忍者、大航海します   作:FG30%

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連続投稿
ペローナ回です


第11話

 

 

 

グランドラインのとある島・ルスカイナ島でサボたちの修行を始め、今日で三日が過ぎた

この三日間ペローナを観察していたが、やはり様子がおかしい

修行の時間になれば集中して取り組むが、それ以外の時間ではどこか思い悩んでおり、俺が声をかけても顔を逸らされたりとまともに相手にされない

日に日に酷く

 

そんなわけでしばらくペローナを見守っていたのだが、これ以上続くと修行にも影響しかねない

なので俺は夜にペローナを呼び出して話をすることに決めた

 

 

そしてサボとコアラが寝静まった遅い時間帯、ペローナを待っていると

 

(来たか…)

 

「悪いな、こんな時間に呼び出して」

 

「……別に」

 

「呼び出した理由は自分でわかってると思うが、ここ数日様子が変だぞペローナ」

 

「……そんなことない」

 

「俺にも言えないことか?」

 

「……」

 

すると問いかけたきり、ペローナは黙りこんでしまった

このまま待ってもいいんだが、明日も修行があるので夜が明ける前にペローナを休ませたい

なので俺から話すことにした

 

「ペローナ、お前がなにか悩んでるのは分かる。だけどなにを悩んでるのか俺には分からない。できることなら力になりたいと思っているが、俺に相談できないならサボやコアラでもいい。もっと周りを頼れ。そんなに俺たちは頼りないか?」

 

俺が言い切るとペローナはうつむきながら口を開いた

 

「…………こと……………が」

 

「ん?」

 

「お前のことが好きだからハンコックとの結婚が嫌だなんて言えるわけないだろーが!」

 

叫びながら顔を上げたペローナの顔は涙が溢れ落ちていた

 

「うっ、わ、私だってマダラのこと、好きだったのに。うっ、ハンコックと、け、結婚するために、海賊になるって言うし。でも、ま、マダラが、うっ、幸せになるなら、諦めようって、お、思ってたのに」

 

ボロボロ泣きながら心中を語るペローナは止まらない

 

「なのに、うっ、マダラが、心配してくれる度に、あ、諦めきれない、自分がいて、それが、情けなくて。うっ、うっ、それで、幸せになる、マダラと、ハンコックのことを、心から祝えない、自分が、うっ、もっと嫌で」

 

「だから、諦めるために、うっ、他のことに、集中、しようと思って、マダラの、力に、なれるように、うっ、修行に、集中しても、サボや、コアラは、どんどん、強くなって、るのに、私は、変わらなくて、ま、また、私の、居場所が、なくなって、いくみたいで「ペローナ!」な、なに」

 

俺は泣いているペローナの顔を両手で抑え、しっかりと目を合わせてゆっくりと話しかける

 

「ペローナ、俺は誰だ」

 

「ま、マダラ…」

 

「そう、俺はマダラだ。俺はペローナ、お前の家族で、サボもコアラもまたお前の家族だ。そんな俺にとってもお前は大切な家族に変わりない。俺たちが生きている限りペローナの居場所はなくならない。そんなこと心配しなくていいんだ」

 

「うっ、で、でも、私は、家族の、幸せを祝えないし、サボや、コアラが、強く、なってく、ことに、嫉妬してる。みんな、大切な、か、家族、なのにっ」

 

「それはサボやコアラがペローナにとってライバルになったってことだろ?絶対に負けたくないって。家族がライバルだっていいじゃないか。ずっと張り合っていけるんだぞ?だから、家族に嫉妬したっていいんだ。そんなことで俺たちの関係が変わることはないんだから」

 

「で、でも、マダラの、うっ、け、結婚は、嫌な、ままだ……」

 

俺のことを想って告白してくれて、未だ泣き続けているペローナに返事を返そうとしていたら、急に出てきた人物に遮られた

 

「諦める必要なんてどこにもない」

 

「ハンコック?」

 

「は、ハンコック……」

 

「すまない、盗み聞きするつもりはなかったのじゃ。ただコッソリお弁当を届けにきたらマダラたちが話しておって……」

 

