばかりだ

 

こうしてペローナを迎え、新しい日常が始まった

 

 

 

 

 

ーーーーー

 

 

 

 

 

ペローナを迎え三年が経ち、ペローナが17歳、コアラが15歳、つい先日サボが14歳になった

こう考えるとサボが一番年下なんだな

 

あれからペローナも修行に加わり、ペローナは体を鍛えながら心もだいぶ癒えてきたようだ

その証拠に……

 

「ホーロホロホロ、私の勝ちだなサボ」

 

「……生まれてきてごめんなさい」

 

ご覧の通り、性格がだいぶ原作に近づいてきた

髪をツインテールにしばり、身なりを整えたペローナは引きとった当初の面影はもうない

また服装もゴスロリファッションを好み、渡したお小遣いをファッションにつぎ込んでいる

 

「はぁ、ペローナ。ネガティヴホロウ使ってサボで遊ぶな」

 

「だってサボが私の服装にいちゃもんつけるんだぜ」

 

「それでもだ。今日はやることがあるんだから。それにサボもいつまでも落ち込んでないで早く立て」

 

「ほら、サボくん立ち直って」

 

コアラに促されてようやくサボが立ち直ったところで長年しまっておいた悪魔の実を取り出す

そう、サボとコアラは今から悪魔の実を食べるのだ

 

二人に食べるか聞いてみたところ二人とも積極的で、むしろなんで今まで出さなかったのか文句を言われた

俺の心配はなんだったのか……

 

「これが悪魔の実……」

 

「本当に変な形してるんだな」

 

「うえぇ……」

 

サボとコアラは興味津々といった具合で、ペローナは味を思い出したのか渋い顔をしている

 

「さあ二人とも、好きなのを選んでくれ」

 

「俺はこれにする」

 

「じゃあ私はこれを」

 

サボはバナナのような形の実を選び、コアラは丸い形の実を選んだ

 

「あらかじめ言っていた通り、なんの実か俺は知らない。それでも食べるんだな?」

 

「もちろん」

 

「はい」

 

「ならこれ以上はなにも言わん。気持ちの準備ができたら食ってくれ」

 

そう言うやいなや二人とも悪魔の実に口をつける

 

「「うっ…」」

 

「??」

 

「うえぇぇぇぇっ、まっじぃ……」

 

「ま、まずい……」

 

どうやら予想以上に不味いらしく、サボは吐きそうになってるしコアラも盛大に顔をしかめている

 

「だから言ったじゃねぇか、くそ不味いって……」

 

ペローナの言葉に反応できないほど不味いようだ

それでも二人はなんとか食べきり一気に水を飲み始めた

 

「どうだ二人とも?なんか体が変わった感じはあるか?」

 

「いや、俺は特には……」

 

「私はなんとなく……?」

 

「ならコアラの能力から確認していくか。できそうなことをやってみてくれ」

 

「うーん……」

 

なんの実かわからないため戸惑っているが、悩みながらもコアラの体に変化が現れた

 

二メートルほどの全長に鹿と馬の間をとったような風貌

額に生えた大きな一つの角、そして体同様に真っ白なたてがみ

角にかすかに帯電してるのがわかる

その姿に俺は一つの生き物を連想した

 

麒麟

 

麒麟といってもジラフの方ではない

中国の幻獣として伝えられている方の麒麟だ

 

(おそらく珍しい能力だと思っていたがまさか幻獣種を引き当てるとは……)

 

「きれい……」

 

思わずといったかたちでペローナが呟く

たしかにペローナが呟いた通り、今のコアラの姿は綺麗で神々しさすら感じる

 

見惚れた俺たちがあまりにも何も言えず、そのことに不安になったのかコアラが元の姿に戻る

 

「あ、あの、なんの実かわかりますかマダラさん?」

 

「ああ、おそらくだが麒麟だと思う。麒麟といっても動物じゃなく幻獣の方だが。さしずめ動物系幻獣種シカシカの実モデル”麒麟”といったところだろうな」

 

「幻獣種……」

 

「それってレアなんじゃなかったか?」

 

「その通りだ。下手な自然系よりよっぽどレアだな。動物的な能力に加え、角に電気が帯電していたことを考えれば電気を操る能力もあるとみていいだろう」

 

「すげー!」

 

「よかったじゃねーかコアラ!」

 

「なあなあマダラさん、俺の能力はなんなんだ⁉︎」

 

「んー、そう言われても…」

 

これは…

サボの顔を見てみて俺はサボの変化に気づいた

 

「サボ、肩甲骨のあたりを意識してみろ」

 

「肩甲骨?」

 

サボが首をひねりながら背中に意識を集中すると

 

やはりな…

 

「さ、サボくん……」

 

「サボ、お前……」

 

「ん?なんだ?」

 

俺たちの目線がサボの後ろに向いてるのに気づいたのかサボも後ろを見る

 

「う、うわ!なんだこれ⁉︎」

 

サボの背中から生えた漆黒の一対の羽

口元から見えた鋭い犬歯

 

「サボ、おそらくお前は吸血人間になった」

 

「きゅ、吸血人間?」

 

「そうだ。簡単に言えば吸血鬼だ。名付けるとしたら動物系ヒトヒトの実モデル”吸血鬼”だろうな。しかも俺の予想だと真祖だ」

 

「吸血鬼か…。なんか微妙だな」

 

「そうでもないと思うぞ。吸血鬼には十字架、ニンニクなどの弱点があると言われているが日光も弱点の一つと言われている。だがお前は日中である今、なんの反応も見せていない。そこから吸血鬼の弱点がないと言われている真祖だと推測できる」

 

「真祖の吸血鬼は人間の何倍もの身体能力があると言われているし、吸血すればその生き物を操れるとも聞く。また影から影へと移動し、怪我をしてもその傷はたちまち治ってしまうとも。それが本当ならすごい能力だと思わないか?」

 

「なんか分かんねーけどすごそうだな!」

 

「サボくんすごい!」

 

「でもそんなすごそうな能力、サボに扱えるのか?」

 

「できる!てかやるに決まってんだろ!」

 

「あまりからかうなペローナ。まぁコアラもサボも能力については追々知っていけばいいだろう。とにかく言ってたとおり、三人とも今日から能力の特訓と覇気の修行をしていく。いいな?」

 

「おう!」

 

「はい!」

 

「わかった」

 

とにかくコアラもサボも当たりを引いたと思う

これからは能力と覇気の修行だし楽しくなりそうだ

 

それに試してみたいこともあるしな

 

 

 






作者がペローナ好きを拗らせて出しちゃったけどいいよね?よね?

二人の能力はこんな感じでやっていきたいと思います
詳しい能力は次話か次々話あたりで書ければいいなと



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