そう言ったハンコックは持ってきていた風呂敷を見せてくる

 

「ハンコックがそんなやつじゃないって分かってる、安心してくれ」

 

「すまないマダラ。……それでさっきの話しに戻すがペローナがマダラを諦める必要はない」

 

「ど、どういうこと……?」

 

「言葉の通りじゃペローナ。マダラは四皇になって妾を迎えに来ると言った男じゃ。そんな男に妻が2、3人おってもおかしくなかろう?」

 

「で、でも……」

 

「まぁ、ペローナがこの程度でマダラを諦めるような、軽い気持ちならこの話しは別だがな」

 

「そんなことない!」

 

「なら、なんの問題もなかろう」

 

なんか俺の意思とは無関係に話が進んでるな

口を挟める雰囲気でもないのだが……

 

「それで、は、ハンコックはいいのか……?」

 

「正直に言えばマダラが何人も妻を娶るのは面白くない」

 

「なら……」

 

「が、ペローナは同じ男を好きになったもの同士、その気持ちは痛いほど分かる。その上マダラほどの男じゃ、妻の2、3人は目を瞑ろう」

 

「い、いいのか……?私がマダラのことを好きなままでも……」

 

「さっきからそう言うておろうが。だけど!今回はマダラの仲間で家族であるペローナだから特別なのじゃ!そう簡単に妻を増やすことを許すと思うでないぞマダラ!」

 

「そこで俺に振るのかハンコック……。まぁ俺としてもそんなに妻を増やしたいと思っていないからいいんだが」

 

「分かってるならいいのじゃ」

 

俺にしっかりと釘を刺し、ハンコックはそっぽを向く

それよりもハンコックも認めてくれたし、あそこまで女の子に言われたら男として気持ちに応えないとな

俺は目を泣き腫らしたペローナに話しかける

 

「そんなわけでペローナ、俺と結婚してくれるか?」

 

「私で……私もマダラと結婚していいのか……?」

 

「ああ、俺の妻になってくれ」

 

「うんっ…!」

 

今度は感極まったのかまた大泣きするペローナ

そんなペローナの背中をさすりながら抱きしめてやる俺と、そんな俺たちを暖かい目で見守っているハンコック

 

とにかく今回はハンコックのおかげで丸く収まってよかった

ちょうどハンコックがここに現れなくても、俺はペローナを妻にするためにハンコックを説得するつもりだったのだが

 

しばらくしてようやくペローナが泣き止み、吹っ切れたのか穏やかな笑みを浮かべながらペローナが話しかけてくる

 

「マダラ、結婚は嬉しいんだが時期はハンコックと同じにしてくれ。じゃないとハンコックとフェアじゃねーしな」

 

「いいのかペローナ?」

 

「ああ、今回ハンコックは我慢して私がマダラと結婚することを許してくれた。だから今度は私が我慢する番だ」

 

「ペローナ……」

 

ペローナの提案にハンコックが感動していると、ペローナが爆弾を落とした

 

「でもマダラの第1夫人は私だけどな!」

 

「なっ⁉︎そんなことは認めん!マダラの第1夫人になるのは妾じゃ!」

 

「ホロホロホロホロ、私だって我慢するんだから条件は対等なはずだ!それにマダラの妻になるって決まったからには遠慮はしねぇ!」

 

あのペローナさん?色々と吹っ切れすぎじゃありませんか?

 

「こんの小娘が!優しくしてれば図に乗りおって!マダラの第1夫人は絶対に妾じゃ!異論は認めん!」

 

その後もハンコックとペローナは、どちらが第1夫人になるのかということでワーキャー言い争っていた

ペローナも元気になったし、仲良くハンコックと言い争っている光景を見て一安心だな

 

 

 

なんにせよ早くも二人目の婚約者ができたわけだが、これは一層のこと四皇を引きづり落とすのに気合いをいれないとな

 

 

 

 






いかにペローナをヒロインに持っていくかが難しかった……
急展開ですが許してください




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